わらわ
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わらわ、わらは(童、私、妾)は、わらわらとしたオカッパ頭の髪型をした[1]10歳前後の子供[2]。複数形は「わらべ」[3]。
漢字の「童」「妾」の形の由来は明らかではない。なお、文字の上部の「立」について入墨の道具を象ったものと説明されることがあるが、これは根拠のない誤った分析に基づくもので[4][5]、実際には頭の飾りを描いたものと考えられている[6][7]。
概要
[編集]「わらわ(童)」は大辞泉で以下の四つの意味が掲載されている[8]。
- 束ねないで垂らしたままの髪。童形の髪。また、そうした10歳前後の子供。童児。童女。わらべ。
- 使い走りの子供。召使い。
- 五節の童女(ごせちのわらわ)。同音でも五節の童、五節の女と異なる漢字表記がある。五節の舞姫に付き従う童女で、舞姫1人に2人ずつ付く[9]。
- 寺院で召し使う少年。
そして「わらわ(童)」の意から派生したのが、女性がへりくだって自分をいう語「わらわ(私、妾)」である。一人称の人代名詞であり、近世では特に武家の女性が用いた[10]。
出典
[編集]- ^ 福田アジオ、新谷尚紀、渡辺欣雄、神田より子、湯川洋司、中込睦子『日本民俗大辞典〈上〉あ~そ』吉川弘文館、1999年、634頁。ISBN 9784642013321。
- ^ 『明鏡国語辞典』 大修館書店©Kitahara Yasuo and Taishukan 2002-2009.
- ^ 『使い方の分かる類語例解辞典』 小学館、2003年。
- ^ 于省吾 (1996), 甲骨文字詁林, 北京: 中華書局, pp. 2500–2501, ISBN 7-101-01430-5
- ^ 蔡一峰 (2015). "《説文》"䇂""辛"二部及相関諸字芻議". 古文字論壇. 1: 353–371.
- ^ 于省吾 (1943), 双剣誃古文雑釈, 大業印刷局, p. 2
- ^ 周忠兵 (2011). "従甲骨金文材料看商周時的墨刑". 出土文献与古文字研究. 4: 14–32.
- ^ 『デジタル大辞泉』-わらわ〔わらは〕【▽童】
- ^ 『デジタル大辞泉』-ごせち‐の‐わらわ〔‐わらは〕【五節の童=女】
- ^ 『デジタル大辞泉』-わらわ〔わらは〕【▽私/×妾】