ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス THE FINAL BATTLE
ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス THE FINAL BATTLE | |
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監督 | 北浦嗣巳 |
脚本 | 長谷川圭一、川上英幸 |
出演者 | 杉浦太陽 |
撮影 | 大岡新一 |
編集 | 松木朗 |
配給 | 松竹 |
公開 | 2003年8月 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
前作 | ウルトラマンコスモス2 THE BLUE PLANET |
次作 | ULTRAMAN |
『ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス THE FINAL BATTLE』(ウルトラマンコスモス ブイエス ウルトラマンジャスティス ザ・ファイナルバトル)は、2003年8月2日に劇場公開された松竹配給の特撮映画。
テレビシリーズ『ウルトラマンコスモス』の劇場版であり、前年公開の『ウルトラマンコスモス2 THE BLUE PLANET』の後の世界を描く作品。
同時上映『新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE』
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
概要
ウルトラマンコスモスの劇場版第三作にしてシリーズ最終作。ウルトラシリーズで、新作劇場版が三作品も製作されたのは2010年現在のところコスモスのみである。
前作では顔見せ程度の登場であったウルトラマンジャスティスは、本作ではキャラクターを掘り下げられており、人間体ジュリや新形態クラッシャーモードなどを披露している。
DVDは2003年12月21日発売。
ストーリー
ムサシは宇宙開発センターの宇宙ロケットのパイロットとして地球の怪獣達と共に宇宙に行くことになった。シャトルの見送りに新生チームEYESの隊長となったフブキがきた。楽しく雑談しながらロケットに向かう途中ムサシはジュリに出会う。そしてジュリは何故お前とコスモスは同化したと問う。その時チームEYES基地から謎のメッセージが届くと同時に空から謎の飛行物体そしてその中からグローカーボーンが出てきた。駆け付けたコスモスと共に戦うムサシ、だがそのコスモスの前にあのジャスティスが敵として襲い掛かってきた。
登場人物
- 春野ムサシ/ウルトラマンコスモス
- 前作に引き続き宇宙開発センターのアストロノーツを勤める。怪獣達を惑星ジュランに移住させるネオユートピア計画を進める。ジュリと比べると、本作の出番は比較的に少ない。すべてを守るために再びコスモスと一体化した。ジャスティスに敗れ、異次元に閉じ込められたが、仲間のフューチャーエナジーで復活した。
- ジュリ/ウルトラマンジャスティス
- ジャスティスの地球での姿。宇宙正義の決定を伝えてきた。人間の持つ奇跡を信じていなかったが、自らコスモスを信じ希望をもつようになった。ラストで笑うシーンが見られる。
ウルトラマンレジェンド
宇宙の大いなる2つの力(ウルトラマンコスモスとウルトラマンジャスティス)が合体したウルトラマンである。劇中のギャシー星人の伝承では宇宙の神とされている。必殺技は、全身のエネルギーを一気に放つ宇宙最強の究極技、スパークレジェンド。
- 身長:50メートル
- 体重:5万トン
- 飛行速度:マッハ35
- 走行速度:マッハ12
- 水中速度:マッハ9(2009年時点、水中戦シリーズ最強(関連書籍))
- 潜地速度:マッハ9
- ジャンプ力:4000メートル
- 握力:20万トン
- オーロラルパワー
- 相手の攻撃エネルギーを吸収して増幅させ、そのパワーを利用して押し戻す驚愕のパワー。ギガエンドラのイレイザーボールを押し戻した。
- スパークレジェンド
- 体を回転させ、全身のエネルギーを一気に放つ宇宙最強の究極技。ギガエンドラのイレイザーボールを撃ち返し、倒した。
- レジェンドプロテクト(本編未使用)
- 体内から発するエネルギーで壁を作り、あらゆる攻撃を防ぐ。
- レジェンドセーション(本編未使用)
- 重力のある空間でも体を空中で停止できる。
- レジェンドクリア(本編未使用)
- 障害物の向こう側を透視する。
- レジェンドヒアリス(本編未使用)
- 遠くの小さな音でも聞き分けられる。
- レジェンドシフト(本編未使用)
- 気(ウルトラ念力)を駆使した瞬間移動。
- レジェンドロックス(本編未使用)
- 飛行能力のある敵等を空中停止させる。
- レジェンドプラクティス(本編未使用)
- 透明な敵や、幻影を見せる敵を実体化させる。
- レジェンドキネシス(本編未使用)
- 気(ウルトラ念力)を駆使して、物体を空中移動させる。
- 時間移動能力(名称不明/本編未使用)
- 時間を超越して、過去や未来に行く能力。
新生チームEYES
第二期メンバーとなったチームEYES。装備や指令室も一新されている。
- フブキ ケイスケ(風吹圭介) 隊長
- 第一期から引き続きEYESに所属。第一期での経験をかわれ隊長になった。
- カシマ エイイチ 副隊長
- 第二期メンバー副隊長。フブキ隊長に劣らぬ熱血漢であり、チームをまとめる事もある。
- クラモト ナツキ 隊員
- 第二期メンバーの紅一点。フブキ隊長と行動することが多い。冷静だが、デラシオンの脅威に戦意喪失をしかけてしまった。
- ワタライ カズオミ 隊員
- アナライズ担当。司令室でのコンソールを主任務とする。最期まで、デラシオンと交信を行った。
- ショウダ リョウジロウ 隊員
- エースパイロット。実行力があり、データ解析も得意とする。少々血気盛んな一面も持つ。
元チームEYES (The EYES)
チームEYESの第一期メンバー。敬意を表して“The EYES”と呼ばれ伝説的な存在となっている。現在は一線を退きそれぞれの道を歩んでいるが、今回行方不明になったムサシの捜索の為に一堂に会する。
- ヒウラ ハルミツ(日浦晴光)
- 元EYES隊長。SRC技官と大学教授を兼任する。
- ミズキ シノブ(水木忍)
- 元EYES副隊長。防衛軍に戻り教官を勤める。
- ドイガキ コウジ(土井垣浩次)
- 元EYES隊員。SRC科学セクション主任に就任した。ミーニンのことを忘れていたらしい。
- モリモト アヤノ(森本綾乃)
- 元EYES隊員。怪獣保護地区の管理員になった。「ムサシが一番会いたい奴」とフブキが噂していた。
SRC
- オオワダ代表
- SRC代表。前作では登場しなかった。SRC 本部のバーチャル会議に出現したジュリに対してもその態度と姿勢を崩さない大きな人物である。
- アカギ審議官
- オオワダを補佐する。
- イケヤマ管理官
- 怪獣保護地区の管理官。ムサシ捜索に活躍した。
防衛軍
- イヌガイ司令官
- 防衛軍司令官。前作に引き続き強行路線をとる。
- ヒジカタ参謀
- 防衛軍参謀。ギガエンドラ攻撃の指揮をとる。
その他
- 川瀬マリ
- 春野みち子
- ミオ
登場メカニック
TEAM EYES
- テックライガー
- テックサンダーをフルチューンナップした新生EYES の主力作戦航空機。テクノプラズマエンジンを小型化したテクノプラズマSエンジンを搭載した地球での行動時に使用する通常のテックライガーと、テクノプラズマSⅡエンジンを搭載し、ゴールドスーパーストロールを外装にコーティングされた宇宙での任務で活躍するテックライガーKSの2種類を配備している。また核のコアモジュールは、形状に変化は無いがコクピット内部等は改良されており、ライガーの物はオレンジ、ライガーKSの物はイエローとカラーが異なる。
- テックライガー1号
- 全長:28m 全幅:26m 全高:約6m 総重量:18.5t 最高速度:マッハ10 乗員:3名
- テックサンダー1号の後継機である『超高速機動機進化型』で、コクピットの電飾のカラーはレッド。性能はサンダー1号の3倍である。武装は、ブライトレーザーD射出砲と、強力威嚇団や強力閃光弾・強力麻酔弾等を発射する多機能砲、ミサイルランチャーである。カシマとショウダが搭乗した。
- テックライガー2号
- 全長:20m 全幅:16m 全高:約8.3m 最高速度:マッハ7 乗員:3名
- テックサンダー2号の後継機である『特殊保護機進化型』。コクピットの電飾のカラーはブルー。サンダー2号の3倍の性能を誇り、エアインテーク内のレーザー砲、多目的ビーム砲で武装し、レーザーラック射出機や多機能砲等の怪獣保護に特化した装備も有する。フブキとナツキのペアが搭乗した。
- テックライガーKS-1
- 全長:28m 全幅:26m 全高:約6m 総重量:18.5t 最高速度:時速3000km 乗員:3名
- 『宇宙用超高速機動機進化型』で、コクピットの電飾のカラーと武装はライガー1号と同じ。フブキとナツキのペアで搭乗した。
- テックライガーKS-3
- 全長:28m 全幅:20m 重量:20.5t 最高速度:時速3000km 乗員:3名
- 『宇宙用特殊支援機進化型』で、コクピットの電飾のカラーはブルー。武装・装備は多機能砲やレーザーラック射出機等。カシマが搭乗した。
- テックライガーKS-4
- 全長:20m 全幅:26m 重量:17.5t 最高速度:時速3000km 乗員:3名
- 『宇宙用特殊高速機進化型』で、コクピットの電飾のカラーはイエロー。ブライトレーザーD射出砲や、エアインテーク内のレーザー砲、多機能砲や多目的ビーム砲など多くの武装を備えている。ショウダが搭乗した。
ライガー3・4号も存在するが、搭乗しなかった。レスキュー機能を重視したテックライガーKS-2は飛行バランスに問題が生じ、実用化に至らなかった。
統合防衛軍
- 主力戦闘機
- 総攻撃に多用される機体で、グローカーに対し、これまでと同様の編隊攻撃を行った。
- 原子力潜水艦
- ICBM を発射した大型潜水艦。
- 軍事衛星
- 計4基が投入されたアメリカとロシアのレーザー衛星。
登場怪獣など
スペースリセッター グローカー
デラシオンによって地球に送り込まれた破壊兵器。宇宙正義に基づき人類を抹殺するようプログラムされており、感情と言うものは全く存在しない。青と白を基調としたカラーリングと、赤いモノアイが特徴。下記の4体が存在し、その内3体のグローカーの名称はそれぞれチェスの駒の名前が由来となっている。
スペースリセッター グローカーマザー
- 全長:200メートル
- 重量:25万トン
グローカーを製造する空母円盤。グローカーポーンを製造する他、生産機能を捨てる事で自身も戦闘形態に変形する機能も備わっており、ジャスティスにグローカールークが倒されると、他のパーツを捨て去りグローカービショップ(下記)に変形した。
だが、地球に送られたグローカーマザーは大量にあるグローカーマザーのほんの一機だけに過ぎず、デラシオンが登場した際その周りに大量にいるのが確認できる。
スペースリセッター グローカーボーン
- 身長:45メートル
- 体重:3万5千トン
グローカーマザーにより大量生産されるグローカーの初期形態。複数現れ、破壊活動を行う。主な武器は両腕から撃つ光球弾の「プレスバルブ」。EYESと地球怪獣達の攻撃で何体か破壊されるも、残った2体は合体してグローカールークになった。
- 名前の由来はチェスの駒の1つである「ポーン」からと思われるが、DVDのライナーノーツ等での表記はボーン(BORN)である。
- 着ぐるみは人型フォルムから掛け離す為、腕が長めに造形されている。
スペースりセッター グローカールーク
- 身長:55メートル
- 体重:7万トン
グローカーポーン2体が合体したグローカー第二形態。両肩に鋭い刃、顔に6本の刃から成り立つ鋭い顎などを有した攻撃的なフォルムをしており、戦闘能力はポーンの時より格段に上がっている。「抵抗スル者ハ全テ排除」と呟くのが特徴。武器は両腕の鋭い刃と、背中のモノアイなどから発せられる衝撃光弾で、これらの武器で地球怪獣達を追い詰める。そして刃でリドリアスに止めを刺そうとした所を、改心したジャスティスに阻止される。刃でジャスティスを苦戦させるも、刃を折られ、最期はクラッシャーモードに変身したジャスティスのダグリューム光線で破壊された。
- 名前の由来はチェスの駒の1つである「ルーク」から。
グローカービショップ
- 身長:65メートル
- 体重:9万トン
グローカーマザーが変形したグローカーの最終形態で、「任務ノ障害ヲ完全ニ消去」と言う言葉を復唱する。その見た目は大柄で、巨大な装飾のようなものが施された豪華なデザインをしている。大柄ゆえに通常の動きは遅めだが、背中のバーニアによって素早さを補っている。武器は頭部のモノアイから連続発射する光弾「ブレアビーム」に、両腕から放たれる光弾「ジルサデスビーム」、バーニアを用いたバーニアダッシュ。全グローカー中トップクラスの戦闘力を誇り、そのパワーはバーニアダッシュでジャスティスを簡単に跳ね飛ばし、腕でコスモスを鷲掴みにして中々放さないほど。ジャスティスを苦戦させたが、後にフューチャーモードになったコスモスが駆けつける。そして2対1の戦いになりながらも善戦したが、腕や装飾を破壊されるなどして徐々に追い詰められていき、最期はクロスパーフェクションで破壊された。PS2ゲーム「ウルトラマンFightingEvolution3」の ウルトラモード「コスモスVSジャスティス」並びに、「世界10拠点同時侵略指令」に敵として登場。使用条件は、タッグモードで、ウルトラマンコスモスとウルトラマンジャスティスを選択してクリアすると使用可能になる。原作同様に、必殺技のジルサデスビームと特殊技のバーニアダッシュを持つ。特にジルサデスビームは相手に対して、Sクラスのダメージを与える。
ファイナルリセッター ギガエンドラ
- 全長:1600メートル
- 重量:160万トン
デラシオンの最終兵器。6本の腕から発射する消滅エネルギーと中央から発射する「イレイザーボール」によって惑星を消滅させる。防衛武器としては目のような部分からは破壊光線「ギガズマスパート」を撃つ。人類、コスモス、ジャスティスが総力を挙げても傷一つ付かない装甲を有するが、最後はレジェンドに破壊された。
デラシオン
宇宙正義に基づいて宇宙の調和を計ろうとする存在だが、そのやり方は極めて独善的で無慈悲。レジェンドの説得に応じ、人類に猶予期間を与えて去っていった。
前作からの登場
スタッフ
キャスト
- ウルトラマンコスモス、ウルトラマンレジェンド:長谷川恵司
- ウルトラマンジャスティス:荻野英範
- ドンロン:寺井大介
- リドリアス:岡野弘之
- ゴルメデ:永田朋裕
- ボルギルス:山崎義行
- グローカーポーン:岩崎晋弥、横尾和則
- グローカールーク:山本諭
- グローカービショップ:田辺信彦
- ミーニン:福岡まどか
- ナレーター:ボンバー森尾
主題歌
『High HOPE』(歌:Project DMM)