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乗車カード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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乗車カード(じょうしゃカード)とは、鉄道バスなどの、公共交通機関を利用する際に運賃などとして利用できる、磁気カードICカードなどによるプリペイドカードである(スルッとKANSAI系のPiTaPaのように後払い式のカードもある)。

概要

乗車カードのシステムは、カードに運賃を貯めておくストアードフェアシステムと乗車回数を貯めておくストアードライドシステムがあるが、現在運用されているカードのシステムはほとんどがストアードフェアシステムである。このシステムは改札より入場する時に自動改札機によって情報をカードに書き込み、出場する際に入場記録から該当運賃を算出してカードより引き落とすシステムである。入場記録が存在することが前提になるので、すべての改札に情報書き込みが可能な自動改札機かそれに準ずる装置が必要とされる。しかし、いったん自動改札機を揃えてしまえば入場記録を持たないカードを閉め出すことが可能になり、一般的な不正乗車をほぼ完全に防止することができる。

乗車カードは、自動改札機で直接使用する他に自動券売機での乗車券・料金券(特急券など)の購入や自動精算機での不足運賃の精算(乗り越し)などにも使用される。

複数の事業者でカードが共通化されていることも多い。

使用の際にカードを読み取り機に挿入する形式が多いが、近年では非接触型ICカードが登場し、これを用いたシステムでは読み取り機にかざすかまたはタッチして使用することが可能となり、装置への挿入を省く分、ユーザーの使い勝手が向上している。その反面、どうしても読み取り・書き込みのエラーが増加しがちであり、各事業者では読み取り機にはカードを財布等に入れたままでもかまわないが確実に接触させるよう求めている。

鉄道用乗車カードの歴史

乗車カードの登場
名古屋市交通局1989年、地下鉄の自動改札機に直接投入することが出来る回数券カードを発行(現在はストアードフェア方式のユリカを発売したため発行終了)し、また東日本旅客鉄道(JR東日本)も1991年3月1日にストアードフェア方式のイオカード山手線内の一部の駅で利用開始した。これ以前にも各交通事業者によってプリペイドカードが発行されていたが、いずれも券売機などでの乗車券購入に用いるためのカードであり、そのまま改札機に通すことはできなかった。
本格導入
1992年4月1日阪急電鉄ラガールカードでのストアードフェアシステムを開始した。こちらは自社線全駅で使用可能となった日本初のシステムとして知られている。
エリア内共通利用の開始
1996年3月20日に関西5社・局が共同でスルッとKANSAIを開始した。日本初の、広域の複数事業者での共通利用システムである[1]
非接触ICカードの導入
2001年11月18日、東日本旅客鉄道が関東圏424駅で日本初の非接触ICカード乗車券Suicaの利用を開始[2]

日本のICカード乗車券

日本の主要IC乗車カードの相互利用関係(クリックで拡大)

太字のものはおサイフケータイ対応である。なお、複数の事業者にまたがって運用されているカードの事業者詳細については当該項目を参照されたい。

新幹線

北海道

東北

関東・甲信越

東海・北陸

近畿

中国・四国

九州・沖縄

発行予定のカード

エラー: {{予定}}は廃止されましたので使用しないでください。

日本の磁気カード

北海道

東北

関東・甲信越

東海・北陸

近畿

  • スルッとKANSAI
  • パールカード11(近畿日本鉄道)
  • NEW Uラインカード(神戸市交通局)
  • トラフィカ京カード(京都市交通局)
  • 回数カード(大阪市交通局)
  • バスカード(近鉄バス
  • なんかいバスカード(南海バス・南海ウイングバス金岡・南海ウイングバス南部)
  • 京阪グループ共通バスカード京阪バス・京阪シティバス・京阪宇治バス京阪京都交通
  • 回数カード(阪急バス・阪急田園バス)
  • バスカード(阪神電気鉄道)
  • 山陽バスカード(山陽電気鉄道)
  • バスカード(和歌山バス・和歌山バス那賀)
  • バスカード(南海りんかんバス)
  • 回数カード(高槻市交通部
  • 回数カード(尼崎市交通局)
  • 市バスカード(伊丹市交通局)
  • 市バスカード(神戸市交通局)
  • 市バス専用カード(京都市交通局)
  • のり鯛カード(明石市交通部)

中国・四国

九州・沖縄

過去に発行されていたカード

発行終了後の取り扱いなどの詳細は、項目があるものは該当項目を参照。

日本以外のICカード乗車券

供託金

金券(前払式証票)を発行した場合、通常は供託金の供託義務が課されるが、乗車カードの場合は(乗車券と解釈されるので)供託は不要である。カードに金券的性格がある場合は、供託金の供託義務が発生する。

その他

自動券売機にて乗車券等と引き換える、単なるプリペイドカードタイプとしては、JRグループ各社が取り扱うオレンジカードがある。プリペイドカードタイプはかつて大手私鉄など各所で発行されたが、近年はSF機能カードへの移行が進んでおり、発行する会社は少なくなっている。SF機能付きの乗車カードにおいても、残高不足や複数人乗車等に対応するため、プリペイドカード同様に自動券売機で乗車券等と引き換えることができる。

脚注

  1. ^ 2社間のみの共通利用であれば、これ以前にも阪急電鉄と能勢電鉄などの例がある(1994年4月1日より実施)。
  2. ^ 実験導入としては、2001年8月1日から開始された札幌市交通局でのS.M.A.P.カード実証実験がある。

関連項目