アネクメーネ
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アネクメーネ(アネクメネ〈独: Anökumene〉、ノンエクメーネ〈英: nonecumene[1]〉)は、人類の永久的居住や経済活動が不可能であるか、または現に行われていない地域。エクメーネに対立する概念である[2]。
概要
[編集]エクメーネとの境界は食糧生産限界とほぼ一致する[3]が、地下資源その他人類にとって有用なものが発見されるとアネクメーネにも入植が行われることがある[4]。
現在、アネクメーネに分類されるのは主として次の地域である[5][6]
- 南極大陸・グリーンランド内陸
- 低温に対するヒトの生物学的限界(直接的影響)および低温により食糧が生産できないことにより(間接的影響)アネクメーネである
- 砂漠(中央アジア・アラビア半島・アフリカの一部地域・オーストラリア内陸)
- 乾燥(直接的影響および間接的影響)によりアネクメーネである
- 雪線以上の高山
- 日照不足や気圧が低いことによりアネクメーネである
- 熱帯の一部地域
- 高温多湿(直接的影響)によりアネクメーネである
出典
[編集]- ^ 『オックスフォード地理学辞典』田辺裕(監訳)(第2刷)、朝倉書店、2004年3月1日、251頁。ISBN 4-254-16339-8。
- ^ 藤田 1979, p. 9.
- ^ 山本et al. 1997, p. 31.
- ^ 金崎 1983, p. 5.
- ^ 日本大百科全書 1984a, p. 431.
- ^ 山本et al. 1997, p. 5.
参考文献
[編集]- 『日本大百科全書』 1巻、小学館、1984年11月20日、431頁。ISBN 4-09-526001-7。
- 『日本大百科全書』 3巻、小学館、1985年4月20日、433頁。ISBN 4-09-526003-3。
- 藤田謙二郎 編『最新地理学辞典―新訂版―』大明堂、1979年10月6日、39-40頁。
- 金崎肇『地理用語の基礎知識』古今書院、1983年7月15日、21頁。ISBN 4-7722-1193-4。
- 山本正三, 石井英也, 手塚章, 奥野隆史 編『人文地理学辞典』朝倉書店、1997年1月25日、31頁。ISBN 4-254-16336-3。
- 今井清一『改訂増補 人文地理学概論』 上巻、晃洋書房、2003年5月10日。ISBN 4-7710-1459-0。
- 織田武雄、藤岡謙二郎、西村睦男『人文地理学概論』蘭書房、1956年6月15日。
- 中城捗『人文地理學』早稻田大學出版部、1927年4月13日。
- 西川治『人文地理学入門――思想史的考察』(財)東京大学出版会、1985年10月10日。ISBN 4-13-062097-5。