「セロトニン症候群」の版間の差分
表示
削除された内容 追加された内容
Luckas-bot (会話 | 投稿記録) m ロボットによる 追加: cs:Serotoninový syndrom |
編集の要約なし |
||
17行目: | 17行目: | ||
== 診断 == |
== 診断 == |
||
診断は血液検査や画像診断によらず、身体所見と問診が主となる。Hunterのクライテリアが[[感度]]・[[特異度]]に優れておりしばしば用いられる。<ref>Dunkley EJ, Isbister GK, Sibbritt D, Dawson AH, Whyte IM. The Hunter Serotonin Toxicity Criteria: simple and accurate diagnostic decision rules for serotonin toxicity. QJM 2003;96:635-642. </ref> |
診断は血液検査や画像診断によらず、身体所見と問診が主となる。Hunterのクライテリアが[[感度]]・[[特異度]]に優れておりしばしば用いられる。<ref>Dunkley EJ, Isbister GK, Sibbritt D, Dawson AH, Whyte IM. The Hunter Serotonin Toxicity Criteria: simple and accurate diagnostic decision rules for serotonin toxicity. QJM 2003;96:635-642. </ref> |
||
また、悪性症候群(NMS)との識別が重要である。 |
|||
== 治療 == |
== 治療 == |
||
* 原因薬剤の特定、並びに投与中止。 |
|||
* セロトニン[[アンタゴニスト|拮抗薬]]である[[シプロヘプタジン]](ペリアクチン<sup>®</sup>)やβ遮断薬の[[プロプラノロール]](インデラル<sup>®</sup>)を投与。 |
|||
・治療:原因薬の中止、[[シプロヘプタジン]]投与 |
|||
* その他の対症療法として、[[ミオクローヌス]]には抗てんかん薬の[[クロナゼパム]](ランドセン<sup>®</sup>)を、強い興奮があれば鎮静作用と抗けいれん作用の強い[[フルニトラゼパム]]の静脈注射などを代わりにしても有効である。 |
|||
== 引用・参照 == |
== 引用・参照 == |
2010年10月26日 (火) 16:10時点における版
ウィキペディアは医学的助言を提供しません。免責事項もお読みください。 |
セロトニン症候群(セロトニンしょうこうぐん)は脳内のセロトニン濃度が高すぎる事によって引き起こされる症状である。セロトニン症候群の症状は軽いものから、頭痛、めまい、嘔吐、昏睡、そして死亡である。
症状は3つの主要な神経系に影響を与える。
- 自律神経系: 体温の上昇、異常発汗、緊張、高血圧、心拍数の増加、吐き気、下痢
- 体神経系および筋肉: 筋肉の痙攣、緊張と緩和の繰り返し(例: あご。歯をがちがちさせる)、反射亢進、硬直、振戦
- 脳認識機能: 混乱、興奮、錯乱、頭痛、昏睡
セロトニン症候群は通常、セロトニン作動系の薬品との相互作用によって発生する。
例として、
- モノアミン酸化酵素阻害剤とSSRI
- デキストロメトルファンとSSRIの組み合わせ
- SSRIの過量摂取
- SSRI/SNRIとトリプタン系薬剤(片頭痛治療薬)の併用
などによって発生する。高齢者は特に注意を要する。
診断
診断は血液検査や画像診断によらず、身体所見と問診が主となる。Hunterのクライテリアが感度・特異度に優れておりしばしば用いられる。[1]
また、悪性症候群(NMS)との識別が重要である。
治療
- 原因薬剤の特定、並びに投与中止。
- セロトニン拮抗薬であるシプロヘプタジン(ペリアクチン®)やβ遮断薬のプロプラノロール(インデラル®)を投与。
- その他の対症療法として、ミオクローヌスには抗てんかん薬のクロナゼパム(ランドセン®)を、強い興奮があれば鎮静作用と抗けいれん作用の強いフルニトラゼパムの静脈注射などを代わりにしても有効である。
引用・参照
- ^ Dunkley EJ, Isbister GK, Sibbritt D, Dawson AH, Whyte IM. The Hunter Serotonin Toxicity Criteria: simple and accurate diagnostic decision rules for serotonin toxicity. QJM 2003;96:635-642.