亘理駅
亘理駅 | |
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駅舎(2008年12月) 後方の城郭の天守風の建物は、隣接する悠里館。 悠里館と一体感をもたせるために、駅舎が 土倉風に改装された。 | |
わたり Watari | |
◄浜吉田 (5.0 km) (3.2 km) 逢隈► | |
所在地 | 宮城県亘理郡亘理町字道田西無番地[1] |
所属事業者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
所属路線 | ■常磐線 |
キロ程 | 334.6 km(日暮里起点) |
電報略号 | タリ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線[1] |
乗車人員 -統計年度- |
1,638人/日(降車客含まず) -2020年- |
開業年月日 | 1897年(明治30年)11月10日[1] |
備考 |
業務委託駅 みどりの窓口 有[1] |
亘理駅(わたりえき)は、宮城県亘理郡亘理町字道田西(どうだにし)にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)常磐線の駅である[1]。
歴史
- 1897年(明治30年)11月10日:日本鉄道の駅として開業[1]。
- 1906年(明治39年)11月1日:日本鉄道が国有化され、官設鉄道の所属となる。
- 1909年(明治42年)10月12日:線路名称制定により常磐線の所属となる。
- 1949年(昭和24年)6月1日:日本国有鉄道が発足。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、JR東日本の駅となる。
- 1988年(昭和63年)4月1日:水戸支社から仙台支社に業務移管。
- 2003年(平成15年)
- 2008年(平成20年)9月:駅舎が悠里館(亘理町立図書館/郷土資料館展示室など)と一体感のある外装となる[1]。改札口に発車案内(電光掲示板)設置。
- 2011年(平成23年)
- 2013年(平成25年)3月16日:当駅 - 浜吉田駅間で運転再開[新聞 1][新聞 2]。
- 2014年(平成26年)6月1日:業務委託化。
- 2016年(平成28年)12月10日:浜吉田駅 - 相馬駅間運転再開に伴い、当駅 - 相馬駅間の代行バスの運行は終了[報道 2]。
- 2020年(令和2年)3月14日:特急ひたち号運行再開と同列車1往復停車に併せて指定席券売機を設置。これにより、常磐線特急列車全停車駅に指定席券売機設置完了となる。
- 2022年(令和4年)春頃:東口改札、エレベーターが供用開始予定[報道 3]。
駅構造
相対式ホーム2面2線と中線を有する地上駅[1]。中線は試運転・回送列車などの列車待ち合わせ時に使用する。震災以前は貨物列車の待ち合わせ時も使用されていた。駅舎とホームとの間は跨線橋で繋がっている。また、2番線ホーム上に待合室がある。
岩沼駅管理の業務委託駅(JR東日本東北総合サービス委託)。みどりの窓口(朝晩は無人:途中休止時間帯あり)・自動券売機(多機能券売機と指定席券売機あり)・自動改札機設置。
2022年春頃には、亘理町による「悠里館」(当駅隣接)におけるエレベーター設置や通路屋根等整備に併せて、東口改札が供用開始される予定である[報道 3]。
のりば
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
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1 | ■常磐線 | 下り | 仙台方面 |
2 | 上り | 原ノ町方面 |
(出典:JR東日本:駅構内図)
東日本大震災の影響
2011年3月の東日本大震災の津波によって当駅以南の常磐線は甚大な被害を受けた。2013年3月16日に当駅と浜吉田駅の間で運行を再開するまでは仙台側からの常磐線列車の終点となっていた。
これに伴い、西口に列車代行バスの案内拠点として「亘理駅バスセンター」が設置された。JR東日本東北総合サービスに業務委託されており、浜吉田駅・坂元駅(東北総合サービス委託)勤務の社員を中心に業務にあたった。2016年12月10日の相馬 - 浜吉田間運行再開にあわせ、代行バスは前日の12月9日をもって運行を終了した[報道 2]。
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東日本大震災後の亘理駅構内。1番線ホームが仮設拡幅され、列車は中線で発着していた(2011年10月)。
-
仮設ホーム。下り線上にホームを設けて運用していた(2016年9月17日)
-
当駅から発着していた相馬駅行の代行バス(2011年10月)。
2011年4月12日の運転再開時は、1番線ホーム(下り方面)を仮設拡張し中線で仙台方面へ折り返していた。
2013年3月16日の当駅 - 浜吉田駅間の運転再開から2番線(上り本線)を使用再開したが、2014年3月15日から当駅で行き違いのない上り列車(当駅発9:14以降)は1番線ホーム(中線)発着となった。
2016年9月16日の営業運転終了後から19日までの3日間にわたり、1番線(下り本線)上に仮設拡幅されたホームの撤去工事が行われ[報道 4][新聞 3]、中線での発着を終了、1番線(下り本線)の使用を再開し、上り列車はすべて2番線発着となる。
利用状況
JR東日本によると、2020年度(令和2年度)の1日平均乗車人員は1,638人である[利用客数 1]。
2000年度(平成12年度)以降の推移は以下のとおりである。
乗車人員推移 | ||
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年度 | 1日平均 乗車人員 |
出典 |
2000年(平成12年) | 2,810 | [利用客数 2] |
2001年(平成13年) | 2,724 | [利用客数 3] |
2002年(平成14年) | 2,621 | [利用客数 4] |
2003年(平成15年) | 2,626 | [利用客数 5] |
2004年(平成16年) | 2,558 | [利用客数 6] |
2005年(平成17年) | 2,494 | [利用客数 7] |
2006年(平成18年) | 2,411 | [利用客数 8] |
2007年(平成19年) | 2,362 | [利用客数 9] |
2008年(平成20年) | 2,298 | [利用客数 10] |
2009年(平成21年) | 2,212 | [利用客数 11] |
2010年(平成22年) | 2,158 | [利用客数 12] |
2011年(平成23年) | 非公表 | |
2012年(平成24年) | 2,608 | [利用客数 13] |
2013年(平成25年) | 2,280 | [利用客数 14] |
2014年(平成26年) | 2,195 | [利用客数 15] |
2015年(平成27年) | 2,184 | [利用客数 16] |
2016年(平成28年) | 2,135 | [利用客数 17] |
2017年(平成29年) | 2,113 | [利用客数 18] |
2018年(平成30年) | 2,130 | [利用客数 19] |
2019年(令和元年) | 2,100 | [利用客数 20] |
2020年(令和 | 2年)1,638 | [利用客数 1] |
駅周辺
東口
西口
その他
- 「町のシンボルでもある巨大なお城の駅舎」を有するとして、2002年に、東北の駅百選に選定された[注釈 1]。
- 発車ベルのスイッチがあり、特急発着時のみ使われることがあった。
- 駅を東側(海側・荒浜方)から利用する場合、自由通路を渡って西側の改札まで行かなくてはいけないため、町民から「東側にも改札を設けてほしい」、「首都圏の駅のように橋上駅舎にしてほしい」などの意見が出ており、町役場がJRに要望しているが正式決定には至っていない。なお2009年12月1日より、2番線に移動制約者専用の出口が設けられたが(上りホーム再開まで使用休止)、利用2日前までに岩沼駅に申し込んでおく必要がある。
- 国鉄時代からJR移行1年目まで水戸鉄道管理局 - 東京圏運行本部管内だったため、東京圏運行本部最北端の支社境界の駅だった。このため、国鉄時代は朝1番の上り始発列車に当駅始発(仙台駅→当駅間は回送)があったほか、宮城県内でありながら乗車券の様式が東京印刷所様式だったり(1986年以降は仙台鉄道局管内も仙台印刷所から東京印刷所となり差異は無くなっている)、1985年には筑波科学万博の記念乗車券が発売されており、『河北新報』には亘理駅で発売されることが記事になっていた。
- 当駅は仙台駅から30km圏内であり、仙台通勤圏に属していたが、列車本数は少なかった。国鉄時代は水戸鉄道管理局の管轄下にあったことから、地元町役場関係者らは列車増便の陳情のためわざわざ水戸まで出向かなければならなかった。そのためかつては駅周辺に「鉄道管理局移管」を求める看板や垂れ幕が掲げられていた。
- 亘理郷土史研究会編、機関誌『郷土わたり』によれば、国鉄時代の1970年代後半の仙台行き通勤列車の一部は、ホーム長を大きく超える長大15両(郵便車を含む)編成であり、手動ドア(客車)であった為、席取りの関係上、地上から強引に乗車する光景が日常的に見られたと言う。
隣の駅
脚注
記事本文
注釈
- ^ 亘理町観光協会編悠里館パンフレット参照
出典
報道発表資料
- ^ "2003年10月26日(日)仙台エリアSuica(スイカ)デビュー!" (PDF) (Press release). 東日本旅客鉄道. 21 August 2003. 2020年5月26日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2020年5月26日閲覧。
- ^ a b "常磐線相馬~浜吉田間の運転再開日の決定について" (PDF) (Press release). 東日本旅客鉄道仙台支社、東日本旅客鉄道水戸支社. 28 July 2016. 2020年12月1日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2020年12月1日閲覧。
- ^ a b "常磐線「亘理駅」のバリアフリー化について" (PDF) (Press release). 東日本旅客鉄道仙台支社. 1 December 2020. 2020年12月1日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2020年12月1日閲覧。
- ^ "亘理駅 仮設ホーム撤去工事に伴う列車及び代行バス運転計画のお知らせ" (PDF) (Press release). 東日本旅客鉄道仙台支社. 10 August 2016. 2016年8月25日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2020年12月1日閲覧。
新聞記事
- ^ “JR常磐線 浜吉田-亘理、来春再開「津波避難対策にめど」”. 河北新報. (2012年7月27日). オリジナルの2012年8月19日時点におけるアーカイブ。 2012年9月29日閲覧。
- ^ “被災したJR常磐線亘理-浜吉田間、2年ぶり運転再開”. 朝日新聞. (2013年3月16日). オリジナルの2013年3月20日時点におけるアーカイブ。
- ^ “JR仙台支社 亘理駅仮設ホーム撤去”. 交通新聞 (交通新聞社). (2016年9月26日)
利用状況
- ^ a b “各駅の乗車人員(2020年度)”. 東日本旅客鉄道. 2021年7月24日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月12日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2019年度)”. 東日本旅客鉄道. 2020年7月12日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 駅の情報(亘理駅):JR東日本