北村滋
きたむら しげる 北村 滋 | |
---|---|
内閣情報官就任に際して 公表された肖像写真 | |
生誕 |
1956年12月27日(67歳) 東京都 |
国籍 | 日本 |
出身校 | 東京大学法学部、フランス国立行政学院(ENA) |
職業 | 警察官僚、内閣情報官 |
北村 滋(きたむら しげる、1956年12月27日 - )は、日本の警察官僚。2011年12月から内閣情報官(現職)。
来歴
生い立ち
東京都出身[1]。開成中学校・高等学校[2][3][注釈 1]、東京大学法学部を経て[4]、1980年4月、警察庁に入庁。
警察庁入庁の同期に、第26代警察庁長官の坂口正芳、第92代警視総監の高橋清孝がいる。
警察官僚として
※特記がない役職は、警察庁の役職。
1983年6月、フランス国立行政学院(ENA)に留学[5]。1985年6月、埼玉県警察本部捜査二課長[5]。1989年9月、警視庁本富士警察署長[1]。1990年4月、山梨県警察本部警務部長[5]。1992年2月、在フランス大使館一等書記官[1]。1995年3月、警備局外事課理事官[1]。1996年4月、警備局警備企画課理事官[1]。
1997年7月、官房総務課企画官[1]、中央省庁等改革、警察改革を担当[6][7]。
2000年8月、交通局交通規制課長[5]、LED信号機の導入をはじめとする交通安全施設整備事業に携わった[8]。
2002年8月、徳島県警察本部長[1]。2004年4月、警備局警備課長[1]。
2004年8月、警備局外事情報部外事課長[1]、第3回日朝実務者協議など[9]、北朝鮮による日本人拉致問題に取り組んだ[4]。
2006年9月、内閣総理大臣秘書官(第1次安倍内閣)[1]。
2007年、刑事局刑事企画課長、取調ベの適正化及び可視化に取り組んだ[10]。
2009年4月、兵庫県警察本部長[4]。2010年4月、警備局外事情報部長[1]、2011年10月、官房総括審議官[1]。
内閣情報官として
2011年12月に、民主党政権の野田内閣で内閣情報官[注釈 2]に起用された[1]。
2012年12月の政権交代により、自民党政権の第2次安倍内閣が成立したが、北村は内閣情報官に引き続き起用された。第3次安倍内閣、第4次安倍内閣でも留任し、2018年現在に至る。
内閣の情報機能の強化[11]、特定秘密の保護に関する法律の法案策定[12][13]、国家安全保障会議の立ち上げなどに携わった。
著作
(編集等)
- 共著(新倉、朝比奈他編集)『事典 現代のフランス』「36 治安」大修館書店(平成9年7月)ISBN 4469051756
- 『警察行政の新たなる展開』(上・下)東京法令(平成13年4月)ISBN 4809010279,ISBN 4809010287
- 北村滋・竹内直人・荻野徹編著『改革の時代と警察制度改正』立花書房(平成15年7月)ISBN 4803701261
- 関根謙一、北村滋ほか編集委員『講座 警察法(第1巻-第3巻)』立花書房(平成26年3月)ISBN 9784803700251, ISBN 9784803700268, ISBN 9784803700275
(論文等)
- 「(座談会)外国警察の実態と動向」法学セミナー増刊 総合特集シリーズ36『警察の現在』 日本評論社348頁(昭和62年7月)
- 「流通食品への毒物の混入等の防止に関する特別措置法について」警察学論集 40巻12号1頁 (昭和62年12月)
- 「いわゆる犯行再現ビデオについて」警察学論集 41巻12号29頁 (昭和63年12月)
- 「暴力追放運動推進センターについて」(特集・暴力団対策法)警察学論集 45巻1号117頁 (平成4年1月)
- 「写真撮影・ビデオ撮影」国松他編『講座 日本の警察 第2巻 刑事警察』 173頁 (平成5年8月)
- 「フランスの警察」(特集・主要諸外国の警察制度Ⅱ)警察学論集 48巻5号2頁 (平成7年5月)
- 「仏におけるカルト教団問題の概要」警察学論集 46巻7号124頁 (平成7年7月)
- 「フランスの治安指針計画法」警察学論集 50巻12号136頁 (平成9年12月)
- 「行政改革会議最終報告と警察組織(上)(下)」警察学論集 51巻2号120頁、同巻3号116頁 (平成10年2月・3月)
- 「警察政策評価試論ー「国民のための警察」との関わりの中でー」警察学論集 51巻6号82頁 (平成10年6月)
- 「警察法制の今後の課題-テロ対策を契機として」警察政策 1巻1号62頁 (平成11年2月)
- 「中央省庁等改革と警察組織」(特集・中央省庁等改革・地方分権の現段階と警察行政)警察学論集 52巻10号1頁 (平成11年10月)
- 「『不正アクセス行為禁止法』の概要と課題」 日経コンピュータ (no.483) 26頁(平成11年11月)
- 「警察法における『管理』の概念に関する覚書」『警察行政の新たなる展開』(上) 東京法令 92頁 (平成13年4月)
- 「人にやさしい交通を-交通事故における弱者対策の拡充」(特集都市交通を検証する)月間自治フォーラム(503号) (平成13年8月)
- 「交通の規制と交通情報提供事業」警察学論集 55巻7号17頁 (平成14年7月)
- 「最近の『情報機関』をめぐる議論の動向について」『犯罪の多角的検討 渥美東洋先生古希記念』 有斐閣 287頁 (平成18年5月)
- 「新たな取調べの確立に向けて―取調べに関する大きな変革―」(特集・被疑者取調べの新たな在り方について) 警察学論集 61巻5号1頁 (平成20年6月)
- 「内閣総理大臣と警察組織―警察制度改革の諸相」安藤、國松他『警察の進路~21世紀の警察を考える~』東京法令 579頁 (平成20年12月)
- 「外事警察史素描」関根他『講座 警察法』第3巻 立花書房 556頁(平成26年3月)
(判例評釈)
- 「捜索・差押えの状況の写真撮影」(名古屋地決昭54.3.30)別冊判例タイムズ(no.10)警察実務判例解説(捜索・差押え篇)64頁(昭和63年9月)
- 「犯罪の発生が予測される現場に設置されたテレビカメラによる犯罪状況の撮影録画が適法とされた事例」(東京高判昭57.9.7)捜査研究(no.443)31頁(昭和63年11月)
- 「任意同行と逮捕(1)―同行の態様」(東京高判昭54.8.14)別冊判例タイムズ(no.11)警察実務判例解説(任意同行・逮捕篇)30頁(平成2年4月)
- 「いわゆる犯行再現ビデオ」(東京高判昭62.5.19)別冊判例タイムズ(no.12)警察実務判例解説(取調べ・証拠篇)150頁(平成4年2月)
- 「警察の責務(1)」(最高第三小法廷判昭52.7.10)別冊判例タイムズ(no.26)警察基本判例・実務200・20頁(平成25年9月)
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m “内閣情報官 北村滋”. 内閣官房. 2018年2月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年2月13日閲覧。
- ^ 「名門高校 俊英の奇跡 ①開成高校(上)」『中央公論』2017年1月号、216頁・「名門高校 俊英の奇跡 ①開成高校(下)」『中央公論』2017年2月号203-204頁
- ^ 開成会報122号53頁(平成28年6月)、財務官僚・香川俊介追悼文集発行委員会『正義とユーモア』PHP・71-78頁(平成28年12月)
- ^ a b c 『スクープレポート 特定秘密保護法案「官邸のアイヒマン(北村滋内閣情報官)」と呼ばれる男 本当の黒幕は公安の「妖怪」(週刊現代) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)』講談社、2013年12月18日。
- ^ a b c d “第13期 情報化推進懇話会(2002年4月 - 2002年9月)交通情報の民間への提供と新しいビジネスの展望 (講師 警察庁交通局交通規制課長 北村滋)”. 日本生産性本部 (2002年5月23日). 2018年2月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年2月13日閲覧。
- ^ 山田英雄「公安委員会の『管理』ーひと・組織・こころ27」季刊現代警察123(啓正社)50-57頁(平成21年1月)
- ^ 水野清「回想『行革会議』(三)」2005.9時評105-106頁
- ^ 「歩行者用信号くっきりー発光ダイオードに」朝日新聞(平成14年7月8日)
- ^ “第3回日朝実務者協議後の日朝の動向”. 警察庁. 2018年2月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年2月13日閲覧。
- ^ 佐藤隆之「刑事訴訟法60年・裁判員法元年 Ⅱ 刑事訴訟法の課題 被疑者取調べの適正化」ジュリスト(2009.1.1-15(No.1370))
- ^ 小谷賢「日本インテリジェンス事情」外交(Vol.27 Sept.2014)(時事通信社)54-57頁
- ^ 海渡、清水他編『秘密保護法何が問題かー検討と批判』岩波書店162・238頁(平成26年)
- ^ 「安倍官邸『裏権力』の執行人」2017.8 選択112・113頁
外部リンク
- 内閣情報官 北村 滋(きたむら しげる) - 内閣官房ホームページ
公職 | ||
---|---|---|
先代 植松信一 |
内閣情報官 2011年 - |
次代 (現職) |