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「九州横断特急」の版間の差分

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2015年12月25日 (金) 18:45時点における版

九州横断特急
球磨川に沿って走る「九州横断特急」
球磨川に沿って走る「九州横断特急」
運行者 九州旅客鉄道(JR九州)
列車種別 特別急行列車
運行区間 別府駅 - 熊本駅人吉駅
経由線区 日豊本線豊肥本線鹿児島本線肥薩線
使用車両 キハ185系気動車
大分鉄道事業部大分車両センター
運行開始 2004年3月13日
備考 2013年8月4日現在
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九州横断特急(きゅうしゅうおうだんとっきゅう、TRANS-KYUSHU LIMITED EXPRESS)は、九州旅客鉄道(JR九州)が別府駅 - 熊本駅人吉駅間を、日豊本線豊肥本線鹿児島本線肥薩線経由で運転する特急列車である。

本項では、熊本駅 - 宮地駅間を豊肥本線経由で運行している臨時特急「あそぼーい!」、および豊肥本線内での「九州横断特急」の前身にあたる、熊本駅 - 大分駅・別府駅間で運行されていた特急「あそ」など、豊肥本線で運転されていた優等列車の沿革とについても記述する。

概要

特急「九州横断特急」は、2004年3月13日九州新幹線鹿児島ルート部分開業の際、前述の特急「あそ」と、熊本駅 - 人吉駅間で運行していた急行くまがわ」を系統統合する形で運行を開始した。この時に「あそ」と統合されなかった「くまがわ」に関しては同列車名・同区間のまま特急に格上げとしたため、熊本駅 - 人吉駅間には「九州横断特急」「くまがわ」の2系統の特急列車が運行されるようになった。

豊肥本線は古くから観光路線としての位置づけが強く、1954年に熊本駅 - 別府駅間運行の快速「火の山」(ひのやま)が設定されたのを端緒として多くの優等列車が設定された[1]。それらの優等列車は、2006年に廃止された三角島原フェリーを介して阿蘇山島原半島が観光ルートとして一体化してとらえられていたことから、三角線三角駅まで直通する列車も多く設定されていた。その後、豊肥本線の優等列車は1975年3月10日に急行「火の山」に一本化され[1]、三角線への直通を終了した1986年11月1日以降は熊本駅 - 別府駅間で3往復の運行となり、四国旅客鉄道(JR四国)から購入したキハ185系気動車を充当して1992年7月15日に特急「あそ」に格上げされ[1]、九州新幹線鹿児島ルート部分開業までこの体制で推移していた。

「九州横断特急」は2011年3月12日のダイヤ改正で人吉駅発着列車の約半数について熊本駅 - 人吉駅間が「くまがわ」として系統分離されたため、いったんは熊本駅発着の方が本数が多くなっていた。その後2012年7月の九州北部豪雨で一部区間が運休となり、2013年3月16日のダイヤ改正で全列車が人吉駅発着となった後、同年8月4日に全区間での運行を再開した際に熊本行きが1本、それ以外はすべて人吉駅発着という、2011年3月11日以前と同様の運行形態に戻っている。

2016年3月26日のダイヤ改正で、「九州横断特急」の熊本駅 - 人吉駅間および「くまがわ」全列車は廃止され、熊本駅 - 人吉駅間は新たに快速列車を運行することが発表されている[2]

九州横断特急

運行概況

別府駅 - 人吉駅間下り3本・上り4本、別府発熊本行き下り1本の計4往復が運行されている。熊本駅 - 人吉駅間には「くまがわ」が下り2本・上り1本運行されており、「九州横断特急」と合わせて5往復の特急列車が設定されている。

号数は人吉駅発着列車が1 - 6・8号、熊本行きの列車には101号が与えられている。列車番号は人吉駅発着列車は号数+1070D、101号は1091Dとなっている。号数・列車番号とも「くまがわ」と同様に肥薩線内での上下方向に準じて符番されているため、豊肥本線内では列車と路線の上下関係が逆になっている(この措置は肥薩線に乗り入れない101号に関しても同様)。

編成両数が「あそ」時代の3両から2両に減らされた関係で、JRグループの特急としては異例のワンマン運転が導入されている。多客期など、3両以上で運転する際には車掌が乗務している。ワンマン運転時は運転士が開閉前にアナウンス後、ドア開閉の操作を行い、車内放送は自動放送によって行われれている。また、熊本駅 - 別府駅間では全列車で客室乗務員による車内改札・車内放送および車内販売も行われているが、熊本駅 - 人吉駅間の早朝・夜間の列車では行われていない[3]

大分駅は連続立体交差事業により高架化されたが、工事進捗の都合により2008年3月15日から2012年3月16日までは日豊本線は地上ホーム、豊肥本線・久大本線は高架ホームと分けられていた。そのため日豊本線と豊肥本線・久大本線の直通運転は中断されていたが、「九州横断特急」のみは別に設けられた渡り線を経由して地上ホームに発着しており、この期間も別府駅発着で運行されていた。

2016年3月26日のダイヤ改正で運行区間が熊本駅 - 別府駅間に縮小され[2]、外国人乗客の増加に対応するため2両編成から3両編成となり[4]、車掌乗務(ワンマン運転を終了)になることが発表されている。また、1日3往復に減便し、廃止される8号と101号の時間帯に、熊本駅 - 肥後大津駅間、中判田駅 - 大分駅間で普通列車が増発されることも発表となった。

停車駅

別府駅 - 大分駅 - 中判田駅 - 三重町駅 - 緒方駅 - 豊後竹田駅 - 豊後荻駅 - 宮地駅 - 阿蘇駅 - 赤水駅 - 立野駅 - 肥後大津駅 - 光の森駅 - 武蔵塚駅 - 水前寺駅 - 新水前寺駅 - 熊本駅 - (松橋駅) - 新八代駅 - 八代駅 - 坂本駅 - (球泉洞駅) - 一勝地駅 - 渡駅 - 人吉駅

  • ( )の松橋駅は2・5号のみ停車、球泉洞駅は1・3・6・8号のみ停車。
  • 人吉駅発着列車は熊本駅で列車の進行方向が変わる(スイッチバック)ため、熊本駅到着時には座席の向きを変えるようにとの案内放送が流れる。また立野駅は本線自体がスイッチバック構造となっており、下り列車の場合(豊肥本線内では上り方向に走る)、赤水方面から走って来た列車は立野駅の手前にあるスイッチバックの頂点で停車した後、いったん逆方向に走って立野駅構内に入線し、進行方向を元に戻して肥後大津方面へと出発していく。
  • 八代駅 - 人吉駅間では、上下線の列車待ち合わせのため、白石駅瀬戸石駅にて運転停車することがある。(通常は通過するが交換列車遅延により停車することがある。)
  • 熊本駅 - 八代駅間では、肥薩おれんじ鉄道に乗り入れる快速「スーパーおれんじ」は無停車であり、新八代駅に(列車によっては松橋駅にも)停車する分停車駅は「九州横断特急」の方が多くなっている。

編成

2013年8月4日現在の編成図
九州横断特急
← 人吉/別府
熊本 →
1 2
  • 全車禁煙
  • 2・5号の熊本駅 - 人吉駅間は全車自由席
  • 3両編成運転時は3号車、自由席が増結される。
凡例
指=普通車座席指定席
自=自由席

大分鉄道事業部大分車両センターに配置されているキハ185系気動車「九州横断特急」仕様の車両を充当している。全車普通車のみで、グリーン車は連結されていない。通常は2両編成だが、多客期には自由席を1両増結し3両編成で運行する場合がある。3両編成時にはキハ186形が組み込まれることがあり、この場合、半室が元グリーン車両の座席であるが、中間車のため、どの列車でも自由席として開放される。通常は九州横断特急ロゴ入りの専用塗装車が使用されるが、キハ186形が組み込まれた場合や2両編成でも専用塗装車が検査等の場合には「ゆふ」塗装車が運用に入ることがよくある。車体ロゴが「ASO YUFU」となっているが、この場合でも車内には差異はほとんどない。

あそぼーい!

あそぼーい!
キハ183系気動車で運転される特急「あそぼーい!」
キハ183系気動車で運転される特急「あそぼーい!」
運行者 九州旅客鉄道(JR九州)
列車種別 特別急行列車
運行区間 熊本駅 - 宮地駅
経由線区 豊肥本線
使用車両 キハ183系気動車
熊本鉄道事業部熊本車両センター
運行開始 2011年6月4日
備考 2011年6月4日現在
テンプレートを表示

特急「あそぼーい!」は、1988年 - 2010年に熊本駅 - 宮地駅間で運行されていた観光列車「あそBOY」「あそ1962」の後継列車として、2011年6月4日に運行を開始した[5]。表記は異なるが「あそBOY」の愛称が6年弱ぶりに復活した形となった。

2011年3月12日九州新幹線鹿児島ルート全線開業に合わせて計画された列車で、当初は同日からの運行予定としていたが、車両改造の都合により同年5月29日までは「あそぼーい!」と同ダイヤの「阿蘇ゆるっと博号」(あそゆるっとはく)として運行されていた(詳細は後述)。

運行概況

土曜・休日および長期休暇中に熊本駅 - 宮地駅間を1日2往復している。下り列車は2本とも立野駅で、南阿蘇鉄道高森線のトロッコ列車「ゆうすげ号」に接続するダイヤとなっている。

号数は101 - 104号が与えられている。列車番号は全列車、号数に7960Dを加算している。ちなみに「阿蘇ゆるっと博号」には1 - 4号が与えられていた。

2011年10月から2013年2月までは、1ヶ月に1回程度の土日または3連休に限って101・104号を博多駅まで延長運転していたが、2013年3月以降は設定がない。また前述の2012年7月の九州北部豪雨で肥後大津駅 - 緒方駅間が不通になった際には、肥後大津駅 - 宮地駅間が復旧する同年9月まで、「あそぼーい!91・92号」として博多駅 - 人吉駅間で1往復運転していた。

停車駅

熊本駅 - 新水前寺駅 - 水前寺駅 - 肥後大津駅 - 立野駅 - 赤水駅 - 阿蘇駅 - 宮地駅

「あそぼーい!91・92号」の停車駅

博多駅 - 二日市駅 - 鳥栖駅 - 久留米駅 - 大牟田駅 - 玉名駅 - 熊本駅 - (富合駅) - 新八代駅 - 八代駅 - (一勝地駅) - 人吉駅

  • 富合駅は一部運転日の91号のみ、一勝地駅は92号のみ停車。
  • なお、「あそぼーい!101・104号」の延長運転時の博多駅 - 熊本駅間の停車駅は上記に準じるが、二日市駅は通過していた。
  • 肥薩線内では通過駅でも列車行き違いのため停車する駅があった。

使用車両・編成

2011年6月4日現在の編成図
あそぼーい!
← 宮地
熊本(・博多) →
1 2 3 4
P指 F 指P
  • 全車禁煙
凡例
指=普通車座席指定席
P=パノラマシート(各車3席×3列・指定席)
F=ファミリー車両(9席・指定席)

熊本鉄道事業部熊本車両センターに配置されているキハ183系気動車1000番台4両編成が充当されている。2011年1月10日までは特急「ゆふDX」として運行していた車両である。内装デザインは、他のJR九州の観光特急同様、水戸岡鋭治が担当している。普通車のみの編成で全車座席指定席[6]。3号車は「ファミリー車両」で、子供目線で車窓を楽しむことが出来る「白いくろちゃんシート」9席のほか、遊び場、図書室と「くろカフェ」が設置されている[7]。1・4号車の車端部には「パノラマシート」が設けられている。

当初の運行計画では2011年3月12日に3号車を欠番とした3両編成で暫定的に運行を開始し、同年夏ごろに3号車を連結することにしていたが[8]、車両改造計画の見直しにより、「あそぼーい!」は4両フル編成で2011年4月29日に運転を開始し、同年3月12日から4月24日までは「阿蘇ゆるっと博号」を運行することが発表された[9]。その後改装内容の見直しにより、「あそぼーい!」の運行開始日は6月4日に再度延期され、「阿蘇ゆるっと博号」の運行も5月29日までに延長された[10]

「白いくろちゃんシート」「パノラマシート」利用時の特急料金は通年、通常期の料金の210円増しとなる。割引きっぷの場合は720円の追加料金がかかる(一部利用できないものもある)。

なお「阿蘇ゆるっと博号」は「九州横断特急」と同じくキハ185系2両編成(座席区分も同じ)による運転であったが、外装は白地に熊本県のマスコットキャラクター「くまモン」などがプリントされた独自のものとなっていた。「阿蘇ゆるっと博号」の運行終了後、専用車両として用いられていたキハ185-4・キハ185-1012は三角線特急「A列車で行こう」に転用され、2011年10月8日から運行を開始している。

キャラクター「くろちゃん」

「あそぼーい!」の車体や内装には「くろちゃん」と称する黒いのマスコットキャラクターが描かれている。

「くろちゃん」は、本名を「あそくろえもん」、「黒川の近くで生まれた黒犬2歳」という設定[11]になっている。

「あそぼーい!」の運行開始後の2011年7月には阿蘇駅の名誉駅長に就任し、改札内に「くろ駅長室」が作られた[12]。本来は「あそぼーい!」のためのキャラクターであったが、JR博多シティの屋上施設にミニSL「くろちゃん電車」の投入や子供向けスペース「くろちゃんひろば」の設置がされたり、熊本県内では運行しない305系のドア車内側に描かれるなど、JR九州全体のキャラクターとしても扱われている。

豊肥本線優等列車沿革

快速→準急→急行「火の山」とその周辺列車群

  • 1954年昭和29年)10月1日熊本駅 - 別府駅間を豊肥本線・日豊本線経由で運行する快速火の山」(ひのやま)の運行開始[1]
  • 1958年(昭和33年)
  • 1959年(昭和34年)4月1日:「ひかり」の運行系統を博多駅 - 別府駅 - 熊本駅間、博多駅・門司港駅 - 都城駅間とする。
  • 1960年(昭和35年)
    • 3月10日大分駅 - 小倉駅 - 熊本駅 - 別府駅間を日豊本線・鹿児島本線・豊肥本線・日豊本線経由で運行する循環準急列車「第2ひかり」の運行開始[1]。これに伴い従来の「ひかり」は「第1ひかり」に名称変更。
    • 6月1日:「第1ひかり」の都城駅発着編成を西鹿児島駅(現在の鹿児島中央駅)まで延長する。
  • 1961年(昭和36年)10月1日:「第2ひかり」を「ひまわり」に変更のうえ[1]佐賀線経由の長崎駅 - 熊本駅間準急「ちくご」を瀬高駅 - 熊本駅間で併結開始。「第1ひかり」は再び「ひかり」に戻る[1]
  • 1962年(昭和37年)
    • 2月15日:以下のように変更を行う。
      1. 熊本駅 - 別府駅間を運行する準急「火の山」の運行開始[1]
      2. 「ひまわり」の一部編成を大分駅 - 門司港駅間の運行とする。
    • 10月1日:「ひかり」を急行列車に格上げ[1]
  • 1963年(昭和38年)3月25日:「火の山」を以下の運行区間で下り3本・上り2本に増発。
    • 下り「第1火の山」…熊本発別府行き
    • 下り「第2火の山」…門司港発熊本経由別府行き
    • 下り「第3火の山」・上り「第1火の山」…三角駅 - 別府駅間
    • 上り「第2火の山」…別府発熊本・小倉経由大分行き
  • 1964年(昭和39年)
    • 3月1日:「ひかり」の博多駅 - 別府駅 - 熊本駅系統のうち、上り列車を三角駅始発とする。
    • 10月1日:1964年10月1日国鉄ダイヤ改正に伴い、以下のように変更する。
    1. 「ひかり」の名称を東海道新幹線超特急へ使用するため、従来の「ひかり」の名称を変更。博多駅 - 別府駅 - 熊本駅・三角駅間の系統は「くさせんり[1]、博多駅・門司港駅 - 西鹿児島駅間の系統は「にちりん」とする。
    2. 「火の山」は別府発熊本行きの列車を増発し、3往復となる。増発分は上り「第1火の山」とし、従来の上り「第1・第2火の山」はそれぞれ第2・第3に変更。
  • 1965年(昭和40年)10月1日:このときのダイヤ改正に伴い、以下のように変更する。
    1. 「くさせんり」と、博多駅 - 長崎駅・佐世保駅間運行の準急「ながさき」・「弓張」のうち1往復を系統統合し、これに急行「九重」(くじゅう)の名を与える(佐世保駅発着編成は別府駅で増解結のため豊肥本線には長崎駅発着編成のみ乗り入れ)[1]。なお「くさせんり」時代と列車の上下方向が逆転し、三角駅が下り、熊本行きが上りとなった。
      • 従来「くさせんり」と併結していた「にちりん」は広島駅 - 別府駅間の「べっぷ」と統合の上「青島」に名称変更し、一旦愛称消滅した(翌年の3月25日に日豊本線経由博多駅 - 西鹿児島駅間の急行として復活。以降はこちらを参照されたい)。
    2. 下り「第2火の山」・上り「第3火の山」を「ひまわり」に編入。編入分は下り「第1ひまわり」(博多駅始発に変更)・上り「第2ひまわり」の名を与え、従来の「ひまわり」は下り「第2ひまわり」・上り「第1ひまわり」を名乗る。これにより「ひまわり」は2往復となる。
    3. 「火の山」は一部列車の「ひまわり」への編入に伴い、下り「第3火の山」は「第2火の山」に変更。また、上り「第1火の山」を三角駅行きとし、宮地駅→三角駅間運行の上り「第3火の山」を増発(豊肥本線内は上り「第1ひまわり」に併結)。これにより「火の山」は下り2本・上り3本となる。
  • 1966年(昭和41年)3月5日:準急・急行料金制度の改変に伴い、「ひまわり」「火の山」を急行に格上げ[1]
  • 1967年(昭和42年)10月1日:以下のように変更を行う。
    1. 「九重」を別府駅で系統分割。別府駅 - 熊本駅・三角駅間に関しては三角駅→別府駅間の片道のみ存続の上「火の山」に編入。長崎駅・佐世保駅 - 別府駅間は「べっぷ」の名称を与えた。
    2. 「火の山」は、下りは従来の「第1火の山」を廃止し、「第2火の山」を第1に変更、「九重」からの編入分を「第2火の山」とする。上りは「第1火の山」を宮地発に変更したが、この列車は運行距離が100km以内で併結運転を伴わない関係上、準急として運行された。これにより「火の山」は全列車が三角駅乗り入れとなる。
  • 1968年(昭和43年)10月1日:ヨンサントオのダイヤ改正に伴い、以下のように変更を行う。
    1. 「ひまわり」は1965年に「火の山」から編入した1往復が「火の山」に再編入され、再び別府駅 - 熊本駅 - 小倉駅・門司港駅 - 大分駅間1往復の運行となる。「ちくご」との併結は終了。
    2. 「火の山」は「ひまわり」からの編入分1往復を合わせ、下り3本・上り4本の運行となる。編入分は博多駅 - 熊本駅 - 別府駅間の運行とし、下り1号・上り4号とした(この改正から号数の表記は「□□□○号」に変更)。また準急制度の廃止に伴い、上り1号は再び急行に戻る。そのほかの列車の運行区間及び「ひまわり」との併結は変更なし。
  • 1975年(昭和50年)3月10日:「ひまわり」が「火の山」に統合[1]。「火の山」は博多駅 - 熊本駅 - 別府駅間2往復(上り1本の一部は三角行き:熊本駅→三角駅間は普通列車)、三角駅 - 別府駅間1往復、熊本発別府行き、宮地発三角行き各1本、計4往復の運転となる。
  • 1978年(昭和53年)10月2日:宮地発の「火の山」が廃止。
    キハ58形・キハ65形気動車で運行されていた急行「火の山」(1987年 熊本駅)
  • 1980年(昭和55年)10月1日:「火の山」は博多駅発着列車の博多駅・三角駅 - 熊本駅間を廃止。これにより「火の山」は三角駅・熊本駅 - 別府駅間下り4本・上り3本の運行となる(三角駅乗り入れは3・4号)。
  • 1982年(昭和57年)11月15日:「火の山2・5号」を三角駅発着とする(三角駅 - 熊本駅間は普通列車)。
  • 1984年(昭和59年)2月1日:編成両数を減少、グリーン車連結を廃止。
  • 1985年(昭和60年)3月14日:「火の山2・5号」を熊本駅発着、「火の山7号」を三角発とする(熊本駅までは普通列車)。また、全列車にグリーン車用座席を転用した指定席車を連結。
  • 1986年(昭和61年)11月1日:「火の山」は三角駅乗り入れを終了し、熊本駅 - 別府駅間3往復の運行となる(1988年3月12日までは、5号の大分駅から先は普通列車)。
  • 1990年平成2年)7月2日:豊肥本線宮地駅 - 緒方駅間が集中豪雨の影響で不通になったことに伴い、「火の山」は宮地駅・緒方駅折り返しとなる。両駅間はバス代行運転で、緒方駅 - 別府駅間に関しては本来の号数に10を加えて運行された。全線復旧は1991年10月19日

特急「あそ」→「九州横断特急」とその周辺列車群

キハ185系気動車で運行されていた「あそ」
  • 1992年(平成4年)7月15日:「火の山」に四国旅客鉄道(JR四国)から購入したキハ185系気動車を投入の上で特急に格上げ[1]。名称を「あそ」とする[1]
  • 1993年(平成5年)9月2日:豊肥本線緒方駅 - 三重町駅間が集中豪雨の影響で不通になったことに伴い、「あそ」は熊本駅 - 緒方駅間の折り返し運転となる。緒方駅 - 三重町駅(1993年9月16日からは豊後清川駅)間はバス代行運転を行い、三重町駅(豊後清川駅) - 大分駅間に関しては普通列車の時間変更を行った。全線復旧は1994年5月1日
  • 1994年(平成6年)12月4日:博多駅 - 宮地駅間に臨時特急「阿蘇キャンペーン号」が運行。翌週からは列車名を「阿蘇浪漫号」として時刻変更を行い(運行区間は「阿蘇キャンペーン号」と同じ)、翌年の2月まで一部の土日に運行された。
  • 2001年(平成13年)3月11日:「あそ2・5号」を大分駅発着とする。
  • 2004年(平成16年)3月13日: 九州新幹線鹿児島ルートの部分開業に伴うダイヤ改正により、以下のように変更。
    1. 「あそ」と、熊本駅 - 人吉駅間を運行していた急行「くまがわ」を統合し、別府駅 - 熊本駅・人吉駅間運行の特急「九州横断特急」を運行開始[1]。「九州横断特急」は熊本行きが下り1本、人吉駅発着が下り3本・上り4本の計4往復設定。
    2. 「あそ」と統合されなかった「くまがわ」に関しては同列車名・同区間で引き続き運行するが、特急に格上げする。
    3. キハ185系は「九州横断特急」「くまがわ」が共通運用となり、「ゆふ」とは別運用になる。それに伴い外装が「九州横断特急」仕様に変更され、さらに内装のリニューアルも行われた。
  • 2009年(平成21年)3月14日:全車禁煙となる。喫煙ルーム内に備え付けられた灰皿を撤去し、携帯電話室に変更。
  • 2011年(平成23年)
    • 3月12日:ダイヤ改正により以下のように変更[13]
      1. 「九州横断特急」の人吉駅発着列車のうち2往復について、熊本駅 - 人吉駅間を「くまがわ」として系統分割。「九州横断特急」は人吉駅発着が下り1本・上り2本、熊本駅発着が下り3本・上り2本になる。
      2. 「あそぼーい!」に充当されるキハ183系気動車の改造工事が終わるまで、キハ185系による臨時特急「阿蘇ゆるっと博号」が運転開始。
    • 6月4日:臨時特急「あそぼーい!」が運転開始[10]
    • 10月15日16日:「あそぼーい!」のうち1往復を博多駅発着で延長運転。以降2013年2月まで1ヶ月に1度程度、土日または3連休に延長運転を行っていた。
  • 2012年(平成24年)
    • 7月13日:九州北部豪雨により豊肥本線の一部区間が不通となったことに伴い、当面の間「九州横断特急」は熊本駅 - 人吉駅間のみの運行、「あそぼーい!」は運休となる。
    • 7月28日:「あそぼーい!」は博多駅 - 人吉駅間1往復で運行再開。
    • 9月3日:豊肥本線の復旧作業の進捗により以下のように変更。
      1. 「九州横断特急」は豊後竹田駅 - 宮地駅間を除いて運行再開。豊後竹田駅・宮地駅間で折り返し運転し、運休区間には代行バスが運行された。なお豊後竹田駅折り返しの列車には40番台の号数が与えられたが、ダイヤ自体は本来の1 - 8号のものをほぼそのまま踏襲したため、例えば41号→バス→1号のような直接の乗り継ぎはできなかった。
      2. 「あそぼーい!」は9月8日より通常通り、熊本駅 - 宮地駅間2往復の運行とする。
  • 2013年(平成25年)
    • 3月16日:「くまがわ」を再統合する形で「九州横断特急」は全列車が人吉駅発着となる。
    • 8月4日:豊後竹田駅 - 宮地駅間が復旧し全区間で運行再開。ただし従来の47・7号に関しては別府発熊本行きの「九州横断特急101号」、熊本発人吉行きの「くまがわ3号」に分割された(「九州横断特急」は2011年3月11日以前と同様の本数・運行区間に戻ったことになる)。
  • 2016年(平成28年)
    • 3月25日:「くまがわ」運行終了予定[2]
    • 3月26日:ダイヤ改正により以下のように変更予定[2]
      1. 「くまがわ」・「九州横断特急」の代替として、熊本駅 - 人吉駅間に快速列車4往復(愛称なし、下り1本のみ八代駅発)が運行開始。「いさぶろう・しんぺい」のうち1往復を熊本駅発着に延長運転し、ダイヤ改正前の「くまがわ1号」・「九州横断特急8号」とほぼ同じダイヤで運転。
      2. 「九州横断特急」のうち101号・8号が廃止され、熊本駅 - 別府駅間は1日3往復に減便。全列車3両編成化。
      3. 「あそぼーい!」101号・102号のダイヤが見直され、30分-52分程度前倒しとなる。

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集) 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 27号・豊肥本線/久大本線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年1月24日、14-15・28-29頁頁。 
  2. ^ a b c d 平成 28 年春ダイヤ改正” (PDF). 九州旅客鉄道 (2015年12月18日). 2015年12月19日閲覧。
  3. ^ 車内販売サービスのご案内”. 九州旅客鉄道. 2015年12月25日閲覧。
  4. ^ 熊本-人吉の特急廃止 JR九州ダイヤ改正”. 熊本日日新聞 (2015年12月18日). 2015年12月22日閲覧。
  5. ^ 観光特急“あそぼーい!”が営業運転を開始”. 鉄道ファン』鉄道ニュース. 交友社 (2011年6月5日). 2015年12月22日閲覧。
  6. ^ お子さまの旅が楽しくなる!!「白いくろちゃんシート」登場!”. 九州旅客鉄道. 2011年7月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年12月22日閲覧。
  7. ^ 『JR九州のひみつ』PHP研究所、2013年10月、114頁。ISBN 978-4-81493-3{{ISBN2}}のパラメータエラー: 無効なISBNです。 
  8. ^ 平成23年春の観光列車新設について - 九州旅客鉄道ニュースリリース 2010年10月20日[リンク切れ]
  9. ^ 平成23年春ダイヤ改正(別紙詳細) (PDF) - 九州旅客鉄道ニュースリリース 2010年12月17日[リンク切れ]
  10. ^ a b "平成23年度 特急「あそぼーい!」運転計画について" (Press release). 九州旅客鉄道. 3 February 2011. 2011年10月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年12月22日閲覧
  11. ^ 特急「あそぼーい!」 - JR九州 東京支社
  12. ^ 「くろちゃん」が名誉駅長に JR阿蘇駅 - 47NEWS熊本日日新聞) 2011/7/22
  13. ^ 平成23年春ダイヤ改正 - 九州旅客鉄道ニュースリリース 2010年12月17日[リンク切れ]

関連項目

外部リンク