「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の版間の差分
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2012年11月28日に、[[鷺巣詩郎]]による[[サウンドトラック]]『Shiro SAGISU Music from“EVANGELION:3.0”YOU CAN(NOT)REDO.』(KICA-3202〜3、CD2枚組)が発売 |
2012年11月28日に、[[鷺巣詩郎]]による[[サウンドトラック]]『Shiro SAGISU Music from“EVANGELION:3.0”YOU CAN(NOT)REDO.』(KICA-3202〜3、CD2枚組)が発売された。 |
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=== 前売券 === |
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2012年11月28日 (水) 09:01時点における版
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q | |
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EVANGELION:3.0 YOU CAN (NOT) REDO. | |
監督 |
庵野秀明(総監督) 摩砂雪 前田真宏 鶴巻和哉 |
脚本 | 庵野秀明 |
原作 | 庵野秀明 |
製作総指揮 |
大月俊倫 庵野秀明 |
出演者 |
緒方恵美 林原めぐみ 宮村優子 坂本真綾 石田彰 ほか |
音楽 | 鷺巣詩郎 |
主題歌 | 宇多田ヒカル「桜流し」 |
撮影 | 福士享 |
編集 | 李英美 |
製作会社 | カラー |
配給 | ティ・ジョイ、カラー |
公開 | 2012年11月17日 |
上映時間 | 95分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
前作 | ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 |
次作 | シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| |
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』(エヴァンゲリオン しんげきじょうばん:キュー / EVANGELION:3.0 YOU CAN (NOT) REDO.)は、2012年11月17日に公開された日本のアニメーション映画。『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』4部作の第3作。スタジオジブリ製作の特撮短編映画『巨神兵東京に現わる 劇場版』と同時上映[1]。
概要
大災害「セカンドインパクト」後の世界を舞台に、人型兵器「エヴァンゲリオン」のパイロットとなった少年少女たちと、第3新東京市に襲来する謎の敵「使徒」との戦いを描いたテレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』(1995年 - 1996年)を、新たな設定とストーリーで「リビルド」(再構築)したものが『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズである。本作は2007年公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』、2009年公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』に続く第3作目にあたる。タイトルの「Q」は、当初は雅楽の用語「序破急」に由来する「急」とされていた。
シリーズ第1作『序』は、TVシリーズ第壱話から第六話までのストーリーをほぼ踏襲していたが、第2作『破』からは、TVシリーズ第八話から第拾九話を元にしつつも、新たな登場人物、エヴァンゲリオン、使徒などが加わり『新劇場版』独自のストーリーへとシフトしていった。そして本作『Q』では、前作から14年後の世界におけるネルフと反ネルフ組織「ヴィレ」の戦いなど、TVシリーズや旧劇場版とは全く異なるストーリーが展開される。
封切り時の上映館数は『序』の85、『破』の120より大幅に増え、日本全国224スクリーンで公開された。2012年11月17日・18日の初日2日間で興収11億3100万4600円、動員77万1764人となり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第1位となった[2]。これはそれまでの2012年興収1位であった『BRAVE HEARTS 海猿』を超える11月までの2012年オープニング週末成績1位であり、邦画の初動興収としては『ハウルの動く城』『踊る大捜査線 THE MOVIE2』『ROOKIES -卒業-』に次ぐ歴代4位の記録である。公開後9日間で観客動員数203万2147人、興行収入は28億5812万6200円を記録し、10日目(11月26日)には興収30億円を突破することが確実となった[3]。1週目に引き続き2週目も映画観客動員ランキング1位となっている[4]。
経緯
- 2006年
-
- 9月9日発売の『月刊ニュータイプ』2006年10月号において『エヴァンゲリオン新劇場版 REBUILD OF EVANGELION(仮題)』の制作が発表された。この時点では後編(本作)および完結編は2008年初夏の公開、同時上映で各45分とされていた。
- 2007年
-
- 2月17日、後編と完結編が「公開日未定」と改められた。
- 4月11日、前編・中編とともに後編のタイトル『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:急』が発表され、完結編は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:?』とされた。
- 2009年
-
- 6月27日、第2作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』が公開され、次回予告にて本作のタイトルが『急』から『Q』へ変更されたことが発表され、『Q』には『Quickening』と併記された。当初同時上映とされた完結編『?』への言及はなし。
- 2011年
- 2012年
-
- 1月1日、本作のサブタイトル(英題)が“EVANGELION:3.0 YOU CAN (NOT) REDO.”と発表され、完結編『?』が2013年公開ということが発表された。
- 7月1日21時から新宿バルト9のビル壁面で上映された『EVA-EXTRA 08』内において、本作が2012年11月17日公開と発表された。
- 7月13日、『金曜ロードSHOW!』(日本テレビ系列)で「TV特報」が公開された。7月1日に流されたものとは異なり、前2作の30秒ダイジェスト(7月1日のものと同一)に虹色で表現されたピアノのCGのみであった。
- 7月14日、上映館にて前売券発売開始。同日に「劇場版特報」が公開され、ポスターの掲示とチラシの配布も開始された。7月28日には公式サイト上でも公開された。TV特報と同じくピアノのCGのみの映像。
- 10月17日、ニコニコ生放送で「ニコニコ動画版予告」が放送され、18時30分からニコニコ動画でも配信が開始された[5]。同時に、ニコニコ動画・生放送の新バージョン「Q」も稼動を開始した。
- 11月1日、劇場および公式サイトにおいて「劇場版予告」が公開された[6]。
- 11月9日、『金曜ロードSHOW!』での『序 TV版』放映の際に、本作がスタジオジブリ製作による特撮短編映画『巨神兵東京に現わる 劇場版』と同時上映であることが発表された[7]。
- 11月16日、『金曜ロードSHOW!』での『破 TV版』放映において、本作の冒頭6分38秒(TV版)が公開された[8]。
- 11月17日、0時から新宿バルト9の全スクリーン(9スクリーン、計1,825席)にて先行上映[9]。同日、47都道府県223館の劇場[10]で公開。同日、主題歌が宇多田ヒカルによる新曲「桜流し」であることが発表され、同時に音楽配信が開始[11]、楽曲の特設サイトが開設された[12]。
- 11月20日、公開4日目で動員数100万人を突破[13]。
- 11月25日、公開9日目で動員数200万人を突破[3]。
- 11月26日、公開10日目で興行収入30億円を突破見込み[3]。「劇場版追告」を公開[14]。
ストーリー
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
初号機の帰還
前作『破』終盤で描かれた「ニアサードインパクト」から14年後。葛城ミサトをはじめ旧ネルフ職員らは、反ネルフ組織「ヴィレ」を結成し、ネルフのエヴァを殲滅すべく活動していた。ヴィレはエヴァ改2号機(搭乗者:式波・アスカ・ラングレー)と8号機(搭乗者:真希波・マリ・イラストリアス)によって、衛星軌道上にネルフが封印していた初号機を強奪する「US作戦」を実行する。改2号機は自動防衛システム「コード4A」の妨害を受けるが、8号機の援護射撃でそれを突破。さらに初号機とともに格納されていた「コード4B」の迎撃により窮地に陥るも、一時的に覚醒した初号機によって助けられ、2号機は初号機とともに地球へと帰還する。
ヴィレの艦艇・ヴンダー
ヴィレの艦艇「AAA ヴンダー」で目覚めたシンジは、ヴィレのメンバー、14年経ったミサトやリツコらと再会するが、「ニアサードインパクト」を引き起こした罪人として扱われ、もうエヴァには乗らないように警告される。ヴンダーは「コード4C」の襲撃を受けるが、空中戦を展開しそれらを殲滅する。その戦闘後、リツコはシンジに、初号機から保護されたのは彼のみで、第10使徒から助けたはずの綾波レイは発見されなかったこと、そしてシンジが今後エヴァに乗りそれを覚醒させた場合、装着された首輪「DSSチョーカー」が発動し死ぬことを告げる。そこに、ネルフのエヴァMark.09がヴンダーを襲撃し、シンジを連れ戻そうとする。搭乗者・レイの声を聞いたシンジは、ミサトたちの警告を無視してネルフへと向かう。
ネルフ本部
地表にあった第3新東京市が消滅し、荒廃したネルフ本部へ戻ったシンジは、碇ゲンドウから渚カヲルとともにエヴァ第13号機に乗るよう命じられる。シンジはレイが生きていたことを知り、さらにピアノの連弾を通してカヲルと親しくなり次第に元気を取り戻す。しかし、自分が14年前に起こした「ニアサードインパクト」が原因で一面真っ赤な荒廃した世界になったこと、そしてレイが自分の母ユイの複製体であり、自分の知るレイは助けられなかったことを知り、絶望する。第13号機完成後も、シンジは「首輪があるからエヴァには乗れない」「乗っても何も良いことはない」「誰も信じられない」とカヲルを拒むが、カヲルがシンジの首輪を外して自分の首に移し、さらに「第13号機がロンギヌスの槍とカシウスの槍を手にすれば世界をやり直せる」と説得したことで、第13号機へと乗り込むことを決める。
セントラルドグマ最深部
シンジとカヲルを乗せたエヴァ第13号機は、アヤナミレイ(仮称)の乗るMark.09とともにサードインパクト爆心地であるセントラルドグマ最深部へ辿りつくが、カヲルはリリスとMark.06に刺さる槍を見て、そこにあるべき槍ではないと困惑し狼狽する。さらに、アスカの改2号機とマリの8号機の妨害を受けるが、シンジはそれを退けて槍を引き抜こうとする。カヲルは止めようとするがシンジはそれを拒み、カヲルからのエヴァの制御を遮断して、遂に2本の槍を抜く。すると第2使徒リリスの骸が形象崩壊し、Mark.06の体内に潜んでいた第12使徒が活動を再開した。Mark.09がMark.06の首を落とすと、黒いケーブル状の使徒が中から現れ第13号機を包み込むが、第13号機が覚醒したことで、全身がコアである第12使徒は急激に縮み、そして噛み砕かれた。
フォースインパクト
覚醒した第13号機は上空へと浮上。ゲンドウの罠によって第1使徒から第13使徒に堕とされたカヲルをトリガーとして、「フォースインパクト」が発動する。ヴィレはヴンダーで第13号機を襲撃するが、本来のヴンダーの主であるMark.09(アダムスの器)の迎撃を受け、ヴンダーの制御を乗っ取られる。そこに改2号機が駆けつけ、獣化形態でMark.09と交戦するも、時間が足りず、(双方ともパイロット脱出の後)改2号機が自爆攻撃を仕掛けMark.09を破壊する。
DSSチョーカーが発動し、カヲルは首に数発の弾丸を打ち込まれ死亡する。覚醒状態を止めた第13号機は地上へ落下するが、フォースインパクトの進行は止まらず、マリが8号機でシンジの乗るエントリープラグを強制射出させたことでようやく収束した。地上に落ちたエントリープラグの中で蹲っていたシンジをアスカが助け出し、そこにアヤナミレイ(仮称)も現れる。アスカは放心して反応しないシンジを連れて歩き出し、そしてレイも2人についていく。
作品設定
登場人物
前作『破』から14年が経過しているが、エヴァのパイロットは「エヴァの呪縛」により外見に年齢変化がない。
- 主人公
- ネルフ・ゼーレ側の人物
-
- アヤナミレイ(仮称)(声:林原めぐみ) - Mark.09に搭乗するネルフ所属のパイロット。ユイのクローンである綾波シリーズの初期ロット。プラグスーツは黒色、番号は09(背は9)。アヤナミのカタカナ表記と「(仮称)」も含めて公式名称。
- 渚カヲル(声:石田彰) - 「ゼーレの少年」とも呼ばれる第1の使徒。シンジと共に第13号機に搭乗。プラグスーツは紫色、番号は13(背は大文字のA)。
- 碇ゲンドウ(声:立木文彦) - ネルフ最高司令官(前作までの設定)。シンジの父。目には(キールのものと似た)バイザーを装着している。カヲル曰く「リリンの王」。
- 冬月コウゾウ(声:清川元夢) - ネルフ副司令(前作までの設定)。
- 碇ユイ - 碇シンジの母親。旧姓は「綾波」。エヴァシリーズの開発初期段階において、コアへのダイレクトエントリー方式を考案。自らその実験体に志願し、初号機の制御システムと化した。写真のみ登場。
- キール(声:麦人) - ゼーレのモノリス01。本作ではゼーレのメンバーは「人類とは別の、人類に文明を与えた生命体」として描かれている。
- ヴィレ側の人物
-
- 式波・アスカ・ラングレー(声:宮村優子) - 改2号機に搭乗するヴィレのパイロット。「第2の少女」。プラグスーツは赤色、番号は02(背は2)。
- 真希波・マリ・イラストリアス(声:坂本真綾) - 8号機に搭乗するヴィレのパイロット。プラグスーツはピンク、番号は08(背は8)。
- 葛城ミサト(声:三石琴乃) - AAAヴンダーの艦長。大佐。
- 赤木リツコ(声:山口由里子) - AAAヴンダーの副長。髪型がベリーショートになっている。
- 伊吹マヤ(声:長沢美樹) - AAAヴンダーの整備長。
- 青葉シゲル(声:子安武人)- AAAヴンダーのオペレータ。
- 日向マコト(声:優希比呂)- AAAヴンダーのオペレータ。
- 鈴原サクラ(声:沢城みゆき) - 鈴原トウジの妹。シンジの管理担当医官。少尉。
- 高雄コウジ(声:大塚明夫)- AAAヴンダーのオペレータ。加持リョウジとは旧知の間柄。
- 長良スミレ(声:大原さやか)- AAAヴンダーのオペレータ。(なお、大原は『序』『破』でもオペレータの声優として参加している)
- 多摩ヒデキ(声:勝杏里)- AAAヴンダーのオペレータ。
- 北上ミドリ(声:伊瀬茉莉也)- AAAヴンダーのオペレータ。
エヴァンゲリオン
「使徒」に対抗すべく建造された人型兵器。ネルフが開発し、保有・運用していたが、本作ではヴィレも保有・運用している。パイロットは円筒形のコックピット「エントリープラグ」に乗り、主に神経接続によって機体を操縦する。使徒と同じくA.T.フィールドを持ち、使徒のそれを中和・侵食・破壊することができる。
初号機・2号機(TV版では弐号機)はTV版から引き続いて登場するが、新劇場版での新機体として Mark.06、8号機、Mark.09、第13号機が登場する。
- 汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 試験初号機
- 長い1本の角を持つ、双眼で紫色の機体。本作の序盤でヴィレが衛星軌道上から回収し、シンジを保護したのち「AAA ヴンダー」の主機(メインエンジン)として利用している。シンジとのシンクロ率は0.00%となっており、たとえ搭乗しても動かすことができない。
- 汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 正規実用型 2号機(先行量産機)
- 4眼をもつ赤色の機体。アスカが搭乗するヴィレ所有機。前作『破』の第10使徒戦で大破し、本作では欠損パーツを機械化した「改2号機」として登場。
- 改2号機β - 初号機奪還作戦「US作戦」での形態。左腕義手は巻き取り式のロープガン。
- 改2号機γ - 水中でのヴンダー主機点火作業以降の形態。左腕義手が本物の腕に近い形状をしているほか、右腕・腹部・脚部も変更されている。
- (名称不明)- コード777による変形。獣化第2形態(新劇場版:破での裏コードザ・ビースト)に近いが、尾と大きな牙が現れる。
- 汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 正規実用型(ヴィレカスタム) 8号機
- 8眼をもつピンク色の機体。マリが搭乗するヴィレ所有機。
- 8号機α - 初号機奪還作戦「US作戦」での形態。四肢および腹部の形状はネルフ所有機と同様。
- 8号機β - 四肢および腹部の形状が変更されている。
- EVANGELION Mark.06
- バイザー型のカメラアイに青色の機体。カヲルによると、自律型に改造され人類(リリン)に利用されたという。リリスの脊の上にあり、槍の1本でリリスとともに貫かれ、白色化していた。体内に第12使徒が潜んでいた。
- EVANGELION Mark.09
- 零号機に似た、単眼の山吹色の機体。アヤナミレイ(仮称)が搭乗する、ネルフ所有機。ヴィレ側の人間からは「アダムスの器」と呼ばれる。AAAヴンダーの「本来の主」。全身がコアであり、首を落とされても倒れることはなく、変形や頭部の再生も可能。
- エヴァンゲリオン第13号機
- 初号機に似た、長い1本の角を持つ、4眼で紫色の機体。本作中盤で完成した、ネルフ所有機。複座式(ダブルエントリーシステム)で、エントリープラグおよびプラグソケットがそれぞれ2つある。シンジとカヲルが搭乗する。胸部に2本の腕が格納されており、これを展開することで計4本の腕を持った異形の形態となる。
使徒
第4から第10までの使徒はいずれも第3新東京市に来襲していたが、本作ではそのような描写はない。形状や能力はそれぞれ異なるが、必ず「コア」と呼ばれる部位があり(通常は赤色の球体)、それを破壊されると活動を停止し全身が血のような液体に変化する(形象崩壊)。
- 第1の使徒
- 渚カヲルが第1使徒であり「アダムスの生き残り」とも呼ばれているが、ゲンドウの策略により第13使徒に堕とされた。
- 第2の使徒「リリス」
- 前作『破』まではセントラルドグマで磔にされていたが、本作ではセントラルドグマ最深部に首のない胴体が、第一発令所跡地にレイの顔をした頭部が安置されていた。槍が2本刺さっており、うち1本はMark.06とリリスを貫いている。
- 第12の使徒
- マリによると「最後の使徒」。自律型に改造されたのちセントラルドグマ最深部に放置されていた EVANGELION Mark.06 の体内に潜んでいた。Mark.09 が Mark.06 の首を落とすとそこから黒いケーブルの束のような形を現す。第13号機を取り囲むと、巨大な赤い球体(全身がコア)に変化、さらにレイの顔のような形をとり、その後、胎児が丸くなったような形となる。第13号機の覚醒とともに急激に縮小し、第13号機に噛み砕かれる。
- 第13の使徒
- 渚カヲル(前述の「第1の使徒」を参照)
このほか、以下のような敵が登場する。使徒とは言明されないが、「パターン青」をはじめ使徒との共通点が多いためここで解説する。
- コード4A
- US作戦時に改2号機を迎撃した小型の敵(計5体)。黒い円盤状で、初号機の角状の突起が2本と、初号機の肩パーツ状のものが4本ある。パターン青を示すほか、アンチA.T.フィールドを展開し、散弾を放つ。いずれも8号機の援護射撃で破壊された。
- コード4B
- US作戦時に改2号機を迎撃した中型の敵。初号機とともにネルフロゴのある封印容器に格納されていた。黒い円盤状で、折りたたまれた帯状の「フィールド反射膜」を4本もつほか、初号機の肩パーツ状のものが2本ある。パターン青を示すほか、強力な光を放ち改2号機を襲う。フィールド反射膜の上を滑るように移動し逃げるが、初号機の放つ光線により破壊された。破壊時には虹の輪が現れた。
- コード4C
- ヴンダーを襲撃した大型の敵(計4体)。ネメシスシリーズとも呼ばれる。接触した巡洋艦が消滅する「光の柱」を多数出現させ艦隊を包囲しヴンダーに迫るが、偽装コクーン内に潜伏していたコアブロックをヴンダーにより引きずり出され、エネルギー貫通弾の連射により破壊された。コアブロックは黒い円盤状で、帯状の腕を多数もつほか、初号機の肩パーツ状のものも多数ある。破壊時には虹の輪が現れた。
その他
- ネルフ
- 使徒に抵抗すべくエヴァを開発・運用する組織として設立された国連直属の特務機関。前作『破』までは第三新東京市の地下空間ジオフロントに本部があったが、地表の第三新東京市が消滅したことで空が見えるようになっている。本作では本部は荒廃しており、碇ゲンドウ、冬月コウゾウ以外に職員の姿は見当たらない。終盤ではゲンドウと冬月が、ヴンダー同様の球状の司令室にいるところが描かれている。
- ゼーレ
- 7名から構成される組織。モノリス内に脳神経等の生体組織の描写があるが、ゲンドウによると人類とは別の、人類に文明を与えた生命体。ゲンドウの指示で冬月が電源を落としたことで死亡する。
- ヴィレ
- ネルフのエヴァを殲滅することを目的とする組織。ヴンダーおよび数十隻の僚艦からなる艦隊と、エヴァ改2号機・8号機を所有する。ミサト以外の職員は左腕に青いバンダナを巻いている。
- AAA ヴンダー
- 反ネルフ組織「ヴィレ」が保有する巨大戦艦。艦長は葛城大佐。本来はエヴァMark.09(アダムスの器)がその主であったとされるが、作中ではヴィレが初号機を主機(メインエンジン)として組み込み利用している。主機点火により起動するとエヴァ覚醒時と同様の天使の輪が二重に現れ、艦隊ごと宙に浮上する。ATフィールドの展開も可能。計9席を備えた(実際には8名で使用する)戦闘艦橋は球形をしており、L.C.L.ガスが充填される。エネルギー貫通弾を用いた主砲はネメシスシリーズを粉砕するほどの威力がある。
スタッフ
- 企画・原作・脚本・総監督:庵野秀明
- 監督:摩砂雪、前田真宏、鶴巻和哉
- 主・キャラクターデザイン:貞本義行
- 主・メカニックデザイン:山下いくと
- 画コンテ:鶴巻和哉、樋口真嗣、摩砂雪、前田真宏、小松田大全、轟木一騎、庵野秀明
- 総作画監督:本田雄
- 作画監督:林明美、井上俊之
- 特技監督:増尾昭一
- 副監督:中山勝一、小松田大全
- デザインワークス:本田雄、高倉武史、渡部隆、コヤマシゲト、小松田大全、渭原敏明、小林浩康、吉崎響、浅井真紀、前田真宏、鶴巻和哉、樋口真嗣、出渕裕、庵野秀明
- 総演出:鈴木清崇(タツノコプロ)
- 色彩設定:菊地和子(Wish)
- 美術監督:加藤浩(ととにゃん)、串田達也
- CGI監督:鬼塚大輔、小林浩康
- 撮影監督:福士享(T2スタジオ)
- 編集:李英美
- 音楽:鷺巣詩郎
- 効果:野口透(アニメサウンド)
- 総監督助手:轟木一騎
- 脚本協力:榎戸洋司、鶴巻和哉、前田真宏
- 制作:スタジオカラー
- 配給:ティ・ジョイ、カラー
- 宣伝:カラー
- 製作:カラー
- エグゼクティブ・プロデューサー:大月俊倫、庵野秀明
主題歌
- テーマソング:宇多田ヒカル「桜流し」(EMIミュージック・ジャパン)
- 公開日まで主題歌に関する情報は伏せられていた。宇多田ヒカルは2010年に活動無期限停止を発表していたが、制作スタッフからの熱い要望と当該作品に対する強い思い入れにより制作された。配信開始から2時間50分でiTunesトップソングチャート第1位を獲得、レコチョクシングルデイリーランキングでも2日連続で1位を達成している[15]。
商品・タイアップなど
TV放映
本作の劇場公開前日である2012年11月16日に、『金曜ロードSHOW!』での『破 TV版』放映後に『Q 冒頭6分38秒 TV版』が放映された。視聴率は関東地区で13.8%。
サウンドトラック
2012年11月28日に、鷺巣詩郎によるサウンドトラック『Shiro SAGISU Music from“EVANGELION:3.0”YOU CAN(NOT)REDO.』(KICA-3202〜3、CD2枚組)が発売された。
前売券
前売券は特典付きのみ発売された。
- 劇場限定前売券(特典:青いバンダナ) - 2012年7月14日発売、2000円。
- アニメイト限定特典付き前売券(特典:青いTシャツ)- 2012年9月20日発売、3000円。
- ローソン限定特典付き前売券(Mark.06ルームライト引換券付) - 7500円。
- ローソン限定特典付き前売券(C-styleぷちえう゛ぁ新劇場版Limited edition引換券付) - 3000円。
IMA-EVA
公開前に、カラーより公式フリーペーパー『IMA-EVA』が上映劇場・書店・ローソンなどで配布された。表紙には『ヱヴァンゲリヲンの「今」を知るフリーマガジン』とある。
コラボレーション
- JRAと劇場版のコラボ企画として馬型最終決戦兵器ヱヴァインパクトや武豊が出演する『JRA補完計画』CMが製作[18]。CM第1弾は「見知らぬ、馬」篇、CM第2弾は「ヱヴァインパクト誕生」篇、CM第3弾は「馬の戦い、人の戦い」篇。
- 劇場版と富士急行のコラボレーションとして、富士急ハイランドにある大型コースター『高飛車』が「エヴァ飛車」となり、富士急行線車両をエヴァンゲリオンカラーにラッピングした「ヱヴァンゲリヲン20+ 件新劇場版:Q公開記念電車」が期間限定で登場する[19]。
脚注
- ^ “『巨神兵東京に現わる 劇場版』 同時上映のお知らせ”. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 公式サイト (2012年11月9日). 2012年11月10日閲覧。
- ^ 『ヱヴァQ』今年の興収1位を狙える可能性大!『ハリポタ』に迫る勢いで口コミ客増加中!シネマトゥデイ 2012年11月20日
- ^ a b c “「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」動員200万人突破 10日間で興行収入30億円”. ねとらぼ (ITmedia). (2012年11月26日) 2012年11月27日閲覧。
- ^ 『ヱヴァQ』『悪の教典』にダブルスコアのダントツ人気!2週連続トップ獲得!シネマトゥデイ 2012年11月27日
- ^ “ニコニコ動画”. ヱヴァンゲリヲン新劇場版ブログ:Q (2012年10月17日). 2012年10月17日閲覧。
- ^ “『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』、劇場予告編が公式サイトで公開”. マイナビニュース. (2012年11月1日) 2012年11月1日閲覧。
- ^ “庵野×ジブリの特撮映画『巨神兵東京に現わる』が『ヱヴァ:Q』と同時上映!!”. マイナビニュース. (2012年11月9日) 2012年11月10日閲覧。
- ^ “11月9日&16日 「金曜ロードSHOW!」 にて 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』 2週連続放送決定”. 株式会社カラー:最新情報 (2012年10月15日). 2012年10月16日閲覧。
- ^ “緊急決定!!「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」公開記念 新宿ヱヴァ祭りを開催決定!2012年11月16日(金)〜18日(日)”. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 公式サイト (2012年11月7日). 2012年11月8日閲覧。
- ^ “「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」上映劇場一覧 2012年10月30日現在”. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 公式サイト (2012年10月30日). 2012年11月1日閲覧。
- ^ “宇多田ヒカル、久々の新曲は「ヱヴァQ」テーマソング”. ナタリー. ナターシャ (2012年11月17日). 2012年11月17日閲覧。
- ^ 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」テーマソング 宇多田ヒカル 桜流し、2012年11月17日参照。
- ^ “smart 24日発売!”. ヱヴァンゲリヲン新劇場版ブログ:Q (2012年11月21日). 2012年11月22日閲覧。
- ^ “ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 劇場版追告を公開しました。”. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 公式サイト (2012年11月26日). 2012年11月27日閲覧。
- ^ 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」宇多田ヒカルの主題歌「桜流し」が大反響アニメ!アニメ! 2012年11月20日
- ^ “7月28日、フリーマガジン「IMA-EVA」を配布!” (2012年7月26日). 2012年11月22日閲覧。
- ^ “11月9日、フリーマガジン「IMA-EVA 02号」を配布!” (2012年11月8日). 2012年11月22日閲覧。
- ^ JRA補完計画
- ^ 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』と富士急がコラボレーション “エヴァ飛車”や“ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q公開記念電車”などが登場 2012年11月14日