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「熱帯低気圧」の版間の差分

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なお、2013年10月に伊豆大島に甚大な被害をもたらした[[平成25年台風第26号|台風26号]]は、勢力があまり衰えない(960hPa)まま温帯低気圧に変わっている。
なお、2013年10月に伊豆大島に甚大な被害をもたらした[[平成25年台風第26号|台風26号]]は、勢力があまり衰えない(960hPa)まま温帯低気圧に変わっている。

また、2014年台風第20号は、11月7日に温帯低気圧(984hPa)となったが、その後猛烈に発達し、11月8日に[[アリューシャン列島]]で920hPaを記録。アジア地上解析天気図上における温帯低気圧の史上最低気圧記録を更新した<ref>{{citeweb|url=http://agora.ex.nii.ac.jp/digital-typhoon/news/2014/TC1420/ |title= 2014年台風20号(ヌーリ|NURI) |publisher=デジタル台風 |accessdate=2014-11-08 }}</ref>。


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2014年11月29日 (土) 13:09時点における版

ハリケーン・リタ

熱帯低気圧(ねったいていきあつ、英語: tropical cyclone)は、熱帯から亜熱帯海洋上で発生する低気圧のことである。強い風と雨を伴うため、しばしば甚大な気象災害をもたらす。その進路や勢力は季節によって変化し、温帯にまで移動し被害をもたらすこともある。台風ハリケーンサイクロンなどは、強い熱帯低気圧に対してその位置する海域別に与えられている名称である。

概要

定義

「熱帯低気圧」というが、熱帯で発生する低気圧すべてをこう呼ぶわけではない。言い換えれば、熱帯には熱帯低気圧以外にも温帯低気圧熱帯収束帯モンスーントラフ、(熱帯低気圧の前段階の)円形低圧部、前線などの低気圧が存在する。熱帯低気圧と呼ばれるのは熱帯特有の現象だからである。

熱帯低気圧には4つの大きな特徴があり、これにより低気圧の一種としての「熱帯低気圧」が定義される。

  1. 暖気(暖気核)のみで構成される。このため、前線を伴わない。
  2. 潜熱をエネルギー源として発達する。このため、水温が高い熱帯の海洋上で発生し、水温が低い海域や蒸発の乏しい陸上に移動すると勢力が衰える。
  3. 天気図上では等圧線きれいな同心円に分布する。このため、同心円で無い他の低気圧に比べて最大風速が増しやすい。また、風速分布も同心円に近く、のすぐ外側で最大となる。
  4. 対流圏下層から上層まで広い層で低圧部となる。

構造

熱帯低気圧の中心へ吹き込む風(橙)と上空へ吹き上げられ、周囲へ拡散する風(青)
Eye:目、Eyewall:目の壁(アイ・ウォール)、Rain Bands:降雨帯(スパイラル・バンド)[1][2]
ハリケーン・イザベル(2003年)の目

積乱雲が中心に向かって巻き込む渦巻き状に配列した構造を持っており、発達したものは中心にと呼ばれるのない領域を持つ。積乱雲の直径は300km程度から2000km程度までとさまざまである。全体が熱帯の暖かい空気からなるため、温帯低気圧と異なり前線を持っていない。

既述の通り、暖められた海面から発生する水蒸気が上空で凝結する際に放出する、潜熱をエネルギー源として発達する。潜熱は空気を暖めるので上昇気流を促進し個々の積乱雲が成長する。熱帯の海洋上ではこのようにして発達して積乱雲がいくつも群れをなしている。

熱帯低気圧は、これらのうちの1つの雲群が「組織化」し、雲群の中心を軸にして回転するものである。組織化するためには、第2種条件付不安定(CISK)が成立することが必要である。また、CISKの成立するきっかけとして偏東風(貿易風)の波動が関与しているとする考え方(偏東風波動説)もある。

数百kmと大きな規模を持つので、回転の際にはコリオリの力遠心力を受け、傾度風に近いバランスで風が吹き、等圧線は同心円状に分布する。他の低気圧と同様にコリオリの力を受けるため、北半球では左回り(反時計回り)、南半球では右回り(時計回り)に回転する渦状の雲群に変化する。

傾度風に近いのは上空1~2km以上の対流圏自由大気層)であり、もっと地表に近い層(エクマン境界層)では摩擦力を受けるため熱帯低気圧の中心寄りに風向が曲げられる。これにより、中心に向かって強い風が吹き込む。中心付近で行き場を失った空気は上昇気流に乗って上空へと運ばれる。運ばれた空気は水蒸気と分離するが、潜熱により暖かいため吸い上げる流れを励起し、気圧がいっそう低下、風速がさらに強まる。

熱帯低気圧に流れ込む空気は中心に近づくほど、角運動量保存則によってその風速を増やす。風速が大きくなるにつれて遠心力も大きくなる。十分に遠心力が大きくなると、中心に空気を吸い込もうとする気圧傾度力と釣り合うため、それ以上中心に近づけなくなる。さらに、自由大気層に限って言えば中心に近づくほど上昇気流が強まり、風向が上向きになる。

しかし中心に近いところでは、遠心力が大きすぎるため、中心から一定の半径内では風が弱まり、逆に反流による弱い下降気流が吹き、雲が存在しない穏やかな状態となる。これをという。

目が明瞭に形成されるには遠心力が大きくなくてはならないので、はっきりとした目を持つのはかなり発達した熱帯低気圧である。目の直径は一般的に数十km程度だが、発達するにつれてピンホールのようなごく小さな目になることも多い。まれに目の直径が数km程度にまで縮小して、目が消失したかのような状態になることがある。また、熱帯低気圧が大きい場合などは直径が100kmを超えるような大きな目となることがある。なお、発達した熱帯低気圧であっても、上層雲などによって目が不明瞭となる場合も少なくない。

目の外側に沿って上昇する空気は、上空に行くほど気圧傾度力が小さくなる一方で遠心力が大きくなるために、台風の外側に向かって流入の際とは逆方向、つまり北半球では右回り(時計回り)、南半球では左回り(反時計回り)に吹き出している。このとき、湿度が高い空気によって巻雲などの上層雲ができる。これは、熱帯低気圧から離れたところでも現れるので接近の前兆とされる。

目の外側は猛烈な上昇気流によって作られた積乱雲の壁になっている。これをアイ・ウォール(eye wall)という。

アイ・ウォールの外側には熱帯低気圧に流れ込んでくる空気の流れにそって形成されたらせん状の積乱雲の雲列がならんでいる。これをスパイラル・バンド(spiral band)という。スパイラル・バンドはマルチセルと呼ばれる対流系であり、雲列の先頭(目に近い部分)がアイ・ウォールの雲とつながって内側降雨帯を構成している一方、途中の部分は中心から伸びる腕のような外側降雨帯を構成し、最後尾では晴天域から積乱雲が次々とわき出てきて世代交代を行っている。

アイ・ウォールやスパイラル・バンドは熱帯低気圧のメインの雲塊である。一方、これらの雲とは離れた場所に、さも独立するかのように積乱雲の帯が発生することがある。これを先駆降雨帯(外縁部降雨帯、outer rainband)といい、レーダーや雲画像では熱帯低気圧と独立した雲のように見えるが、雲の帯はスパイラル・バンドに並行であり、メカニズム上は熱帯低気圧の雲である。しばしばスパイラル・バンドとつながって合流することもあるが、自然消滅することもある。

一般的に、熱帯低気圧が近づいてくるにつれて風が強くなり、外側降雨帯に入ると降り方の変化が大きい驟雨性の雨が降り出す。熱帯低気圧の風向は等圧線にほぼ平行であり、風下を向いたときはその真左の方向に中心がある。中心に近づくほど暴風雨は強まるが、目に入ると風が弱まる。そして目を抜けて再び暴風雨が訪れる時には、風向は逆になっている。

温帯低気圧は上層の偏西風波動により上昇気流の励起と下層の傾圧帯との相互作用で発達する一方、熱帯低気圧は相当温位の高い暖気の上昇による潜熱の解放をエネルギー源にしているため前線を伴わない。これは熱帯低気圧の最大の特徴と言われる。また、中心の東西南北の空気の性質にほとんど差がないために、熱帯低気圧の構造はほとんど中心に対して対称になっている。このため、高緯度地域に移動して寒気を巻き込んでしまうと、対称な構造が崩れ、エネルギー源である潜熱の供給量が減って衰弱し、やがて前線を伴った温帯低気圧になる。

熱帯低気圧に関する概念

熱帯低気圧の位置を示す際には、地上・海上での気象観測気象衛星の画像などから推定した、熱帯低気圧の中心の位置を熱帯低気圧の位置とし、熱帯低気圧の移動や速度なども中心の位置をもとに表される。

熱帯の海洋上で雲がまとまって渦を巻く兆候があり、気圧の低下が見られ、今後も発達する傾向があるような場合に、「熱帯低気圧が発生した」とするが、そのタイミングは明確には規定されていない。ちなみに、台風の場合には最大風速による定義(次節参照)があるので、その風速に達したときに「台風が発生した」と表現する。

発生した熱帯低気圧はまず貿易風帯の中を北半球では北西(南半球では南西)に移動する。やがて偏西風帯に入ると向きを変え(転向という)、北半球では北東(南半球では南東)へ移動する。その明瞭な転向地点を転向点と呼ぶ。上空の気流の他にも、気圧配置も台風の転向に強い影響を与える。たとえば、夏の主役である北太平洋高気圧の中には、どんなに勢力の強い台風であっても、割って入る事は不可能である。そのため、台風は北太平洋高気圧の縁を通らざるを得ない。この「縁」の部分も転向点になることがある。日本においては、晩夏~初秋は主に沖縄近海が転向点になりやすい。

熱帯低気圧が陸上に達することを、上陸という。一般的に、大きな島や大陸に達したときに上陸といい、小規模な島を通った場合には、上陸ではなく通過という表現を用いる。日本の場合では、北海道、本州、四国、九州の四島では、上陸と言うが、他の島嶼部。沖縄本島のような大きな島であっても上陸とは言わず、通過扱いになる。上記四島であれば、房総、三浦などの比較的小さな半島部に台風の中心が通ったとしても上陸扱いになる。

熱帯低気圧が勢力を弱め、温帯低気圧に変わることを、温帯低気圧化(温低化)あるいは消滅という。温帯低気圧にならずにそのまま勢力を弱め、消えた場合も消滅という。また、温低化になると逆に中心気圧が低くなり発達する事も良くある。温低化は、エネルギーの供給源が変わるための名称変更であり、温低化により勢力が弱くなるというのは誤解である。

分類・命名

国際的にはすべての熱帯低気圧はその区域内の最大風速によって4段階に分類されている。以下の表における最大風速は、10分間の平均値を用いる。

世界気象機関による熱帯低気圧の分類 一般的な熱帯低気圧の分類
分類 略号 最大風速(m/s) 最大風速(ノット) 風力 北西太平洋[注 1] 北東太平洋・大西洋 インド洋・南太平洋
トロピカル・デプレッション TD ~17.1 ~33 ~7 熱帯低気圧 -[注 2] -[注 2]
トロピカル・ストーム TS 17.2~24.4 34~47 8~9 台風 トロピカル・ストーム[注 3] サイクロン
シビア・トロピカル・ストーム STS 24.5~32.6 48~63 10~11
タイフーン T 32.7~ 64~ 12 ハリケーン
  1. ^ 北西太平洋の分類は、日本の『気象官署予報業務規則』第78条に定められた定義。
  2. ^ a b 単に「熱帯低気圧」または「熱帯性低気圧」と呼ぶか、混乱を避けるために後述の機関別分類名で呼ぶ。
  3. ^ 日本語訳で「熱帯性暴風」などと呼ぶこともある。

また熱帯低気圧が存在する海域による分類もしばしば使用される。

  • 台風 - 東経100度から東経180度までの北半球に存在する、トロピカル・ストーム以上の強度の熱帯低気圧。
  • ハリケーン - 西経180度から大西洋までの北半球に存在する、タイフーン強度の熱帯低気圧。
  • サイクロン - 東経100度以西のインド洋とその周辺の北半球および南半球全域に存在する、トロピカル・ストーム以上の強度の熱帯低気圧。

ただしこの分類は、純粋に存在海域だけで分けられたものではない。厳密には強度も基準になっているため、強度で見るとサイクロン=台風≦ハリケーンとなる。また、台風はタイフーンではないが、英語訳ではどちらもTyphoonとされるので、混同されやすい。

南大西洋については、2004年に初めて熱帯低気圧が発生し「サイクロン」(サイクロン・カタリーナ)とされた。しかし、名称は今のところ確定していない上、サイクロン・カタリーナを熱帯低気圧と考えてよいのかということについても意見が分かれている。

なお、オーストラリア周辺の熱帯低気圧をウィリー・ウィリーと呼ぶという話があるが、これは正確には誤りである。ウィリー・ウィリーは砂漠などに発生する塵旋風や竜巻をアボリジニーが呼んでいる語であるが、熱帯低気圧を指す語として誤解されて研究者の間でも用いられたようである。

日本においては台風以外の熱帯低気圧はその強度に関係なく、すべて単に「熱帯低気圧」と呼称される。2000年5月まではトロピカル・デプレッション強度の熱帯低気圧は「弱い熱帯低気圧」と呼称して区別していたが、玄倉川水難事故の際に災害が起こらないかのような誤解を招くという指摘を受けたため、区別を行なわなくなった。

観測機関別の分類

また、上記のものとは別に、熱帯低気圧観測を行う機関ごとに分類されている。以下の表における最大風速は、北インド洋・南西インド洋・オーストラリア周辺・南西太平洋・北西太平洋(気象庁)は10分間のノット基準の平均値、北西太平洋(合同台風警報センター)・北東太平洋・北大西洋は1分間のマイル毎時基準の平均値を用いる。

観測機関別の熱帯低気圧の分類 (Tropical Cyclone Classifications)
風力 最大風速(ノット) 北インド洋
IMD
南西インド洋
MF
オーストラリア周辺
BOM
南西太平洋
FMS
北西太平洋
気象庁
最大風速(マイル毎時) 北西太平洋
JTWC
北東太平洋 &
北大西洋
NHC & CPHC
0-6 <28 デプレッション トロピカル・ディスターバンス トロピカル・ロー トロピカル・デプレッション トロピカル・デプレッション ≦38 トロピカル・デプレッション トロピカル・デプレッション
7 28-29 ディープ・デプレッション トロピカル・デプレッション
30-33
8-9 34-47 サイクロニック・ストーム モデラート・トロピカル・ストーム トロピカル・サイクロン (1) トロピカル・サイクロン トロピカル・ストーム 39-73 トロピカル・ストーム トロピカル・ストーム
10 48-55 シビア・サイクロニック・ストーム シビア・トロピカル・ストーム トロピカル・サイクロン (2) シビア・トロピカル・ストーム
11 56-63
12 64-72 ベリー・シビア・サイクロニック・ストーム トロピカル・サイクロン シビア・トロピカル・サイクロン (3) タイフーン 74-95 タイフーン ハリケーン (1)
73-85
86-89 シビア・トロピカル・サイクロン (4) 96-110 ハリケーン (2)
90-99 インテンス・トロピカル・サイクロン 111-130 ハリケーンメジャー・ハリケーン) (3)
100-106
107-114 シビア・トロピカル・サイクロン (5) 131-149 ハリケーンメジャー・ハリケーン) (4)
115-119 ベリー・インテンス・トロピカル・サイクロン 150-155 スーパー・タイフーン
≧120 スーパー・サイクロニック・ストーム ≧156 ハリケーンメジャー・ハリケーン) (5)
  • 注1)Tropical cyclone scalesおよびNOAAの資料による。
  • 注2)オーストラリア周辺の熱帯低気圧のカッコ内数字は(tropical cyclone severity categories)。
  • 注3)北東太平洋 & 北大西洋の熱帯低気圧のカッコ内数字はシンプソン・スケール(Saffir-Simpson Hurricane Scale)。

命名

世界気象機関が定義するトロピカル・ストーム以上の強度の熱帯低気圧には、それが存在する海域ごとの命名規則に従って、番号や人名による命名がされる。また、海域によっては、トロピカル・デプレッション以上の強度の熱帯低気圧に番号を付与するところもある。

北西太平洋の熱帯低気圧(台風)については、トロピカル・デプレッション以上の強度で、合同台風警報センター(JTWC)による番号の付与(数字の後にWを付ける)が行われる。また、25N 120E、25N 135E、5N 135E、5N 115E、15N 115E、21N 120E、25N 120Eで囲まれた海域を通過する熱帯低気圧(台風)には、さらにフィリピン気象局(PAGASA)によるフィリピン名の命名が行われる。トロピカル・ストーム以上の強度では、気象庁による番号の付与(甚大な被害をもたらした台風は命名されることもある)台風委員会によるアジア名の命名が行われる。台風は最大で4つの呼称を同時に持つ。各気象機関によって分類基準となる最大風速の観測値が多少異なることがあり、ある気象機関だけがトロピカル・デプレッション以上の強度とみなす場合がある。このようなときは「気象機関の略号+Tropical Depression+番号」のような呼称が使用される。

  • 例:2007年台風第4号:4号(気象庁台風番号), 04W(JTWC熱帯低気圧番号), Man-yi(アジア名), Bebeng(フィリピン名)
  • 例:2007年台風第9号:9号(気象庁台風番号), 10W(JTWC熱帯低気圧番号), Fitow(アジア名), フィリピン名はなし

北大西洋および西経140度より東の太平洋北東部の熱帯低気圧(ハリケーン)については、トロピカル・デプレッション以上の強度で、アメリカ国立ハリケーンセンター(NHC)による英語数字による命名が行われ、トロピカル・ストーム以上の強度に達すると同センターによる命名が行われる。北大西洋と太平洋北東部それぞれで別々に命名が行われ、数字や名前のリストも別々である。北大西洋から太平洋北東部、またはその逆に熱帯低気圧が移った場合、それまでの名称とは別に新たにその海域の名称が命名される。

2007年ハリケーン・ディーン:Four(数字命名), Dean(命名)
2007年トロピカルストーム・バーバラ:Two-E(数字命名), Barbara(命名)

180度から西経140度までの太平洋北中部の熱帯低気圧(ハリケーン)については、トロピカル・デプレッション以上の強度で、中部太平洋ハリケーンセンター(CPHC)による英語数字による命名が行われ、トロピカル・ストーム以上の強度に達すると同センターによる命名が行われる。

北インド洋の熱帯低気圧(サイクロン)については、JTWCによる番号の付与(ベンガル湾で発生した場合はB、そのほかの海域の場合はAを、数字の後に付ける)、IMDによる番号の付与、沿岸8カ国合同での命名が行われる。

  • 例:2007年サイクロン・ゴヌ:02A(JTWC数字番号), Gonu(命名)

南緯0度より南、東経90度より西側のインド洋では、風速35ktを超えるような熱帯低気圧が発生した場合、レニオン島にあるフランス気象局が名称を付与する。それまでの間、トロピカルデプレッションの熱帯低気圧には、便宜上番号を割り当てる。ただし、JTWCでは、番号の付与(数値の後にSを付ける)する。

  • 例1 (JTWC):2010年サイクロン・IMANI 21S (JTWC番号) IMANI(命名)
  • 例2 (METEO FRANCE):2010年サイクロン・IMANI 14 (レニオンでの番号割当) IMANI(命名)
  • 注: 南半球では季節が異なることから、年が先行することがある。フランス気象局の場合、熱帯低気圧の番号表記を、対外的には「14/20092010」と表記される。

東経90度から125度までのオーストラリア西部海域の熱帯低気圧(サイクロン)については、JTWCによる番号の付与(数字の後にSを付ける)、オーストラリア気象局(BOM)パース地域センターによる命名が行われる。

東経125度から137度までのオーストラリア北部海域の熱帯低気圧(サイクロン)については、JTWCによる番号の付与(数字の後にSを付ける)、BOMのダーウィン地域センタ)による命名が行われる。

東経137度から160度までで南緯10度より南のオーストラリア東部海域の熱帯低気圧(サイクロン)については、JTWCによる番号の付与(数字の後にSを付ける)、BOMのブリスベン地域センターによる命名が行われる。

  • 注:オーストラリアでは、熱帯低気圧警報では出てこないが、支援情報では独自に番号割り当てをしており、番号に続けて"U"が付けられる。

東経141度から160度までで南緯10度から赤道までの熱帯低気圧(サイクロン)については、JTWCによる番号の付与(数字の後にSを付ける)、パプアニューギニア国立気象局による命名が行われる。

南半球において、東経160度より東の太平洋の熱帯低気圧(サイクロン)については、JTWCによる番号の付与(インド洋で発生した場合はS、太平洋で発生した場合はPまたはFを、数字の後に付ける)、フィジー気象局(FMS)による命名が行われる。

各海域の熱帯低気圧

各海域によって年間発生数は異なる。北西太平洋以外には「シーズン」と呼ばれる熱帯低気圧の発生期があるが、北西太平洋では年中発生する。ただ、これまでの統計によれば北西太平洋でも2月上旬から2月中旬にかけてはほとんど熱帯低気圧が発生していない。

各海域の熱帯低気圧の「シーズン」と年平均発生数
海域 シーズン 発生のピーク トロピカル・ストーム以上 タイフーン以上 カテゴリ3以上
北西太平洋 一年中(3月前半 - 翌年1月) 7月 - 11月 26.7 16.9 8.5
南インド洋 10月下旬・11月上旬 - 翌年5月 1月中旬 - 2月 20.6 10.3 4.3
北東太平洋 5月下旬・6月上旬 - 10月下旬・11月上旬 8月後半 - 9月前半? 16.3 9.0 4.1
北大西洋 6月 - 11月 8月 - 10月 10.6 5.9 2.0
南西太平洋 10月下旬・11月上旬 - 翌年5月 2月下旬 - 3月上旬 10.6 4.8 1.9
北インド洋 4月 - 12月 5月と11月 5.4 2.2 0.4

各海域の担当機関

世界7か所のRSMCの担当海域
1985年から2005年までの全ての熱帯低気圧の経路

熱帯低気圧の観測や警報に関しては、世界気象機関(WMO)の規定する地域特別気象センター(RSMC)や熱帯低気圧警報センター(TCWC)などが海域ごとに担当している[5][6][7]

また、アメリカの機関が担当していない北西太平洋・北インド洋・南西インド洋・南西太平洋に関してはアメリカ海軍とアメリカ空軍が共同で合同台風警報センターを設立して監視を行っている。

発生から消滅まで

発生

まず、熱帯低気圧は海上でしか発生せず、温帯低気圧とは異なり陸上では発生しない。これは、熱帯低気圧のエネルギー源が海水が蒸発する際の潜熱であることが理由であり、海上で発生した熱帯低気圧が上陸すると急速に勢力が弱くなる。ただし、熱帯低気圧の位置は渦の中心の位置であり、熱帯低気圧が陸上にあっても周辺部は海上にある場合があり、ごく稀に海に近い陸上で熱帯低気圧が発生することがある。

熱帯地方の海上では北半球の亜熱帯高圧帯からの北東貿易風と南半球の中緯度高圧帯からの南東貿易風が収束することによって上昇気流が発生し、常に積乱雲の発生、消滅が繰り返されている。これらの積乱雲の集まりの中から熱帯低気圧が発生する。熱帯低気圧の前段階として、円形の低圧部や熱帯撹乱が発生することもある。

しかし、どのようにして積乱雲の集まりが1つの熱帯低気圧にまとまっていくのか、その機構の詳細は未だ研究途上である。現在主流となっている説の1つである偏東風波動説では、赤道上空を流れる偏東風が高緯度側に蛇行した偏東風のトラフの先端部分に渦が形成され、この渦と熱帯収束帯の積乱雲が相互作用して熱帯低気圧となっていくと考えられている。

熱帯低気圧の大部分は南北それぞれの緯度10~15度の海域で発生し、緯度が5度以下の海域ではほとんど発生していない。これは、渦の形成にコリオリの力が必要なためと考えられている。また、熱帯低気圧の発生には海面からの持続的な水蒸気の供給が必要であると考えられていて、熱帯低気圧の発生海域は海面水温が26度以上の海域とほぼ一致している。このため、熱帯低気圧の発生は緯度25度以下の海域にだいたい限られている。なお、寒流が流れていて海面水温が低い南太平洋東部、南大西洋では緯度25度以下熱帯海洋上であるにも関わらず熱帯低気圧がほとんど発生しない。

また年間の動向を見ると、からにかけて海面水温が年間で最も高い状態になるので熱帯低気圧の発生が多くなる。逆に最も低くなるからにかけての時期にはほとんど発生しない。

理論上上昇気流を起こしやすいことや実際の観測例から、上層と下層の風向・風速の違い(鉛直シア)が少ないこと、上空に寒気があることなどが、熱帯低気圧の発生の要因として重要と考えられている。実際に、上空の寒冷渦(寒冷低気圧)と対になって熱帯低気圧が発生する例が報告されており、その相互作用が研究されている。

発達

熱帯低気圧は熱帯の海洋上の湿った空気が持つ水蒸気の潜熱をエネルギー源としている。熱帯低気圧に吹き込んできた空気は中心付近で上昇気流となって上空に運ばれる。

上空に運ばれた空気は冷やされるため、含んでいる水蒸気が飽和して凝縮し水滴となる。このとき、水滴1gあたり2.4kJ程度の熱が放出されて周囲の空気を暖める。

暖められた空気は密度が低くなるため中心気圧が低下し、その結果熱帯低気圧に吹き込んでくる空気の量が増加する。そうするとより多くの潜熱が放出されるためさらに中心気圧は低下していく。この連鎖によって熱帯低気圧は急速に発達する。

このように積乱雲の発達→低気圧の発達→積乱雲の発達→低気圧の発達というような繰り返しが可能となる大気の状態を第2種条件付不安定(CISK:Conditional Instability of the Second Kind)という。

トロピカル・ストーム以上の強度に発達する熱帯低気圧は世界で年間90個程度である。そのうち60個程度が北半球、30個程度が南半球で発生している。特に北西太平洋での台風の発生が顕著であり、年間30個程度がこの海域で発生し、かつ最も発達する。これまでに観測された熱帯低気圧の最低気圧は、北西太平洋の1979年10月の台風第20号(台風197920号)における870hPaである。

衰弱

熱帯低気圧のエネルギー源は水蒸気の潜熱であるため、水蒸気の供給が減少すると勢力が衰える。海面水温が26度未満の海域に入った場合、または陸地に上陸した場合には水蒸気の供給が無くなるだけでなく、地表との摩擦が大きくなってエネルギーを奪われる[8]ため、急激に勢力が衰える。

また、熱帯低気圧が中緯度まで北上すると寒気の影響を受ける。寒気は含んでいる水蒸気の量が少ないため、寒気が流入することによって熱帯低気圧の勢力は衰える。それだけでなく、温度差のある大気が混ざり合って、性質が暖気と寒気の境界に発生する温帯低気圧に近くなってくる。これを温帯低気圧化(温低化)という。

温帯低気圧化は熱帯低気圧の外側から徐々に進行し、熱帯低気圧の北東側に温暖前線が、南西側に寒冷前線が形成され、これが徐々に熱帯低気圧の中心に向かって侵入していく。中心まで前線が侵入すると、この熱帯低気圧は温帯低気圧との違いはまったくなくなり、温帯低気圧に分類されるようになる。

温帯低気圧のエネルギー源は暖気と寒気の温度差による位置エネルギーであるため、熱帯低気圧が持っていた暖気と寒気の温度差が大きい場合などは、温帯低気圧化により再発達することがある。

なお、2013年10月に伊豆大島に甚大な被害をもたらした台風26号は、勢力があまり衰えない(960hPa)まま温帯低気圧に変わっている。

移動

高緯度ほどコリオリの力が大きくなるため、熱帯低気圧は高緯度に向かって移動する。また熱帯低気圧は中緯度高圧帯からの風、すなわち低緯度では貿易風、中緯度では偏西風に流されて移動する。

これらの効果が合わさる結果、熱帯低気圧は発生後、北半球では北西(南半球では南西)へ移動しながら発達し、進行方向を北半球では北東(南半球では南東)に変える。この進行方向を変えることを転向(てんこう)といい、転向する位置を転向点(てんこうてん)という。

観測

フロリダに上陸直前のハリケーン・ウィルマのレーダー画像(NOAA)。目の周りをまとまった積乱雲が回転しながら雨を降らせている。

熱帯低気圧は激しい風雨を伴うため甚大な被害をもたらすことが多い。そのため熱帯低気圧を接近前に観測して対策をとることは極めて重要である。古くは船舶や航空機によって熱帯低気圧内に突入して直接観測することも行なわれていた。特にアメリカ軍によるC-130U-2_(航空機)等を用いた飛行機観測は台風やハリケーンの構造や勢力を直接観測できるため、大きな危険を伴うにもかかわらず第2次世界大戦後から続行されてきたが、経費削減等の影響を受けて北西太平洋海域では1987年以降中止され、現在では気象レーダー気象衛星による遠隔観測が主となっている。日本では伊勢湾台風の被害を教訓にして1964年に富士山レーダーが設置・1965年から運用され、「800km先の台風を観測可能」な熱帯低気圧の主要な観測手段として用いられたことはよく知られている。現在は運用を終え2か所のレーダー観測所がその役割を引き継いでいる。北大西洋では現在も飛行機観測が継続中である。

ドヴォラック法

アメリカのNOAAの気象学者ヴァーン・ドヴォラックによって1975年に提唱された、気象衛星によって観測した熱帯低気圧の雲パターンから中心気圧と最大風速を推定する手法である。

雲パターンは、主に赤外線波長帯の画像と、可視画像から決定する方法があり、衛星視野の昼間は、併用される。赤外画像は、ドヴォラーク温度スケール(カラー化または、グレースケール)の温度変化パターンを使って、DT数(Data T-Number)、PT数(Pattern T-Number)、MET数(Model Expected T-Number)を割り出していく。可視画像は、スパイラルバンドの状態は中心付近の動きなどを含めた判断が行われる。以上の解析から、T数を計算し、それを選択・補正してT数(T-Number)を決定する。そしてこのT数に台風が発達段階か衰弱段階かで補正したCI数(Current Intensity Number)を計算し、これを対応表に当てはめて中心気圧と最大風速を推定する。

この解析法は、年代によって解析法も改良されている。近年では、極軌道衛星の画像を用いたものや、サウンディング観測による方法で決定する方法などもある。問題点は、衛星の分解能や波長帯、画像のサンプル量・時間間隔によって、この解析値自体にぶれが生じることがある。北西太平洋地域では、解析する機関によって最大でCI=1.5程度の違いが生じる。

熱帯低気圧がもたらす影響と被害

2005年台風14号により大量の流木が押し寄せた港
サイクロン・ゴヌによる波浪で浸食され破壊された海沿いの道路
ハリケーン・リタの強風で倒れた電柱と封鎖された道路

災害

熱帯低気圧の多くはまとまった積乱雲を有し、多くの雨を降らせ、強い風を吹かせる。風については、勢力が強い(≒気圧が低い=周囲との気圧差が大きい)ほど強くなり、強い風の範囲も広くなる。 一般的に、熱帯低気圧固有の風速に熱帯低気圧の移動速度を足した分風速が増すため、熱帯低気圧の東側では風が強くなる。ただし、これはまっすぐに北上・南下する場合のことであり、厳密には進行方向と風向が一致する地域で風が強くなるため、東側以外でも風が強くなることがある。それに関連して、主に昭和期には、日本近海の台風であれば右側を危険半円、そして左側を可航半円などと度々呼称されていたが、これでは、台風の左側ならば船舶は航行可能であるという誤解が生じかねないので、近年ではこの呼称は使用されていない。

熱帯低気圧はそれ自体が暖かく湿った空気の塊であり、中心雲域から離れたところに発達した積乱雲からなる先駆降雨帯ができ、先立って大雨が降ることがある。また、熱帯低気圧へ向かって引き寄せられた暖湿流寒気が離れたところの前線を刺激したり大気を不安定化させ、間接的に災害をもたらすことがある。

大雨による洪水土砂災害が発生する。また、強風による建物の破損、飛来物によるの破損、電柱の倒壊、農作物の倒害、海岸に近いところでは海水吹きつけによる塩害、沿岸では高波、海上では波浪による被害がしばしば発生する。波浪による直接的影響に加え、海水が攪拌されたり海水温が変化することで漁獲対象が移動するなど、漁業に与える影響は大きい。また、航空機船舶の発着が制限されたり、屋外で開催されるイベント類が中止になるといった影響もある。暴風雨によって上空の移動が困難になることから、災害で離島や山間部、過疎地などが孤立した場合は救援が遅れることがある。

熱帯低気圧で特記すべき災害として高潮がある。非常に低い気圧によって海面が吸い上げられることに加えて、暴風により海岸に海水が吹き寄せられ、大雨による河川からの流入なども加わり、堤防を越えて沿岸に浸水被害をもたらす。波浪によって堤防を支える土砂が浸食されたり、接近時刻が大潮満潮と重なったり、海抜ゼロメートル地帯などの低地が広がっていると、被害が拡大する。1780年のグレートハリケーンハリケーン・ガルベストン伊勢湾台風1970年のボーラ・サイクロン1991年のバングラデシュ・サイクロン(1991 Bangladesh cyclone)、ハリケーン・カトリーナなどの甚大な被害を出した熱帯低気圧は高潮により非常に多くの犠牲者を出した。

気象へのフィードバック的影響

熱帯低気圧は、地球表面の大気の循環の中でも一定の役割を担っている。最大の役割が熱の運搬である。熱帯低気圧は地球上で最も暖かい赤道気団から構成され、大量の熱を持っている。熱帯低気圧が移動することにより、低緯度から高緯度へ暖かい空気が運搬されることになる。また、水蒸気が豊富な海上から、陸上へと水を運搬したり、上層と下層で温度が大きく異なる海水をかき混ぜて対流を抑える効果もあるそのため、同じ海域から熱帯低気圧が数日のうちに連続発生することは少ない。

亜熱帯低気圧

熱帯低気圧と温帯低気圧との中間的な性質をもつ、亜熱帯低気圧というものも存在する。映画パーフェクト ストームのモデルにもなった1991年の"パーフェクト・ストーム"は、温帯低気圧が勢力を弱めたのち南下して、下層が暖気核からなる循環構造に変わって再発達したことで亜熱帯低気圧になり、後にカテゴリー2にまで発達して再北上し被害をもたらした。

地球温暖化と熱帯低気圧

各種気候モデルの予測では、地球温暖化の影響によって熱帯低気圧の頻度や勢力などが変化するという結果が出ているものが多い。以下にいくつかのモデルの結果を挙げる。

  • IPCC第4次評価報告書(AR4、2007年発表) - 熱帯低気圧に関して、最盛期の最大風速が増し、中心部の降水量が増える可能性が高いとされている。しかし、熱帯低気圧の発生数は減少するとともに、非常に強いレベルの熱帯低気圧は増加し、弱い熱帯低気圧は減少する(強いレベルの熱帯低気圧の増加予測よりも信頼度は低い)と予測されている。
  • 21世紀気候変動予測革新プログラム(2009年) - 海水温が2℃程度上昇した海域やエルニーニョ等によって短期的に海水温が上昇した海域で、スーパー・タイフーンクラス(日本の基準でいう風速67m/s以上)の台風の発生が予測される。具体的には、2080年ごろにおいて100年前よりも、北西太平洋で2℃、日本海や北海道近海で2 - 4℃の海水温上昇が起こり、中心気圧900 - 890hPaくらいに発達する台風が10年で数個程度の頻度で発生するという予測[9][10][11]

脚注

  1. ^ rain band=降雨帯”. 科学技術振興機構. 2009年10月7日閲覧。
  2. ^ 坪木和久. “台風に伴う竜巻をもたらす降雨帯の雲解像モデルを用いた数値シミュレーション” (PDF). 名古屋大学気象学研究室. pp. 3/8ページ. 2009年10月8日閲覧。
  3. ^ "Global Overview - Chapter 1", Neumann, C.J., "Global Guide to Tropical Cyclone Forecasting", WMO/TC-No. 560, Report No. TCP-31, 1993.(NOAA
  4. ^ [1] NOAA
  5. ^ Severe Weather Information Centre World Meteorological Organization
  6. ^ Frequently Asked Questions: What regions around the globe have tropical cyclones and who is responsible for forecasting there? Atlantic Oceanographic and Meteorological Laboratory
  7. ^ Tropical Cyclone Forecast Track Map Bureau of Meteorology
  8. ^ 地表との摩擦によって失われるのは、風が円を描きながら熱帯低気圧の中心に向かおうとする向心力。断面で見たとき、海上では摩擦により中心寄りに風向が曲げられる海面付近の厚さ数十mの層を除くほとんどの高度で傾度風のバランスが維持され上昇気流が保たれるが、起伏のある陸上では地面に接する数千mの高度まで中心寄りに風向が曲げられるため上昇気流が弱められ、エネルギーを奪われる。
  9. ^ 坪木和久、名古屋大学 地球水循環研究センター (2008年8月27日). “温暖化で台風はどうなる” (PDF). 21世紀気候変動予測革新プログラム. pp. 17~31/31ページ. 2009年10月12日閲覧。
  10. ^ Julian Ryall (2009年9月28日). “温暖化で“スーパー台風”が日本上陸”. ブロードメディアと米国National Geographic Ventures, Incが共同運営サイト. 2009年10月12日閲覧。
  11. ^ 宋光祐; 大久保泰 (2009年9月25日). “今世紀後半に風速80mの「スーパー台風」来襲予測”. 朝日新聞. 2009年10月12日閲覧。[リンク切れ]

参考文献

関連項目

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