アントン・ヘラシチェンコ
アントン・ヘラシチェンコ | |
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Антон Геращенко | |
2022年 | |
ウクライナ内務副大臣 | |
任期 2019年9月25日 – 2021年8月4日 | |
大統領 | ウォロディミル・ゼレンスキー |
大臣 | アルセン・アヴァコウ (2019-2021)、デニス・モナスティルスキー (2021) |
ウクライナ最高議会議員 | |
任期 2014年11月27日 – 2019年8月28日 | |
個人情報 | |
生誕 | アントン・ユーリヨヴィチ・ヘラシチェンコ 1979年2月10日(45歳) ハリコフ, ウクライナ・ソビエト社会主義共和国, ソビエト連邦 (現ウクライナ・ハルキウ) |
政党 | 人民戦線党 我らのウクライナ |
教育 | ハルキウ国立経済大学 |
職業 | ウクライナ内務大臣顧問 (2021-) |
委員会 | 法執行機関立法支援委員会書記 (2014-2019) |
アントン・ユーリヨヴィチ・ヘラシチェンコ (ウクライナ語: Антон Юрійович Геращенко, 1979年2月10日生) は、ウクライナの政治家。2014年から2019年にかけてウクライナ最高議会議員を務めた[1][2]のち、ウクライナ内務副大臣を経て、現在は内務大臣顧問を務めている[3][4][1][5]。ウクライナ東部の分離主義勢力やロシアに対する強硬派として活発に活動しており、そのために暗殺未遂を受けたこともある[6]。
日本語メディアでは、ウクライナ語の発音に近いアントン・ヘラシチェンコ[7]表記の他、ロシア語の発音に近いアントン・ゲラシチェンコ[8]表記も使われている。
経歴
[編集]2014年、ウクライナ内務大臣に就任したアルセン・アヴァコウの顧問となった[1]。在任中、ヘラシチェンコは記者向けにドンバス大隊[9]やアゾフ大隊の設立[10]、マレーシア航空17便撃墜事件[11][12]に関する説明を行っている。
2014年10月26日の最高議会選挙では人民戦線から全国区で出馬し(党内名簿順位21位)、当選した[13][2]。12月には、分離主義者の情報を集めたデータベースウェブサイト「ミロトヴォレツ」の立ち上げに携わっている[14]。
最高議会では、法執行機関立法支援委員会の書記を務めた[2]。議会で彼の相談相手となったデニス・モナスティルスキーも、ヘラシチェンコより後に内務大臣となっている[15]。
2017年1月、ウクライナ保安庁 (SBU)は、ヘラシチェンコに対する暗殺陰謀を阻止したと発表した[6]。SBUは、1か月以上にわたり2人の暗殺者を監視し、彼らが爆発物を所持して活動していた所を逮捕したのだとしている。SBUの発表によれば、暗殺者たちはもともとロシア占領下のクリミア半島の刑務所に収監されていた犯罪者で、ヘラシチェンコを襲う暗殺者となるという条件をのんで釈放された。暗殺未遂の黒幕は、元ウクライナ市民で、ルガンスク人民共和国の元でウクライナと戦い、事件当時はロシアのベルゴロドに住んでいるアンドレイ・ティホノフなる人物であったという[6]。
2019年6月の最高議会選挙では、ヘラシチェンコは出馬せず、議会を去った[13][1]。2019年9月25日、内閣はヘラシチェンコをウクライナ内務省の副大臣(6/7名)の一人として任命した[1][5]。当時の内務大臣はアルセン・アヴァコウであった[1]。
2021年7月15日にアヴァコウが内務大臣を辞任すると、ヘラシチェンコは新内務大臣となったデニス・モナスティルスキーの公設顧問となった[4]。しかし8月4日には、内務副大臣の職を解任された[3]。9月、ヘラシチェンコは内務省内に新設された「事業保護局」の調整官に任じられた[16]。この部局は、事業主と治安部隊の連携を促進するものとされている[16]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f “Екснардеп Геращенко став заступником Авакова”, Interfax-Ukraine, (25 September 2019) 31 March 2020閲覧。
- ^ a b c “People's Deputies of Ukraine”, Verkhovna Rada of Ukraine official web portal, (22 July 2018), オリジナルの5 February 2015時点におけるアーカイブ。 22 July 2018閲覧。
- ^ a b The Cabinet of Ministers fired Gerashchenko from the post of Deputy Interior Minister, Ukrayinska Pravda (4 August 2021)
- ^ a b Gerashchenko continues to work in the Ministry of Internal Affairs with Monastyrsky, Ukrayinska Pravda (30 August 2021)
Parliament appoints Monastyrsky as Ukraine's interior minister, Ukrinform (16 July 2021) - ^ a b “Ukraine's Cabinet appoints new police chief – MP”, UNIAN, (25 September 2019)
- ^ a b c “Media: SBU prevented a murder attempt on MP Anton Gerashchenko”, UAWire, (22 January 2017)
- ^ 「ロシア軍、欧州最大の原発近辺で発砲=ウクライナ内相顧問」『REUTER』2022年3月4日。2023年2月23日閲覧。
- ^ 「「ウクライナのハチ公」の幸せな姿。体重が4キロ増え、新しい飼い主と元気にお散歩」『HUFFPOST』2022年5月8日。2023年2月23日閲覧。
- ^ “Anton Gerashchenko: on the basis of "Donbas" troop another battalion of the National Guard of Ukraine has been created”, Ukraine Crisis Media Center, (29 May 2014)
- ^ “Reinforcements for the Azov Battalion”. euromaidanpress.com. (24 June 2014)
- ^ “MH17: the evidence against Russia”, The Observer, (20 July 2014)
- ^ “Rebels take out "Buk" missile system to Russia, "black boxes" to be passed to FSB – Gerashchenko”, UNIAN, (18 July 2014)
- ^ a b “Електоральна пам'ять” [Electoral memory]. ukr.vote. 2 March 2022閲覧。
- ^ “The right to freedom of speech and opinion in Ukraine: threats and opportunities”. osce.org (2018年9月11日). 2023年2月23日閲覧。
- ^ Electoral history and small biography of Denys Monastyrsky, Civil movement "Chesno"
- ^ a b The Ministry of Internal Affairs will create a Business Office, which will be coordinated by Gerashchenko, Ukrayinska Pravda (29 September 2021)
外部リンク
[編集]- ウィキメディア・コモンズには、アントン・ヘラシチェンコに関するカテゴリがあります。
- アントン・ヘラシチェンコ (anton.gerashchenko.7) - Facebook
- アントン・ヘラシチェンコ - IMDb