「登米市」の版間の差分
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2015年7月29日 (水) 07:12時点における版
とめし 登米市 | |||
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登米市の穀倉地帯を流れる迫川の白鳥(11月) | |||
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国 | 日本 | ||
地方 | 東北地方 | ||
都道府県 | 宮城県 | ||
市町村コード | 04212-9 | ||
法人番号 | 1000020042129 | ||
面積 |
536.09km2 | ||
総人口 |
70,709人 [編集] (推計人口、2024年10月1日) | ||
人口密度 | 132人/km2 | ||
隣接自治体 |
石巻市、栗原市、大崎市、気仙沼市、 遠田郡涌谷町、本吉郡南三陸町 岩手県一関市 | ||
登米市役所 | |||
市長 | 熊谷盛廣 | ||
所在地 |
〒987-0595 宮城県登米市迫町佐沼字中江二丁目6番地1 北緯38度41分30.6秒 東経141度11分15.9秒 / 北緯38.691833度 東経141.187750度 | ||
外部リンク | 登米市 | ||
ウィキプロジェクト |
登米市(とめし)は、宮城県北部、岩手県との県境にある市である[1]。いわゆる「平成の大合併」における登米郡8町と本吉郡津山町の合併によって2005年(平成17年)に誕生した[2]。
概要
宮城県の北部に位置し、栗原市と本吉郡の間にあり、岩手県と境を接する。古くから米の名産地として知られる市である。冬には伊豆沼・内沼、市内中心部を流れる迫川などに多くの渡り鳥が飛来する。市名の読みは登米市(とめし)であるが、市内の登米町は(とよままち)と読む。世帯数 26,091世帯。(2004年2月28日)
地理
仙台市から北方へ70Km。市内はほぼ平野地で、広大な平野に田園地帯が広がっている。水郷地帯でもあり、冬季には多くの渡り鳥が訪れる。市内東部は北上山地に接しており、林業が行われている。
気候
米山のアメダスによると、年平均気温は11.0℃、年間平均降水量は1063.9mmである。冬季の降水量が少ない典型的な太平洋側気候である。冬季の冷え込みは仙台市よりもずっと厳しく零下10度~15度になることもある。
米山アメダス(登米市米山)観測、1979年から2000年までの平均 [3]。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 | 単位 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
気温 | -0.5 | 0.1 | 3.2 | 8.9 | 14.4 | 18.1 | 21.5 | 23.5 | 19.3 | 13.3 | 7.1 | 2.3 | 11.0 | ℃ |
降水量 | 24.4 | 36.3 | 66.1 | 93.5 | 93.0 | 118.8 | 152.5 | 134.3 | 170.5 | 97.0 | 59.9 | 22.1 | 1063.9 | mm |
極値(1976/11~)
要素 | 観測値 | 観測年月日 |
---|---|---|
最高気温 | 35.4℃ | 2007年8月15日 |
最低気温 | -19.5℃ | 1976年12月30日 |
人口
登米市(に相当する地域)の人口の推移
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||
総務省統計局 国勢調査より |
歴史
- 奈良時代以前からこの地には「遠山(とおやま)村」という村があり、これが「登米(とよま)」の語源である。蝦夷の抵抗が根強い地域であった。
- 1189年 奥州藤原氏滅亡。葛西三郎清重が現在の岩手県南から宮城県北上川流域を所領に封ぜられる。
- 鎌倉~戦国時代には葛西氏一族がこの地域を領有。登米寺池城に本拠をかまえる。
- 戦国時代末期、葛西氏は伊達氏から跡取り養子を迎えるなど、伊達氏と密接な関係をもった。のち、葛西領は「伊達の馬打ち」と呼ばれる“伊達氏の準領土”となった。伊達氏は葛西氏の軍事指揮権を掌握したが、徴税権は葛西氏が保持した。
- 1590年、東北地方の南半分を征服して“奥羽の覇者”となった伊達政宗は、豊臣秀吉に服属し、秀吉の“日本統一”が達成された。秀吉の奥州仕置により葛西氏は滅亡した。
- 1590年、葛西氏・大崎氏の旧臣らが秀吉の家臣である新領主・木村吉清親子の支配に抗し、葛西大崎一揆を起こした。この一揆を扇動したのが、秀吉の領土仕置きに不満を抱いていた伊達政宗である。一揆勢は木村親子の籠もる佐沼城を包囲。伊達政宗がこの一揆を扇動していたことが発覚。窮地に立たされた政宗は、秀吉の命令により「葛西大崎一揆」を鎮圧した。秀吉は政宗から先祖ゆかりの伊達郡や征服した会津地方などを没収し、その代わりに政宗に旧葛西領と旧大崎領を与えた。これにより、現在の登米市(とめし)は伊達領(本拠地:岩出山)の一部となった。
- 1601年、仙台藩の誕生により、現在の登米市は仙台藩の一部となった。伊達政宗の部将、白石宗実の子・白石宗直は政宗から「伊達」の姓を賜り、寺池城(旧・登米町(とよままち))に入って登米伊達氏の祖となった。
- 1606年、亘理定宗が政宗から「伊達」の姓を賜り伊達一門になったのに伴い、政宗の庶子・宗根が亘理家を相続し、現在の栗原市の高清水城(旧・高清水町)城主となった(高清水亘理氏)。のち亘理宗根は現在の登米市の佐沼城(旧・迫町)へ居城を移し、「佐沼亘理氏」の祖となった。
- 1663年 寺池館主伊達宗倫と涌谷館主伊達宗重との間に所領争い有り。後の寛文事件(伊達騒動)の火種となる。
- 1868年 戊辰戦争の敗北による仙台藩の大幅減封(62万石→28万石)により、登米郡は土浦藩取締地を経て涌谷県となる(のち登米県→一関県→水沢県→磐井県と変遷)。
- 1876年 宮城県に編入。旧仙台藩領が「仙台県」にならずに「宮城県」と改められたのは、明治新政府が仙台藩の雄藩のイメージを抹殺したためだといわれている。
- 1932年(昭和7年)新迫川開削着工
- 1938年(昭和13年)山吉田水門完成
- 1939年(昭和14年)新迫川完成
- 2005年(平成17年)4月1日 登米郡8町(迫町、登米町、南方町、東和町、中田町、豊里町、米山町、石越町)と本吉郡津山町が合併。市名は「登米」の語源である「とよま」ではなく、「登米(とめ)郡」の郡名からとって「登米(とめ)市」となった。これにより、登米郡は消滅
- 2005年(平成17年)11月1日 市章を制定[4]
- 2007年(平成19年)6月 三陸縦貫自動車道桃生津山インターチェンジ開通
- 2007年(平成19年)10月 旧北上川河川敷に豊里水辺の公園が開園
- 2009年(平成21年)3月 三陸縦貫自動車道登米インターチェンジ開通
- 2010年(平成22年)3月 三陸縦貫自動車道登米東和インターチェンジ開通
- 2010年(平成22年)6月 豊里・津山渡船を廃止
- 2011年(平成23年)3月 東北太平洋沖地震により、被害を受けた。
- 2013年(平成25年)10月8日 登米市豊里町運動公園を会場に、宮城県シニアスポーツ大会が開催された。
行政
市内迫町佐沼字中江にある旧迫町役場を登米市役所本庁舎兼迫総合支所とし、残りの旧町の役場を総合支所として利用している。市内迫町佐沼地区には登米市地方を管轄する国・県の出先機関が多く立地しており、宮城県の登米合同庁舎が置かれている。ただし仙台法務局登米支局及び仙台地方検察庁登米支部、登米区検察庁は登米町寺池地区に立地している。
行政課題としては、市内人口の多くを占める高齢者対策、登米市立登米市民病院に象徴される医療対策、産業の活性化策及び観光の振興策が主なものとしてある。
司法
警察
登米市にある警察資料館には実際に宮城県警察が使用していたC210型のパトカーが展示されており、現存する警らパトカーとしては最も古いというものがある。
経済
産業人口: 約20%が第一次産業、約35%が第二次産業、約45%が第三次産業に従事。
第一次産業
- 登米市の農業産出額は弘前市の371億円に続いて303億円となり東北地方第二位である。(出典)
南東北農業産出額の順位はこちらを参照。 - 一帯が田園地帯であり「ササニシキ・ひとめぼれ・コシヒカリ」等の有名米の産地である。
第二次産業
- 工業は電子機器の工場などが点在。津山地区、東和地区では林業が盛んである。
- デクセリアルズなかだ事業所
- 登米村田製作所
第三次産業
- 市街地・商業地区は佐沼地区を中心に形成されている。
郵便
- 津山郵便局(集配局)
- 登米郵便局(集配局)
- 新田郵便局(集配局)
- 南方郵便局(集配局)
- 米川郵便局(集配局)
- 米山郵便局(集配局)
- 横山郵便局
- 登米吉田郵便局
- 中津山郵便局
- 陸前豊里郵便局
- 東佐沼郵便局
- 北方郵便局
- 上沼郵便局
- 浅水郵便局
- 宝江郵便局
- 米谷郵便局
- 錦織郵便局
- 長根郵便局
- 善王寺簡易郵便局
- 西郷簡易郵便局
- 三方島簡易郵便局
- 黒沼簡易郵便局
- 鱒渕簡易郵便局
- 梅ヶ沢駅前簡易郵便局
- 葉ノ木沢簡易郵便局
教育
高等学校
中学校
- 登米市立佐沼中学校
- 登米市立新田中学校
- 登米市立登米中学校
- 登米市立東和中学校
- 登米市立米山中学校
- 登米市立石越中学校
- 登米市立南方中学校
- 登米市立津山中学校
小学校
迫地区
- 登米市立佐沼小学校
- 登米市立新田小学校
登米地区
- 登米市立登米小学校
東和地区
中田地区
- 登米市立石森小学校
- 登米市立加賀野小学校
- 登米市立浅水小学校
- 登米市立宝江小学校
- 登米市立上沼小学校
豊里地区
米山地区
- 登米市立中津山小学校
- 登米市立米岡小学校
石越地区
- 登米市立石越小学校
南方地区
- 登米市立南方小学校
- 登米市立西郷小学校
- 登米市立東郷小学校
津山地区
- 登米市立柳津小学校
- 登米市立横山小学校
幼稚園・保育所
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メディア
放送
- 登米コミュニティエフエム(愛称:H@!FM ( はっとエフエム )
- 周波数 76.7MHz 出力 20W
新聞
- 仙北郷土タイムス
- 毎月20日発行 / 発行部数1,400部 / ブランケット版4ページ
交通
鉄道路線
瀬峰~佐沼~登米間に開設されていた仙北鉄道登米線は1968年に廃止され、石越と細倉マインパーク前(栗原市)との間を結んでいたくりはら田園鉄道線も2007年(平成19年)3月をもって廃止された。
- 東日本旅客鉄道
- 県庁所在地からの連絡
- 仙台駅から、新幹線でくりこま高原駅まで約30分、在来線で瀬峰駅、新田駅、石越駅まで約1時間。
- 広範囲な連絡
- 東京駅から、新幹線でくりこま高原駅まで約2時間。
- 駅からの連絡
- 市民バス:瀬峰駅、石越駅から市内各所へ。運賃は100円均一。運行本数が限られているので時刻を確かめる必要がある。
- くりこま高原駅から佐沼地区まで、タクシーでおよそ30分。料金は4000円程度。
路線バス
道路
高速道路
一般国道
高速バス
- 仙台 - 佐沼線:仙台と登米市役所前(佐沼)間を東北道経由で運行。所要時間90分、片道1,400円。
- 仙台 - とよま線:仙台から三陸道経由で柳津・とよままで。所要時間とよままで100分、片道1,200円。
- 仙台 - 南三陸線:仙台から三陸道経由で津山もくもくランド前に停車。所要時間津山もくもくランドまで98分、片道1,200円。
県道
- 主要地方道
- 一般県道
運転代行
登米市の佐沼地区は飲食店の多い地域である。登米市内各所から飲食客が佐沼地区へ集まるが、公共交通機関よりも自家用車に交通手段を依存している登米市では、利便性の高い交通手段は自家用車の他に無く、特に夜は交通の手段が限られている。そのため運転代行が夜の市民の足として用いられている。
登米市の運転代行業者は合同で「運転代行プール」を佐沼地区市街地に設置しており、運転代行の利便性向上と、飲酒運転根絶のために飲食店が協賛して運転代行の割引や協賛店舗の特典などを付帯した「乗っちゃイヤ券」を発行している。
船舶
古くは北上川の舟運で栄えたが、現在では桜の季節に観光船が走る程度である。
観光
名所・旧跡
旧登米町周辺には明治時代の建造物が多く、「みやぎの明治村」と呼ばれている。
- 教育資料館(旧登米高等尋常小学校校舎)
- 水沢県庁記念館(旧水沢県庁庁舎)
- 佐沼城址
- 警察資料館(旧登米警察署庁舎)
- 武家屋敷 春蘭亭
- 後藤寿庵の墓
- 宮城柳津虚空蔵尊
- 横山不動尊
自然・名勝
- 宮城柳津虚空蔵尊および横山不動尊とその周辺の山林は三陸復興国立公園の飛地となっている。
- 野鳥観察館(伊豆沼・内沼)
- 鱒淵川一帯のゲンジボタル生息地
- 三滝堂
- 花菖蒲の郷公園
- 平筒沼ふれあい公園
- 北上川河川歴史公園
- 長沼フートピア公園
- 長沼ボート場(日本ボート協会A級コース 全日本社会人選手権大会会場)
観光スポット
- 石ノ森章太郎ふるさと記念館
- 石ノ森章太郎生家
- 道の駅津山(もくもくハウス)
- 道の駅米山(あぐりパーク)
祭り・イベント
- 平筒沼ふれあい公園桜まつり
- 秋葉山神社まつり
- 日本一はっとフェスティバル[5]
- YOSAKOI&ねぷたinとよさと
- みなみかた花菖蒲まつり
- 佐沼夏まつり
- 伊豆沼・内沼はすまつり
- 長沼はすまつり
- とよま明治村夏祭り
- ふるさと花火in長沼
- もっこり牛まつり
- みろく尊大祭
- とよま盆踊り大会
- 石ノ森章太郎ふるさと記念館夏祭り[6]
ご当地マスコット
出身有名人
- 東東洋 - 江戸時代の絵師。仙台四大画家の一人
- 伊藤貞嘉 - 東北大学医学部教授
- 安斎桜磈子 - 俳人
- 石ノ森章太郎 - 漫画家
- 大友克洋 - 漫画家
- 門脇陸男 - 歌手
- 鎌田洋次 - 漫画家
- 佐々木更三 - 元日本社会党委員長
- 佐々木忍 - 岩手競馬騎手
- 佐々木徳夫 - 昔話収集家
- 佐藤史生 - 漫画家
- シュガー佐藤 - 漫画家
- 千葉仁 - 剣道家、全日本剣道選手権大会を3度優勝、世界大会優勝
- Noa - 女性シンガー
- 丸森仲吾 - 七十七銀行元頭取、仙台商工会議所元会頭
- 丸山権太左衛門 - 大相撲力士
- 熊谷金治
ゆかりの人物
市外局番
市内の大部分は0220(迫MA)だが、旧石越町および旧迫町新田地区の一部が0228(築館MA)、旧豊里町と旧津山町が0225(石巻MA)である。
脚注
- ^ 登米市統計書
- ^ 公共政策ワークショップⅠ最終報告書 東北大学公共政策大学院
- ^ 気象庁(米山の平年値)
- ^ 図典 日本の市町村章 p37
- ^ イベント/冬のイベント
- ^ 登米市/夏のイベント
- ^ 登米の郷土料理「はっと」