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ウールワース・ビルディング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウールワース・ビルから転送)
ウールワースビル
地図
高さ記録
先代 メトロポリタン生命保険会社タワー
次代 40ウォールストリート
概要
所在地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン区ブロードウェイ233号
着工 1910年
完成 1913年
開業 1913年4月24日
建設費 $13.5 ミリオン
所有者 Witkoff Group
高さ
屋上 241.4m
技術的詳細
階数 57階
エレベーター数 34機
設計・建設
建築家 キャス・ギルバート
構造技術者 Gunvald AusとKort Berle
ウールワースビル
ウールワース・ビルディングの位置(マンハッタン内)
ウールワース・ビルディング
座標北緯40度42分45秒 西経74度00分30秒 / 北緯40.7124度 西経74.00822度 / 40.7124; -74.00822
面積0.5エーカー (0.2 ha)
NRHP登録番号66000554
指定・解除日
NRHP指定日1966年11月13日
NYCL指定日:1983年4月12日
脚注
[1][2][3]
テンプレートを表示

ウールワースビル(Woolworth Building)は、ニューヨーク市マンハッタンシヴィック・センターに建つ超高層ビルである。

概要

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ウールワースビルは、57階建て高さ241.4mであり、1913年から1930年までの間、世界で一番高いビルだった[4]

1966年にはアメリカ国定歴史建造物に、1983年にはニューヨーク市歴史建造物に指定されている。

建築

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豪華な内装のメインロビー
1913年撮影

1910年実業家フランク・ウールワース英語版は、建築家キャス・ギルバートに、F.W.ウールワース英語版社の新たな本社ビルの設計を依頼した。場所は、ロウアー・マンハッタンブロードウェイ沿い、パーク・プレイス (Park Place) とバークレー通り (Barclay Street) の間、ニューヨーク市役所の向かいである。様式は、ネオ・ゴシック様式1913年4月24日、ウールワースビルは開業の日を迎えた。もともとは、地区計画法に基づき、高さ190メートルとする計画であったが、240メートルに変更された。建設費である1350万ドルは、ウールワースが現金で支払った[4]

ヨーロッパのゴシック教会を思わせる壮麗さから、オープニング・セレモニーにおいて、S. Parkes Cadman牧師から、「商業大聖堂」と称された。1930年、40ウォール・ストリート・ビルクライスラービルに、その座を譲るまで、世界一高い建物であり続け、58階の展望室は、1945年まで観覧客を集め続けた。

ブロードウェイに面した高層部は、採光のために設けられた中庭を持つ低層部の上に聳え立っている。外装は、ライムストーン色に着色された、つや出しテラコッタパネルで覆われている。力強く節立てられたピアは、コーニスを邪魔することなく三角形の頭頂部まで到達し、上方への高い指向性を演出している。著しく目を引く最上部に集められたゴシック様式の装飾は、190メートル下の路上レベルからも読み取れるよう、十分に大きなスケールとなっている。

飾り立てられたロビーは、十字形のプランとなっており、天井はヴォールト形でモザイク張り、中にはギルバートやウールワースらの風刺画も描かれた。ウールワースのプライベート・オフィスは、フランス帝政様式大理石装飾で覆われている。

構造設計者、ガンヴァルド・オースは、支持層に達する巨大なケーソンによって、この建物の鋼構造を支える設計とした。高速のエレベーターが導入されたことで、高層部のオフィスにも動線上の不便を与えることはなく、高い不動産価値を維持することができた。テナントには、アーヴィング・トラスト銀行、コロムビア・レコードが入っており、録音スタジオも当ビル内に備えている。

近年

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F・W・ウールワース社による所有は85年間及んだが、1998年、ウールワース社の後継企業であるヴェネーター・グループは、当ビルをウィットコフ・グループに1億5500万ドルで売却した。

世界貿易センタービルは、数ブロックを隔てた近傍に位置したが、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件の後、数週間の間、電気・電話が使用できなかったものの、重大な被害を受けることはなかった。事件後、警備体制が増強されたことにより、以前は観光スポットであったロビーへの立ち入りは禁止された。

当ビルは、長きに渡って高等教育機関と関係が深く、20世紀前半にはフォーダム大学が多数の学部を入居させている。今日に至っても、多くのテナントの中に、コントロール・グループ社や、ニューヨーク大学 School of Continuing and Professional Studies' Center for Global Affairs などが含まれている。

脚注

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  1. ^ ウールワース・ビルディング - Emporis (英語)
  2. ^ "ウールワース・ビルディング". SkyscraperPage (英語).
  3. ^ ウールワース・ビルディング - Structurae
  4. ^ a b Study for Woolworth Building, New York”. World Digital Library (1910年12月10日). 2013年7月25日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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記録
先代
メトロポリタン生命保険会社タワー
世界一高いビル
1913–1930年
次代
40ウォールストリート
アメリカ一高いビル
1913–1930年