坂の上の雲 (テレビドラマ)
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坂の上の雲 | |
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ジャンル | ドラマ |
出演者 |
本木雅弘 |
製作 | |
制作 | NHK |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 第1部 2009年11月29日から12月27日 第2部は2010年12月5日から26日、第3部は2011年に放送予定 |
放送時間 | 第1部・毎週日曜20時から21時30分(総合) 第2部・毎週日曜19時30分から21時(総合) 第3部・未発表 その他の放送は下記参照 |
放送分 | 90分 |
回数 | 全13 |
公式ウェブサイト |
ドラマ |
『坂の上の雲』(さかのうえのくも)は、2009年11月29日から足掛け3年にわたって放送されている、NHKスペシャルドラマ。
概要
原作は司馬遼太郎の同名小説。3部構成、全13話(予定)。本作はNHKが2009年度から3年間の中期経営計画として製作する大型プロジェクト「プロジェクトJAPAN」の一環と位置づけられ、第1部全5回は2009年11月から12月に大河ドラマと同じ20:00から放送されている。大河ドラマは通常1回45分であるが、当作品は1回90分で制作されている。制作費も大河ドラマを上回るケタ違いの規模であるとしている。
制作までの経緯
司馬遼太郎には連載中から「本作を映像化させてほしい」とのオファーが殺到していたという。しかし「戦争賛美と誤解される、作品のスケールを描ききれない」との理由で司馬は許可をしなかった。当時、NHKもオファーを行っていたが2週間考えた末の司馬の結論は「やっぱり無理やで」だったという。
司馬の死後、NHKの「総力を挙げて取り組みたい」との熱意と映像技術の発展により、作品のニュアンスを正しく理解できる映像化が可能となったとして1999年に司馬遼太郎記念財団が映像化を許諾。その後、著作権を相続した福田みどり夫人の許諾を得て、2002年には志願したスタッフを中心に製作チームが結成された。
2003年1月、大河ドラマとは別枠の「21世紀スペシャル大河ドラマ」として2006年に放送する予定が発表された。しかし、2004年6月に脚本担当の野沢尚が死去(自殺)したことに加え、2005年1月には映像化を推進した海老沢勝二会長がNHKの不祥事などを理由に辞任。野沢は全話分の脚本の初稿を書き上げていたが、制作費が高額となることや受信料不払いが相次いだことなどから体制が再検討された。
脚本については製作スタッフが外部諮問委員会などの監修をもとに完成させ、全18回[1]を1年かけて放送するという当初の予定を変更し、3部構成の全13回を2009年秋から足掛け3年で放送することが2007年1月に主要キャスト4人(本木、阿部、香川、菅野)とともに発表された。
2007年11月に茨城県つくばみらい市でクランクイン[2]。以後、日本各地のみならず日露戦争の舞台となった中国やロシア、アメリカ、イギリス等で3年に亘るロケが行われ、2010年9月21日に愛媛県今治沖にてクランクアップした[3]。
スタッフ
- 原作:司馬遼太郎(『坂の上の雲』、『明治という国家』、『司馬遼太郎が考えたこと』)
- 脚本:野沢尚、柴田岳志、佐藤幹夫
- 音楽:久石譲
- 主題歌:サラ・ブライトマン『Stand Alone』(作詞:小山薫堂 作曲:久石譲)
- 演奏:NHK交響楽団、東京ニューシティ管弦楽団
- テーマ音楽指揮:外山雄三
- 脚本諮問委員:関川夏央、鳥海靖、松原正毅、松本健一、宮尾登美子、山折哲雄、遠藤利男
- 脚本監修:池端俊策、岡崎栄
- 題字:司馬遼太郎
- 語り:渡辺謙
- 副音声解説:宗方脩
- 時代考証:鳥海靖
- 風俗考証:天野隆子
- 海軍軍事考証:平間洋一、菊田愼典
- 陸軍軍事考証:寺田近雄、原剛
- 艦船考証:泉江三
- 軍服考証:柳生悦子
- 騎兵考証:岡部長忠、末崎真澄、清水雅弘
- 軍装考証:平山晋
- 娘義太夫考証:水野悠子
- 取材協力:司馬遼太郎記念館
- 参考文献:『ロシアにおける広瀬武夫』島田謹二
- 資料提供:坂の上の雲ミュージアム、子規記念博物館、馬の博物館、Collections Gaumont Pathé Archives、BFI National Archive、British Pathé、倉敷紡績、早稲田大学図書館、The Dock Museum、アニドウ・フィルム、Getty Images、Huntley Film Archives、大日本蚕糸会、UCLA Film & Television Archive、Lumiere、毎日新聞社、Harp Week, LLC、Chicago History Museum、Getty Images、Naval Historical Center、ニューヨーク公共図書館、ロシア国立中央映像写真資料館、アメリカ議会図書館資料映像コレクション、野球体育博物館、神奈川県立歴史博物館、国立国会図書館、入江泰吉記念奈良市写真美術館、横浜開港資料館、呉市海事歴史科学館、土佐山内家宝物資料館、木村家、ミズノプリンティングミュージアム、Collection of The New-York Historical Society、Special Collections Library, Duke University
- 撮影協力:松山市、内子町、呉市立下蒲刈小学校、海上自衛隊呉地方総監部、廿日市市宮島町観光協会、美星町観光協会、奈良県、東大寺、京都国立博物館、山梨県、防衛省、埼玉県、川口市、京都府、呉市、厳島神社、洛東遺芳館、名古屋市市政資料館、福島県、記念艦三笠、会津若松市、郡山市、安積歴史博物館、旧土浦中学校本館、いばらきフィルムコミッション、長野市、横浜市、信州大学繊維学部、信州上田フィルムコミッション、伊東市、博物館明治村、国宝彦根城、海上自衛隊第1術科学校・幹部候補生学校、宇城市、天草フィルムコミッション、熊本県、熊本大学五高記念館
- 所作指導:橘芳慧
- 馬術指導:田中光法
- 海軍軍事指導:堤明夫
- 陸軍軍事指導:大東信祐
- 軍楽隊指導:谷村政次郎
- 砲術指導:佐山二郎
- アクション指導:深作覚
- 医事指導:中村毅志夫
- 茶道指導:鈴木宗卓
- 古式泳法指導:竹岡寿理
- 戯唄指導:本條秀太郎
- 娘義太夫指導:竹本綾之助
- 野球指導:稲見達彦
- ビリヤード指導:肥田明
- 看護指導:押川真喜子
- ダンス指導:竹村孝
- 柔道指導:木村大助
- 松山ことば指導:野沢光江
- 大分ことば指導:池永宗士郎
- 長州ことば指導:一岡裕人
- 薩摩ことば指導:西田聖志郎
- 兵庫ことば指導:小林由利
- 青森ことば指導:相沢けい子
- 広島ことば指導:沖田弘二
- 茨城ことば指導:飛田晃二
- 熊本ことば指導:前田こうしん
- 島根ことば指導:藤井京子
- 中国語指導:陳浩
- 英語監修:バーミンガム・ブレーンズ・トラスト
- 英語指導:ラザリス
- ドイツ語監修:ドイツメディア制作ネットワーク
- フランス語指導:中村亮二
- ロシア語指導:中川エレーナ
- エグゼクティブプロデューサー:西村与志木
- 制作統括:菅康弘、藤澤浩一、中村高志
- 演出:柴田岳志、佐藤幹夫、加藤拓、木村隆文、一色隆司
あらすじ
日本が近代国家へと歩み始めた明治時代、伊予国・松山に3人の男がいた。後に参謀として日本海海戦の勝利に貢献する秋山真之、その兄で日本騎兵の父となる好古、俳句・短歌の中興の祖となった正岡子規。彼らはただ前のみを見つめ、明治と言う時代の坂を上ってゆく。
- 第1部
- 明治維新の年、松山に生まれた秋山真之は、陸軍に入った兄・好古を頼って上京。親友・正岡升(子規)と共に東京大学予備門に入学する。しかし、学生生活に疑問を感じて予備門を中退。海軍軍人を志す。一方、俳句の革新を志して帝国大学に進んだ子規は結核に冒され、一時帰郷を余儀なくされる。やがて日清戦争が始まると、秋山兄弟と子規は、それぞれの立場からこの戦争に関わることになる。そして、戦争に勝利した日本の前には極東進出を狙う大国ロシアの脅威が迫っていた。
登場人物
主人公とその親族
秋山家とその親族
- 秋山真之(あきやま さねゆき)
- (秋山淳五郎 → 秋山真之)
- 演:本木雅弘(幼少期:小林廉)
- 主人公。幼名は淳五郎。周囲からは「淳」(あるいは「淳さん」)と呼ばれる。
- 母・お貞の作る煎り豆が好物で「喧嘩の作戦を考える時」には必ず食べている。また、このこともあって人前で放屁もしている。
- 少年時代は手のつけられない悪童だった。松山中学を中退して上京し東京大学予備門に入るが、学生生活に物足りなくなり中退し海軍兵学校へ入る。卒業後、少尉として日清戦争に従軍するが、自分の判断が元で部下を死なせてしまったことに深い衝撃を受ける。戦後はアメリカに留学後、イギリス駐在武官に転じる。
- 秋山好古(あきやま よしふる)
- (秋山信三郎 → 秋山好古)
- 演:阿部寛(幼少期:田中祥平 少年期:染谷将太)
- 真之の兄。幼名は信三郎。周囲からは「信」(あるいは「信さん」)と呼ばれる。
- 少年時代は風呂屋で働きながら本を買って独学で勉強し、大阪の師範学校を経て東京の陸軍士官学校に入る。
- 陸軍大学校で学ぶ傍ら真之を東京に呼び寄せ、予備門の学費の面倒を見る一方で、彼を厳しく鍛えた。陸大を経てフランスに留学。彼の地の騎兵戦術を持ち帰り、日本騎兵の育成に尽力する。
- 秋山久敬(あきやま ひさたか)
- 演:伊東四朗
- 好古・真之らの父。晩年は八十九(やそく)と号する。
- 子供たちの教育には必要最低限のことしかせず、県庁に勤めているのに、好古に官費=無料の学校の存在を教えないなど独自の教育方針で子供達を育てた。真之に「急がば回れ、短気は損気」の言葉を遺し、真之が練習航海に出ている間に亡くなった。
- 秋山貞(あきやま さだ)
- 演:竹下景子
- 久敬の妻。好古・真之らの母。
- 子供達の成長を温かく見守るが、悪戯の過ぎた真之には短刀を突きつけて自害を迫るなど厳しい一面も持つ。久敬の死後、上京して好古と共に暮らす。
- 秋山多美(あきやま たみ)
- (佐久間多美 → 秋山多美)
- 演:松たか子
- 旗本・佐久間家の娘。好古の妻。
- 好古には「可愛い目が狆に似ている」と言われる。当初は実家の離れに下宿する秋山兄弟を「陪臣」「けだもの」と蔑んでいた。フランス留学から帰国した好古と見合い結婚。これにより、陸大一期の独身者は全滅した。
- 秋山鹿太郎(あきやま しかたろう)
- 演:松村剛雄
- 好古・真之らの長兄。
- 秋山寛二郎(あきやま かんじろう)
- 演:高橋平
- 好古・真之らの次兄。他家に養子に出される。
- 秋山善四郎(あきやま ぜんしろう)
- 演:森久保大河
- 好古の弟。真之の兄。他家に養子に出される。
- 秋山與志(あきやま よし)
- 好古の長女。
正岡家とその親族
- 正岡子規(まさおか しき)
- (正岡升 → 正岡常規 → 正岡子規)
- 演:香川照之(少年期:ささの貴斗)
- 真之らの幼馴染。名は常規。幼名は升(のぼる)。周囲からは「ノボさん」と呼ばれる。
- 少年期は気弱でいつも真之や律に助けられていた。真之より一足先に上京し、共立学校を経て大学予備門に進む。予備門在学中に俳句の革新を志し、帝国大学に進学するが、結核に冒され一時帰郷を余儀なくされる。病が癒えると再び上京し、大学を中退して新聞『日本』の記者となり、俳句の革新に邁進するが、結核が再発、病の進行で動くこともままならなくなりながらも、旺盛に創作活動を行う。
- 英語は大の苦手で、試験の際にカンニングをするも「法官」を「幇間」と間違えるミスを犯している。
- 正岡律(まさおか りつ)
- 演:菅野美穂(少女期:吉田里琴)
- 子規の妹。真之からは「リーさん」と呼ばれる。
- 幼い頃は真之を共に気弱な兄を助けていた。真之に想いを寄せていたが、従兄弟の軍人と結婚。しかし婚家とそりが合わず離縁される。後に松山中学の教師と再婚するが、病に倒れた子規の世話をするために実家に戻り、そのまま離縁される。母と共に上京し、根岸の家で子規の身の回りの世話をする。
- 正岡八重(まさおか やえ)
- 演:原田美枝子
- 子規・律の母。
- 律と共に上京し、子規の身の回りの世話をする。
- 大原観山(おおはら かんざん)
- 演:真実一路
- 子規らの祖父。
- 漢学者で明治の世になっても髷を切らず、帯刀も止めなかった。
- 加藤恒忠(かとう つねただ)
- 演:上村祐翔
- 子規らの叔父。
日本関係
海軍関係者
- 広瀬武夫(ひろせ たけお)
- 演:藤本隆宏
- 豊後竹田出身。海軍兵学校時代は真之の一期先輩で後に親友となる。早くからロシアの脅威を感じ、独学でロシア語を習得。その努力が認められ、兵学校卒業時の席次が低いにも拘らずロシアへの官費留学生に指名される。
- 東郷平八郎(とうごう へいはちろう)
- 演:渡哲也
- 薩摩出身。呉鎮守府参謀長時代に戦艦「定遠」を訪れた際に真之と出会う。その際、清国海軍の実態を見抜き「鈍らの刀」と評した。国際法の研究を趣味としており、巡洋艦「浪速」艦長として参加した日清戦争では、英国商船「高陞号」を国際法に則って撃沈した。戦後、再会した真之に指揮官としての心構えを説いた。
- 山本権兵衛(やまもと ごんべえ)
- 演:石坂浩二
- 薩摩出身。海軍省官房主事。東郷とは共に戊辰戦争を戦った仲。
- 八代六郎(やしろ ろくろう)
- 演:片岡鶴太郎
- 少佐。広瀬の兵学校時代の教官。広瀬に先行してロシアに留学し、共にロシアの内情を探る。
- 花田(はなだ)
- 演:須田邦裕
- 三等兵曹。真之の部下で彼に心酔していた。マスト登りなら誰にも負けないと自負している。威海衛の戦いで戦死。可愛がっていた部下の死は真之の心に深い傷を残した。
- 人見(ひとみ)
- 演:大木聡
- 大尉。
- 財部彪(たからべ たけし)
- 演:飯田基祐
- 大尉。広瀬と兵学校の同期。日清戦争後、イギリスへの留学生に選ばれる。
- 志津田(しづた)
- 演:高橋光宏
- 巡洋艦「浪速」の航海士。
- 広瀬(ひろせ)
- 演:五宝孝一
- 巡洋艦「浪速」の砲術長。
- 成田(なりた)
- 演:田渕大
- 在米武官。
- 林三子雄(はやし みねお)
- 演:遠藤雅幸
- 大尉。日清戦争後、ドイツへの留学生に選ばれる。
- 村上格一(むらかみ かくいち)
- 演:田井順三
- 大尉。日清戦争後、フランスへの留学生に選ばれる。
- 武田(たけだ)、藤松(ふじまつ)、楠木(くすのき)
- 海防艦「比叡」の乗組員。
- 島村速雄(しまむら はやお)
- 演:舘ひろし
- 有馬良橘(ありま りょうきつ)
- 演:加藤雅也
- 加藤友三郎(かとう ともさぶろう)
- 演:草刈正雄
- 日高壮之丞(ひだか そうのじょう)
- 演:中尾彬
- 飯田久恒(いいだ ひさつね)
- 演:蟹江一平
- 下村延太郎(しもむら のぶたろう)
- 演:松尾敏伸
- 永田泰次郎(ながた やすじろう)
- 演:頼三四郎
- 清河純一(きよかわ じゅんいち)
- 演:小林高鹿[要出典]
- 安保清種(あぼ きよかず)
- 演:土平ドンペイ
- 布目満造(ぬのめ みつぞう)
- 演:大窪晶
- 枝原百合一(えだはら ゆりかず)
- 演:瑞木健太郎
- 今村信次郎(いまむら のぶじろう)
- 演:伊東潤
- 松村菊勇(まつむら きくお)
- 演:西野大作
- 栗田富太郎(くりた とみたろう)
- 演:野村修一
- 玉木信助(たまき しんすけ)
- 演:磯野正一
- 野口新蔵(のぐち しんぞう)
- 演:増山耕平
- 島崎保三(しまざき やすぞう)
- 演:福田繁
- 沓澤皆蔵(くつざわ かいぞう)
- 演:岩永ひひ男
- 飯牟禮仲之助(いいむれ なかのすけ)
- 演:永井慎一
- 山本半次(やまもと はんじ)
- 演:赤木裕樹
- 楠鉄蔵(くすのき てつぞう)
- 演:尾形直哉
陸軍関係者
- 長岡外史(ながおか がいし)
- 演:的場浩司
- 陸軍大学校の生徒。中尉。
- 児玉源太郎(こだま げんたろう)
- 演:高橋英樹
- 陸軍大学校の教官。大佐。
- 乃木希典(のぎ まれすけ)
- 演:柄本明
- 第一旅団長。「攻略に半年はかかる」と言われた旅順要塞をわずか半日で陥落させた。
- 大山巌(おおやま いわお)
- 演:米倉斉加年
- 第二軍指令。
- 川上操六(かわかみ そうろく)
- 演:國村隼
- 陸軍参謀次長。外務大臣・陸奥と組んで日清戦争開戦を主導した。
- 伊地知幸介(いぢち こうすけ)
- 演:村田雄浩
- 第二軍参謀副長。
- 曹長
- 演:森本レオ
- 清国駐屯の軍人。
- 森林太郎(もり りんたろう)
- (森林太郎 → 森鴎外)
- 演:榎木孝明
- 第二軍軍医部長。従軍記者として清国を訪れた子規と出会う。日清戦争を「維新と文明開化の輸出・売り込み」と評した。
- 井口省吾(いぐち しょうご)
- 演:堤大二郎
- 陸軍大学校の生徒。
- 藤井茂太(ふじい しげた)
- 演:宮内敦士
- 陸軍大学校の生徒。中尉。
- 遠藤慎司(えんどう しんじ)
- 演:小林隆
- メッケルのドイツ語通訳。
- 熊谷(くまがい)
- 演:神尾佑
- 好古の部下。中国語通訳官。
- 稲垣(いながき)
- 演:関戸将志
- 好古の副官。
- 山地元治(やまぢ もとはる)
- 演:大橋寛展
- 中将。第一師団長。隻眼のため「独眼竜」と渾名される。
- 明石元二郎 (あかし もとじろう)
- 演:塚本晋也
- 豊島陽蔵(てしま ようぞう)
- 演:川野太郎
- 種田錠太郎(たねだ じょうたろう)
- 演:武智健二
- 大庭二郎(おおば じろう)
- 演:海部剛史
- 田中国重(たなか くにしげ)
- 演:嵐芳三郎[要出典]
政界関係者
- 伊藤博文(いとう ひろぶみ)
- 演:加藤剛
- 内閣総理大臣。外相の陸奥には「臆病なほどの平和主義者」と評される。日清戦争開戦には最後まで反対する。
- 山県有朋(やまがた ありとも)
- 演:江守徹
- 枢密院議長。陸軍大将。日清開戦に反対する伊藤には陸軍への押さえを期待されたが、陸奥・川上の根回しで開戦を支持する。
- 小村寿太郎(こむら じゅたろう)
- 演:竹中直人
- 外交官。親の作った多額の負債を抱えており、自称「世界一貧乏な外交官」。身長が低いことから他国の外交官からは「ネズミ公使」と渾名される。北京代理公使として日清開戦前夜の外交事務を取り仕切った。戦後ロシアの脅威を押さえるためイギリスとの対等同盟を構想する。
- 陸奥宗光(むつ むねみつ)
- 演:大杉漣
- 外務大臣。川上参謀次長と組んで日清開戦を主導する。
- 井上馨(いのうえ かおる)
- 演:大和田伸也
- 元内務大臣。
- 久保(くぼ)
- 演:石丸謙二郎
- 北京の公使館員。
皇室
市井の人々
松山の人々
- 藤野漸(ふじの すすむ)
- 演:宝田明
- 旧松山藩主・久松家の家令。フランスに留学する当主・定謨の随員に好古を指名する。
- 園田(そのだ)
- 演:徳井優
- 巡査。
- 戒田(かいだ)
- 演:上田耕一
- 秋山家の近所で銭湯を営む士族の男。
- 富田(とみた)
- 演:笑福亭松之助
- 旧松山藩の徒歩組頭。
- 村上忠士
- 演:柳家喬太郎
- 警察署長。
- 水練の師範
- 演:坂本長利
- お囲い池の管理人。
- 柳原極堂(やなぎはら きょくどう)
- 演:伊嵜充則
- 子規の弟子。
- 高浜虚子(たかはま きょし)
- (高浜清 → 高浜虚子)
- 演:森脇史登(少年時代:ささの友間)
- 真之を慕う少年。
- 河東碧梧桐(かわひがし へきごとう)
- (河東秉五郎 → 河東碧梧桐)
- 演:大藏教義(少年時代:松川尚瑠輝)
- 真之を慕う少年。
- イチ公
- 演:松田圭祐
- 真之らの幼馴染。
- タダシ
- 演:坂口淳
- 真之らの幼馴染。
東京の人々
- 夏目漱石(なつめ そうせき)
- 演:小澤征悦
- (塩原金之助 → 夏目金之助 → 夏目漱石)
- 東京大学予備門時代の真之・子規の同級生。子規と共に帝国大学に進み、後に、子規の故郷・松山に英語教師として赴任する。
- 陸羯南(くが かつなん)
- 演:佐野史郎
- 新聞『日本』の社長。大学在学中から子規の面倒を見ており、子規の根岸の家も彼が世話した。
- よし
- 演:佐々木すみ江
- 佐久間家の女中。
- 高橋是清(たかはし これきよ)
- 演:西田敏行
- 共立学校の英語教師。アメリカで奴隷として働いた経験があり、真之たちに欧米列強の危険性も説いた。後に正金銀行の副頭取となる。
- 竹本都(たけもと みやこ)
- 演:水野貴以
- 娘義太夫語り。
- 山田美妙(やまだ びみょう)
- 演:中野雄一
- (山田武太郎 → 山田美妙)
- 東京大学予備門の学生。元の名は山田武太郎。
- 関甲七郎(せき こうしちろう)
- 演:松村良太
- 東京大学予備門の学生。
- 菊池謙二郎(きくち けんじろう)
- 演:野呂朋大
- 東京大学予備門の学生。
- 清水則遠(しみず のりとお)
- 演:菊地真之
- 東京大学予備門の学生。
- 井林弘政(いばやし ひろまさ)
- 演:檜尾健太
- 東京大学予備門の学生。
- 神谷豊太郎(かみや とよたろう)
- 演:辰巳智久
- 東京大学予備門の学生。
- 寒川鼠骨(さむかわ そこつ)
- 演:菟田高城
- 子規の弟子。
- 内藤鳴雪(ないとう めいせつ)
- 演:加世幸市
- 子規の弟子。
- 伊藤左千夫(いとう さちお)
- 演:岸本光正
- 子規の弟子。
- 佐藤紅緑(さとう こうろく)
- 演:薬師寺順
- 子規の弟子。
陸軍関係者の家族
政界関係者の家族
その他
- 骨董店主
- 演:蛭子能収
- 横浜で骨董品店を営む。
諸外国
イギリス
- アンソニー・ジョーンズ
- 演:ブレイク・クロフォード
- イギリス海軍大尉。
- ベイリー
- 演:マーク・マードック
- 在日イギリス人。
- 高陞号船長
- 演:カール
- イギリス商船「高陞号」の船長。
- アーチボールド・ルシアス・ダグラス
- 演:スティーブン・アッシュトン
- イギリス海軍少佐。海軍兵学校の教官。
ドイツ
- クレメンス・ウィルヘルム・ヤコブ・メッケル
- 演:ノーベルト・ゴート
- 陸軍大学校の教官。階級は少佐。
清
- 李鴻章(り こうしょう)
- 演:任大恵
- 直隷総督。外交交渉に長け、「異人転がしの達人」と呼ばれる。
- 袁世凱(えん せいがい)
- 演:薛勇
- 朝鮮通商大臣。
- 丁汝昌(てい じょしょう)
- 演:徐文彬
- 北洋艦隊提督。日清戦争敗北の責任を取って自決。
ロシア
- アリアズナ
- 演:マリーナ・アレクサンドロワ
- コバリスキーの娘。ロシアに留学した広瀬と恋に落ちる。
- ニコライ2世
- (ニコライ → ニコライ2世)
- 演:ティモフィー・ヒョードロフ
- 皇太子として来日。のちに即位して皇帝・ニコライ2世となる。
- ボリス・ビルキツキー
- 演:アルチョム・グルゴーニエフ
- 軍人。コバリスキーの甥。
- コバリスキー
- 演:ビクトル・コスチェツスキー
- 大佐。
- モストボイ
- 演:ビンセント・タナンシー
- 海軍大尉。米西戦争に観戦武官として参加した際、真之に日本が持つ旅順の地図を求めるが、丁重に断られた。
- ウィッテ
- 演:ヴァレリー・バリノフ
- アレクセーエフ
- 演:ゲンナジー・ヴェンゲロフ
- ベゾブラゾフ
- 演:アンドレイ・メジュリス
- クロパトキン
- 演:セルゲイ・パールシン
- マカロフ
- 演:バレーリー・ジャコフ
- コロン
- 演:ダリウス・メスカウスカス
- レドキン
- 演:ドナータス・シムカウスカス
- セミョーノフ
- 演:アンドリュース・ジウラウカス
ギリシャ
アメリカ
- アルフレッド・セイヤー・マハン
- 演:ジュリアン・グローバー
- 予備役大佐。
- ストーントン
- 演:ディミトリ・ゴリトサス
- 海軍広報担当参謀。
放送
2009年から2011年まで足掛け3年に渡って放送。全13回・各90分。
第1部(幕末〜19世紀末) | ||||
---|---|---|---|---|
放送回 | 放送日 | 題 | 演出 | 視聴率 |
第一回 | 2009年11月29日 | 少年の国 | 柴田岳志 | 17.7% |
第二回 | 2009年12月6日 | 青雲 | 19.6% | |
第三回 | 2009年12月13日 | 国家鳴動 | 19.5% | |
第四回 | 2009年12月20日 | 日清開戦 | 17.8% | |
第五回 | 2009年12月27日 | 留学生 | 一色隆司 | 12.9% |
第2部(1901年〜1904年夏) | ||||
第六回 | 2010年12月5日 | 日英同盟 | ||
第七回 | 2010年12月12日 | 子規、逝く | ||
第八回 | 2010年12月19日 | 日露開戦 | ||
第九回 | 2010年12月26日 | 広瀬、死す | ||
第3部(日露戦争) | ||||
第十回 | 2011年予定 | 旅順総攻撃 | ||
第十一回 | 二〇三高地 | |||
第十二回 | 敵艦見ユ | |||
第十三回 | 日本海海戦 |
放送時間
第1部
- 総合テレビ
-
- 本放送 日曜20:00 - 21:30
- 再放送 土曜13:05 - 14:35(第五回は12月30日水曜日)
- 衛星第2テレビ(BS2)
- 日曜22:00 - 23:30(難視聴対策放送)
- デジタル衛星ハイビジョン(BShi)
- 日曜17:30 - 19:00
第2部放送前に総合テレビ・BShiで再放送を実施[6]
第2部
- 総合テレビ
-
- 本放送 日曜19:30 - 21:00[6]
関連番組
坂の上の雲 明治の夢・歴史の今
- 概要
- ドラマの舞台となる日本国内の場所などを訪ね、それらが現代へどのように繋がっていったのかを検証する5分番組。全20回。日曜は同じ“プロジェクトJAPAN”の関連として放送されていた『世界と出会った日本人』と入れ替える形で2009年10月から放送。
- 放送時間
- 総合テレビ 木曜 22:55-23:00、土曜 21:55-22:00、日曜 22:45-22:50 ほか随時
坂の上の雲ダイジェスト
教育テレビのデジタル放送ワンセグサービス“NHKワンセグ2”独自番組として、『大河ドラマダイジェスト』の枠(月曜 12:30-12:35、翌日 0:10-0:15)で放送。1時間半の内容を5分に要約。
関連商品
ドラマ関係のみ記す。
書籍
- NHKスペシャルドラマ 歴史ハンドブック 坂の上の雲(日本放送出版協会、2009年10月30日発売) ISBN 9784149107295
- NHKスペシャルドラマ・ガイド 坂の上の雲 第1部(日本放送出版協会、2009年10月30日発売) ISBN 9784144071607
- NHKスペシャルドラマ・ガイド 坂の上の雲 第2部(日本放送出版協会、2010年10月25日発売) ISBN 9784144071737
CD
- 坂の上の雲 オリジナル・サウンドトラック(2009年11月18日発売)(EMIミュージック・ジャパン)
DVD‐Blu-ray
本作をめぐる議論
この節の内容の信頼性について検証が求められています。 |
第四回「日清開戦」の劇中で、日本軍が中国国内で現地人に暴行を働いて食料などを強制徴収し、現地人の反発を受ける原作にはない[7]シーンが描かれた。しかし、日清戦争における日本軍は、現地の民間人に対する暴行・略奪等の行為は皆無であった、食物が必要な場合には必ず対価を支払っていた[8]、規律の高さが国際社会より高い評価を受けていたなどという歴史的事実がある[9]ことから[誰?]が問題視した[要出典]。
脚注・出典
- ^ 読売新聞2004年6月29日付記事では全15回とされている。
- ^ ドラマ「坂の上の雲」撮影開始 読売新聞 2007年11月22日付
- ^ 本木 3年がかりの撮影終了「空気抜けた」
- ^ pp.7-8,上村洋行(司馬遼太郎記念館館長)へのインタビュー記事pp.147-148,制作者からのメッセージpp.168-171。
- ^ 「坂の上の雲」本木で大河超え…ドラマ化決定4年晴れて放送決定 スポーツ報知、2007年1月19日付
「坂の上の雲」撮影も放送も3年 デイリースポーツ、2007年1月19日付
NHK「坂の上の雲」平成21年から放送 サンケイスポーツ、2007年1月19日付 - ^ a b c d スペシャルドラマ「坂の上の雲」第2部放送・第1部再放送(PDFファイル) - NHK放送総局長会見資料、2010年10月20日付
- ^ 正論平成22年3月号
- ^ 保坂正康2005『あの戦争は何だったのか』(新潮社)。なお、同じ回には秋山好古が現地人に対価を支払うシーンがあった。
- ^ 児島襄『日清戦争』文芸春秋社、1977年