イボイノシシ
イボイノシシ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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イボイノシシ Phacochoerus aethiopicus
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保全状況評価[a 1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | ||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Phacochoerus aethiopicus (Pallas, 1766) | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
イボイノシシ | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Desert warthog | ||||||||||||||||||||||||||||||
イボイノシシ(疣猪、Phacochoerus aethiopicus)は、哺乳綱ウシ目(偶蹄目)イノシシ科イボイノシシ属に分類される偶蹄類。
分布
サハラ砂漠の以南アフリカ大陸。種小名aethiopicusは「エチオピアの」の意。
特徴
体長90-150cm。尾長30-50cm。肩高65-85cm。体重50-150kg。と、日本のイノシシよりはやや小さい。体毛は灰褐色で、日本のイノシシと比べると全体的に薄毛である。しかし、頭部から背中にかけては黒色のたてがみがある。尾にはふさふさと多くの毛が生えている。時速55kmで走る。
顔は白色で、目から鼻にかけては黒色の帯が走っている。目の下と頬にはその名の由来にもなっている、いぼが一対ずつある。三日月状の牙は大きく、特に下顎の犬歯は成長すると顎からはみ出し、外部に露出するようになる。子には日本のイノシシとは違い、縞模様はない。
生態
主にアフリカの草原(サバンナ)や森林に生息する。巣穴は自然に出来た穴や岩陰の隙間、他の動物が作った穴を使う。メス1-2頭と子どもだけの群れで生活し、昼間は活発に活動するが、夜は巣穴に帰る。繁殖期は雨季で、その時はこの群れにオスが1頭加わり、繁殖活動を行う。それ以外の時は、若いオスはオスのみの群れを作り、成熟したものは群れを作らず、1体のみで行動する。イボイノシシは肉食獣に牙で立ち向かう勇敢な面もあるが、普通は外敵を見つけた場合は群れで一列に並び、尾をピンと立てて走って逃げる。走る速度は速い。この姿がユーモラスで可愛らしく、人気がある。天敵としてはライオン、チーター、ヒョウ、ブチハイエナ、リカオン、ジャッカル、ナイルワニ等が挙げられ、特に幼体は群れでいても頻繁に狙われる。
食性は雑食性で、地面に生えた植物の葉や、根を掘り起こして食べるほか、昆虫や小動物、時には腐肉を食べることもある。餌を食べるときは前足を曲げて、ひざまずくような独特の姿勢をとることが知られている。
日本のイノシシと同じく、寄生虫を落としたり体温調節をするために泥浴びをする。アフリカの草原ではマングースの巣穴へ行き、寄生虫を食べてもらう。
繁殖のためにオスがメスを巡って争うこともあり、その場合は牙を使ったり、体当たり等のぶつかり合いで勝敗を決める。メスは1回に2-6頭を出産する。幼体は基本的には、親に新しい幼体が生まれると群れから追い出されて独立するが、メスの場合は親の群れに戻ることもある。
人間との関係
ケニアではケニア・エクスプレスと呼ばれている。人間に対しては普通恐れて逃げるが、人家の近くには人に慣れた個体もいる。
生息地によっては家畜へ病気を伝染させるために、駆除されることもある。
映画『ライオン・キング』のプンバァのモデルとなっている。
関連項目
- イノシシ科
- A-10 (航空機) 非公式愛称がWarthogである。
外部リンク
- ^ The IUCN Red List of Threatened Species
- d'Huart, J.P., Butynski, T.M. & De Jong, Y. 2008. Phacochoerus aethiopicus. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.4.