コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

風祭ゆき

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。オルフェ (会話 | 投稿記録) による 2017年8月2日 (水) 08:33個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

かざまつり ゆき
風祭 ゆき
風祭 ゆき
本名 長谷部 さより(旧姓・吉田)
別名義 吉田 さより(旧芸名)
生年月日 (1953-08-15) 1953年8月15日(71歳)
出生地 東京都
国籍 日本の旗 日本
民族 日本人
血液型 B型
ジャンル 女優
活動期間 1974年 -
活動内容 映画、TVドラマ、演劇、バラエティ、CM、執筆、インタビュアー、司会
配偶者 長谷部徹
主な作品
映画
セーラー服と機関銃 (映画)
伊賀忍法帖
キル・ビル
受賞
ピンクリボン賞 主演女優賞
熊本映画祭 主演女優賞
一関映画祭 主演女優賞
テンプレートを表示

風祭 ゆき(かざまつり ゆき、1953年8月15日[1]は、日本の女優。本名は長谷部 さより(旧姓・吉田)。東京都出身。夫は映画・ドラマの作曲家編曲家である長谷部徹東京大学卒業、メガネをかけた醜男)。

日活ロマンポルノの黄金期を支えた女優の1人。その後、一般映画やテレビ、舞台に活動の場を広げ、演技派女優として活躍している。株式会社 グッドラックカンパニー所属。

来歴

東京都立戸山高等学校卒業。武蔵野音楽大学声楽科卒業。当時のポルノ女優としては貴重な”大卒組”で、しかも”お嬢様”が多い”音大卒”である。

1974年(昭和49年)(21歳)、NET非情のライセンス』(天知茂主演)で「吉田さより」の女優名で一般女優として芸能界デビュー(ドラマデビュー)し、”女子大生女優”となる。

音大卒業後の1977年(昭和52年)(24歳)、新藤兼人監督の映画『竹山ひとり旅』で映画デビュー。以後3年間、本名で芸能活動を続けた。

1979年日活からロマンポルノへの出演依頼があったが1年間拒否し続けた。しかし、”巨匠”である映画監督・大島渚監督に説得され、”ポルノ女優に転身”することを決断した。大島監督は1979年、日本・フランス合作の”日本初の本番セックス映画”『愛のコリーダ』(1976年公開、主演・松田暎子、助演・藤竜也)の関連本の写真がワイセツ図画に当たるとして検察から訴えられ、”表現の自由”をめぐる”ワイセツ裁判”の被告だった(1982年に勝訴)。

”6年間の一般女優生活”を経た1980年(昭和55年)、「風祭ゆき」の女優名でピンク映画(ロマンポルノ)作品『赤い通り雨』で主演デビュー。 以来、スレンダーな肉体と知的な美貌を活かして、主演として『妻たちの性体験 夫の眼の前で、今…』(1980年)、『女教師 汚れた放課後』(1981年)、『美姉妹 犯す』(1982年)、『恥辱の部屋』(1982年)、『性的犯罪』(1983年)など、また助演として『後から前から』(1980年)、『犯され志願』(1982年)、『マダムスキャンダル 10秒死なせて』(1982年)、『暗室』(1983年)、『武蔵野心中』(1983年)など、佳作、名作に多数出演し、”1980年代前半を代表するピンク映画女優”となった。小原宏裕小沼勝西村昭五郎武田一成といったロマンポルノの「巨匠」たちの作品ばかりでなく、中原俊崔洋一など、のちに第一線の映画監督となった人たちの初期作品に出演していることも注目される。

風祭ゆきがポルノ転身を決断した直後、当時非常に人気があった”SM映画”に出演する話もでていて風祭本人も迷っていたが、日活の幹部から「君は体が華奢でオッパイが小さいから縛ってもだめだ」と言われ、SM映画には出演しなかった(風祭がポルノデビューした1979年、"短大卒で巨乳の一般女優"・麻吹淳子(まぶきじゅんこ)が2代目”SMの女王”の座に就き、1982年、3代目"SMの女王"には日活のSM作家・団鬼六に見初められた”お嬢様グラビアモデル”・高倉美貴が就き、1985年、4代目”SMの女王”には”バスト100センチの一般女優”・真咲乱(まさきらん)(のちAV女優)が就いた)。

なお、ロマンポルノ出演時には大島渚関係のプロダクションに所属しており、悩んでいた彼女に対して大島は「ああいう仕事って言うのは、女優っていう者が如何に肉体労働者であるかっていう事を実感する、その最たるものなんだから、軽く考えて、体操だと思ってやってきなさい。なにより、1本の映画を背負う主役をやるということは、1度は経験しなきゃね。鶏口となるも、牛後となるなかれ、ですよ。」と後押ししたという。2001年平成13年)のトークショウで風祭自身が回顧している。

一方、『セーラー服と機関銃』(1981年)、『伊賀忍法帖』(1982年)、『十階のモスキート』(1983年)などの一般映画や、『刑事ヨロシク』(1982年)、『波の盆』(1983年)といったテレビドラマへの出演も続け、女優としての幅を広げていったが、みな"脇役ばかり"で一般女優としては成功しなかった。

ロマンポルノ終焉の年の佳作『ラスト・キャバレー』(1988年)への出演を最後に、一般映画、テレビ、オリジナルビデオ、さらには舞台へと活動の場を移し、演技派の美人女優としての地位を固めた。

2000年(平成12年)には、ロマンポルノをめぐるドキュメンタリー作品『サディスティック&マゾヒスティック』に、また2003年(平成15年)には、クエンティン・タランティーノ監督に請われて『キル・ビル』に出演している。

スクリーンでのイメージとは別に、車の運転(レーサー志望であった)やクレー射撃、カメラなど、男っぽい遊びが好きで、またMacWindowsスキルが高く、女優仲間や映画監督の家にパソコンを教えに行ったり、インターネットLANの設定をしたり、ウェブサイト作成をしたりという一面がある。自動車関連団体のウェブページの作成・管理もしている。近年は愛犬(犬種はボルゾイ)を連れて各地のドッグショーに参戦している。

近況は、ウェブサイト「こんにちわ 風祭ゆきです」、ブログ「風祭ゆき オフィシャルブログ『風祭日和』」、に詳しい。

2010年代半ば、日活ロマンポルノで風祭と同じ”1980年代前半”に活躍した朝比奈順子(元宝塚・元一般女優)・寺島まゆみと週刊誌で対談。1980年代前半当時は”女子大生ブーム”と”ツッパリブーム”の嵐が吹き荒れていたが、大学生から最も人気があり大学でファンクラブが多数できたのは、3人の中で最も”幼い雰囲気”(カワイイ雰囲気)の寺島まゆみであり、風祭ゆき・朝比奈順子は”大人のファン”から人気がある”美人”だった。3人の中で”最も売れっ子で美人”だった朝比奈順子だけが、俳優・峰竜太落語家初代・林家三平の第一子長女・海老名みどりの夫)との"不倫破局"後後、現在もなお”未婚”のままである。


人物

ピンク映画女優(日活ロマンポルノ女優としては珍しい大卒である。

親友は女優・朝比奈順子(同い年であり、日活ロマンポルノで同じ1980年代前半に活躍した)。

夫の学歴・職業も関係し、一応”上流階級夫人”である。

趣味は、の散歩・クレー射撃・ドライブ・カメラ・パソコン(ホームページを作ったりすることができる)。

子供はいない。子供がいない寂しさを”ペットの犬”を可愛がることで補っている。”犬に夢中”で、夫の世話は”二の次”となっている。

今までに大型狩猟犬(体高80センチ)の高級犬,ボルゾイを6匹飼っていて、現在もボルゾイを2匹飼っている。毎日犬の散歩を長時間行い、よくドッグランにも連れていく。ドッグショーに参加することが多く、優勝を目指して日々犬たちの訓練に励んでいる。

出演

[2]

映画

テレビドラマ

その他の番組

ほか多数

ラジオ

オリジナルビデオ

コマーシャル

舞台

  • ペテルブルグの夢 罪と罰より 紀伊国屋ホール
  • 雪まろげ 芸術座
  • 姿三四郎 名古屋名鉄ホール
  • 関の弥太っぺ 五木ひろし公演 名古屋御園座
  • 越後獅子祭り 五木ひろし公演 明治座
  • 姿三四郎 細川たかし公演 梅田コマ劇場
  • 女ネズミ小僧 小林幸子公演 新宿コマ劇場
  • 忠臣蔵 全国公演
  • 冷たい女 博品館劇場
  • 花のお江戸の恋侍 ドン・ジュアンより 民音ミュージカル 全国ツアー
  • 八代亜紀公演 新宿コマ劇場 梅田コマ劇場
  • 銭形平次 林与一公演 大阪中座
  • あざみの蜜 文化庁脚本賞受賞作品上演
  • 付け馬や おえん 山本陽子公演 京都南座
  • 眠り狂四郎 杉良太郎公演 大阪新歌舞伎座 名古屋御園座
  • 大利根囃子 杉良太郎公演 大阪新歌舞伎座
  • 城館 文化庁戦後一幕物傑作選、北條純プロデュース公演。演出、宮永雄平、東京芸術劇場小ホール
  • 吉原炎上 新橋演舞場
  • 初雪の朝 三越劇場(2003年)
  • タップ・ミュージカル ステッピングアウト 博品館劇場および全国ツアー(2004年) - アンディ
  • ショパンとサンド 東神奈川かなっくホール(2005年) - ジョルジュ・サンド
  • 忠臣蔵外伝 劇団若獅子公演 三越劇場(2006年)
  • 沓掛時次郎 沢龍二公演 紀伊国屋ホール(2007年)
  • CHUJI 博品館劇場(2008年)
  • 「助かった!」と一息ついて…。 吉祥寺シアター(2010年)
  • レット・ミー・ビー・ゼア ラゾーナ川崎プラザソル(2010年)
  • 歓喜の歌 前進座劇場(2010年)佐伯家の母
  • OH! MY GOD!! 銀座みゆき館劇場(2011年)
  • 6人のイカレる女(劇団染地組 第3回公演)劇場MOMO(2012年)
  • カーズドファミリー〜月島家の人々 銀座みゆき館劇場(2012年)- 夢子
  • 愛しのバックストリート 池袋シアターグリーンBox in Box THEATER(2012年)
  • セレブ気取り 銀座みゆき館劇場(2013年)
  • OH! MY GOD!! 銀座みゆき館劇場(2013年)
  • カーズドファミリー〜月島家の人々 銀座みゆき館劇場(2014年)- 夢子
  • フレッド・ジンネマン監督『ハイヌーン』より  目明し金次郎 真昼の決闘 劇団若獅子公演 三越劇場(2014年)
  • スガナレル 築地ブディストホール(2015年)- コロンビーナ
  • 遠き夏の日~国を想う心、人を、家族を、恋人を想う心 ザムザ阿佐谷(2015年)
  • OH! MY GOD!! 築地ブディストホール(2016年)
  • ショパンとサンド 東京八重洲ホール、横浜鶴見サルビアホール音楽ホール(2016年) - ジョルジュ・サンド
  • 我輩は狸である 築地ブディストホール(2016年)- ナレーター&富子
  • 希望の色 日経ホール(2016年7月) - 佐和子
  • レット・ミー・ビー・ゼア 池袋シアターグリーンBASE THEATER(2016年)
  • OH! MY GOD!! 築地ブディストホール(2017年)

脚注


外部リンク