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2009年9月9日 (水) 12:31時点における版
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清風中学校・高等学校 | |
---|---|
清風中学校・高等学校 円形校舎 | |
過去の名称 |
大阪電気学校 大阪電気学校堺分校 財団法人浅香山電機工業学校 浅香山高等学校・中学校 |
国公私立の別 | 私立学校 |
設置者 | 学校法人清風学園 |
設立年月日 | 1923年7月 |
共学・別学 | 男女別学(男子校) |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 単位制 |
設置学科 |
普通科 理数科 |
所在地 | 〒543-0031 |
大阪府大阪市天王寺区石ヶ辻町12番16号 | |
外部リンク | 公式サイト |
ウィキポータル 教育 ウィキプロジェクト 学校 |
清風中学校・高等学校(せいふうちゅうがっこう・こうとうがっこう、英称:Seifu Junior/Senior High School)は、大阪府大阪市天王寺区石ヶ辻町にある私立の男子校である。学校法人清風学園が運営する。清風南海中学校・高等学校は姉妹校。
概要
高野山真言宗の宗門関連校であり、仏教を中心とした宗教教育を実践している。
創立者は平岡宕峯。1932年に大阪電気学校の校長に創立者が赴任。1937年に開設された、大阪電気学校堺分校(浅香山電気工業学校)が直接の前身である。1949年に当時の大阪府知事赤間文三により、幕末の長州藩の藩政改革者村田清風にちなんで「清風」と名づけられた。創設者の平岡宕峯は当時名だたる企業改革の仕掛け人であったため、村田清風の名前を頂いた。
現在、三男の平岡英信が理事長。孫の平岡宏一が専務理事をしており、創業者一族による同族経営である。
沿革
- 1932年(昭和7年)7月 大阪電気学校(電気科)として設立。
- 1937年(昭和12年)4月 堺市に大阪電気学校堺分校(電気科・機械科)を開校。
- 1945年(昭和20年)2月 中等学校令により、大阪電気学校堺分校を母体とする財団法人浅香山電気工業学校(電気科・機械科)を堺市に設立。募集は男子のみ。
- 1945年(昭和20年)6月 堺空襲により校舎焼失
- 1945年(昭和20年)7月 堺市錦西小学校へ移転
- 1946年(昭和21年)4月 大阪市逢坂小学校へ移転
- 1948年(昭和23年)4月 学制改革により浅香山電気工業学校は浅香山電気工業高等学校と名称変更し昇格認可。電気科に加え普通科を設置。募集は男子のみ。
- 1948年(昭和23年)8月 浅香山高等学校と改称し、大阪市天王寺区石ヶ辻町(現在地)へ移転。
- 1948年(昭和23年)10月 高等学校に定時制課程(普通科・電気科・商業科)を設置。男女共学。
- 1949年(昭和24年)1月 当時の大阪府知事の命名により、学校名を浅香山より「清風」と改称。
- 1951年(昭和26年)3月 私立学校法にもとづいて、学校法人清風学園と改組。
- 2006年(平成18年)11月 11月2日付の朝刊で「履修漏れ」の報道がなされた。芸術鑑賞への参加を芸術の1単位としていたことが発覚し、その年の2、3年生全員が補習を受けることになった。
所在地
周辺
付近は文教地区とされ、上宮中学校・高等学校、明星中学校・高等学校、大阪府立夕陽丘高等学校、大阪府立高津高等学校、医療機関として大阪赤十字病院、聖バルナバ病院、大阪警察病院、NTT西日本大阪病院がある。
年間行事
拝賀式
1月1日に行われる。参加は自由。当日は校長が清風神社の鐘を撞く。
100km歩行
3月下旬(終業式・中学卒業式後)に、清風学園から高野山までの100kmを歩く。しかし、中学1年生は途中の泉ヶ丘駅の30km地点で終了となる。ウォーキングが詳しい。
ハイキング
年4回、主に大阪府南東部や和歌山県北部・中央の山間部で行われる。
- 昼間歩行
- 夜間歩行
- 第3回(9月・32km)及び第4回(11月・35km)が行われる。
- なお第4回は、泉北高速鉄道・泉ヶ丘駅~プール学院付近~(堺市・大阪狭山市境界)~金剛寺~関西サイクルスポーツセンター~滝畑ダムサイト付近~(大阪府道・和歌山県道61号堺かつらぎ線)~滝畑レストラン(※100km歩行の際はここで火が焚かれる)~蔵王峠~和歌山線・妙寺駅
富士登山
文化祭
9月初旬に2日間、行われる。文化部・運動部・クラスが、様々な展示や模擬店を出す。
体育祭
10月初旬頃に、主に長居陸上競技場で行われる。中学校・高等学校・選抜合同体育祭となる。
合唱祭
11月頃に、大阪国際会議場(グランキューブ大阪)で行われる(芸術鑑賞も同じ)。中学生の全生徒を対象に催されているもので、各クラスがそれぞれ1曲唄い、学年毎にその巧拙を競う。
四天王寺の「どやどや」
毎年、元旦から14日間、大阪市天王寺区の四天王寺・六時堂で修正会(しゅしょうえ)が修せられ、14日の結願(けちがん)の日にどやどやが行われる。生徒は紅白ふんどし姿で参加する。
高野山修養行事
毎年5月に中学1年生および高校1年生を対象に行われる行事。2泊3日の間、お寺に分宿して修養行事を行う。修養行事ではオリエンテーションをしたり、高野山の高僧から講話を聞き、写経等を行う。また奥の院や清風供養塔にも参拝する。写経が終わると全員の写経を納め、全員が菩薩戒の受戒を受ける。
法隆寺修養行事
伊勢大神宮修養行事
3学年では伊勢神宮に日帰りで参拝する。
学校生活
朝礼
毎朝8時40分より朝礼が実施される。朝礼の内容は、般若心経の読経、学校長の訓話、腹式呼吸、学校長による暗示である。雨天時は、中学生は教室で読経の後、副校長の訓話を聞く。高校生は読経の後担任によるホームルームがある。
学友会
清風高校には生徒会ではなく、学友会という名の組織が存在する。役職には、会長(1名)、副会長(2名)書記(3名)がある。全校生徒による選挙は行わず、前期後期各初めの代議員会で推薦または立候補した者の中から各クラスの代議員により投票で選出される。
制服・体操服
制服は、ブレザーである。上着の胸元にはSと書かれたエンブレムが縫いつけてある。平成元年までは学ラン(紺色・黒ボタン)が制服であった。 また、ネクタイは、紺、エンジ、グリーンの各色が用意され、学年が識別できるようになっている。このため、学年章は着用しない。かつてはあらかじめノット(ネクタイの結び)の部分が作られたワンタッチタイプのネクタイをホックでカッターシャツに固定する方式が採用されており、いわゆる通常のネクタイは希望購入制であったが、1990年代後半の校則改正により通常のネクタイが制服として採用された。 体操服は、冬用、夏用ともに胸に大きく「SEIFU」のロゴが入り、冬用長袖はトレーナー型、夏用半袖は首周りと袖口がゴムで絞られたタイプとなる。学年の識別は、冬用がトレーナーの色、夏用が首周りと袖口のゴム、ロゴの色で判別される。
教育・研究
英語及び数学に関して、教育研究所が設置されており、英語研究所は校長平岡英信が所長を務める。課外学習としてNIE(教育に新聞を)活動が挙げられる。これは記事を題材にフィールドワークや討論を行ない高度な思考能力の獲得や社会問題の理解を目指すものであると説明されている。清風高校・中学はNIE実践校として活動しており、2003年には第10回の発表会(日本新聞協会・朝日新聞社・大阪府教育委員会・大阪市教育委員会主催)が「自然と人間の共生」をテーマに南校舎7階で開かれた。この学習の一環として北朝鮮による拉致被害者家族連絡会の蓮池透の講演会も催された。同左を参照)[1]躾け教育も試みている。中学生(中1は強制・他学年は自由)は、礼儀作法を学ぶため校庭で毎週土曜日に剣道の早朝練習をしている。著名人を招いて講演会を催すこともある。1997年、2003年に日欧4人のノーベル賞受賞者を迎え「フォーラム21世紀の創造」が開催された。超伝導の理論の研究でノーベル賞を受賞したアンソニー・レゲット、同じくノーベル賞学者の江崎玲於奈らが講演を行っている。 また、2006年11月にはダライ・ラマ法王による法話会が開かれた。
クラブ活動
運動部では例年インターハイに出場する部が存在している[2]。その中で特に体操部の実績は顕著であり、オリンピックをはじめとする国際大会にもOBが多数出場している(週刊朝日・日本の名門校2003年8月16日号参照)。2004年のアテネオリンピックにも体操で2名、陸上で1名出場し、団体で金メダル、個人でもメダルを獲得した。文化系では電気部の高校生ITキング決定戦(平成13年~15年NHK放送)での三連覇、皇居での歌会始の儀で4回の入選などが挙げられる。また高校生漫才グランプリ(吉本興業主催)での優勝など異色の分野での活動もみられる。 また付属の清風中学でのクラブ加入率は約8割である。(翔文社書店・中学進学ガイド2004年版・参照)。
施設
施設は、本校舎(5階一部7階建て・1962年及び1968年落成・2003年改築)・円形校舎(4階建て・1955年落成)・事務所棟(2階一部5階建て)・総合体育館(地下1階地上3階建て・1983年落成)・西校舎(2階建て・1972年落成)と、片側2車線の道路を挟んで真向かいにある南校舎(地下1階地上7階建て・1982年落成)で構成されている。南校舎は、その他の施設がある北側の敷地と陸橋(大阪市に寄贈)でつながれている。
総合体育館は、地下1階には柔道場と剣道場が、1階には体育系クラブの部室が、2階と3階(一部を除く)には体育ホールが、屋上にはテニスコート(20m × 45m)がある。3階の一部にはトレーニングルームと呼ばれるスペースがある。
校内の集会で、中学・高校の全生徒が集められる運動場は、コンクリートに人工芝の全天候型である。毎朝の朝礼は運動場で行われている。
運動部の部活動は、運動場や体育館のスペースを分け合う形で行われている。ちなみにグラウンドが狭いため、運動部のなかには、清風南海学園のグラウンドを使用する部や、陸上部のように大阪城公園を使用する部もある。 [3]
- 清風神社
北校舎7階には、総大理石造の「清風神社」がある。清風神社の祭神は天照大神であり、伊勢神宮の分社である。
- 清風曼荼羅
真言宗系の寺院の多くで本尊とされている「大日如来」が、清風曼荼羅として礼拝用具一式と共に、南校舎の1〜2階吹き抜け部分に設置されている。これは、南校舎の建設時に製作・安置された。真言宗の教義に基づく胎蔵界曼荼羅であるが、諸如来を色で表現している色マンダラの様式をとっている。
- 瞑想室
本校舎2階に設置されている。宗教部が利用しており、一般学生が利用することは少ない。 瞑想室には、清風曼荼羅(胎蔵界曼荼羅)と対になる曼荼羅が安置されている。真言宗の教義に基づく金剛界曼荼羅であるが、諸如来を色で表現している色マンダラの様式をとっている。
教育方針
勤勉と責任とを重んじ、自立的精神を養うと共に明朗にして誠実、常に希望の中に幸福を見出し、社会のすべてから「安心」と「尊敬」と「信頼」の対象となり、信用され得る人物を育成するため(清風魂の獲得)、仏教を中心とした宗教による教育を実施する。
- 建学の精神 - 徳・健・財、三拍子そろった姿でルールを守り、世の中のために尽くす人間となるために勤勉努力する理想的な人物を育成する。
- 教育目標 - 「清風魂」を獲得させ、福の神すなわち社会の全てから安心と尊敬と信頼(徳・健・財)される人物を育成する。
- 清風魂 - 清風魂とは、社会の全てから安心と尊敬と信頼される人物になるという目標のことである。
教育方針にも高野山真言宗の教えをベースに、「仏教を中心とした宗教による教育を行う」ことや「仏教の戒律を守る精神に基づき、ルールを守る大切さを体得させる」ことを明確に掲げている。しかし、教科課程には仏教の時間を組み込んでおらず、系統立った仏教教育の授業もない。その代わりに“教科外活動”で生徒の「宗教心」を“励起”しており、これを「宗教教育」と称する。毎日の朝礼での般若心経の読経や年1回の修養行事などが行われている他、期末考査では必ず「宗教」の試験がおこなわれる。
- 般若心経 - 清風では、毎朝朝礼時に合掌し「般若心経」を読誦する。また仏教の教えの、「四恩十善」を生徒に説いている。
- 修養行事 - 各学年ごとに宗教行事(修養行事)が行われている。これは「信仰の大切さを体得させ」るためのものと位置づけられている。
進路状況
毎年300人弱の国公立大学合格者を輩出している。例年東京大学は数名、京都大学、大阪大学、神戸大学はそれぞれ30人弱が合格している。早稲田大学、慶應義塾大学はそれぞれ15名前後。いわゆる関関同立は700人前後が合格する。また医歯薬系合格者は例年国公立に20人弱、私立に100人程。[4]。
姉妹校
- 姉妹校
- 清風南海学園「清風南海中学校・高等学校」
- 清風明育社「清風情報工科学院」(専修学校)
- 海外姉妹校
- 「北京大学附属中学(中国)」「ブリスベン・グラマースクール(オーストラリア)」「ロイヤル・ウォルバーハンプトン・スクール(イギリス)」「モンマス・スクール(イギリス)」「カレジオ・デ・サンファン・デ・レトラン(フィリピン)」
- 海外協力提携校
- 「リッチモンド国際高校・短大(カナダ)」「ソウル国楽芸術高等学校(韓国)」「イートン・カレッジ(イギリス)」「ハロウスクール(イギリス)」
著名な出身者
- 松浪健太 - 衆議院議員(自民党所属)
- 西野弘一 - 大阪府議会議員(自民党所属)
- 浦野靖人 - 大阪府議会議員(自民党所属)
- まつなみ耕造-大阪府議会議員(自民党所属)
- 宇野康秀 - USEN社長
- 中島岳志 -北海道大学准教授
- 藤原周 -朝日大学歯学部教授
- 増田晶文 - ノンフィクションライター
- 中西保志 - 歌手
- 今田耕司 - 吉本興業所属
- 今出東二 - 気象予報士
- 監物永三 - 体操。日本体育大学教授
- 具志堅幸司 - 体操。日本体育大学教授
- 池谷幸雄 - 体操。タレント。
- 西川大輔 - 体操。
- 鹿島丈博 - 体操。
- 米田功 - 体操。
- 城間晃 - シロマスポーツクラブ代表。
- 田中光 - 体操。
- 池谷直樹 - 跳び箱世界記録保持者。
- 石井慧 - 柔道全国大会優勝。後に国士館へと転校。
- 秋山成勲 - 総合格闘家(元柔道家)
- 井上悟 - バルセロナオリンピック・アトランタオリンピック陸上日本代表
- 大崎悟史 - 2007年世界陸上選手権マラソン代表
- 寺野伸一 - アテネオリンピック陸上走り幅跳び日本代表
- 山村貴彦 - シドニーオリンピック陸上短距離日本代表
- 宮前岳巳 - 中日ドラゴンズトレーニングコーチ。
- 泉宣弘 - 1990年北京アジア大会マラソン代表
- 堀内雅人 - 東京世界陸上リレー代表
- 茶園鉄也 - テニス
- 井藤佑一 - テニス 2004年度全日本ジュニアテニス選手権18歳以下男子シングルス優勝
- 紫和昌修 - バレーボール元日本代表
- 本並健治 - サッカー選手・元日本代表
- 川北裕介 - サッカー選手(愛媛FC)
- 橋本卓 - サッカー選手(FC岐阜所属)
- 平岡俊一郎 -シーズマリン代表
- 松永鉄也- 2008年北京オリンピック セーリング競技470級日本代表 7位入賞・アジア大会OP級銀メダル
- 河守強 -1994年国体サッカー大阪府選手団監督 ゴルフにも堪能
- 古性優作-BMX。
- 山本健一[5] - 三代目山口組若頭(大阪電気学校卒)
脚注
- ^ 中学校は新しい歴史教科書をつくる会の公民教科書を2期連続で採用している。
- ^ http://www.seifu.ac.jp/result/
- ^ 1990年代後半に、クラブ活動中の生徒が事務所棟屋上から転落し、死亡するという事故があった。
- ^ http://www.seifu.ac.jp/university/
- ^ 検証可能な出典は、溝口敦・笠井和弘・ももなり高『血と抗争! 菱の男たち 1』竹書房、2002年、ISBN 4-8124-5658-4のP.145