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「二瀬ダム」の版間の差分

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==奥秩父の観光地==
==奥秩父の観光地==
ダムによって出来た人造湖は'''秩父湖'''と呼ばれ、[[秩父多摩甲斐国立公園]]に指定されている[[観光地]]。近くには[[三峰山]]・[[三峯神社]]があり、多くの観光客で賑わう。秩父湖沿いの[[国道140号]]は[[秩父往還]]とも呼ばれ、かつては[[甲斐国|甲斐]]と秩父を結ぶ主要街道であったが、[[雁坂峠]]という難所があり、長い間[[点線国道]]となっていた。滝沢ダム建設に伴い中津川沿いに変更となり、さらに[[1998年]](平成10年)には[[雁坂トンネル]]が開通。これに伴い秩父市から[[甲府市]]間の所要時間を大幅に短縮させることができた。
ダムによって出来た人造湖は'''秩父湖'''と呼ばれ、[[秩父多摩甲斐国立公園]]に指定されている[[観光地]]であり[[秩父市]](旧[[秩父郡]][[大滝村]])に位置している。近くには[[三峰山]]・[[三峯神社]]があり、多くの観光客で賑わう。秩父湖沿いの[[国道140号]]は[[秩父往還]]とも呼ばれ、かつては[[甲斐国|甲斐]]と秩父を結ぶ主要街道であったが、[[雁坂峠]]という難所があり、長い間[[点線国道]]となっていた。滝沢ダム建設に伴い中津川沿いに変更となり、さらに[[1998年]](平成10年)には[[雁坂トンネル]]が開通。これに伴い秩父市から[[甲府市]]間の所要時間を大幅に短縮させることができた。


==荒川上流ダム群再開発~新大洞ダム~==
==荒川上流ダム群再開発~新大洞ダム~==

2008年9月22日 (月) 04:27時点における版

二瀬ダム
二瀬ダム
所在地 左岸:埼玉県秩父市大滝字大久保
右岸:埼玉県秩父市大滝
位置 北緯35度56分29.8秒 東経138度54分35.0秒 / 北緯35.941611度 東経138.909722度 / 35.941611; 138.909722
河川 荒川水系荒川
ダム湖 秩父湖
ダム諸元
ダム型式 重力式アーチダム
堤高 95.0 m
堤頂長 288.5 m
堤体積 356,000 m3
流域面積 350.0 km2
湛水面積 76.0 ha
総貯水容量 26,900,000 m3
有効貯水容量 21,800,000 m3
利用目的 洪水調節不特定利水発電
事業主体 国土交通省関東地方整備局
電気事業者 埼玉県企業局
発電所名
(認可出力)
二瀬発電所
(5,200kW)
施工業者 熊谷組
着手年 / 竣工年 1952年1961年
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二瀬ダム(ふたせダム)は埼玉県秩父市一級河川荒川の本流最上流部に建設されたダムである。

国土交通省関東地方整備局が管理する国土交通省直轄ダムで、荒川水系では初となる多目的ダムである。高さ95.0mの重力式アーチダム。荒川の治水と埼玉県北西部の既得農地に対する農業用水補給および県営の水力発電が目的である。浦山ダム(浦山川)や滝沢ダム(中津川)と共に荒川上流ダム群を形成している。ダムによって形成された人造湖は、秩父宮妃によって秩父湖(ちちぶこ)と命名された。秩父多摩甲斐国立公園に指定されている。

沿革

荒川は名前が示す通り古くから氾濫を繰り返す河川であった。このため荒川放水路開削を始め様々な治水対策が行われてきたが、1947年昭和22年)のカスリーン台風によって流域は更なる被害を受けた。建設省(現・国土交通省関東地方整備局)は荒川の治水を図るべく「荒川総合開発事業」に着手。この中でダムによる洪水調節を目論んだ。こうして計画されたのが二瀬ダムであり、1952年(昭和27年)より建設が開始され1961年(昭和36年)に完成した。

ダムの型式は重力式コンクリートダムアーチ式コンクリートダムの利点を兼ね備えた重力式アーチダムであり、ダムの高さは95mである。荒川沿岸の洪水調節、荒川沿岸の既得農地に対する慣行水利権分の農業用水補給を図る不特定利水、および埼玉県企業局による水力発電が目的の多目的ダム特定多目的ダムである。この後、荒川水系には浦山ダム(浦山川)が完成し、現在は滝沢ダム(中津川)が建設中であるが、この3ダムは近い位置にあり「荒川上流ダム群」と総称される。

奥秩父の観光地

ダムによって出来た人造湖は秩父湖と呼ばれ、秩父多摩甲斐国立公園に指定されている観光地であり秩父市(旧秩父郡大滝村)に位置している。近くには三峰山三峯神社があり、多くの観光客で賑わう。秩父湖沿いの国道140号秩父往還とも呼ばれ、かつては甲斐と秩父を結ぶ主要街道であったが、雁坂峠という難所があり、長い間点線国道となっていた。滝沢ダム建設に伴い中津川沿いに変更となり、さらに1998年(平成10年)には雁坂トンネルが開通。これに伴い秩父市から甲府市間の所要時間を大幅に短縮させることができた。

荒川上流ダム群再開発~新大洞ダム~

荒川の治水・利水は「荒川総合開発事業」および1974年(昭和49年)の「水資源開発促進法」に基づく荒川水系の利根川水系水資源開発基本計画への編入、「利根川・荒川水資源開発基本計画」によって、水資源開発は独立行政法人水資源機構が主体となって水資源整備を行っている。一方治水を担当する国土交通省は荒川の治水計画改訂において、2004年(平成16年)より荒川上流ダム群(二瀬ダム・滝沢ダム・浦山ダム)の治水容量を再検討する「荒川上流ダム群再開発事業」に着手、現在実施計画調査に入っている。以下に挙げる3つある内容を比較検討し、最終的な再開発事業に着手しようとしている。

  1. 従来の3ダムの有効貯水容量の再検討
  2. 二瀬ダム再開発計画(ダムの堤高を嵩上げする)
  3. 大洞ダム再開発計画(ダム直下に新しいダムを建設する)

大洞ダム再開発計画については、秩父湖に注ぐ大洞川に1960年(昭和35年)、埼玉県企業局により完成した発電専用ダム・大洞ダム(重力式コンクリートダム・堤高24.7m)の直下流に国土交通省によって新しいダムを建設するというものである。このダムは「新大洞ダム」と暫定的に呼ばれているが、堤高155mの巨大な重力式コンクリートダムを建設し、総貯水容量3,300万m³のほぼ全てを洪水調節容量に充てるという治水ダムを建設する計画するものである。最終的にどの案になるのかは現在検討中であるため、新大洞ダムの具体的な内容については骨格が固まっていない。

関連項目

参考文献

外部リンク