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「すかいらーく」の版間の差分

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==ガストへの大規模転換==
==ガストへの大規模転換==
[[1992年]]、すかいらーくはバブル崩壊後当時の低迷を打開すべく、新業態「ガスト」を開発。ホールにおいては、当時としては珍しい[[セルフサービス]]の[[ドリンクバー]]や[[ベルスター]](ベルスターは後追いでガスト全店導入を実施)の導入、キッチンにおいては、スーパーキッチンなどで実験中であったコンベアオーブンの導入(価格や性能の問題などで、日本製でなく米国のリンカーン社製のものが採用された)、その他、料理の出し方の変更、各ポジションなどのプリンターによる作業開始などの工夫により、より少ない従業員での運営を可能にし、すかいらーくでかねてより懸案となっていた人件費率の高騰などを抑えて、他社においてはマネのできない低価格を実現した。店員はGパンで[[ポロシャツ]]、缶バッチ、スニーカーというスタイルとなった。翌[[1993年]]には、当時720店あった「すかいらーく」のうち420店舗を約一年でガストに転換。「おいしい料理を、ポピュラープライスで、自宅のダイニング感覚でお食事を」をコンセプトに、客単価を大幅に下げたために[[1993年]]ころには業界で「ガスト化」「ガスト現象」など呼ばれるブームを巻き起こした。しかしながら、サービスをしないことは客席放置につながり、メニューが飽きられるのと客層の悪化で、94年ごろには激しい落ち込みを経験することとなった。当時の茅野亮社長は当初よりセルフ化には<!--何に反対かわからないので、前後の文章から読み取ってます-->反対であったので大いに危機感を抱き、ブラッシュアップキャンペーンでサービスや調理の基本を見直し、価格も都市型地方型とわけていった。<br>[[1998年]]、ガストビジョンとよぶ42インチ[[プラズマディスプレイ]]を設置。衛星放送など放映し集客を狙う。[[2003年]]11月、八王子寺町店オープンをもって、単一ブランドのファミリーレストランチェーンとしては唯一1000店舗を達成。
[[1992年]]、すかいらーくはバブル崩壊後当時の低迷を打開すべく、新業態「ガスト」を開発。ホールにおいては、当時としては珍しい[[セルフサービス]]の[[ドリンクバー]]や[[ベルスター]](ベルスターは後追いでガスト全店導入を実施)の導入、キッチンにおいては、スーパーキッチンなどで実験中であったコンベアオーブンの導入(価格や性能の問題などで、日本製でなく米国のリンカーン社製のものが採用された)、その他、料理の出し方の変更、各ポジションなどのプリンターによる作業開始などの工夫により、より少ない従業員での運営を可能にし、すかいらーくでかねてより懸案となっていた人件費率の高騰などを抑えて、他社においてはマネのできない低価格を実現した。店員はGパンで[[ポロシャツ]]、缶バッチ、スニーカーというスタイルとなった。翌[[1993年]]には、当時720店あった「すかいらーく」のうち420店舗を約一年でガストに転換。「おいしい料理を、ポピュラープライスで、自宅のダイニング感覚でお食事を」をコンセプトに、客単価を大幅に下げたために[[1993年]]ころには業界で「ガスト化」「ガスト現象」など呼ばれるブームを巻き起こした。しかしながら、サービスをしないことは客席放置につながり、メニューが飽きられるのと客層の悪化で、94年ごろには激しい落ち込みを経験することとなった。当時の茅野亮社長は当初よりセルフ化には<!--何に反対かわからないので、前後の文章から読み取ってます-->反対であったので大いに危機感を抱き、ブラッシュアップキャンペーンでサービスや調理の基本を見直し、価格も都市型地方型とわけていった。<br>[[1998年]]、ガストビジョンとよぶ42インチ[[プラズマディスプレイ]]を設置。衛星放送など放映し集客を狙う。[[2003年]]11月、八王子寺町店オープンをもって、単一ブランドのファミリーレストランチェーンとしては唯一1000店舗を達成。
=== 主力レストランガストメニュー構成・特徴 ===
=== 現在のガストメニュー構成・特徴 ===
創業期からのメニュー品目を絞り込んだ低価格路線は、一部のメニューを残して品質のグレードを上げつつ軌道修正を行ない、単調なメニュー構成から往年のすかいらーく・[[ファミリーレストラン]]時代を彷彿とさせる、ファミリー客層に選ぶ楽しさを表現出来る洋風・和風メニューのラインアップの充実、(粗挽きプレミアムハンバーグ、手打ちひれかつ膳、他)ライトミールメニューの軽食(ガストバーガーの導入など)・強化で、ランチタイム後のアイドルタイム集客率アップをさせる努力など、各世代・時間帯の客層に合わせた[[ファミリーレストラン]]としての強さを発揮させ、TV・CMなどのスポット放映での新メニューアピール、中食・[[コンビニ]]に流れた客層を再び取り戻すべく、すかいらーくが標榜する指針「豊かさのあるレストラン」実現へ取り組んでいる。
創業期からのメニュー品目を絞り込んだ低価格路線は、一部のメニューを残して品質のグレードを上げつつ軌道修正を行ない、単調なメニュー構成から往年のすかいらーく・[[ファミリーレストラン]]時代を彷彿とさせる、ファミリー客層に選ぶ楽しさを表現出来る洋風・和風メニューのラインアップの充実、(粗挽きプレミアムハンバーグ、手打ちひれかつ膳、他)ライトミールメニューの軽食(ガストバーガーの導入など)・強化で、ランチタイム後のアイドルタイム集客率アップをさせる努力など、各世代・時間帯の客層に合わせた[[ファミリーレストラン]]としての強さを発揮させ、TV・CMなどのスポット放映での新メニューアピール、中食・[[コンビニ]]に流れた客層を再び取り戻すべく、ファミレス再生へ取り組んでいる。
===目玉焼きハンバーグ===
===目玉焼きハンバーグ===
[[画像:ハンバーグ.jpg|thumb|right|200px| 目玉焼きハンバーグ]]
[[画像:ハンバーグ.jpg|thumb|right|200px| 目玉焼きハンバーグ]]
ガスト創業期からの人気メニューであり、ガストの象徴的ポピュラープライスメニューアイテムでもある。現在も創業期のプライス(税抜き380円)のまま付け合せのポテトグラタンが変わった程度で、リーズナブルに食することが出来る。すかいらーくグループの[[セントラルキッチン]]で作られた、ハンバーグ用パティが使われる。このハンバーグパティ(以下、パティ)は冷蔵(チルド0℃~5℃)で保冷・配送されて来ており、作りたての風味を冷凍加工で損なうこともなく、鮮度・品質を重視しすかいらーくグループ自慢メニューでもある。グリドル調理器でパティを表・裏の表面を軽く焼き上げた後、鉄板に乗せコンベアオーブン(オーブン内部でベルトコンベアーが向って右側から左側へゆっくり流れて焼き上げるシステム)でジューシーにふっくら焼き上げる。デミグラスソース(以下、デミソース)もすかいらーくの自前工場「セントラルキッチン」で下味加工され、湯煎で温められたデミソースを熱々の鉄板にかけて、グリドル調理器でエッグリングを使用し焼き上げた目玉焼きと付け合せポテトを添え、提供されている。
ガスト創業期からの人気メニューであり、ガストの象徴的ポピュラープライスメニューアイテムでもある。現在も創業期のプライス(税抜き380円)のまま、リーズナブルに食することが出来る。すかいらーくグループの[[セントラルキッチン]]で作られた、ハンバーグ用パティが使われる。このハンバーグパティ(以下、パティ)は冷蔵(チルド0℃~5℃)で保冷され、作りたての風味を冷凍加工で損なうこともなく、鮮度・品質を重視し、グループ会社の配送会社・ジャパンカーゴによる、チルド対応トラックでの配送を行う自社一貫体制のシステムを持つすかいらーくグループの強みでもある。目玉焼きハンバーグは、グリドル調理器でパティを表・裏の表面を軽く焼き上げた後、鉄板に乗せコンベアオーブン(オーブン内部でベルトコンベアーが向って右側から左側へゆっくり流れて焼き上げるシステム)でジューシーにふっくら焼き上げる。デミグラスソース(以下、デミソース)もすかいらーくの自前工場「セントラルキッチン」で下味加工され、湯煎で温められたデミソースを熱々の鉄板にかけて、グリドル調理器でエッグリングを使用し焼き上げた目玉焼きと付け合せポテトを添え、提供されている。
===きのこ雑炊===
===きのこ雑炊===
[[1980年代]]のすかいらーく[[ファミリーレストラン]]全盛期から、長く人気メニューとして君臨しているメニューが、きのこ雑炊である。さっぱりとした味付け、消化のよい雑炊にたっぷりとスライスきのこが入った風味の良さで、ガストでも創業期から年齢層の高い消費者に支持され定番メニューとなっている。きのこ雑炊のだし汁パックはセントラルキッチンよりにて下味加工の上配送されて来た物を使用し、鉄製キャセロールの器に入れ加熱処理し、ライスを規定量入れて沸騰後溶き卵を入れ半熟の状態に仕上げられている。
[[1980年代]]のすかいらーく[[ファミリーレストラン]]全盛期から、長く人気メニューとして君臨しているメニューが、きのこ雑炊である。さっぱりとした味付け、消化のよい雑炊にたっぷりとスライスきのこが入った風味の良さで、ガストでも創業期から年齢層の高い消費者に支持され定番メニューとなっている。きのこ雑炊のだし汁パックはセントラルキッチンよりにて下味加工の上配送されて来た物を使用し、鉄製キャセロールの器に入れ加熱処理し、ライスを規定量入れて沸騰後溶き卵を入れ半熟の状態に仕上げられている。
===ガストの[[ドリンクバー]]からプレミアムカフェへ===
===[[ドリンクバー]]からプレミアムカフェへ===
創業期から、基本的なコンセプトは変わらずセルフ方式で利用出来る人気の[[ドリンクバー]]。各[[ファミリーレストラン]]事業者へ普及させた先駆者としてドリンクバーの品質アップ、挽きたてコーヒーマシンの導入など実施してきたが、新たな取り組みとして[[2006年]]現在、順次店舗リニューアル工事を終了した店から「プレミアムカフェ」の名称を使用した、グレードアップした進化型のドリンクバー提供を始めている。コーヒー豆も高品質なアラビカ種100%に変更、12種類のアラビカ種ブレンドの挽きたてプレミアムコーヒーが利用出来る。専用エスプレッソマシンも導入したり、100%オレンジジュースや日替わりで提供する冷茶など、競合店ドリンクバーとの差別化を意識した変更を行い、ガストの品質・ブラッシュアップは引き続き行され進化続けている。
創業期から、基本的なコンセプトは変わらずセルフ方式で利用出来る人気の[[ドリンクバー]]。各[[ファミリーレストラン]]事業者へ普及させた先駆者としてドリンクバーの品質アップ、挽きたてコーヒーマシンの導入など実施してきたが、新たな取り組みとして[[2006年]]現在、順次店舗リニューアル工事を終了した店から「プレミアムカフェ」の名称を使用した、グレードアップした進化型のドリンクバー提供を始めている。コーヒー豆も高品質なアラビカ種100%に変更、12種類のアラビカ種ブレンドの挽きたてプレミアムコーヒーが利用出来る。専用エスプレッソマシンも導入したり、100%オレンジジュースや日替わりで提供する冷茶など、競合店ドリンクバーとの差別化を意識した変更を実している。


== 創業家によるMBO ==
== 創業家によるMBO ==

2006年7月29日 (土) 19:18時点における版

すかいらーく とは、1970年創業のファミリーレストラン株式会社すかいらーくSkylark Co., Ltd.)は、多業態レストランチェーンを経営し、すかいらーくのほか、主力洋食ファミリーレストラン「ガスト」、中華料理チェーンの「バーミヤン」、和食チェーンの「夢庵」、イタリアンの「グラッチェガーデンズ」など。近年では他のレストラン・フードビジネス企業のM&Aを実施して、スケールメリットを生かした経営戦略を行っている。
(株)すかいらーくグループ運営・傘下の店舗数は2006年(平成18年)6月現在4415店舗である。

沿革

株式会社すかいらーく
Skylark Co.,Ltd.
種類 株式会社 東証1部
略称 すかいらーく
本社所在地 東京都武蔵野市西久保1-25-8
設立 1969年7月17日
業種 小売業
法人番号 2010001138365 ウィキデータを編集
事業内容 レストランチェーンの経営
代表者 代表取締役会長兼CEO 横川竟
代表取締役社長兼COO 伊東康孝(2006年3月30日現在)
資本金 129億0400万円(2005年12月現在)
売上高 単体2796億2800万円
連結3793億7800万円
(2005年12月期)
従業員数 4275人(2005年12月現在)
決算期 毎年12月31日
主要株主 SNSインベストメント株式会社94.38%(2006年7月21日)
関係する人物 横川端、茅野亮、横川紀夫(創業家)
外部リンク http://www.skylark.co.jp/
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  • 1962年4月 - 横川端・茅野亮・横川竟(きわむ)・横川紀夫の横川4兄弟が、東京都北多摩郡保谷町(当時)ひばりが丘団地に食料品店ことぶき食品有限会社を設立。
  • 1969年7月 - 株式会社ことぶき食品に改組。
  • 1970年7月 - 東京都府中市に、スカイラーク1号店(国立店)開店。のちにひらがな表記に変更。
  • 1974年11月 - 株式会社すかいらーくに商号変更。
  • 1979年5月 - 株式会社サンボ・ジャパン(現・株式会社ジョナサン)を設立。
  • 1980年 - 株式会社サンボ・ジャパンを株式会社ジョナスに商号変更。
  • 1986年4月 - バーミヤン1号店として東京都町田市に鶴川店開店(現在は閉店)。
  • 1985年12月 - 株式会社藍屋を設立。
  • 1987年4月 - 株式会社バーミヤンを設立。
  • 1992年3月 - ガスト1号店(小平店)開店。
  • 1996年4月 - 株式会社ジョナスを株式会社ジョナサンに商号変更。
  • 1999年7月 - 株式会社バーミヤンを吸収合併。
  • 2000年7月 - 株式会社藍屋を吸収合併。
  • 2000年9月 - 夢庵の神奈川・埼玉・山梨・静岡の計5店舗でO-157発症事故発生。
  • 2002年11月 - 横川竟が会長を退任。
  • 2003年3月 - 創業者の横川兄弟がそろって取締役退任。伊東康孝現社長が最高執行責任者を兼務し就任。
  • 2003年12月 - 持株会社制への移行を発表、(後に許認可の問題により時期を無期限延期)
  • 2006年3月 - 横川竟が会長兼最高経営責任者(CEO)に復帰。新規事業開発やM&Aを担当。株式会社トマトアンドアソシエイツを完全子会社化。
  • 2006年5月 - 株式会社小僧寿し本部を連結子会社化。
  • 2006年6月 - 創業家による株式買収(MBO)・非上場化計画を発表。

すかいらーくのエピソード・先見性

"skylark"は、英語の「ヒバリ」のことであり、創業地のひばりが丘団地西東京市)に因んだものだと言われている。
1970年創業のすかいらーく1号店メニューに現在では、定番メニューとなったハンバーグ&エビフライの盛り合わせを、レストラン業界で始めて同じ皿に盛り付けて登場した。当時、揚げ物のエビフライをハンバーグと組み合わせる事は亜流的な組み合わせと思われて一般的なレストランメニューでは採用されて無かった。その後、ハンバーグ&カキフライ、など色々な日本的にアレンジされた、洋風メニューが次々と登場する事となり、一般的なメニューへと定着した。ファミリーレストラン全盛の1980年代中頃、今までのチェーンレストランには無かった斬新な和食メニュー「麦とろご飯膳」が登場する。世の中のヘルシー嗜好や、一般的な家庭では調理し難い「とろろ」を、取り入れた為、大ヒットする。以後、すかいらーくは和食メニュー開発に積極的に取り組み、「きのこ雑炊」、「チキンモロミステーキ」、「まぐろ丼」などを自社のセントラルキッチンをフル活用したヒット商品を作り出して行く。
1981年、ファミリーレストランでの大規模チェーンでは初のPOSシステム(販売時点情報処理システム)を日通工と共同開発し、全店導入した。今までの手書きによるお客様からのオーダー受けが、「ハンディターミナル」でボタン入力、メニューの販売履歴の管理、在庫管理・発注がシステム化され、効率的な店舗運営が可能になった。このシステム化の成功でローコストオペレーション「少人数での対応」への改革・多店舗化に弾みが付く事となった。

ガストへの大規模転換

1992年、すかいらーくはバブル崩壊後当時の低迷を打開すべく、新業態「ガスト」を開発。ホールにおいては、当時としては珍しいセルフサービスドリンクバーベルスター(ベルスターは後追いでガスト全店導入を実施)の導入、キッチンにおいては、スーパーキッチンなどで実験中であったコンベアオーブンの導入(価格や性能の問題などで、日本製でなく米国のリンカーン社製のものが採用された)、その他、料理の出し方の変更、各ポジションなどのプリンターによる作業開始などの工夫により、より少ない従業員での運営を可能にし、すかいらーくでかねてより懸案となっていた人件費率の高騰などを抑えて、他社においてはマネのできない低価格を実現した。店員はGパンでポロシャツ、缶バッチ、スニーカーというスタイルとなった。翌1993年には、当時720店あった「すかいらーく」のうち420店舗を約一年でガストに転換。「おいしい料理を、ポピュラープライスで、自宅のダイニング感覚でお食事を」をコンセプトに、客単価を大幅に下げたために1993年ころには業界で「ガスト化」「ガスト現象」など呼ばれるブームを巻き起こした。しかしながら、サービスをしないことは客席放置につながり、メニューが飽きられるのと客層の悪化で、94年ごろには激しい落ち込みを経験することとなった。当時の茅野亮社長は当初よりセルフ化には反対であったので大いに危機感を抱き、ブラッシュアップキャンペーンでサービスや調理の基本を見直し、価格も都市型地方型とわけていった。
1998年、ガストビジョンとよぶ42インチプラズマディスプレイを設置。衛星放送など放映し集客を狙う。2003年11月、八王子寺町店オープンをもって、単一ブランドのファミリーレストランチェーンとしては唯一1000店舗を達成。

現在のガストメニュー構成・特徴

創業期からのメニュー品目を絞り込んだ低価格路線は、一部のメニューを残して品質のグレードを上げつつ軌道修正を行ない、単調なメニュー構成から往年のすかいらーく・ファミリーレストラン時代を彷彿とさせる、ファミリー客層に選ぶ楽しさを表現出来る洋風・和風メニューのラインアップの充実、(粗挽きプレミアムハンバーグ、手打ちひれかつ膳、他)ライトミールメニューの軽食(ガストバーガーの導入など)・強化で、ランチタイム後のアイドルタイム集客率アップをさせる努力など、各世代・時間帯の客層に合わせたファミリーレストランとしての強さを発揮させ、TV・CMなどのスポット放映での新メニューアピール、中食・コンビニに流れた客層を再び取り戻すべく、ファミレス再生へ取り組んでいる。

目玉焼きハンバーグ

目玉焼きハンバーグ

ガスト創業期からの人気メニューであり、ガストの象徴的ポピュラープライスメニューアイテムでもある。現在も創業期のプライス(税抜き380円)のまま、リーズナブルに食することが出来る。すかいらーくグループのセントラルキッチンで作られた、ハンバーグ用パティが使われる。このハンバーグパティ(以下、パティ)は冷蔵(チルド0℃~5℃)で保冷され、作りたての風味を冷凍加工で損なうこともなく、鮮度・品質を重視し、グループ会社の配送会社・ジャパンカーゴによる、チルド対応トラックでの配送を行う自社一貫体制のシステムを持つすかいらーくグループの強みでもある。目玉焼きハンバーグは、グリドル調理器でパティを表・裏の表面を軽く焼き上げた後、鉄板に乗せコンベアオーブン(オーブン内部でベルトコンベアーが向って右側から左側へゆっくり流れて焼き上げるシステム)でジューシーにふっくら焼き上げる。デミグラスソース(以下、デミソース)もすかいらーくの自前工場「セントラルキッチン」で下味加工され、湯煎で温められたデミソースを熱々の鉄板にかけて、グリドル調理器でエッグリングを使用し焼き上げた目玉焼きと付け合せポテトを添え、提供されている。

きのこ雑炊

1980年代のすかいらーくファミリーレストラン全盛期から、長く人気メニューとして君臨しているメニューが、きのこ雑炊である。さっぱりとした味付け、消化のよい雑炊にたっぷりとスライスきのこが入った風味の良さで、ガストでも創業期から年齢層の高い消費者に支持され定番メニューとなっている。きのこ雑炊のだし汁パックはセントラルキッチンよりにて下味加工の上配送されて来た物を使用し、鉄製キャセロールの器に入れ加熱処理し、ライスを規定量入れて沸騰後溶き卵を入れ半熟の状態に仕上げられている。

ドリンクバーからプレミアムカフェへ

創業期から、基本的なコンセプトは変わらずセルフ方式で利用出来る人気のドリンクバー。各ファミリーレストラン事業者へ普及させた先駆者としてドリンクバーの品質アップ、挽きたてコーヒーマシンの導入など実施してきたが、新たな取り組みとして2006年現在、順次店舗リニューアル工事を終了した店から「プレミアムカフェ」の名称を使用した、グレードアップした進化型のドリンクバー提供を始めている。コーヒー豆も高品質なアラビカ種100%に変更、12種類のアラビカ種ブレンドの挽きたてプレミアムコーヒーが利用出来る。専用エスプレッソマシンも導入したり、100%オレンジジュースや日替わりで提供する冷茶など、競合店ドリンクバーとの差別化を意識した変更を実施している。

創業家によるMBO

2006年6月に、創業家(横川家)を中心としたマネジメント・バイ・アウトMBO)を行い、非上場化することを発表。総費用が2700億円を超え、MBOとしては日本最大の規模である。MBOを行うのは、外食産業の市場が縮小する一方で、競争が激化しており、すかいらーくの業績も悪化していることから、店舗の統廃合、新しい業態の創造など抜本的な事業再構築をする必要があるが、短期的に利益を圧迫するなど5万人を越える株主の要望に応えることができないおそれがあるためとしている。もっとも、それらの理由だけでこの時期に非上場化することには疑問もあるため、業績改善後に再上場することで利益を得る目的もあるのではといわれている。MBOを発表した横川竟会長も再上場を否定しなかった。

MBOは、まず野村プリンシパル・ファイナンス株式会社の子会社であるSNCインベストメント株式会社が、株式公開買い付け(TOB)を2006年6月9日から7月10日の32日間実施。94.38%の株式の応募があり、7月21日の株式引渡しで筆頭株主となった。9月下旬に上場廃止になる見込み。この後、産業活力再生特別措置法(7月12日に計画認定)に基づいて、金銭交付による株式交換を実施して完全子会社化、さらに創業家や従業員の出資を受けた後に、SNCインベストメント株式会社が株式会社すかいらーくを吸収合併する予定である。

(株)すかいらーくの運営するチェーン店

  • すかいらーく- ファミリーレストラン-157店
  • ガスト - ファミリーレストラン-1032店
  • バーミヤン - 中華レストラン-718店
  • 夢庵 - 和食レストラン-312店
  • 藍屋 - 和食レストラン-66店
  • グラッチェガーデンズ - イタリアン-110店
  • Sガスト - クイックレストラン-42店
  • Sバーミヤン - ファストカジュアルレストラン-18店
  • 魚屋路 - 回転寿司-26店
  • ごはんや八福 - 弁当・定食-29店
  • デリカ八福 - デリカテリア-2店
  • ほたる苑 - 焼肉レストラン-1店

※2006年6月現在

すかいらーく傘下企業の運営するチェーン店

  • (株)小僧寿し本部 - 小僧寿し-964店、海鮮丸-78店、活鮮-20店、いつき-7店、ムーン(カラオケ)7店ムーン(ネットカフェ)-4店
  • (株)ジョナサン - ジョナサン-372店、スカイラークガーデンズ-8店、ジェイズガーデン-11店
  • ニラックス(株) - カーニバルブッフェ-31店、フェスタガーデン-21店、パパゲーノ-18店、ブッフェレストラン14店、フードコート-25店Y’s-7店、乃の木-4店、開発型施設-9店
  • (株)トマトアンドアソシエイツ - トマト&オニオン-87店、じゅうじゅうカルビ-15店、からうま屋-4店、かつ福-2店、七兵衛-1店
  • (株)フロジャポン - フロプレステージュ-92店、ブラッスリーフロ-1店
  • (株)ビルディ-ビルディ - 80店
  • (株)すかいらーくレプロ - さぬき小町うどん-10店、ひばりや食堂-4店
  • フレッシュすかいらーく(株) - パワーラークス-4店

※2006年6月現在

主なグループ会社

  • 株式会社ジョナサン
  • 株式会社小僧寿し本部
  • ニラックス株式会社
  • 株式会社ビルディ
  • 株式会社フロジャポン - デパ地下の洋菓子販売店。
  • 株式会社すかいらーくレプロ - 讃岐うどん小町を合併し、社名変更。
  • 株式会社テスコ - 店舗の修繕等サービスの提供。
  • フレッシュすかいらーく株式会社 - 東京都日野市。食品スーパー「パワーラークス」を東京都内にて4店舗運営。
  • 株式会社すかいらーくケアサービス - 東京都三鷹市。介護サービス。
  • 株式会社すかいらーくD&M - 店舗立地開発、清掃等のサービス。
  • 株式会社ジャパンカーゴ - 主にセントラルキッチンと店舗間の定期便を運行。ロールボックスを利用した配送は業界でも特徴的である。グループ内の配送をほぼ独占している。

関連項目

外部リンク