Ubuntu Studio
Ubuntu Studio 8.04 (Hardy Heron) | |
開発者 | Ubuntu Studio Team |
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OSの系統 | Linux |
開発状況 | Current |
最新安定版 | 9.10 (Karmic Koala) / 2009年10月29日 |
使用できる言語 | 英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語 |
パッケージ管理 | Advanced Packaging Tool (APT) |
プラットフォーム | i386、x86_64 |
カーネル種別 | モノリシックカーネル (Linux) |
既定のUI | GNOME |
ライセンス | various |
ウェブサイト | ubuntustudio.org |
Ubuntu Studioは、LinuxディストリビューションのひとつであるUbuntuの、公式派生ディストリビューションである。マルチメディア環境に特化している。最新のリリースはバージョン9.10 (2009年10月29日)である。
オリジナルバージョンはUbuntu 7.04をベースにして、2007年5月10日にリリース。その後、バージョン8.04 (2008年4月24日)、バージョン9.04 (2009年4月23日)とリリースされた。
特徴
Ubuntu Studioに含まれているカーネルは、オーディオ・ビデオ・画像処理といった作業に使用されることが想定された構成となっている。アプリケーションは即時処理を行うためにCPUリソースを要求することが可能であり、これによりオーディオ処理やグラフィックソフトウェア処理の待ち時間を劇的に減らすことが出来る。また、Ubuntuのデフォルトのテーマが茶色とオレンジで構成されているが、それに対しUbuntu Studioには青と黒で構成された独自のアートワークが含まれている。
カーネルの構成を詳細に述べると、通常のLinuxカーネルにCONFIG_PREEMPT_RTパッチを適用したものが使われている。通常のLinuxカーネルはこのパッチを適用することでリアルタイムオペレーティングシステムとしての性能を発揮するようになる。
インストール
現在Ubuntu StudioにはLive CDは用意されておらず、グラフィカルなインストール環境も用意されていない。
また、ディスクイメージの大きさは1GBあり、標準的なCDに対して大きすぎるサイズとなっているのでUbuntu StudioはDVDによって配布される。
APTを用いて既存のUbuntuからインターネット経由でインストールすることも可能である。
パッケージ
音声処理
Ubuntu Studioにおける音声処理は、Jackサウンドサーバによってその大部分が実装されている。また、デフォルトで各種LADSPA (Linux Audio Developer's Simple Plugin API) プラグインを利用することができる。VSTといったWindows向けのプラグインに関しては、Wineを経由することで利用することが可能な場合がある。
利用者はJack ControlでJackサウンドサーバをスタートした後、ArdourといったJack対応ソフトウェアを起動、Patchageなどのユーティリティを利用してハードウェア/ソフトウェア間を適切に接続する必要がある。
- Jack Control - 低レイテンシなサウンドサーバJackのコントローラ
- Jack Timemachine - Jackにおいて録音を行うためのインターフェイス
- Jack Rack - Jackにおいて、各種エフェクト・プラグインの抜き差しを行うインターフェイス
- JAMin - Jackのオーディオマスタリングインターフェイス
- JackEQ - Jackのイコライザ・インターフェイス
- Patchage - Jackを利用するアプリケーション間の接続のためのユーティリティ
- ffado-mixer - 各種Firewireオーディオデバイスのための接続ユーティリティ
- Ardour - DAWソフトウェア
- Audacity - 波形編集ソフトウェア
- Hydrogen - ソフトウェアドラムマシン
- LilyPond - 楽譜作成ソフトウェア
- Mixxx - DJソフトウェア
- MusE - MIDI/オーディオシーケンサ
- TiMidity++ - MIDIをPCMに変換するソフトウェア
- Qsynth - サウンドフォントを使うソフトウェア・シンセサイザFluidSynthのQTグラフィック・インターフェース
(以下は、デフォルトではインストールされていません)
- Rosegarden - 強力なMIDI編集機能を持つDAWソフトウェア
動画処理
Ubuntu Studioにおける動画処理は、Linux対応のソフトウェアが少ないこと、動画関連技術に関して権利関係が完全にフリーなソフトウェアを開発するのが難しいなどの事情により、デフォルトで利用できるパッケージは少ないものの、リポジトリを追加することで強力なソフトウェアを利用することもできる。
- Kino - 動画編集ソフトウェア
- Stopmotion - ストップモーション・アニメーションを作成するソフトウェア
- xjadeo - Jackと同期して動作する映像再生ソフトウェア
(以下は、デフォルトではインストールされていません)
- Avidemux - 動画エンコードソフトウェア。
- CinePaint - フレームをペイント・レタッチするソフトウェア
- Cinerella - - 動画編集をノンリニアで行うことができるソフトウェア。
- Kdenlive - 動画編集をノンリニアで行うことができるソフトウェア。直感的な操作が可能。
- PiTiVi - 動画編集ソフトウェア
- LiVES - 動画編集兼VJソフトウェア
- Synfig Studio - 2Dアニメーション作成ソフトウェア
画像処理
- Agave - GNOME向けカラースキームデザイナー
- Blender - 3Dモデリングソフトウェア
- FontForge - フォント作成ソフトウェア
- Fontmatrix - フォント管理ソフトウェア
- GIMP - 画像編集(フォトレタッチ)ソフトウェア。各種プラグインも同梱
- Hugin panorama creator - 複数枚のイメージデータをパノラマ写真に合成するソフトウェア
- Inkscape - ベクトル画像編集ソフトウェア(ドローソフト)
- Scribus - DTPソフトウェア
- Xsane - ハードウェアとしてのスキャナを利用するためのソフトウェア
(以下はデフォルトではインストールされていません)
- Enblend - 画像合成ソフトウェア
関連項目
外部リンク
- Ubuntu Studio homepage
- Ubuntu Studio Wiki @ Ubuntu.com
- UbuntuStudio/Applications - Community Ubuntu Documentation
- Real-Time Linux Wiki