Fallout 76
ジャンル | オンラインアクションRPG |
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対応機種 |
Microsoft Windows PlayStation 4 Xbox One |
開発元 | Bethesda Game Studio |
発売元 |
ベセスダ・ソフトワークス ゼニマックス・アジア |
ディレクター | トッド・ハワード |
デザイナー | Emil Pagliarulo |
美術 | Nathan Purkeypile |
シリーズ | Fallout シリーズ |
発売日 | 2018年11月14日 |
対象年齢 |
CERO:Z(18才以上のみ対象) ESRB:M(17歳以上) PEGI:18 |
エンジン | Creation Engine |
その他 | PC版はbethseda.net専売 |
『Fallout 76』(フォールアウト76)は、ベセスダ・ソフトワークスが開発したコンピュータRPG。対応ハードはMicrosoft Windows、PlayStation 4、Xbox One。 シリーズ初のオンラインゲームで、日本、アメリカともに2018年11月14日配信開始。
概要
核戦争後の荒廃した世界を描くFallout シリーズの8作目。平成最後のFallout シリーズでもある。前作「Fallout4」のおよそ4倍を誇る広大なマップと高い自由度を持ったMMORPGである。
本作ではシリーズ初となるオンライン要素を取り入れており、他プレイヤーと取引や協力、戦闘が出来るようになった(なお、これは避けることができ、運営によるPK対策も行われている)反面、人間のNPCが存在せず、会話が可能なNPCは一部のロボット、スーパーミュータントなどの人間では無い物に限られる。MODは原則的に使用できないが、NexusMods等にはUIの改修等を目的としたMODが配布されている。(なお、MODを導入すると後述のNuclear Winterに参加できない) 1サーバーの最大プレイヤー数は32人。 MMORPGではあるが、1人プレイも可能である。
沿革
- 2018年
- 5月30日(日本時間)にベセスダ・ソフトワークスが新作ゲームを示唆する短いティザームービーを公開、程なくしてFallout 76の正式プレスリリースが発行された[1]。
- 6月11日、E3 2018にて初めてのプレイ映像が公開され、同時に本作がオンライン専用マルチプレイゲームであること、サービス開始日を2018年11月14日とすることが発表された[2]。ただしこの時点では日本でのサービス実施は決定しておらず、正式発表は9月10日を待つこととなる[3]
- サービス開始に先駆けXbox Oneサーバー上でのストレステストが実施された他、更なるテストとゲームの最終調整を行うために「Break-It Early Test Application」=「B.E.T.A.」と称された先行アクセスが実施され、Xbox Oneが10月23日から、PS4とPCはその一週間後から解禁された[4]。
B.E.T.A.のプレイデータは製品版でも引継ぎ可能であったが、実施日がまばらな上に1日数時間に限られ、またアジア地域では深夜~早朝帯での参加を余儀なくされた。B.E.T.A.はリリース直前まで実施された。 - 11月14日、正式サービスが開始。
- 2019年
- サービス開始後は主にバグ修正やバランス調整に費やされたが、リリースから約100日が経過した2月23日、ワイルドアパラチア」「ニュークリア ウインター」「ウェイストランダーズ」と称した3つの大型アップデートを柱とする年内のロードマップ(開発予定表)が公開される[5]。
ただし、ウェイストランダーズの配信は10月に2020年初頭への延期が発表された。 - 3月14日から5月23日にかけ「ワイルドアパラチア」が実装。
醸造システムを始め、スナップカメラ、サバイバルモード、自動販売機、レジェンダリーアイテムの交換システムの他、新規のイベントやアイテムなどが逐次実装された。 - 6月10日のE3 2019にて、1年前のE3では存在を否定していたNPCを「ウェイストランダーズ」アップデートにて実装することが発表される。また同日、最大52人でのバトルロイヤルモード「ニュークリア ウインター」の先行ベータプレイが開始。
- 8月20日、新たなコンテンツとして最大4人で挑むことのできるVault 94クエストが実装。
- 10月1日、サバイバルモードの提供が終了。
- 10月24日、サブスクリプション(月額課金制)によるアイテム提供サービス「Fallout 1st」が発表され、その翌日より配信(ただし、日本でのXbox版への提供のみ2020年予定とされている)。[6]
- サービス開始後は主にバグ修正やバランス調整に費やされたが、リリースから約100日が経過した2月23日、ワイルドアパラチア」「ニュークリア ウインター」「ウェイストランダーズ」と称した3つの大型アップデートを柱とする年内のロードマップ(開発予定表)が公開される[5]。
ストーリー
- あらすじ
- 2102年10月23日、その日は訪れる。『再生の日』だ。
- 今日こそ、各分野で優れていた者を収容していたこのVault 76の扉が開かれ、住民達はアメリカ再建を目指し、外へと踏み出すこととなる。
- あなたはVault内の自室で目を覚ます。どうやら皆は既に『再生の日』を祝うパーティーを終え、外へと旅立ったようだ。
- 仲間を追い、Vaultを出た先に見えるは、緑に溢れ、一見牧歌的で美しくも、ミュータントが蠢き、かつての仲間が殺し合う醜き大地、アパラチア・ウェイストランドであった。
- 舞台の背景
- 本作では核戦争から25年が経過した2102年[7](舞台となる時間軸としては最も古い年)のウェストバージニア州が舞台となる。一部のロケーションは現実の場所をモデルにしたものではあるが、
- いわゆるパラレルワールドであり、多くはフォールアウトシリーズらしい独自の路線を歩んだものになっている。
- また、本作の主人公(プレイヤー)であるVault76の住民たちは各分野での優れた才能を持っていたために集められた人材であり、戦後失われた技術や知識を有している。
システム
- オンラインプレイ
- ストーリー進行はソロプレイでも十分可能であるものの、ラストボスの駆逐には複数人での協力プレイが推奨されている。
- C.A.M.P.
- Construction and Assembly Mobile Platformの略称で、持ち運び可能な建設・組み立て用移動基地。展開すると一定範囲内で自由にクラフトアイテムの作成や設置ができるようになり、プレイヤーは気に入った場所に趣向を凝らした家や要塞、あるいは露店を建築できる。作業方法は「Fallout 4」とほぼ同様である。
- C.A.M.P.で作成した建築物は設計図として保存可能であり、場所を移動してもカット&ペーストの要領で即座に再現することができる。
- 設置場所は平地でなければならない他、既存のロケーション及び他プレイヤーのC.A.M.P.範囲内などでは設置することができない。
- プレイヤー間のトレード
- プレイヤーは、他プレイヤーの側まで近寄ればアイテムのトレードを要求できる。これを相手が受け入れればお互いの所持品が全て閲覧でき、自分の売りたい品、あるいは相手から買いたい品をその中から指定できる。
- 指定された品の価格は売る側のみが自由に調整でき、買う側が納得すれば交渉成立となる。
- インゲームストア
- ゲーム内から接続できるアトムショップではクラフトアイテムや装備アイテム用のスキンの他、特別な衣装、エモートやプレイヤーアイコンを購入することができる。
- 購入にはゲーム内通貨であるアトムポイントを消費し、これはゲーム内でのチャレンジ達成や課金によって獲得することができる。
- Fallout 1st
- サブスクリプションにより複数の独占アイテムやプライベートワールドなどのコンテンツ、またアトムポイントを提供するサービス。月額あるいは年額での支払いを選択できる。
- プライベートワールド
- Fallout 1st加入者のみが作成できるサーバー。非加入者であっても参加は可能であり、最大8人を上限とする。仕様は通常のアドベンチャーモードと同一である。
ワイルドアパラチア
- サバイバルモード
- より対人戦に重きを置くことをコンセプトに、2019年3月26日から10月1日まで提供されたゲームモード。PvP(プレイヤー同士の戦闘)を回避するためのシステムを排し、広大なフィールドを探索しつつ、いつ他人に襲われるか分からない緊張感を楽しめる。経験値の獲得量や死亡時のペネルティ、リスポーンに独自の調整が施されている。
- これに合わせて従来のモードはアドベンチャーモードと再定義され、プレイヤーはこの2つのモードを同一キャラクターで行き来でき、そのステータスやアイテムも同期された。
- 自動販売機
- 旧来のトレード形式(上記)は即座に行える反面、お互いが現在持ち運んでいるアイテムしか扱えず、また相手が忙しければトレード自体も難しかった。
- 2019年5月からは自分のC.A.M.P.に自動販売機を設置できるようになり、プレイヤー同士が会わずとも商いを行えるようになる[8]。起動している販売機の位置はマップ上で知ることができるため、C.A.M.P.そのものも他プレイヤーの目に付きやすくなった。
- ただし、ゲーム内経済の健全性を維持するための手数料として、売上の10%は消失する。
- レジェンダリーアイテムの交換
- 不要なレジェンダリーアイテムを「レジェンダリー証書」に変換し、集めた証書を提供者マームルに渡すことで新たなレジェンダリーと交換できるシステム。
ニュークリア ウインター
- バトルロイヤルモード
- 最大52人が生き残りを競う、独立したモード。多くのバトルロイヤル形式のゲームと同様、フィールドは徐々に狭まり、装備やアイテムは全て現地調達する必要がある。このモード専用のPerkカードで能力やスキルをカスタマイズできることが特徴。
- スコアを貯め監督官ランクを上げれば、全モードで使用出来るアイテムスキンやプレイヤーアイコンを得ることができる。
- Vault 94
- 最大4人で挑戦することのできる、Falloutシリーズ初のランダム生成によるレイドクエストである。週ごとに3つのステージがローテートされ、選択した難易度によって報酬が変化する。
各勢力と主要人物
Vault 76 (ボルト76)
「核戦争後のアメリカ再建」を果たすべく、各分野の優秀な人材を2102年まで保護していた大型シェルター。過去作におけるVaultの大半がVault-tec社による異常な“実験場”であったのに対し、Vault 76は純粋な避難場所とされている。
- 監督官
- Vault 76の女性監督官でウエストバージニア出身。監督官としては若いものの25年間に渡ってVaultの運営を勤め上げ、住民からも厚い信頼を得ていた。
- プレイヤーが外界へ出る数時間前にVaultを発っており、 極秘任務遂行のため協力を呼びかけてくる。
- 設定上とはいえ2102年でも生存している唯一の人間NPC。後発のプレイヤーのために各地にホロテープを残しており、断片的ながら彼女の旅路を垣間見ることができる。
レスポンダー
Vault 76に入居出来なかった人々の内、戦後生き残った消防隊員や警察官、医療従事者によって結成された民間組織。倫理観に厚く、難民の救護を旗印にフラットウッズやモーガンタウン空港を拠点に生き抜いていた。
スコーチとその伝染病の脅威に際し戦闘部隊の訓練や予防接種開発などで尽力したものの、努力も虚しく2102年直前に壊滅する。
- クレア・ハドソン
- チャールストンにてスコーチ病を研究していた医師。予防接種の開発を目標とした「イノキュレーション計画」を1人で進めており、そのあと一歩はVault76の住民によって果たされることとなる。
- ハンク・マディガン
- 精鋭部隊ファイヤーブリーザーの副隊長。アパラチアでも特に危険なクランベリー湿原へ赴き、都市ワトガの奥部で対スコーチ用の武器を発見した。
- B.O.S.からも一目置かれた優秀な人物であったが、最後はスコーチ探知機アップリンクを用いて窮状を打開すべくレイダーとの交渉に挑むも失敗、殺害された。
レイダー
Fallout世界の犯罪集団の総称。アパラチアではカットスローツ、トラッパー、ダイハーズ、ブラックウォーター盗賊団、グルマンズの大きく5つのギャングによって構成されていた。戦前生まれのメンバーが多く在籍しており、B.O.S.を出し抜くなど前作までのレイダーとは一味違う模様。
「世界の頂上」とその周辺を根城にレスポンダーや住民に対し暴力を振るい続けていたが、事故やスコーチの襲撃などで各ギャングのリーダーが次々に死去。狩りの対象もいなくなった2102年には全員が亡骸もしくはミュータントと化している。
- ローズ
- レイダーの頭領を自称する、派手な装飾が施されたMs.ナニー。「世界の頂上」で下界を観察しつつレイダーの復興計画を練っており、訪れたVault76の住民にラジオの復旧とギャングたちの末路の調査を頼んでくる。
- 享楽的で口調も態度も悪いが、信用できると認めた者に対しては義理堅い。決め台詞は「See you raider」。
- デビッド
- 5大ギャングのうち最も過激な集団のリーダー。戦後、レスポンダーに恋人が殺されたことへの復讐としてサマーズビルのダムを爆破、洪水により復興途上のチャールストンを暫定政府ごと押し流し、数千人の命を奪った。
- マージー
- レイダーの前身であったスキーヤー達のコミュニティを治めていた幹部。彼らがレイダーへと堕ちたことで彼女も非道な手段による稼業への転向を余儀なくされる。
フリーステイツ
アメリカからの分離独立を唱えていた反政府組織。核による世界の終末に向け独自にバンカーなどを備えていたため、戦争を生き抜いた。戦前に後ろ指を指され続けてきた過去からか閉鎖的で、特にB.O.S.を嫌いレスポンダーともキャラバンでの交易に留まっていた。
ハーパーズフェリーを拠点にスコーチ探知機などの貴重な技術を有していたものの、スコーチビーストの襲撃に耐えきることはできなかった。
- ローリー・クレイ
- フリーステイツの創設者でリーダー。
- サム・ブラックウェル
- 上院議員でありながらフリーステイツに加入していた男。ローリーの逮捕によりその反逆が明るみに出され、娘と共に沼地深くのバンカーへと逃走した。
- 彼はエンクレイブのメンバーでもあり、加入の糸口を探るVault 76の住民は彼の足跡を追うことになる。
- アビー
- 沼地のバンカーでスコーチ探知機を開発していた女性。バンカーの研究仲間が全員去った末、探知機完成の望みを後々訪れる誰かに託すため、制作手順をホロテープに残す。
- レスポンダーのハンク・マディガンの妹であり、ホロテープの収録後は彼を探しに外界へと出る。
Brotherhood of Steel(B.O.S.)
アメリカ陸軍の生き残りによる一大勢力。最高指導者であるロジャー・マクソンが衛星通信を通じて結成を呼びかけたことにより、アパラチアにおいても設立されることとなる。ディファイアンス砦を拠点に高度な戦闘訓練を受けた兵士や強力な装備を有しており、スコーチやスーパーミュータントの侵略をよく食い止めていた。
しかし終わることのない戦闘に加え、当初こそ協力関係にあったレスポンダーとの仲が悪化するにつれ次第に消耗。最後は死力を尽くしたスコーチ殲滅作戦を展開するも失敗、崩壊した。
- エリザベス・タガーディ
- かつてマクソンの副官であった女性。戦後においても軍の生き残りとして活動していたが、マクソンからの通信を受けてB.O.S.アパラチア支部を組織。その指揮官となる。
- ロジャー・マクソン
- B.O.S.の初代指導者。ロスト・ヒルズにてB.O.S.を結成し、同時に各地の米軍に奮起を呼びかけた。本作ではホロテープに彼の肉声が残されている。
エンクレイヴ
戦前からアメリカ合衆国を陰から操っていた秘密組織で、本作ではアパラチア支部として秘密のバンカーに潜伏している。
他の地域のエンクレイヴとの通信が途絶しており、戦後の内紛によって人間のメンバーは全滅しているが、2102年においても稼働している唯一の派閥である。
- MODUS(MultiOperation Directions and Utility System)
- エンクレイヴアパラチア支部を管理するAI。訪れたプレイヤーに核の発射方法を教える見返りとして、エンクレイヴ再興の手助けを要求する。
- 過去作のエンクレイヴメンバーの多くと異なり真にアメリカ本土の再建を目指しており、そのためなら外部の人間の手を借りることも厭わない。感情と呼べるものは存在しないが礼節はあり、Vault 76の住民にも紳士的に対応する。
- トーマス・エッカート
- かつてのアメリカ農務長官でエンクレイヴメンバー。自身の権力欲のためだけに内紛を謀り、アパラチア支部を壊滅させた張本人。
- また偶然とはいえ実験中にスコーチビーストを生み出しており、これがアパラチアそのものを破滅させる引き金となった。この他、アパラチアにおけるスーパーミュータントの誕生も彼の指導によるものである。
スコーチ
スコーチビースト由来の感染症「スコーチ病」に罹患し変異した生物たち。ゲーム中で「スコーチ」と表記される場合は人間が変異したものを指し、赤黒い肌といたるところから突き出した緑色の結晶が特徴。その他にも様々なミュータントがスコーチ化しており、一様に罹患前より強力となっている。
- スコーチビースト
- コウモリに似た形態の大型ミュータント。飛行を得意としつつ、前脚を用いた四足歩行も可能。地面の亀裂を巣にしており、戦闘では上空から超音波攻撃を繰り出してくる他、周辺のスコーチを操り襲撃させる。
- スコーチビースト・クイーン
- その名の通りスコーチビーストを生み続ける女王で、本作のストーリー上におけるラスボス。
Vault 51
アパラチアの北東にあるVault。収容人数は50人。監督官不在の状況下で人間社会の限界を試すため、またスーパーコンピューター「ZAX」が監督官をどう選抜するのかを試験するために建設された。
当初は投票による選挙が試されたものの頓挫。ZAXの選抜アイデアは次第に狂気を帯びて行き、最終的に住民全員を殺し合わせることで強引に監督官を就任させた。
- ルーベン・ギル
- 殺し合いに生き残った結果、Vault 51初の監督官となった男。「再生の日」にVault 76が開くことを聞きつけ合流を図るも、同時に監督官から解任される。
- その後、Vault 76の位置も分からないまま外界へ脱出するが、道中で死亡した。
- ZAX
- Vault 51の管理者であるスーパーコンピューター。
- 住民達が全滅してもなお監督官の選抜を計画しており、Vault 76の住民をその候補として召集し、殺し合いを行わせる。
- 『Fallout』のZAX 1.2、『Fallout 3』のエデン大統領とは同型機にあたる。
- ロバート・ベイカー軍曹
- ZAXのアドバイザー役としてVault入りした男。良心的な人物であったが、彼のアドバイスが図らずもZAXの選抜を歪ませてしまう一端となる。
その他
- グラム
- 商いの愉しみに目覚めたスーパーミュータント。人間を食物程度にしか見なしていない同胞たちから離反し、相棒のバラモンと共にフィールド中を回っている。
- 言葉遣いは猟奇的だが売買は真摯。
- ベンダーボット
- 各地で売買を担うプロテクトロンたち。かつて属していた派閥によってプログラミングされており、個体によって口調が異なる。
- エヴァン
- Vault 76の監督官のかつての婚約者。Vault 76の理念から入居を拒否されており、現在はスコーチと化している。
- グラフトン市長
- グラフトンを1人で切り盛りしているAI。延々と市長選を続けているが投票者は全滅しているため、実質的な終身市長である。当選のためなら賄賂も環境破壊も気にしない横暴な性格。
- ビブ(ビブ・E・リッジ)
- Vault-Tec大学近くの隠し酒場の地下にいる、酩酊したロボブレイン。戦前、学生によって企画されたヌカ・シャイン製造の品質検査用として迎え入れられた。
- 提供者マームル
- バークレー・スプリングスの駅で、レジェンダリー証書をレジェンダリーアイテムと交換してくれるモールマイナー。
- フィールド上で出会うモールマイナーと違い友好的で、色鮮やかな衣をまとっている。
評価と物議
Fallout 76は数多くの技術的不具合、全体的なゲームデザイン、ゲームプレイの目的の欠如、およびNPCの初期不在が批判され、賛否両論を呼んだ。後述する特典バッグの素材騒動など、ゲームの内容以外でも複数の問題が指摘され、それらに対するベセスダの対応もまた非難を浴びた。
評価 | ||||||||||||||||||||||||
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- サービス開始当初の評価
- 広大なフィールドと優れたビジュアル・デザインが賞賛され、Hooked Gamersは優れた戦闘システムと合わせて高評価を下している[21]。また、Australian Games Awardsは本作を2018年度のGame of the yearに選出している[22]。
- 反面、レビュー収集サイトであるMetacriticによると最高点のPS4版で100点満点中54点、3種のハードの平均では51点(小数点以下切り捨て)と、好ましくないとする評価が多勢であり、これは前作「Fallout4」のスコアを少なからず下回っている。
- Game Watchの目白黒は、ソロ前提かマルチ前提ととらえるかによって印象が変わると評価している[23]。
- Game*Sparkの池田伸次はPC版について、やりこみ要素について評価した一方、ユーザーインターフェースの使いにくさを指摘した[24]。また、池田は『Fallout 4』からのアセットの流用が多いことにふれ、本作を「Fallout 4.3オンライン」だと呼んでいる[24]。
- メディアサイトのIGNは本作の評価を5.0/10とした[25][26]上で、シリーズの長所であった道徳的選択肢の欠如、ゲームシステムデザインの矛盾、腹立だしいエンドゲーム、バグといった問題点を例示している。
- 上記以外にも幾つかのメディアサイトが本作の評論を掲載したが、ほぼ共通して否定材料とされたのが大量のバグである。当初存在したバグの多くはアップデートによって修正済みであるが、修正されたはずのバグが後のアップデートで再発するなど根絶には至っておらず、ゲームの評価を下げる大きな要因となった。
- 更にアイテムを複製できるグリッチ(ゲームシステムの不具合の意図的な悪用)が発売当初から発見されており、強力かつ貴重なアイテムすら無限に複製できてしまう珍事も批判の対象となった。これは2019年2月にようやく対策され、複製されたアイテムの削除も実施済みである[27]。
- Fallout76に伴うベセスダ・ソフトワークスへの論争
- 発売から数週間で最大40%割引という、ブラックフライデーセールを加味しても大型タイトルとしては大幅な値下げが実施され、一部のユーザーがこれを理由にゲームの返品および返金を求めた。ベセスダはこの要求を拒否した一方、個別にメールを通じて補填を求めたユーザーに対してはアトムポイント(ゲーム内通貨)を提供した。[28]。
- また限定生産で販売された「Fallout 76 Power Armor Edition」について、発売前の製品紹介では同梱バッグの素材がキャンバス地と明記されていたにも関わらず、実際にはより低質なナイロン製であった[29]。更にベセスダがこの変更を一切告知しないまま販売したことに購入者やコミュニティが反発し、ベセスダは謝罪として購入者全員にアトムポイントを提供した上でバッグの交換を約束した。しかし批判の声が収まりきることはなく、米国では集団訴訟にまで発展することとなる[30]。
- 更に上記のバッグ騒動に関連し、交換受付のためにベセスダのサポートサービスを利用したユーザーが、同様にサポートを利用していた他ユーザーの名前・住所・電話番号などを一時的に閲覧できてしまう事態が発生。クレジットカードの番号といった重要な情報が漏洩することはなかったものの、ベセスダはこの問題を認識した上で謝罪した[31]。
脚注
- ^ “速報:Bethesda Game Studiosの人気シリーズ最新作「Fallout 76」が正式アナウンス”. doope!. 2019年3月9日閲覧。
- ^ “本格的なオンラインマルチプレイヤー要素を導入する「Fallout 76」のゲームプレイ映像が遂にお披露目、ソロプレイにも対応し2018年11月14日発売”. doope!. 2019年3月9日閲覧。
- ^ “日本語版「Fallout 76」の発売が2018年11月15日に決定、CERO Zで表現の変更はなし”. doope!. 2019年3月9日閲覧。
- ^ “Xbox One版「Fallout 76」B.E.T.A.の先行アクセス解禁が10月23日に決定、本編のイントロを収録した新トレーラーも”. doope!. 2019年3月9日閲覧。
- ^ “FALLOUT 76 – 2019 ロードマップ”. Bethesda.net. 2019年6月25日閲覧。
- ^ “『Fallout 76』月額課金プラン「Fallout 1st」登場!プライベートワールドなどの利用が可能に”. Game*Spark. 2019年10月28日閲覧。
- ^ “Fallout 76 | Our Future Begins”. Fallout 76. 2019年10月25日閲覧。
- ^ “Fallout 76: Inside the Vault – パッチ9のプレビュー”. Bethesda.net. 2019年6月24日閲覧。
- ^ Reiner, Andrew (November 21, 2018). “Fallout 76 Review - Over Encumbered”. Game Informer. November 22, 2018閲覧。
- ^ Tran, Edmond (November 25, 2018). “Fallout 76 Review - No Humans Allowed”. GameSpot. January 7, 2019閲覧。
- ^ Delahunty-Light, Zoe (November 19, 2018). “Fallout 76 review: "Just as worn as the world it depicts, without any of the warmth"”. GamesRadar+. November 19, 2018閲覧。
- ^ Tyrrel, Brandin (November 21, 2018). “Fallout 76 Review”. IGN. November 22, 2018閲覧。
- ^ Benson, Julian (November 22, 2018). “Fallout 76 PC review – an encumbered yet empty spin-off”. PCGamesN. November 28, 2018閲覧。
- ^ Livingston, Christopher (November 21, 2018). “Fallout 76 review”. PC Gamer. November 21, 2018閲覧。
- ^ Williams, Mike (November 21, 2018). “Fallout 76 Review”. USgamer. November 24, 2018閲覧。
- ^ Wise, Josh (November 19, 2018). “Fallout 76 review”. Videogamer.com. November 19, 2018閲覧。
- ^ “Fallout 76 review – a pointless walk in the post-apocalypse”. 2019年3月7日閲覧。
- ^ "Fallout 76 for PC Reviews". Metacritic. 2018年12月7日閲覧。
- ^ "Fallout 76 for PlayStation 4 Reviews". Metacritic. 2018年11月29日閲覧。
- ^ "Fallout 76 for Xbox One Reviews". Metacritic. 2018年11月25日閲覧。
- ^ “FALLOUT 76”. Hooked Gamers. 2019年3月7日閲覧。
- ^ “Your 2018 Winners”. Australian Games Awards. 2019年3月9日閲覧。
- ^ “「Fallout 76」レビュー”. 2018年12月30日閲覧。
- ^ a b “Game*Sparkレビュー:『Fallout 76』【年末年始特集】” (2018年12月30日). 2018年12月30日閲覧。
- ^ “FALLOUT 76 REVIEW”. IGN. 2019年3月7日閲覧。
- ^ “『Fallout 76』海外レビュー”. choke-point. 2019年3月7日閲覧。
- ^ “収納箱の容量増や指名手配の仕様改善を含む「Fallout 76」パッチ6の新たな変更点がアナウンス、複製アイテムの大掃除と新たなPvEコンテンツの話題も”. doope!. 2019年3月7日閲覧。
- ^ “『Fallout 76』新作としては異例の大幅値引きを受けて一部ユーザーに個別補償。一方で返金対応には応じず””. AUTOMATON. 2019年3月7日閲覧。
- ^ “『Fallout 76』限定版に同梱された「特製バッグ」に批判集まる。Bethesdaは謝罪し購入者に500アトム提供”. AUTOMATON. 2019年3月7日閲覧。
- ^ “『Fallout 76』限定版の「突然の素材変更」をめぐり集団訴訟が発生。いまだ尾を引く“ナイロン製バッグ事件””. AUTOMATON. 2019年3月7日閲覧。
- ^ “ベセスダサポートの障害で『Fallout 76』ユーザーの個人情報が漏洩””. IGN. 2019年3月9日閲覧。