もうぢや
表示
(もうぢゃから転送)
『もうぢや』は、富士通パソコンシステムズが開発したPC用落ち物パズルゲームである。「もうぢゃ」は誤記だが、一部作品でこの表記が使われたこともある。ぷよぷよに似た典型的落ち物パズルであるが、落ちてくるのがもの硬貨なのが特徴である。
概要
[編集]基本ルール
[編集]- 縦13マス×横6マスの格子のフィールドに、1マスにつき1枚の硬貨を置くことができる。
- 画面の上から、硬貨が2枚1組で落ちてくる。硬貨は一定の速度で自由落下し、プレイヤーはその硬貨に対して左右移動・回転・高速落下の操作を行える。操作中の硬貨が地面や他の硬貨に着地すると、その位置で固定され、下にすき間がある場合は着地するまで落下し、次の硬貨1組が出現する(『ぷよぷよ』と同様)。
- 硬貨は日本の硬貨と同様に、1円、5円、10円、50円、100円、500円の6種類がある。500円硬貨は上から落ちてこず両替(後述)のみで生成される。
- フィールド上に置いた硬貨が、1・10・100円硬貨なら5枚以上、5・50・500円硬貨なら2枚以上、縦か横につながると、その硬貨はひとつ上の額面の硬貨に「両替」される。たとえば、1円硬貨を5枚つなげると、1枚の5円硬貨に変わる。ただし、500円硬貨の場合は1000円札に両替され、フィールドから消滅する。
- 両替後の硬貨は、両替前の硬貨群のうち、最下段のもっとも右の位置に出現する。
- つなげた硬貨が必要数以上であっても、お釣りは出ない。たとえば、1円硬貨を6枚以上つなげても、1枚の5円硬貨になる。
- 両替した結果、さらに別の硬貨がつながって両替できる場合、「連鎖」となり、対戦相手に攻撃したり、高得点を得たりできる。
- フィールドの左から3列目が上まで積み上がってしまうと、ゲームオーバー、もしくは負けとなる。
- 硬貨を消していくと「ジェニーメーター」というゲージがたまり、満タンになると硬貨の代わりに「ジェニー」(白猫の顔)が落ちてくる。これを硬貨の上に落とすと、真下にある硬貨と同じ額面のものすべてが、1つ上の額面の硬貨(たとえば100円硬貨なら500円硬貨。500円の場合は1000円札になり消滅)に変換される。
Windows版のルール
[編集]- プレイヤーはスコアとして「所持金」を持っており、両替をすると、両替前の金額通りに所持金が加算される。たとえば、100円硬貨を8枚つなげて500円硬貨にした場合、800円が加算される。連鎖によって所持金の加算額が増えることはない。
- 同時に大量の硬貨を消したり、連鎖したりすると、対戦相手のフィールドに硬貨を落として攻撃できる。
- 相手に攻撃した硬貨は、下半分に赤い液体のようなものがついた「マイナスコイン」となる。両替したとき、つなげた硬貨の中に「マイナスコイン」が1枚でも含まれていると、所持金が両替前の金額分、減らされてしまう。「マイナスコイン」は、両替後は通常のコインとなる。
- 「マイナスコイン」によって所持金が0になったプレイヤーは、負けとなる。
- Windows版には「早消し」というルールがあり、一定段数硬貨が積まれた状態で対戦開始される。最下段には黄色い500円硬貨があり、それを1000円札にいち早く両替したプレイヤーの勝ちとなる。
アーケード版およびその移植版のルール
[編集]- 所持金の概念はなく、得点が0点からスタートする。両替の額面にかかわらず、つなげた数や連鎖数に応じて得点が加算される。
- 同時に大量の硬貨を消したり、連鎖したりすると、対戦相手のフィールドに「ドロボー猫」の顔を落として攻撃できる。「ドロボー猫」は、隣接した硬貨を両替することで、一緒に消すことができる。その際、「ドロボー猫」1個あたり、得点から1000点がマイナスされる。
- 得点がマイナスになってもペナルティや不利になることはなく、マイナスとして計上されながらゲームが継続される。
- 1対戦につき1回、2つの回転ボタンを同時に押すことで、次に落ちてくる硬貨を「ボム犬」(犬のおまわりさんの顔)に変更できる。これを「ドロボー猫」の真上に落とすと、「ボム犬」がフィールド上の全ての「ドロボー猫」を吸い込んで消滅させられる。その際にすき間が詰められることで、硬貨の両替も発生して連鎖によって反撃ができる。
- 「ボム犬」を硬貨の上に置いた場合、および「ジェニー」を「ドロボー猫」の上に置いた場合は、効果が発動せずに消滅してしまう。
おまけステージ
[編集]アーケード版で全ステージをクリアすると、エンディングのあと「おまけ・すてーじ」として「しゅーてぃんぐ・げーむ」をプレイできる。隠し要素として、途中でゲームオーバーとなり、コンティニューのカウントが0になる瞬間に両プレイヤーの回転ボタンを押しっぱなしにしていてもプレイできる。
犬のおまわりさんをレバーで操作して、ボタンでショットとして硬貨を発射する(オート連射)。はじめに敵としてドロボー猫の群れが4回出現したあと、ボスとして招き猫が出現。ドロボー猫の群れをすべて倒すとパワーアップアイテムとして犬のおまわりさんの「顔」が出現し、それを取得するとショットの硬貨が大きくなって威力が上がる。犬のおまわりさんがドロボー猫・招き猫・これらから発射された弾に触れるとミスとなり、減速して一時的に画面端に消えてしまい、数秒間操作できなくなる(残機の概念はない)。招き猫を硬貨のショットで倒すとタイムボーナスが入る。招き猫を倒すには、パワーアップアイテムの取得が必須となり、取得しないとショットを全弾当てても倒せない。
招き猫を倒すか、招き猫を倒せないで30秒間のタイムがなくなると終了となる。ゲーム本編とは別の独立したスコアランキングがあり、ランクインしているとネームエントリーができ、おまけステージ終了後にランキングが表示される。
対応機種と移植版
[編集]- Windows 3.1版: オリジナル。
- Windows 95版: インターネットを含む通信対戦機能を追加。
- Macintosh版: Windows 95版の移植。
- アーケード版: エトナより発売。キャラクターをネコに変更する等、グラフィックが大幅にアレンジされている。
- 家庭用ゲーム機版: ヴァージンインタラクティブより発売。アーケードからの移植。
- セガサターン用
- プレイステーション用: のちにヘクトから本格派DE1300シリーズの一つとして廉価版も発売された。廉価版では「もうぢゃ」というタイトルになっている。
- 携帯電話版: いずれもBTD STUDIOよりリリース。他機種に比べて多少簡略化されている。
- 超ゲーもうぢや(iアプリ)
- どうぶつdeもうぢや(iアプリ)
- ギャルズ★もうぢや(iアプリ、EZアプリ (BREW)、EZアプリ (Java)、S!アプリ)
関連項目
[編集]- マネーアイドルエクスチェンジャー - 本作と同様に硬貨を逆両替して画面内の硬貨を消去していくパズルゲーム。本作よりも後に発売された
- のののパズルちゃいリアン - 収録されている『くるパチ6』及び切り売りされている『くるくるアクション くるパチ6』は本作と同様に、小さい数字の玉を一定数個接触させ大きな数字の玉に変えて画面内の玉を消去していくパズルゲームである