カバ
?カバ | ||||||||
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カバの親子 |
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分類 | ||||||||
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目 : | 鯨偶蹄目 Cetartiodactyla | |||||||
科 : | カバ科 Hippopotamidae | |||||||
属 : | カバ属 Hippopotamus | |||||||
種 : | カバ H.amphibius |
学名 Hippopotamus amphibius 和名 カバ 英名 Hippopotamus
英語名の「Hippopotamus(ヒポポタマス)」は、ギリシャ語で馬を意味するhipposと、川を意味するpotamosを語源としている。日本語の「河馬」は明治期にこの語、またはドイツ語の「Flusspferd」から作られた訳語と考えられる。
特徴
頭胴長3.5~4m、体重1.2~3.5トン。陸上動物としては、ゾウに次ぐ重さであると言われる。丸みをおび、脚の短いずんぐりとした体つきはブタに似ており、同じイノシシ亜目(Suiformes)に属しているとされていた。 しかしDNA分析の結果、カバは豚・イノシシよりも牛と近縁であることが証明され、且つ陸上動物の中ではクジラにもっとも近い遺伝的関係にあることが分かった[1]。
頭部は非常に大きく、顔の側面上方に目、鼻孔、耳が一直線に並んで突き出しているのが特徴であり、水中からこれらだけを出して周囲の様子をうかがっている様子がしばしば見られる。鼻孔は自由に開閉することができ、水中での水の流入を防ぐことができる。顎の筋肉が非常に発達しており、関節の構造と相まって、口を150度まで開くことができる。この巨大な口には、長く先のとがった門歯と犬歯が生えている。中でも下顎の犬歯は長さ40~50cm程にも達し、持ち主の口腔を貫いてしまう場合さえある。闘争時には、この犬歯が強力な武器となる。主に水中で生活するが、陸上では時速40キロ以上で走る能力を持っている。
なわばりを示すため、糞をする際に尾でそれを撒き散らす。水中生活が主である彼らの皮膚は乾燥や紫外線に弱く、それらから保護するために、俗に『血の汗』などと呼ばれる赤みを帯びた粘液を体表から分泌する。また、最近の研究でよく縄張り争いをするオスの体は傷だらけになっているものの、赤みを帯びた粘液のおかげで体内に細菌が侵入することがなく、粘液に殺菌作用がある事が明らかとなった。
そのユーモラスな外見から、カバは“穏和で動きの鈍い草食動物”といった印象を持たれることが多い。しかし、野生のカバは獰猛な面も持っており、自分の縄張りに侵入したものは、同じカバのみならず、ワニや人であっても攻撃する事がある。オス同士の縄張り争いにおいては、命を落とす者や瀕死の重症を負う者も決して少なくない。また、新たに縄張りを乗っ取ったオスは、ライオンと同じように前ボスの子供を殺す『子殺し』を行うことも確認されている。
アフリカでの野生動物による人間の殺害は、カバによるものが最も多いといわれている。[2]
生態
アフリカ大陸の赤道付近に生息している。1日のほとんどを水中で過ごしており、交尾や出産も水中で行う。潜水が得意であり、4~5分程度水中に潜ることができる。その際は鼻孔や耳を閉じることが出来る。比重が水よりわずかに大きいため、体は水に沈み、水底を歩くことができる。また水面上で呼吸する際に、肺に空気を入れ膨らませることで、浮かぶこともできる。
草食性であり、夜間に陸上に上がり、草原などで採食している。 しかし、従来から死亡したカバの個体も含めて死んだ動物の肉を食べる事例が報告されているほか、1997年7月にはインパラを捕食し仲間と共に食べる現場が撮影され、ナショナルジオグラフィックチャンネルでも放映されたため世界的な反響を呼んだ。また死んだシマウマを食べていたという記録もある。 ただし、他の草食動物でも、キリンがハトを食べた事例、トナカイがレミングを捕食した事例、牛がヒヨコを食べた事例があり、また肉食動物が草を食べる習慣があることも広く知られている。カバの食性の中心はあくまで草であり、殆ど肉に依存していないため、分類上は草食動物である。
通常10~20頭程度の群れで生活している。
妊娠期間は210~240日程度で、1回に1子を産む。オスは5歳、メスは4歳程度で繁殖可能となる。寿命は約30年。
カバは汗腺を持たないが、皮膚の表面からピンク色の粘液を分泌する。「血の汗」とも呼ばれるこの粘液は、紫外線を遮断し、直射日光から皮膚を保護する役割をもっている。また、殺菌作用があり、汚れた淡水中でも感染症に罹ることなく生活することができる。カバの皮膚は乾燥に弱く、水や泥などで絶えず湿らせていないと、表面がひび割れを起こしてしまう。
クジラとカバの共通点
1994年以降、ミトコンドリアDNA法などにより、クジラ目の姉妹群はカバである可能性が示唆されていた。
従来は水生化などにともなう収斂進化と考えられていたが、新しい系統により、祖先を同じくすることによる共通派生形質であることが明らかになった。
日本で見られる動物園
- 円山動物園
- 旭山動物園
- おびひろ動物園
- 八木山動物公園
- 宇都宮動物園
- かみね動物園
- 東武動物公園
- 恩賜上野動物園
- 市原ぞうの国
- いしかわ動物園
- 「デカ」日本最高齢記録を更新中。
- 富士サファリパーク
- 水中の様子を観察できる「ワンダー・オブ・ピッポ」を新設。
- 豊橋総合動植物公園
- 東山動物園
- 子沢山の夫婦「重吉」「福子」で有名(現在は3代目)。
- 京都市動物園
- アドベンチャーワールド
- 天王寺動物園
- 水中の様子をガラス越しに観察できる施設としては日本初。
- 神戸市立王子動物園
- カバのバリアフリーを配慮した施設がある。
- 姫路市立動物園
- 姫路セントラルパーク
- 愛媛県立とべ動物園
- 徳山動物園
- 福岡市動植物園
- 別府山地獄
- 長崎バイオパーク
- 熊本市動植物園
- 沖縄こどもの国
カバをモチーフとした作品
文学作品
- ぼちぼちいこか(作:マイク・セラー/絵:ロバート・グロスマン/訳:今江祥智)
- ちいさな ヒッポ (作:マーシャ・ブラウン/訳:うちだりさこ)
- かばくん・くらしのえほん(ひろかわさえこ)
- うしろにいるのだあれ(ふくだとしお)
歌
テレビ番組
関連項目
- 西山登志雄(カバ園長)
- オーウェンとムゼー
- 原哲男
- 国鉄EF55形電気機関車