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土留め用のけんち石や土台用の切り石<ref name="siryou">[http://iwafune.shokokai-tochigi.or.jp/kankou_ishi.shtml 岩舟町商工会 岩舟石の資料館]</ref>などの土木の基礎建材として江戸時代から昭和期に至るまで岩船山から採掘されていた。凝灰岩の一種である安山岩質角礫凝灰岩に分類され<ref>[http://kouanji.jp/sub137.htm 高庵寺の銘石その5](高庵寺)</ref>「南蠻石」とも呼ばれる。江戸時代には、城や神社寺院の建築のため[[渡良瀬川]]を利用して[[関東]]各地に運搬され、明治には渡良瀬川の河川改良工事にも利用された。戦後になるとダンプカーによる輸送に切り替わり毎日約200台<ref name="siryou" />に達し最盛期を迎えた。ふもとの[[岩舟駅]]付近には、岩舟石に関する資料等を展示している「岩舟石の資料館」が開設されている<ref name="siryou" />。現在では、山の北側のみで採掘が続けられている。
土留め用のけんち石や土台用の切り石<ref name="siryou">[http://iwafune.shokokai-tochigi.or.jp/kankou_ishi.shtml 岩舟町商工会 岩舟石の資料館]</ref>などの土木の基礎建材として江戸時代から昭和期に至るまで岩船山から採掘されていた。凝灰岩の一種である安山岩質角礫凝灰岩に分類され<ref>[http://kouanji.jp/sub137.htm 高庵寺の銘石その5](高庵寺)</ref>「南蠻石」とも呼ばれる。江戸時代には、城や神社寺院の建築のため[[渡良瀬川]]を利用して[[関東]]各地に運搬され、明治には渡良瀬川の河川改良工事にも利用された。戦後になるとダンプカーによる輸送に切り替わり毎日約200台<ref name="siryou" />に達し最盛期を迎えた。ふもとの[[岩舟駅]]付近には、岩舟石に関する資料等を展示している「岩舟石の資料館」が開設されている<ref name="siryou" />。現在では、山の北側のみで採掘が続けられている。


<!--== ロケ地 ==
== 採石場の跡利用 ==
採掘の終わった「岩船山中腹採石場跡」は、[[首都圏 (日本)|首都圏]]では数少なくなりつつある[[火薬]]を使った爆発シーンを撮影することができる広大な土地で、[[時代劇]]や[[スーパー戦隊シリーズ#主なロケ地|スーパー戦隊シリーズ]]など[[特撮]]系の[[映画]]、[[ドラマ]]などの[[ロケーション撮影|撮影ロケ地]]としてよく使われている<ref>[http://www.tochigi-film.jp/navi/result.php?lid=284 ロケ地紹介:岩船山中腹採石場跡](栃木県フィルムコレクション)</ref>。特に[[スーパー戦隊シリーズ#主なロケ地|戦隊モノ]]<ref>スーパー戦隊シリーズのパロディ作である非公認戦隊アキバレンジャーでは劇中で岩船山の名前を挙げるなどしている。[[スーパー戦隊シリーズ#主なロケ地]]を参照。</ref>などの[[特撮|特撮番組]]の撮影地として知られ、[[新海誠]]のアニメ映画作品『[[秒速5センチメートル]]』の舞台設定として使われるなど、こうした作品のファンの者達によるいわゆる“[[巡礼 (通俗)|聖地巡礼]]”の場ともなっている<ref>『[http://www.yomiuri.co.jp/local/tochigi/feature/CO004125/20130405-OYT8T00023.html 地蔵、採石、特撮の聖地]』 2013年4月5日 [[読売新聞]]</ref>。2000年からは、地元の[[特定非営利活動法人|NPO法人]]岩船山クリフステージによって[[地域おこし|まちおこし]]を目的とした野外コンサート「[[岩船山クリフステージ]]」がほぼ年1回のペースで開催<ref>[http://www.cliff-stage.com/ NPO法人 岩船山クリフステージ]</ref>され、また[[ミュージック・ビデオ]]のPVロケ地<ref>[[LAST ALLIANCE]]のベストアルバム収録曲『a burning bullet』、[[LOUDNESS]]の『[[Eve to Dawn|The Power Of Truth]]』([http://blog.goo.ne.jp/m-niihara/e/9beafeaf1bd3ce08e26615832ba8d1c3 EVE TO DAWN] [[二井原実]]公式ブログ MINORU NIIHARA "ROCK ME BABY!!!" 2011年9月8日)</ref>にもなるなど使われ方の幅は広い。
[[時代劇]]や[[特撮]](特に[[スーパー戦隊シリーズ]])系の[[映画]]、[[ドラマ]]などの[[ロケーション撮影|撮影ロケ地]]としてよく使われている。[[首都圏 (日本)|首都圏]]では数少なくなりつつある、[[火薬]]を使った爆発シーンが撮れる広大な土地である。


<!--転記予定
90年代後半以降{{要出典|date=2015年2月}}の[[スーパー戦隊シリーズ]]の各作品において、山や谷、森林など緑に囲まれた[[立地]]は、ほとんどが岩船山で撮影・収録されている。特に、[[スーパー戦隊Vシネマ]]の『[[百獣戦隊ガオレンジャー VS スーパー戦隊]]』にて過去作の24名の「レッド」が総集合したシーンはファンの間で有名である{{要出典|date=2015年2月}}。また、スーパー戦隊シリーズの[[スピンオフ]]的位置付けにあるセルフ[[パロディ]]特撮作品である『[[非公認戦隊アキバレンジャー]]』(第3話、2012年4月24日放送回)では、「敵との戦闘の口火が切られた時刻と場所のいかんにかかわらず、次のシーンでは昼間の岩船山採掘場に舞台が移って本格的戦闘が始まる」という、多くのシリーズ作品に共通のパターンをパロディして、[[主人公]]にわざわざ「岩船山」の名を挙げさせた上で「ここは岩船山ではない。不思議空間だ」「夜間の撮影は大変なのだ(※だから昼間のシーンになっているのだ)」と、裏事情の暴露をネタとしたセリフを吐かせている{{要出典|date=2015年2月}}
90年代後半以降の[[スーパー戦隊シリーズ]]の各作品において、山や谷、森林など緑に囲まれた[[立地]]は、ほとんどが岩船山で撮影・収録されている。特に、[[スーパー戦隊Vシネマ]]の『[[百獣戦隊ガオレンジャー VS スーパー戦隊]]』にて過去作の24名の「レッド」が総集合したシーンはファンの間で有名である。また、スーパー戦隊シリーズの[[スピンオフ]]的位置付けにあるセルフ[[パロディ]]特撮作品である『[[非公認戦隊アキバレンジャー]]』(第3話、2012年4月24日放送回)では、「敵との戦闘の口火が切られた時刻と場所のいかんにかかわらず、次のシーンでは昼間の岩船山採掘場に舞台が移って本格的戦闘が始まる」という、多くのシリーズ作品に共通のパターンをパロディして、[[主人公]]にわざわざ「岩船山」の名を挙げさせた上で「ここは岩船山ではない。不思議空間だ」「夜間の撮影は大変なのだ(※だから昼間のシーンになっているのだ)」と、裏事情の暴露をネタとしたセリフを吐かせている。

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採石場跡地はかねてより[[スーパー戦隊シリーズ|戦隊モノ]]などの[[特撮|特撮番組]]の撮影地として知られ、比較的新しいものでは[[新海誠]]のアニメ映画作品『[[秒速5センチメートル]]』の舞台ともなったことで、こうした作品のファンの者達によるいわゆる“[[巡礼 (通俗)|聖地巡礼]]”の場ともなっている<ref>『[http://www.yomiuri.co.jp/local/tochigi/feature/CO004125/20130405-OYT8T00023.html 地蔵、採石、特撮の聖地]』 2013年4月5日 [[読売新聞]]</ref>。-->

== 野外コンサート ==
2000年より、上記[[ロケーション撮影|ロケ地]]として利用されている[[採石場]]の跡地を活用し、[[地域おこし|まちおこし]]を目的とした野外コンサート「[[岩船山クリフステージ]]」がほぼ年1回のペースで開催されている。
地元の[[NPO]]、[[特定非営利活動法人]]岩船山クリフステージが主催<ref>http://www.cliff-stage.com/ NPO法人岩船山クリフステージ公式サイトより </ref>。


== 出典 ==
== 出典 ==

2015年2月26日 (木) 16:45時点における版

岩船山
東北地方太平洋沖地震によって一部が山体崩壊した岩船山(2011年12月撮影)
一部山体崩壊する以前の岩船山(2012年10月撮影)
上は、東北地方太平洋沖地震によって一部が山体崩壊した岩船山(2011年12月撮影)。下は、一部山体崩壊する以前の岩船山(2008年8月撮影)。
標高 172.2 m
所在地 日本の旗 日本栃木県栃木市
山系 足尾山地
プロジェクト 山
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岩船山(いわふねさん、いわふねやま)は、日本北関東栃木県栃木市にある、標高172.2メートル足尾山地の最南端に位置する。

日本三大霊山[1]、日本三大地蔵[2]の一つとして名を連ねる。江戸時代から始まった岩船石の採掘で徐々に山体が現在のように変わった。一大霊場として東国の人々の信仰を集めた高勝寺があることで有名。

2011年の東北地方太平洋沖地震によって西側の峰がV字に崩れ、さらに別の場所でも高さ約140メートルの所から山肌が崩れた(人と家屋に被害はなかった)[3]

岩舟石の産出

土留め用のけんち石や土台用の切り石[4]などの土木の基礎建材として江戸時代から昭和期に至るまで岩船山から採掘されていた。凝灰岩の一種である安山岩質角礫凝灰岩に分類され[5]「南蠻石」とも呼ばれる。江戸時代には、城や神社寺院の建築のため渡良瀬川を利用して関東各地に運搬され、明治には渡良瀬川の河川改良工事にも利用された。戦後になるとダンプカーによる輸送に切り替わり毎日約200台[4]に達し最盛期を迎えた。ふもとの岩舟駅付近には、岩舟石に関する資料等を展示している「岩舟石の資料館」が開設されている[4]。現在では、山の北側のみで採掘が続けられている。

採石場の跡地利用

採掘の終わった「岩船山中腹採石場跡」は、首都圏では数少なくなりつつある火薬を使った爆発シーンを撮影することができる広大な土地で、時代劇スーパー戦隊シリーズなど特撮系の映画ドラマなどの撮影ロケ地としてよく使われている[6]。特に戦隊モノ[7]などの特撮番組の撮影地として知られ、新海誠のアニメ映画作品『秒速5センチメートル』の舞台設定として使われるなど、こうした作品のファンの者達によるいわゆる“聖地巡礼”の場ともなっている[8]。2000年からは、地元のNPO法人岩船山クリフステージによってまちおこしを目的とした野外コンサート「岩船山クリフステージ」がほぼ年1回のペースで開催[9]され、またミュージック・ビデオのPVロケ地[10]にもなるなど使われ方の幅は広い。


出典

  1. ^ 町名の由来ともなった岩船山のふもとで、新たな街づくりを推進(岩舟町 PDF)
  2. ^ 日本三大地蔵 岩船山(岩舟町観光協会)
  3. ^ 岩船山西側 V字に崩落 ライブ会場の岩にもひび - 下野新聞3月14日朝刊。[リンク切れ]
  4. ^ a b c 岩舟町商工会 岩舟石の資料館
  5. ^ 高庵寺の銘石その5(高庵寺)
  6. ^ ロケ地紹介:岩船山中腹採石場跡(栃木県フィルムコレクション)
  7. ^ スーパー戦隊シリーズのパロディ作である非公認戦隊アキバレンジャーでは劇中で岩船山の名前を挙げるなどしている。スーパー戦隊シリーズ#主なロケ地を参照。
  8. ^ 地蔵、採石、特撮の聖地』 2013年4月5日 読売新聞
  9. ^ NPO法人 岩船山クリフステージ
  10. ^ LAST ALLIANCEのベストアルバム収録曲『a burning bullet』、LOUDNESSの『The Power Of Truth』(EVE TO DAWN 二井原実公式ブログ MINORU NIIHARA "ROCK ME BABY!!!" 2011年9月8日)

関連項目

外部リンク