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{{整数}} |
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! colspan="2" align="center" style="font: 10em times; background:#ccc;" | 0 |
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| colspan="2" | {{numbers (digits)}} |
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| [[Cardinal number|Cardinal]] |
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| 0, zero, "oh" ({{IPA2|oʊ}}), nought, naught, nil, null |
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| [[Ordinal number (linguistics)|Ordinal]] || 0th, [[zeroth]] |
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| [[Factorization]] || <math> 0 </math> |
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| [[Divisor]]s || all numbers |
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| [[Roman numerals|Roman numeral]] || N/A |
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| [[Arabic language|Arabic]] || style="font-size:150%" | ٠ |
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| [[Bengali language|Bengali]] || style="font-size:150%" | ০ |
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| [[Devanagari|Devanāgarī]] || style="font-size:150%" | ० |
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| [[Chinese language|Chinese]] || 〇,零 |
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| [[Japanese numerals|Japanese numeral]] || 〇,零 |
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| [[Khmer numerals|Khmer]] || ០ |
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| [[Thai numerals|Thai]] || ๐ |
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| [[Binary numeral system|Binary]] || 0 |
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| [[Octal]] || 0 |
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| [[Duodecimal]] || 0 |
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| [[Hexadecimal]] || 0 |
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文字 '''0''' によって表されるものは、[[無|何もないこと]]に対応する[[基数詞|基数]]([[自然数]]<ref>0 を[[自然数]]に含めるかどうかは[[数学者]]の間でも考え方は分かれており、[[初等数論]]では含めないことが多いが、[[集合論]]や[[数学基礎論]]では含めることが多い。また日本の[[高等学校]]までの[[教育]]においては、自然数に含まれないとされている。本項では 0 は自然数に含まれるものとして取り扱うが、このことが大きく問題となる場面においては、逐一その取り扱いについて断る。</ref>)であり、[[1]] の直前なる[[序数詞|序数]]([[順序数]])であって、最小の[[正の数と負の数|非負整数]]である。'''零'''(れい、ぜろ)、'''ゼロ'''({{lang-en-short|zero}})、'''ヌル'''({{lang-de-short|null}})、'''ノート'''({{lang-en-short|naught}})、'''ニヒル'''({{lang-la-short|nihil}})などと読まれる。また、文字の形状から、稀に[[まる]]あるいは[[O|オー]]などのように呼ばれることもある。なお、日本の[[通話表#和文通話表|通話表]]においては、0は「数字の'''まる'''」と送られる。 |
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数としての 0 は、[[整数]]全体、[[実数]]全体(あるいはもっと一般の数からなる代数系で)[[加法単位元]]としての役割を演じる。文字としての 0 の使用は[[位取り記数法|位取りによる記数法]]における[[メタ構文変数|プレースホルダ]]として有用である。 |
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== 数としての 0 == |
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'''0''' は [[1]] の直前の整数である。多くの数体系で 0 は負の概念よりも前に同定され、負の概念は 0 よりも小さいものとして理解される。0 は[[偶数]]である<ref>[[補題]] B.2.2, ''The integer 0 is even and is not odd'', in {{cite book|first=Robert C.|last=Penner|year=1999|title=Discrete Mathematics: Proof Techniques and Mathematical Structures| publisher=World Scientific|isbn=9810240880|pages=34}}</ref>。0 は正の数でも負の数でもない。0 を[[自然数]]とする定義もあり、その場合自然数と正の整数は同義ではない。 |
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0 は数量が[[空集合|空っぽ]]であることを意味する数である。兄弟が0人いるというのは兄弟がひとりも居ないことを意味し、重さが0であるというのは重さが無いことを表す。あるいは二つの砂山の砂粒の数の差が 0 であるということは、その二つの砂粒の数の差がないことを意味する。 |
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数を数えはじめるまえは、ものが 0 個であると仮定することができる。つまり、最初のものを数え始めるまでは 0 で、最初のものを持ってきてはじめて 1 個あると勘定することになる。ほとんどの[[歴史学者]]をはじめ世界中の人々は[[グレゴリオ暦]]や[[ユリウス暦]]から[[紀元0年]]を除いて考えるが、[[天文学者]]などは計算上不都合があるため暦に紀元0年を含めて考える。また、(紀元)0年という文言は、[[時間]]における新しい起点となりうる、非常に意義深い出来事を記述する場合にも用いられることがある。 |
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== 数字としての 0 == |
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[[ファイル:Text figures 036.svg|71px|left|オールド・スタイル]] |
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現代的な数字の 0 は、まる、楕円、角の丸い長方形のような形に書かれるのが普通である。最も現代的な[[書体]]では 0 は他の数字と高さが同じになるものが普通だが、[[オールド・スタイル]]の書体では 0 の高さが他より低いもの([[コーパス・サイズ]])であることも多い。<div style="clear:both" /> |
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{| align="right" |
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| [[ファイル:7-segment cdeg.svg|80px|7セグメント表示器上の小さい 0 の表示]] |
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| [[ファイル:7-segment abcdef.svg|80px|7セグメント表示器上の通常の 0 の表示]] |
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|} |
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電卓やデジタル時計、家電などで見られる[[7セグメントディスプレイ]]上では、0 は普通6個の線分で描かれるが、古いモデルでは4個の線分で 0 を表すものも存在する。<div style="clear:both" /> |
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[[位取り記数法]]で用いられる数字の 0 は、数あるいは数値としての 0 とは別物である。位取り記数法における数字の並びは上位の桁の数字がより高い重みを持つので、位取り記数法における数字の 0 は空位を表すのに用いられ、それによって下位および上位の桁の数字に適切な重みを与えることができる。また、数字の 0 が使用されるのは位取り記数法のみに限らず、たとえば 02 番などのような数値も用いられる。 |
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稀に、頭に 0 を付けた数値を付いていない数値と別のものとして扱うことがある。例えば[[ルーレット]]で '00' は '0' とは別('0' に賭けたなら玉が '00' に止まっても勝ちにならないし、逆もそう)である。競技者に番号が振られるスポーツなども同様で、例えば[[ストックカー]]で '07' 番の車は '7' 番の車とは別だと看做される。これは一桁の番号全般に言えることである。 |
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=== 数字の 0 と文字の O との区別 === |
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[[ファイル:Zero o comparison.svg|数字 0 と文字 O との字形の比較]] |
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伝統的に、多くの印刷書体では大文字の [[O]] を細い楕円形の 0 よりもさらに丸いものにしている<ref name="bemer"/>。[[タイプライター]]ではもともと O と 0 の字形を区別してはいなかったし、0 に対してキーを割り当てていないモデルすら存在した。これらの字形に区別がはっきりと生じるのは、コンピュータのプログラムのように明確に識別できることが必要になった<ref>特にFortranの言語仕様では、0 と O の取り違えがエラーではなく、意図しない意味として通ってしまいやすかった。</ref>、現代的な文字[[ディスプレイ (コンピュータ)|表示装置]]においてである<ref name="bemer">R. W. Bemer. "Towards standards for handwritten zero and oh: much ado about nothing (and a letter), or a partial dossier on distinguishing between handwritten zero and oh". ''Communications of the ACM'', Volume 10, Issue 8 (August 1967), pp. 513–518.</ref>。 |
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中央に点のある 0 が用いられたのは [[IBM 3270]] 表示装置の付属文字が最初であろう。この字体は [[Microsoft Windows]] でも [[Andalé Mono]] 書体に受け継がれている。点の代わりに短い縦棒を用いたものもあり、これは解像度の悪い表示画面では[[ギリシャ文字]]の [[Θ]] と紛らわしいかもしれないが、Θ が表示可能な文字でなかったりともかくあまり使われないなどの理由で現実的にはそれほど問題となってはいない。 |
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他に、[[斜線付きゼロ]](O を / で串刺しにしたような字形)が初めて用いられたのは、パンチカードやテープに転写する前の手書きコーディングシートにおいてであり、[[ASR-33]] テレタイプの既定タイプホイールの流れを汲む旧式の [[ASCII]] [[図形文字]]集合においても用いられる。この字形は[[空集合]]を表す記号 <math>\scriptstyle\emptyset</math> あるいは "∅"([[Unicode]]で U+2205 の文字)や、いくつかの[[北ゲルマン語群|スカンジナビア語群]]で用いられる [[Ø]] とも似ている。[[CSS]]では、[[OpenType]]フォントのfont-featureタグを用いて、0に斜線を入れることもできる<ref>対応フォントとブラウザの両方が必要。「font-feature-settings:'zero' 1;」で斜線あり、「font-feature-settings:'zero' 0;」で斜線なしを指定できる。</ref>。 |
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逆に、文字 O に斜線をつけて数字の 0 につけない慣習を支持するのが、著名な[[IBM]]ユーザーグループの SHARE であり<ref name="bemer"/>、[[Fortran|FORTRAN]] のプログラムの書式としてこの慣習が IBM によって推奨されている<ref name="einarsson">Bo Einarsson and Yurij Shokin. ''Fortran 90 for the Fortran 77 Programmer''. [http://www.nsc.liu.se/~boein/f77to90/a7.html Appendix 7: "The historical development of Fortran"]</ref>。また、他のいくつかの初期のメインフレームメーカーもこれを支持している。この慣習は[[スカンジナビア人]]にとっては二つの文字の衝突を意味するため十分問題含みである。これらの他は、IBM の [[Algol]] プログラムの書式をも含め<ref name="einarsson"/>、これとは逆の慣習を支持している<ref name="bemer"/>。 [[バロース]]/[[ユニシス]]の画面表示装置には逆斜線つき 0 を備えたものもある。別の慣習として、初期の[[プリンター|ラインプリンタ]]では飾りのない 0 を残したものの、大文字の O にはしっぽやひげをくわえて、逆向きの [[Q]] や[[筆記体]]の大文字 O (<math>\scriptstyle\mathcal{O}</math>) のように見える字形としたものがあった<ref name="bemer"/>。とあるタイプ式のプリンタで、0 と O は別の活字になっているのに、あまりに似ていて区別ができないデザインであることに腹を立てた人が、O の活字をヤスリで加工して切れ目を入れてしまった、というエピソードもある<ref>『計算機科学の発想』(1981) p. 181</ref>。 |
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計算機での使用を目的として設計されたフォントでは、文字 O と数字 0 の一方をより丸く他方をより(長方形に近く)角ばらせているものがある。[[テキサス・インスツルメンツ]]の [[TI-99/4A]] 計算機では大文字の O が四角くて数字の 0 が丸いという特徴であったが、これ以外の計算機では逆の選択がなされている。 |
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[[ファイル:Deutsches Kfz-Kennzeichen für Behördenfahrzeuge (Nummernbereich 3).jpg|thumb|切込み入りの 0 を使ったドイツのナンバープレート]] |
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[[ヨーロッパ]]の大部分では、車輌の[[ナンバープレート]]の書体でこの方法を部分的に用いて(0 を四角くしたり、0 よりも O のほうを幅広にしたりして)これらの記号を区別しているが、国によってはさらに 0 の右上隅に切込みをいれてより明確な区別をつけているものもある(たとえば、[[ドイツの車輌ナンバープレート]]で用いられている[[変造防止文字]] {{lang|de|(fälschungserschwerende Schrift)}} など)。 |
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時には、混乱を完全に避けるために専ら数字の 0 を用いたり逆にまったく用いなかったりすることもある。例えば、[[サウスウエスト航空]]で用いられている予約番号では数字の 0 と 1 の代わりに専ら大文字の O と I が使用されている<ref>[http://southwest.com/content/travel_center/retrieveCheckinDoc.html confirmation numbers]</ref>し、反対に[[カナダの郵便番号]]や[[日本銀行券]]の記番号<ref>{{cite web | url=http://www.npb.go.jp/ja/intro/faq/ans.html | title=お札の紹介 | publisher=[[国立印刷局]] | accessdate=2013-04-03}}</ref>では 1 と 0 が用いられるのみで、大文字の I と O は使用されていない。 |
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== 名称 == |
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{{main|Names for the number 0}} |
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The word "'''zero'''" came via [[French language|French]] ''zéro'' from [[Venetian language|Venetian]] ''zero'', which (together with ''[[wikt:cipher|cipher]]'') came via [[Italian language|Italian]] ''zefiro'' from Arabic صفر, ''ṣafira'' = "it was empty", ''ṣifr'' = "zero", "[[nothing]]", which was used to translate [[Sanskrit]] ''{{IAST|[[śūnyatā|śūnya]]}}'' ( शून्य ), meaning ''void'' or ''empty''. |
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Italian ''zefiro'' already meant "west wind" from Latin and Greek ''[[Anemoi|zephyrus]]''; this may have influenced the spelling when transcribing Arabic ''şifr''.<ref name="ifrah">Georges Ifrah. ''The Universal History of Numbers: From Prehistory to the Invention of the Computer''. Wiley (2000). ISBN 0-471-39340-1.</ref> The Italian mathematician [[Fibonacci]] (c.1170-1250), who grew up in Arab North Africa and is credited with introducing the Hindu decimal system to Europe, used the term ''zephyrum''. This became ''zefiro'' in Italian, which was contracted to ''zero'' in Venetian. |
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As the [[Hinduism|Hindu]] decimal zero and its new mathematics spread from the Arab world to Europe in the [[Middle Ages]], words derived from ''ṣifr'' and ''zephyrus'' came to refer to calculation, as well as to privileged knowledge and secret codes. According to Ifrah, "in thirteenth-century Paris, a 'worthless fellow' was called a "... cifre en algorisme", i.e., an "arithmetical nothing"."<ref name="ifrah"/> From ''ṣifr'' also came French ''chiffre'' = "digit", "figure", "number", ''chiffrer'' = "to calculate or compute", ''chiffré'' = "encrypted". Today, the word in Arabic is still ''ṣifr'', and cognates of ''ṣifr'' are common in the languages of Europe and southwest Asia. |
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== 歴史 == |
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=== 先史 === |
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By the middle of the [[2nd millennium BCE]], the [[Babylonian mathematics]] had a sophisticated [[sexagesimal]] positional numeral system. The lack of a positional value (or zero) was indicated by a ''space'' between sexagesimal numerals. By [[300 BCE]], a punctuation symbol (two slanted wedges) was co-opted as a [[Free variables and bound variables|placeholder]] in the same [[Babylonian numerals|Babylonian system]]. In a tablet unearthed at [[Kish (Sumer)|Kish]] (dating from about 700 BCE), the scribe Bêl-bân-aplu wrote his zeros with three hooks, rather than two slanted wedges.<ref name="multiref1">Kaplan, Robert. (2000). ''The Nothing That Is: A Natural History of Zero''. Oxford: Oxford University Press.</ref> |
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The Babylonian placeholder was not a true zero because it was not used alone. Nor was it used at the end of a number. Thus numbers like 2 and 120 (2×60), 3 and 180 (3×60), 4 and 240 (4×60), looked the same because the larger numbers lacked a final sexagesimal placeholder. Only context could differentiate them. |
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Records show that the [[Ancient Greece|ancient Greeks]] seemed unsure about the status of zero as a number. They asked themselves, "How can nothing be something?", leading to [[philosophy|philosophical]] and, by the Medieval period, religious arguments about the nature and existence of zero and the [[vacuum]]. The [[Zeno's paradoxes|paradoxes]] of [[Zeno of Elea]] depend in large part on the uncertain interpretation of zero. |
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The concept of zero as a number and not merely a symbol for separation is attributed to [[India]] |
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where by the [[9th century]] CE practical calculations were carried out using zero, which was treated like any other number, even in case of division.<ref name="bourbaki46">Bourbaki, Nicolas (1998). ''Elements of the History of Mathematics''. Berlin, Heidelberg, and New York: Springer-Verlag. 46. ISBN 3540647678.</ref><ref name="ebcal">''Britannica Concise Encyclopedia'' (2007), entry ''algebra'' </ref> The Indian scholar [[Pingala]] (circa [[5th century BCE|5th]]-[[2nd century BCE]]) used [[binary numeral system|binary numbers]] in the form of short and long syllables (the latter equal in length to two short syllables), making it similar to [[Morse code]].<ref> [http://home.ica.net/~roymanju/Binary.htm Binary Numbers in Ancient India]</ref><ref> [http://www.sju.edu/~rhall/Rhythms/Poets/arcadia.pdf Math for Poets and Drummers] (pdf, 145KB)</ref> He and his contemporary Indian scholars used the Sanskrit word ''śūnya'' to refer to zero or ''void''. |
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=== 0 の歴史 ===/!-- This section is linked from [[Olmec]] --/ |
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[[Image:Estela C de Tres Zapotes.jpg|thumb|The back of Olmec Stela C from [[Tres Zapotes]], the second oldest Long Count date yet discovered. The numerals 7.16.6.16.18 translate to September, 32 BCE (Julian). The glyphs surrounding the date are thought to be one of the few surviving examples of [[Isthmian script|Epi-Olmec script]].]] |
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The [[Mesoamerican Long Count calendar]] developed in south-central [[Mexico]] required the use of zero as a place-holder within its [[vigesimal]] (base-20) positional numeral system. Many different glyphs, including this partial quatrefoil—[[Image:MAYA-g-num-0-inc-v1.svg]]—were used as a zero symbol for these Long Count dates, the earliest of which (on Stela 2 at Chiapa de Corzo, [[Chiapas]]) has a date of 36 BCE.<ref>No long count date actually using the number 0 has been found before the 3rd century CE, but since the long count system would make no sense without some placeholder, and since Mesoamerican glyphs do not typically leave empty spaces, these earlier dates are taken as indirect evidence that the concept of 0 already existed at the time.</ref> Since the eight earliest Long Count dates appear outside the Maya homeland,<ref>Diehl, p. 186</ref> it is assumed that the use of zero in the Americas predated the Maya and was possibly the invention of the [[Olmec]]s. Many of the earliest Long Count dates were found within the Olmec heartland, although the Olmec civilization ended by the 4th century BCE, several centuries before the earliest known Long Count dates. |
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Although zero became an integral part of [[Maya numerals]], it did not influence [[Old World]] numeral systems. |
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The use of a blank on a counting board to represent 0 dated back in India to 4th century BCE.<ref> Robert Temple, ''The Genius of China, A place for zero''; ISBN 1-85375-292-4</ref> |
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In [[China]], [[counting rods]] were used for calculation since the [[4th century BC|4th century BCE]]. Chinese mathematicians understood negative numbers and zero, though they had no symbol for the latter,<ref>{{Citation|title=Sangi o koeta otoko (The man who exceeded counting rods)| last=Wáng|first=Qīngxiáng|isbn=4-88595-226-3|publisher=Tōyō Shoten| place=Tokyo|year=1999}}</ref> until the work of [[Song Dynasty]] mathematician [[Qin Jiushao]] in 1247 established a symbol for zero in China.<ref>Needham, Joseph (1986). ''Science and Civilization in China: Volume 3, Mathematics and the Sciences of the Heavens and the Earth''. Taipei: Caves Books, Ltd. Page 43.</ref> ''[[The Nine Chapters on the Mathematical Art]]'', which was mainly composed in the [[1st century|1st century CE]], stated "[when subtracting] subtract same signed numbers, add differently signed numbers, subtract a positive number from zero to make a negative number, and subtract a negative number from zero to make a positive number."<ref>The statement in Chinese, found in Chapter 8 of ''The Nine Chapters on the Mathematical Art'' is 正負術曰: 同名相除,異名相益,正無入負之,負無入正之。其異名相除,同名相益,正無入正之,負無入負之。The word 無入 used here, for which ''zero'' is the standard translation by mathematical historians, literally means: ''no entry''. The full Chinese text can be found at [[:wikisource:zh:九章算術]].</ref> |
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By [[130]], [[Ptolemy]], influenced by [[Hipparchus]] and the Babylonians, was using a symbol for zero (a small circle with a long overbar) within a sexagesimal numeral system otherwise using alphabetic [[Greek numerals]]. Because it was used alone, not just as a placeholder, this [[Greek numerals#Hellenistic zero|Hellenistic zero]] was perhaps the first documented use of a ''number'' zero in the Old World. However, the positions were usually limited to the fractional part of a number (called minutes, seconds, thirds, fourths, etc.)—they were not used for the integral part of a number. In later [[Byzantine Empire|Byzantine]] manuscripts of Ptolemy's ''Syntaxis Mathematica'' (also known as the ''Almagest''), the Hellenistic zero had morphed into the Greek letter [[omicron]] (otherwise meaning 70). |
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Another zero was used in tables alongside [[Roman numerals#zero|Roman numerals]] by [[525]] (first known use by [[Dionysius Exiguus]]), but as a word, ''nulla'' meaning "nothing," not as a symbol. When division produced zero as a remainder, ''nihil'', also meaning "nothing," was used. These medieval zeros were used by all future medieval [[computus|computists]] (calculators of [[Easter]]). An isolated use of the initial, N, was used in a table of Roman numerals by [[Bede]] or a colleague about [[725]], a zero symbol. |
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In 498 CE, Indian mathematician and astronomer [[Aryabhata]] stated that "Sthanam sthanam dasa gunam" or place to place in ten times in value, which may be the origin of the modern decimal-based place value notation.<ref>''Aryabhatiya of Aryabhata'', translated by Walter Eugene Clark.</ref> |
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The oldest known text to use a decimal [[positional notation|place-value system]], including a zero, is the Jain text from India entitled the '''Lokavibhâga''', dated 458 CE. This text uses Sanskrit numeral words for the digits, with words such as the Sanskrit word for ''void'' for zero.<ref>Ifrah, Georges (2000), p. 416.</ref> The first known use of special [[glyph]]s for the decimal digits that includes the indubitable appearance of a symbol for the digit zero, a small circle, appears on a stone inscription found at the [[Chaturbhuja Temple]] at [[Gwalior]] in India, dated 876 CE.<ref> [http://www.ams.org/featurecolumn/archive/india-zero.html Feature Column from the AMS]</ref><ref>Ifrah, Georges (2000), p. 400.</ref> There are many documents on copper plates, with the same small ''o'' in them, dated back as far as the sixth century CE, but their authenticity may be doubted.<ref name="multiref1"/> |
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The Arabic numerals and the positional number system were introduced to the [[Islamic Golden Age|Islamic civilization]] by [[Al-Khwarizmi]].{{Fact|date=March 2009}} Al-Khwarizmi's book on arithmetic synthesized Greek and Hindu knowledge and also contained his own fundamental contribution to mathematics and science including an explanation of the use of zero. |
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It was only centuries later, in the 12th century, that the Arabic numeral system was introduced to the [[Western world]] through [[Latin]] translations of his ''Arithmetic''. |
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=== ブラーマグプタでの 0 の計算規則 === |
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The rules governing the use of zero appeared for the first time in [[Brahmagupta]]'s book ''[[Brahmasphutasiddhanta|Brahmasputha Siddhanta]] (The Opening of the Universe)'',<ref name="brahmagupta"> [http://books.google.com/books?id=A3cAAAAAMAAJ&printsec=frontcover&dq=brahmagupta ''Algebra with Arithmetic of Brahmagupta and Bhaskara''], translated to English by Henry Thomas Colebrooke, London1817</ref> written in [[628]]. Here Brahmagupta considers not only zero, but negative numbers, and the algebraic rules for the elementary operations of arithmetic with such numbers. In some instances, his rules differ from the modern standard. Here are the rules of Brahmagupta:<ref name="brahmagupta" /> |
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* The sum of zero and a negative number is negative. |
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* The sum of zero and a positive number is positive. |
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* The sum of zero and zero is zero. |
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* The sum of a positive and a negative is their difference; or, if their absolute values are equal, zero. |
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* A positive or negative number [[Division by zero|when divided by zero]] is a fraction with the zero as denominator. |
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* Zero divided by a negative or positive number is either zero or is expressed as a fraction with zero as numerator and the finite quantity as denominator. |
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* Zero divided by zero is zero. |
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In saying zero divided by zero is zero, Brahmagupta differs from the modern position. Mathematicians normally do not assign a value to this, whereas computers and calculators sometimes assign [[NaN]], which means "not a number." Moreover, non-zero positive or negative numbers when divided by zero are either assigned no value, or a value of unsigned infinity, positive infinity, or negative infinity. Once again, these assignments are not numbers, and are associated more with computer science than pure mathematics, where in most contexts no assignment is done. |
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=== 十進法における 0 === |
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:''See also: [[History of the Hindu-Arabic numeral system]].'' |
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Positional notation without the use of zero (using an empty space in tabular arrangements, or the word ''kha'' "emptiness") is known to have been in use in India from the [[6th century]]. The earliest certain use of zero as a ''decimal'' positional digit dates to the [[5th century]] mention in the text [[Lokavibhaga]]. The glyph for the zero digit was written in the shape of a dot, and consequently called ''[[bindu]]'' ("dot"). The dot had been used in Greece during earlier ciphered numeral periods. |
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The [[Hindu-Arabic numeral system]] (base 10) reached Europe in the 11th century, via the [[Iberian Peninsula]] through [[Spain|Spanish]] [[Muslim]]s, the [[Moors]], together with knowledge of [[astronomy]] and instruments like the [[astrolabe]], first imported by [[Pope Sylvester II|Gerbert of Aurillac]]. For this reason, the numerals came to be known in Europe as "[[Arabic numerals]]". The Italian mathematician [[Fibonacci]] or Leonardo of Pisa was instrumental in bringing the system into European mathematics in 1202, stating: |
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After my father's appointment by his homeland as state official in the customs house of Bugia for the Pisan merchants who thronged to it, he took charge; and in view of its future usefulness and convenience, had me in my boyhood come to him and there wanted me to devote myself to and be instructed in the study of calculation for some days. There, following my introduction, as a consequence of marvelous instruction in the art, to the nine digits of the Hindus, the knowledge of the art very much appealed to me before all others, and for it I realized that all its aspects were studied in Egypt, Syria, Greece, Sicily, and Provence, with their varying methods; and at these places thereafter, while on business. I pursued my study in depth and learned the give-and-take of disputation. But all this even, and the algorism, as well as the art of Pythagoras, I considered as almost a mistake in respect to the method of the [[Hinduism|Hindus]] (Modus Indorum). Therefore, embracing more stringently that method of the Hindus, and taking stricter pains in its study, while adding certain things from my own understanding and inserting also certain things from the niceties of Euclid's geometric art. I have striven to compose this book in its entirety as understandably as I could, dividing it into fifteen chapters. Almost everything which I have introduced I have displayed with exact proof, in order that those further seeking this knowledge, with its pre-eminent method, might be instructed, and further, in order that the Latin people might not be discovered to be without it, as they have been up to now. If I have perchance omitted anything more or less proper or necessary, I beg indulgence, since there is no one who is blameless and utterly provident in all things. The nine Indian figures are: 9 8 7 6 5 4 3 2 1. With these nine figures, and with the sign 0 ... any number may be written.<ref>Sigler, L., ''Fibonacci’s Liber Abaci''. English translation, Springer, 2003.</ref><ref>Grimm, R.E., "The Autobiography of Leonardo Pisano", ''[[Fibonacci Quarterly]]'' '''11'''/1 (February 1973), pp. 99-104.</ref> |
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</blockquote> |
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Here Leonardo of Pisa uses the word sign "0", indicating it is like a sign to do operations like addition or multiplication. From the 13th century, manuals on calculation (adding, multiplying, extracting roots, etc.) became common in Europe where they were called ''[[Algorism|algorimus]]'' after the Persian mathematician al-Khwarizmi. The most popular was written by [[Johannes de Sacrobosco]], about 1235 and was one of the earliest scientific books to be ''printed'' in [[1488]]. Until the late 15th century, Hindu-Arabic numerals seem to have predominated among mathematicians, while merchants preferred to use the [[Roman numerals]]. In the [[16th century]], they became commonly used in Europe. |
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=== 0 の起源 === |
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「[[無]]」を表す「0」を数の対象として考える概念の発生は、数学上の飛躍的な進歩の過程の一つと考えられている。 |
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[[バビロニア数学|バビロニア]]と[[マヤ文明]]では、[[位取り記数法]]で空位を示す記号としての 0 が使われていた。バビロニアを含む[[メソポタミア|メソポタミア文明]]は[[六十進法]]、マヤは[[二十進法]]を用いており、それぞれで位が 0 であることを示す独自の記号が発明された。しかし 0 そのものを数として扱ってはいなかった。 |
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一方、[[エジプト数学|古代エジプト]]では 0 の存在を知っていたが発達せず、それを表す記号もなかった。0 を四則演算などで扱うと矛盾が生ずるので、[[無理数]]同様、受け入れられなかった。 |
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130年、[[クラウディオス・プトレマイオス|プトレマイオス]]が[[ギリシア文字]]を用いた六十進法の表記において、0 を導入した。記録に残っている最も古い、数としての 0 である。ただしプトレマイオスが 0 を用いたのは分数部分([[分 (角度)|分]]、[[秒 (角度)|秒]]など)だけであり、整数部分([[度 (角度)|度]])には使わなかった。 |
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その後、[[インドの数学]]で「膨れ上がった」「うつろな」の意 {{翻字併記|sa|शून्य|śūnya|n}} (シューニャ 膨れ上がった物は中が空であるとの考え方から来ている。)すなわち数としての 0 の概念が確立された。[[ブラーマグプタ]]は、628年に著した『[[ブラーマ・スプタ・シッダーンタ]]』において、0 と他の[[整数]]との[[加減乗除]]を論じ、0 / 0 を 0 と定義した以外はすべて現代と同じ定義をしている。そしてこれが[[アラビア数学]]に伝わり[[フワーリズミー]]の著作のラテン語訳 {{lang-la-short|''Algoritmi de numero Indorum''}} により西欧に広まっていった。 |
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中国では[[算木]]が紀元前から使われており、位取り記数法が確立していたが、空位は空白で表していた。算木を実際に使うときは誤解がないが、それを書写するときは紛らわしい。後に空位を「〇」と書くようになった。これはインドの「0」が輸入されたとも、元々、漢文で空白を表す「囗」が「〇」に変化したともいう。[[漢数字#〇、零]]を参照。 |
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<!-- 出典として示された以下の2件のうち、"How Menstruation Created Mathematics"はリンク先のページが存在せず、"The Oledet Mathematical Object is in Swaziland"には、「mathematical objects」と書かれているのみで「ゼロ」に関しては記述がありません。よって現状では有効な出典なし。 |
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最近になって、アフリカの[[スワジランド]]で35000年前に0に関する算術が取り入れられていたことがわかった。<ref>{{Cite web | last = Kellermeier | first = John | year = 2003 | url = http://www.tacomacc.edu/home/jkellerm/Papers/Menses/Menses.htm | title = How Menstruation Created Mathematics | work = Ethnomathematics | publisher = Tacoma Community College | accessdate = 2006-05-06}}</ref><ref>{{Cite web | last = Williams | first = Scott W. | year = 2005 | url = http://www.math.buffalo.edu/mad/Ancient-Africa/lebombo.html | title = The Oledet Mathematical Object is in Swaziland | work = MATHEMATICIANS OF THE AFRICAN DIASPORA | publisher = SUNY Buffalo mathematics department | accessdate = 2006-05-06}}</ref>。 |
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=== 仏教における 0 === |
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{{Main|空 (仏教)}} |
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仏教ではシューニャ(漢訳で空)は真に実在するものではなく、その真相は空虚であると説いている。 |
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== 数学における 0 の使用 == |
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=== 初等代数学 === |
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数の 0 は最小の非負整数である。0 の後続の[[自然数]]は 1 であり、0 より前に自然数は存在しない。数 0 を自然数に含めることも含めないこともあるが、0 は整数であり、有理数であり、実数(あるいは代数的数、複素数)である。 |
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数 0 は正でも負でもなく、[[素数]]でも[[合成数]]でも[[単数]]でもない。しかし、0は偶数である。 |
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以下は数 0 を扱う上での初等的な決まりごとである。これらの決まりは ''x'' を任意の実数あるいは複素数として適用して構わないが、それ以外の場合については何も言及していないということについては理解されなければならない。 |
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* 加法: ''x'' + 0 = 0 + ''x'' = ''x''. つまり 0 は加法に関する[[中立元]]である。 |
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* 減法: ''x'' − 0 = ''x'' and 0 − ''x'' = −''x''. |
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* 乗法: ''x'' · 0 = 0 · ''x'' = 0. |
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* 除法: ''x'' が 0 でなければ {{frac|0|''x''}} = 0 である。しかし {{frac|''x''|0}} は、0 が乗法に関する逆元を持たないために、(従前の規則の帰結としては)定義されない([[ゼロ除算]]を参照)。実数の範囲で考えるならば、正の数 ''x'' に対し、商 {{frac|''x''|''y''}} の ''y'' を 0 に正の側から近づけるならば、商の値は正の[[無限大]]に向かって無限に増加する。一方 ''y'' を負の側から 0 に近づければ、商の値は負の値に近づく。言い換えれば、<div style="margin:1ex auto 1ex 2em;"><math>x > 0 \implies \lim_{y \to 0^+} {x \over y} = +\infty</math></div>かつ<div style="margin:1ex auto 1ex 2em;"><math>x > 0 \implies \lim_{y \to 0^-} {x \over y} = -\infty</math></div>が成立する。 |
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* 冪乗: ''x'' = 0 の場合にきちんと定義できないまま残される文脈があること([[0の0乗]]を参照)を除けば、''x''<sup>0</sup> = <sup>''x''</sup>/<sub>''x''</sub> = 1 である。任意の正の実数 ''x'' に対して 0<sup>''x''</sup> = 0 である。 |
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* {{frac|0|0}} なる式が、{{frac|''f''(''x'')|''g''(''x'')}} の形の式の極限を決定しようとするなかで、それぞれ独立に分子分母の極限を取った結果として現れるかもしれない。これは[[不定形]]と呼ばれる。これは単に必ずしも極限が求まらないということを意味するものではなく、むしろ {{frac|''f''(''x'')|''g''(''x'')}} の極限は、それが存在するならば、[[ロピタルの定理]]のような別の方法によって求めるべきであるということを意味する。 |
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* [[空和|0 個の対象の和]]は 0 であり、 [[空積|0 個の対象の積]]は 1 である。[[階乗]] 0! は 1 と評価される。 |
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=== 数学におけるその他の用法 === |
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* [[集合論]]では 0 は空集合の[[濃度 (数学)|濃度]]である。ある人が林檎を一つも持っていないならば、そのひとは 0 個の林檎を持っている。実際のところ、集合論から展開されるある種の数学では 0 は空集合のこととして定義される。こう定義したとき、0 としての空集合は元を持たない集合としての空集合に対する[[Von Neumann cardinal assignment]]であり、空集合に対する濃度は 0 個の元を持つという意味が割り当てられた値としての空集合を返す。 |
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* 同じく集合論で、0 は最小の[[順序数]]であり、空集合を[[整列集合]]とみなしたものに対応する。 |
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* [[命題論理]]では 0 を[[真理値]]が偽であることを表すのに用いる。 |
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* [[抽象代数学]]では 0 は一般に(考えている構造において定義されているならば)加法に関する[[中立元]]としての、あるいは乗法に関する[[吸収元]]としての、[[零元]]を表すのに用いられる。 |
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* [[束論]]では 0 は[[有界束]]の[[最大元]]を表すのに用いられる。 |
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* [[圏論]]では 0 は[[圏 (数学)|圏]]の[[始対象]]を表すのに用いられる。 |
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* [[ゲーデル数]]では、0は[[空文字列]]を意味する。 |
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== 自然科学における 0 の使用 == |
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=== 物理学における使用 === |
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多くの[[物理量]]において 0 は特別な値であるが、それは物理的な必然性を持って設定されることもあれば、何らかの任意の基準を適当に割り当てることもある。例えば[[熱力学温度]]における 0 度は理論的な最低温度([[絶対零度]])である一方、[[セルシウス度]]の 0 度は(数ある物質の中から)[[水]]の[[融点]]を選んで定義されている。 |
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音の強さの単位である[[デシベル]]や[[ホン]]は、基準として選んだ音の強さ(例えば、人間が聞き取れる最小の音量)を 0 と定めての相対値である。 |
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[[零点振動]]は[[量子力学]]([[不確定性原理]])において許される最低の[[エネルギー]]状態における原子の振動である。 |
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=== 化学における使用 === |
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Zero has been proposed as the [[原子番号]] of the theoretical element [[tetraneutron]]. It has been shown that a cluster of four [[中性子]] may be stable enough to be considered an [[atom]] in its own right. This would create an [[chemical element|element]] with no [[proton]]s and no charge on its [[atomic nucleus|nucleus]]. |
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As early as 1926, Professor Andreas von Antropoff coined the term [[neutronium]] for a conjectured form of [[matter]] made up of neutrons with no protons, which he placed as the chemical element of atomic number zero at the head of his new version of the [[periodic table]]. It was subsequently placed as a noble gas in the middle of several spiral representations of the periodic system for classifying the chemical elements. It is at the centre of the [[Chemical Galaxy]] (2005). |
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=== 医学における使用 === |
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* [[Patient zero]] is the initial [[patient]] in the [[sample (statistics)|population sample]] of an [[epidemiology|epidemiological]] investigation. |
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== 計算機科学における 0 の使用 == |
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人類の歴史の多くを通じて、ものは 1 から数え始めるのは当然であり、初期の[[計算機科学]]において、また [[FORTRAN]] や [[COBOL]] などのプログラミング言語でも 1 から始める方式が普通であった。しかし、1950年代後半に [[LISP]] が[[配列]]の要素で 0 から数える方法を採用し、さらに [[Algol 58]] が柔軟な配列の添字(正、負、0 のいずれの整数も可)を導入して以降、多くのプログラミング言語がこれに倣うようになった。例えば[[C言語]]において、n 個の要素を持つ配列の添字は 0 から n-1 までである。こうすることで、配列の先頭アドレスに単に添字を足すだけで、その要素の位置を求めることが出来る利点がある。なお「0 始まり」と「1 始まり」が混在するケースもあり、例えば [[Java]] は言語としては 0 始まりを採用しているが、[[JDBC]] のインデックスは 1 始まりである。 |
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[[ヌルポインタ]]はどんな[[オブジェクト]]も指さない[[ポインタ]]である。C言語においては整数定数の 0 がポインタの文脈で解釈されるとヌルポインタとなる。これは単なる記法であり、実際には計算機環境に適合した内部表現のヌルポインタが作られる(0番地と決まっているわけではない)。0番地を指すポインタがヌルポインタとしてよく用いられていたことに由来する。 |
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0 はしばしばコンピュータにおいて特別な意味を持つ。C言語を始めとする多くの言語では、[[真偽値]]として評価する文脈において 0 は偽を意味すると判断される(0以外の全ての値は真と判断される)。一方、プログラムが戻り値として 0 を返した場合は正常終了と見なされる事が多い。[[errno]]などのエラーコードにおいても 0 は「エラーでない」の意味によく割り当てられる。[[コードポイント]]の 0 ('{{Backslash}}0')は[[Null|ヌル文字]]であり、文字列の終端を意味する。 |
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[[-0|−0]] は、数学的には 0(または +0 )と厳密に等しい数であるが、多くの[[浮動小数点数]]においては +0 と −0 で異なる表現が与えられている。また、整数でも[[1の補数]]など、表現方法によっては +0 と −0 に別の表現が与えられることがある(現代の多くのコンピュータで採用されている[[2の補数]]では区別はない)。 |
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== その他 0 に関すること == |
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{{Main2|[[0 (曖昧さ回避)]]も}} |
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[[ファイル:ICS Zero.svg|thumb|[[国際信号旗]]での 0]] |
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*In some countries and some company phone networks, dialing 0 on a telephone places a call for [[operator assistance]]. |
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*In [[Braille]], the numeral 0 has the same dot configuration as the letter [[J]]. |
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*[[DVD]]s that can be played in any region are sometimes referred to as being "[[region 0]]" |
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*In classical music, 0 is very rarely used as a number for a composition: [[Anton Bruckner]] wrote a [[Symphony No. 0 (Bruckner)|Symphony No. 0 in D minor]] and a [[Study Symphony|Symphony No. 00]]; [[Alfred Schnittke]] also wrote a Symphony No. 0. |
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*[[Roulette]] wheels usually feature a "0" space (and sometimes also a "00" space), whose presence is ignored when calculating payoffs (thereby allowing the house to win in the long run). |
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*A chronological prequel of a series may be numbered as 0. |
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*In [[Formula One]], if the reigning [[List of Formula One World Drivers' Champions|World Champion]] no longer competes in Formula One in the year following their victory in the title race, 0 is given to one of the drivers of the team that the reigning champion won the title with. This happened in [[1993]] and [[1994]], with [[Damon Hill]] driving car 0, due to the reigning World Champion ([[Nigel Mansell]] and [[Alain Prost]] respectively) not competing in the championship. |
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*In the educational series [[Schoolhouse Rock!]], the song ''My Hero, Zero'' is about the use of zero as a placeholder. The song explains that by appending zeros to a number, it is multiplied by 10 for each one added. This enables mathematicians to create numbers as large as needed. |
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* 慣用表現では、「無」以外にも「始まり」との意味で 0 が使われる事もある。例:「零時点」「0からやり直す」 |
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* [[日本]]では、[[市外局番]]の前の 0 は国内通話を表す(国内プレフィックス)<ref>03、06、044、075、09802 などの先頭の 0 のこと。これは市外局番には含まれない。携帯電話の080、090の先頭の 0 も同様に国内プレフィックスである。よって、国外から掛ける場合は、この先頭の 0 はダイヤルしない。(例:日本国内 0460-8x-xxxx → 81-460-8x-xxxx)</ref>。 |
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** 日本では特殊サービス番号([[フリーダイヤル]]、[[ナビダイヤル]]など)、電話会社選択サービス([[マイライン]])の事業者識別番号(0077、0088など)の先頭にも 0 が使われる。 |
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** 企業等で建物構内に設置される構内交換設備([[PBX]])を用いて内線を確保している場合、内線から外線に切り換えるときに、相手先の電話番号の前に付ける信号として用いられる番号は 0 が多い。(0(ゼロ)発信) |
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* [[日本語]]では 0 の形から部屋番号や電話番号を言うとき「マル」と読むことがある([[通話表#和文通話表|通話表]]でも「数字の'''まる'''」と送られる)。その他日常的にも「れい」よりも「ゼロ」「マル」を使うことが多い。同様に[[英語]]では、[[アルファベット]]の [[O]] に似ているため「オー」 (oh) と読むことがある。 |
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** [[ABO式血液型]]のO型は、零という意味である(A[[抗原]]およびB抗原を発現する[[遺伝子]]が無い)。 |
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** その他にも 0 を意味する O が用いられる事がしばしばある。例:[[性染色体]]の分類[[XO型]]や[[性染色体|ZO型]]など、他。 |
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* 0番スケール[[鉄道模型]]。日本では一般的にアルファベットの「O (オー) 」を用い[[Oスケール]]や[[Oゲージ]]と呼称される。元来は数字で表された規格名称。 |
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* [[新幹線0系電車]]は[[東海道・山陽新幹線]]で運行されていた[[新幹線]]車両。[[1964年]]~[[2008年]]までの44年間運行された。([[東海道新幹線]]は[[1999年]]まで)営業用の新幹線車両としては初代となる。 |
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* [[大日本帝国海軍|日本海軍]]が、[[神武天皇即位紀元|神武暦]]の下二桁が 00 となる年に採用した[[戦闘機]]等につけられる名称。例:[[零式艦上戦闘機]]('''零戦''')。(→[[神武天皇即位紀元#皇紀2600年|皇紀2600年]]、西暦[[1940年]]) |
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* [[日付]]は[[序数詞|序数]]となるので、[[0年]]や0月や0日は存在しない。[[西暦]]であれ[[神武天皇即位紀元|皇紀]]であれ、[[1年]](元年)の前は[[紀元前]]1年である。 |
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** [[天文学]]では計算の便宜上、[[紀元前1年]]を[[0年]]とし、それ以前は[[正の数と負の数|負数]]として扱う(紀元前 2 年は −1 年とする)表記が用いられることがある。日付と時刻の表記に関する国際標準規格である [[ISO 8601]] でも同様に表記する。 |
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** [[インド国定暦]]には0年が存在する。 |
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* [[電気抵抗]]が 0 となる現象を[[超伝導]]という。 |
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* 物質における最低[[温度]]を[[絶対零度]] (−273.15[[℃]]) という。絶対零度 = 0[[ケルビン|K]] である。 |
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* [[地球]]から見て[[太陽]]の[[黄道|視黄経]]が0度となる瞬間は[[二十四節気]]の[[春分]]で[[グレゴリオ暦]][[3月21日]]頃。 |
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* 現代では、名詞に 0 や「ゼロ」「ZERO」「零」が付記されることで、機能・性能などの面で優位性を持つことを示す[[形容詞]]的用法がある。特に[[サブカルチャー]]の分野においてはこの傾向が多くみられる。 |
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* [[シリーズ (作品)|シリーズ]]ものの作品では、タイトルに 0 が付属するものは外伝的、もしくは過去の話であることが多い。例えば[[南国少年パプワくん]]特別編第 0 話、[[ルパン三世 EPISODE:0 ファーストコンタクト|ルパン三世 EPISODE:0]]、[[8 (漫画)#第0話|8(エイト)]] など。 |
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* 0 はその特殊な位置付けから、[[ウェイト版タロット]](タロー)では「[[愚者]]」という、他のカードに比べてトリックスター的な役割を与えられている。 |
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* [[花札]]を用いて行われる[[ゲーム]]の一つ[[おいちょかぶ]]では、0 を「ブタ」と呼ぶ。 |
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* [[日本プロ野球]]で初めて[[背番号]]「0」を使用した選手は[[長嶋清幸]][[外野手]]である。0は背番号に使われる数で最も小さな数で、一桁の「0」のほかに二桁の「00」も認められている。現行の制度では、[[支配下選手登録|支配下選手]]には「01」などの使用は認められていない。 |
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* [[テニス]]では、0点のことを[[ラブ]]と呼ぶ。これは、[[フランス語]]の“l'œuf(the egg)”「卵」にちなみ、「0」を[[卵]]の形にたとえたものである。 |
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== 0 を始点とする概念 == |
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0 を始点とする概念や体系は、'''始点からの距離、間隔'''を測る場合に用いられる。主なものは以下の通り。 |
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* [[距離]]:[[距離標|里程標]]の0kmポストなど。 |
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* [[満年齢|満年齢・周年]] |
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* [[時刻]]:00時00分00秒 |
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== 金言・引用句 == |
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The importance of the creation of the zero mark can never be exaggerated. This giving to airy nothing, not merely a local habitation and a name, a picture, a symbol, but helpful power, is the characteristic of the Hindu race from whence it sprang. It is like coining the [[Nirvana]] into [[dynamo]]s. No single mathematical creation has been more potent for the general on-go of intelligence and power. — [[G. B. Halsted]] |
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Dividing by zero...allows you to prove, mathematically, anything in the universe. You can prove that 1+1=42, and from there you can prove that J. Edgar Hoover is a space alien, that William Shakespeare came from Uzbekistan, or even that the sky is polka-dotted. (See appendix A for a proof that Winston Churchill was a carrot.) — [[Charles Seife]], ''Zero: The Biography of a Dangerous Idea'' |
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...a profound and important idea which appears so simple to us now that we ignore its true merit. But its very simplicity and the great ease which it lent to all computations put our arithmetic in the first rank of useful inventions. — [[Pierre-Simon Laplace]] |
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The point about zero is that we do not need to use it in the operations of daily life. No one goes out to buy zero fish. It is in a way the most civilized of all the cardinals, and its use is only forced on us by the needs of cultivated modes of thought. — [[Alfred North Whitehead]] |
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...a fine and wonderful refuge of the divine spirit – almost an amphibian between being and non-being. — [[Gottfried Leibniz]] |
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== 符号位置 == |
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{| class="wikitable" style="text-align:center;" |
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!記号!![[Unicode]]!![[JIS X 0213]]!![[文字参照]]!!名称 |
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{{CharCode|48|0030|1-3-16|DIGIT ZERO}} |
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{{CharCode|65296|FF10|1-3-16|FULLWIDTH DIGIT ZERO}} |
|||
{{CharCode|12295|3007|1-1-27|IDEOGRAPHIC NUMBER ZERO}} |
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{{CharCode|8304|2070|-|SUPERSCRIPT ZERO}} |
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{{CharCode|8320|2080|-|SUBSCRIPT ZERO}} |
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{{CharCode|1632|0660|-|ARABIC-INDIC DIGIT ZERO}} |
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{{CharCode|1776|06F0|-|EXTENDED ARABIC-INDIC DIGIT ZERO}} |
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{{CharCode|3872|0F20|-|TIBETAN DIGIT ZERO}} |
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{{CharCode|3664|0E50|-|THAI DIGIT ZERO}} |
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{{CharCode|9450|24EA|-|CIRCLED DIGIT ZERO}} |
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{{CharCode|9471|24FF|-|NEGATIVE CIRCLED DIGIT ZERO}} |
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{{CharCode|38646|96F6|1-46-77|CJK Ideograph, zero; fragment, fraction}} |
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{{CharCode|120782|1D7CE|-|MATHEMATICAL BOLD DIGIT ZERO}} |
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{{CharCode|120822|1D7F6|-|MATHEMATICAL MONOSPACE DIGIT ZERO}} |
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{{CharCode|120802|1D7E2|-|MATHEMATICAL SANS-SERIF DIGIT ZERO}} |
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{{CharCode|120812|1D7EC|-|MATHEMATICAL SANS-SERIF BOLD DIGIT ZERO}} |
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|} |
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== 脚注 == |
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{{脚注ヘルプ}}{{Reflist}} |
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== 参考文献 == |
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{{FOLDOC}} |
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{{refbegin}} |
|||
* [[ジョン・D・バロウ|Barrow, John D.]] (2001) ''The Book of Nothing'', Vintage. ISBN 0-09-928845-1. |
|||
*Diehl, Richard A. (2004) ''The Olmecs: America's First Civilization'', Thames & Hudson, London. |
|||
*Ifrah, Georges (2000) ''The Universal History of Numbers: From Prehistory to the Invention of the Computer'', Wiley. ISBN 0-471-39340-1. |
|||
*Kaplan, Robert (2000) ''The Nothing That Is: A Natural History of Zero'', Oxford: Oxford University Press. (邦訳『ゼロの博物誌』[[松浦俊輔]]訳 河出書房新社 ISBN 4-309-25157-9 ) |
|||
* [[Charles Seife|Seife, Charles]] (2000) ''Zero: The Biography of a Dangerous Idea'', Penguin USA (Paper). ISBN 0-14-029647-6. |
|||
* [[ニコラ・ブルバキ|Bourbaki, Nicolas]] (1998). ''Elements of the History of Mathematics''. Berlin, Heidelberg, and New York: Springer-Verlag. ISBN 3540647678. |
|||
{{refend}} |
|||
== 関連図書 == |
|||
* 『零の発見—数学の生い立ち』[[吉田洋一]] [[岩波新書]] [[岩波書店]] ISBN 4004000130 |
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== 関連項目 == |
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* [[00]] |
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* [[−0|−0 (マイナスゼロ)]] |
|||
* [[数 (文法)]] |
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* [[数論]] |
|||
* [[ペアノの公理]] |
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== 外部リンク == |
|||
* [http://www-gap.dcs.st-and.ac.uk/~history/HistTopics/Zero.html A History of Zero] |
|||
* [http://home.ubalt.edu/ntsbarsh/zero/ZERO.HTM Zero Saga] |
|||
* [http://www.neo-tech.com/zero/part6.html The Discovery of the Zero] |
|||
* [http://www.ucs.louisiana.edu/~sxw8045/history.htm The History of Algebra] |
|||
* [[エドガー・ダイクストラ|Edsger W. Dijkstra]]: [http://www.cs.utexas.edu/users/EWD/ewd08xx/EWD831.PDF Why numbering should start at zero], EWD831 ([[Portable Document Format|PDF]] of a handwritten manuscript) |
|||
* [http://www.amiright.com/parody/70s/davidbowie59.shtml "Zeroes"] Song parody |
|||
* [http://www.schoolhouserock.tv/My.html "My Hero Zero"] Educational children's song in [[Schoolhouse Rock!]] |
|||
[[Category:数字]] |
|||
[[Category:無]] |
|||
[[Category:数学に関する記事|/0]] |