アンガス・チャールズ・グレアム
A. C. Graham | |||||||||
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生誕 |
1919年7月8日 ウェールズ、ペンアルス | ||||||||
死没 |
1991年3月26日 (71歳没) イングランド、ノッティンガム | ||||||||
研究分野 | 中国哲学、中国文学、中国語学、文献学、西洋哲学 | ||||||||
研究機関 | ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS) | ||||||||
中国語 | |||||||||
繁体字 | 葛瑞漢 | ||||||||
簡体字 | 葛瑞汉 | ||||||||
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プロジェクト:人物伝 |
アンガス・チャールズ・グレアム[1] FBA(Angus Charles Graham, A・C・グレアム[2], 1919年7月8日 - 1991年3月26日[3])は、イギリスの中国学者・哲学者。ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)名誉教授[4]。中国名は葛瑞漢[5]。
人物
[編集]1919年、商人の父のもとウェールズに生まれる[4]。1925年から1928年まで、一家で英領マラヤ(マレーシア)に移住[4]。1940年オックスフォード大学コーパス・クリスティ・カレッジを卒業[4]。神学を専攻したが卒業後すぐに棄教[4]。
第二次世界大戦中、日本語を習得しマラヤなどで通訳として従軍[3][4]、退役時の階級は英国空軍中尉[4]。
1946年、ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)に入学し中国学を専攻、1949年首席でB.A.取得、1953年二程の研究でPh.D.取得[4]。以降、SOAS講師を経て、1971年教授、1984年名誉教授[4]。SOAS以外にも香港大学、イェール大学、ミシガン大学、コーネル大学、シンガポールの東アジア哲学研究所、台湾の国立清華大学、ブラウン大学、ハワイ大学などに勤務した[3][4]。
栄誉にスタニスラス・ジュリアン賞(1979年受賞)、イギリス学士院フェロー(1981年選出)。
著作・学問
[編集]『荘子』の文献批評や哲学的考察を含む訳注のほか[1]、墨弁や名家の中国論理学の研究[2]、列子・鶡冠子・二程などの研究[5]、中国語学・文献学の研究[8][3]、唐詩の訳注[5][9]、ウィトゲンシュタインらの流れをくむ非哲学史的著作[10]などがある。西洋哲学史やデリダにも通じていた[3]。主著はDisputers of the Tao(1989年)[3]。
佐藤 2004によれば、グレアムはロジャー・T・エイムズやベンジャミン・I・シュウォルツと並ぶ主要な中国思想学者であり、著作の中国語訳もあるが、日本語訳はまだない[11]。
2018年、記念論文集Having a Word with Angus Graham(カリーン・デフォールト[12]; ロジャー・T・エイムズ共編)が刊行された[8][10]。
脚注
[編集]- ^ a b 中島隆博『荘子の哲学』講談社〈講談社学術文庫〉、2022年(原著2009年)、107f頁。ISBN 978-4-06-528342-4。
- ^ a b アンヌ・チャン 著、志野好伸;中島隆博;廣瀬玲子 訳『中国思想史』知泉書館、2010年、130頁。ISBN 978-4862850850。
- ^ a b c d e f Roth, Harold D. (1991-01). “Angus C. Graham (8 July 1919 - 26 March 1991)” (英語). Journal of Chinese Religions 19 (1): 131–132. doi:10.1179/073776991805307783. ISSN 0737-769X .
- ^ a b c d e f g h i j Rosemont, Henry (1992). “A. C. Graham, 1919-1991”. Philosophy East and West 42 (1): 1–2. ISSN 0031-8221 .
- ^ a b c “葛瑞汉( Angus Charles Graham ) 生平简介与论著目录(转)”. 国学论坛's Archiver. 5 November 2007時点のオリジナルよりアーカイブ。13 March 2009閲覧。
- ^ “REMEMBRANCES OF LI XUEQIN (1933–2019)” (英語). Early China 42: 25–37. (2019/ed). doi:10.1017/eac.2019.13. ISSN 0362-5028 .
- ^ 葛瑞漢:著 張海晏:訳『论道者 中国古代哲学论辩』中国社会科学出版社、2003年、1-3頁。ISBN 978-7-5004-3867-0。(李学勤による序文)
- ^ a b “Having a Word with Angus Graham | State University of New York Press”. 2024年3月16日閲覧。
- ^ グレアムが英訳した唐詩は、ピンク・フロイドの1968年のアルバム『神秘』収録の楽曲『太陽讃歌』の歌詞に借用されている。出典: Guesdon, Jean-Michel; Margotin, Philippe (2017). Pink Floyd All the Songs – The Story Behind Every Track. Running Press. ISBN 978-0-316-43923-7 p.112.
- ^ a b “Quirin Press Titles Graham "Reason and Spontaneity" ISBN 9781922169389 Paperback”. quirinpress.com. 2024年3月16日閲覧。
- ^ 佐藤将之「中国思想史研究における国際交流への覚書 : 『戦国楚簡と中国思想史研究』特集号によせて」『中国研究集刊』第36巻、大阪大学中国学会、7頁、2004年 。
- ^ カタカナ表記は以下による: 佐藤将之「二十一世紀における『荀子』思想研究の意義と展望」『中国研究集刊』第61巻、大阪大学中国学会、39頁、2015年。 NAID 120005895675 。