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エアカラン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エアカラン
Aircalin
IATA
SB
ICAO
ACI
コールサイン
AIRCALIN
法人番号 6700150000376 ウィキデータを編集
設立 1983年
ハブ空港 ヌメア国際空港
マイレージサービス Flying Blue
会員ラウンジ ハイビスカスサロン
親会社 ニューカレドニア政府
保有機材数 4機
就航地 10都市
本拠地 ニューカレドニアの旗 ニューカレドニア ヌメア
従業員数 480(2020年)
外部リンク www.aircalin.com ウィキデータを編集
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エアカラン (Aircalin) は、フランス海外領土であるニューカレドニアの国際線専門航空会社

解説

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ニューカレドニアの首都ヌメアにあるヌメア国際空港ハブ空港とし、オセアニア地域を中心に10都市に就航している。マイレージプログラムエールフランス‐KLMのフライングブルー。

航空券の座席予約システム (CRS) は、アマデウスITグループが運営するアマデウスを利用している[1]

2014年8月より新塗装機での運航を開始。尾翼のハイビスカスが旧塗装より大きく描かれている。機体後部のブルーはニューカレドニアの海と空をイメージしている。

歴史

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エア・カレドニア・インターナショナル時代の機材、ボーイング737-300(1989年)

1983年8月、ニューカレドニアの国内線を運航するエール・カレドニーを補佐するため、ニューカレドニア政府の出資によりエア・カレドニア・インターナショナル(エール・カレドニー・アンテルナシオナル、Air Calédonie International)として設立。

1983年から1985年の間、エア・ナウルカンタス航空などからリースした機材を使用し、ヌメアから各方面への路線を運航していた。1985年、コルセール・インターナショナルからシュド・カラベルを譲受し、シドニーおよびオークランド線を開設した。1986年にはマニラ香港経由の鹿児島線、続いてグアムウェーク島経由のホノルル線を開設し、さらに翌1987年、デ・ハビランド・カナダ DHC-6を導入して、ウォリス・フツナ線に投入した。

1996年に社名を「エアカラン」に変更し、コーポレートアイデンティティやロゴも一新した[2]

2000年4月、初のワイドボディ機としてエアバスA310-300を導入。これにより長距離路線の運航が可能となり、大阪線の開設につながった[3]。2002年にはエアバスA330-200が導入され、東京線が開設された。この路線はエールフランスが運航していた東京 - ヌメア線を引き継いだものである[4][5]。2004年2月にはさらにエアバスA320-200が加わり、1988年から運航されていたボーイング737-300を置き換えた[6]

2017年10月、エアバスA320neoA330-900を2機ずつ発注[7]。2019年7月からエアバスより引き渡しが始まり、A320-200とA330-200を置き換え始めていった[8][9][10]

2020年からのCOVID-19パンデミックコロナ禍)では、同年5月の時点で、同年3月と比較して93%の乗客減に見舞われ、メルボルン線・大阪線が休止となった。大阪線については2021年3月に再開する計画であった[11]ものの、実際には再開されることはなかった。

2024年5月、フランスからの独立を目指すニューカレドニア先住民による暴動英語版が発生した際には、ヌメア国際空港が一時閉鎖された[12]影響で、エアカランも全便の運航停止を余儀なくされた[13]。暴動が沈静化した後の6月上旬に減便のうえで運航再開した[14]ものの、観光客の激減によるニューカレドニアの経済状況悪化のため、高収益が見込める路線に経営資源を集約することとなった[15]。日本路線ではコロナ禍以後乗客数の回復が遅れていたこともあり、東京/成田線が8月26日を最後に運休となり、日本から撤退した[15]

機材

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エアバスA330-900
エアバスA320

現有機材

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2023年12月時点におけるエアカランの機材は以下の通りである[16]

エアカラン 運航機材一覧
機種 運用機数 発注機数 座席 備考
C Y+ Y
エアバスA320neo 2 8 160 168
エアバスA330-900 2 26 21 244 291
合計 4

退役機材

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エアカラン 退役機材一覧
機種 機数 就役 退役 代替機種 備考
エアバスA310-300 1 2000年 2003年 エアバスA330-200
エアバスA320-200 2 2004年 2021年 エアバスA320neo
エアバスA330-200 2 2002年 2019年 エアバスA330-900
ボーイング737-300 1 1988年 2004年 エアバスA320-200
DHC-6-300 3 1987年 2023年 なし
シュド・カラベル 1 1985年 1988年 ボーイング737-300

就航都市

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2024年時点での就航都市、およびかつて就航していた都市は以下の通り[17]

国/地域 都市 空港 備考 出典
オーストラリア ブリスベン ブリスベン空港
メルボルン メルボルン空港 終了 [18]
シドニー シドニー国際空港
中国 杭州 杭州蕭山国際空港 終了 [19]
フィジー ナンディ ナンディ国際空港
フランス領ポリネシア パペーテ ファアア国際空港
グアム ハガニア グアム国際空港 終了
香港 香港 啓徳空港 終了
日本 鹿児島 鹿児島空港 終了
大阪 関西国際空港 終了 [20]
東京 成田国際空港 終了
ニューカレドニア ヌメア ヌメア国際空港 ハブ
ニュージーランド オークランド オークランド空港
フィリピン マニラ ニノイ・アキノ国際空港 終了
シンガポール シンガポール シンガポール・チャンギ国際空港 [21][22]
大韓民国 ソウル 仁川国際空港 終了 [23]
アメリカ合衆国 ホノルル ダニエル・K・イノウエ国際空港 終了
バヌアツ ポートビラ ポートビラ・バウアフィールド空港
ウォリス・フツナ ウォリス島 ヒヒフォ空港
フツナ島 ポイント・ヴェレ空港 終了
ウェーク島 ウェーク島 ウェーク島飛行場 終了

機内サービス

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クラス編成はクラスハイビスカス、プレミアムエコノミー、エコノミークラスの3クラス制。フランスのシャンパンおよびグランクリュ・ワインのリストが用意されており、食前酒にはシャンパン、食事にはニューカレドニア産の素材を使ったフランスや世界各国の伝統的な料理を提供している。エコノミークラスでも特別食以外に有料のアラカルト・メニューが6種類用意されており、事前予約で通常の機内食の代わりに選ぶことができる。

オンラインで任意の金額で入札するだけでアップグレードが可能になるサービス「マイ・プラスグレード」が用意されており、出発の14日前に対象者に送られてくるオークションへの招待メールからアップグレードの入札が可能。入札結果は出発の4日から24時間前にメールで通知される。

提携

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以下の航空会社とコードシェア協定を結んでいる。

以下の航空会社とインターライニング協定を結んでいる。

脚注

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  1. ^ Airlines using Amadeus” (英語). アマデウスITグループ. 2015年9月27日閲覧。
  2. ^ History of Aircalin”. Seatmaestro. 2020年7月25日閲覧。
  3. ^ Aircalin expands international services with leased A310-300”. FlightGlobal. DVV Media Group (2000年4月24日). 2020年7月25日閲覧。
  4. ^ Aircalin buys A330s”. FlightGlobal. DVV Media Group (2001年8月27日). 2020年7月25日閲覧。
  5. ^ Air Calédonie begins flights with A330-200”. FlightGlobal. DVV Media Group (2002年12月30日). 2020年7月25日閲覧。
  6. ^ "Aircalin Becomes New Airbus A320 Operator" (Press release). Airbus S.A.S. 9 February 2004. 2020年7月25日閲覧
  7. ^ Sanchez, Alvaro (2017年10月11日). “Aircalin orders two A320neo, two A330neo”. Airways Magazine. Airways International, Inc. 2020年7月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月25日閲覧。
  8. ^ "Aircalin takes delivery of its first of two A330neo aircraft" (Press release). エアバス. 30 July 2020. 2020年7月25日閲覧
  9. ^ Schlappig, Ben (2019年7月30日). “Aircalin Takes Delivery Of First A330-900neo” (英語). One Mile at a Time. 2019年10月20日閲覧。
  10. ^ New Caledonia's Aircalin to end A330-200 ops in late 3Q19”. ch-aviation. ch-aviation GmbH (2019年8月22日). 2020年7月25日閲覧。
  11. ^ Liu, Jim (2020年7月20日). “AirCalin delays Osaka service resumption to March 2021”. Routesonline. Informa Markets. 2020年7月25日閲覧。
  12. ^ ニューカレドニアでの暴動に伴うトントゥータ国際空港の一時閉鎖(注意喚起)”. 外務省海外安全ホームページ. 外務省 (2024年5月15日). 2024年8月9日閲覧。
  13. ^ 外務省、ニューカレドニアの治安情勢悪化でスポット情報 エアカランは5月21日まで全便欠航”. トレイシー (2024年5月17日). 2024年9月8日閲覧。
  14. ^ フランス領ニューカレドニア 暴動から2か月 影響は長期化」『NHKニュース』日本放送協会、2024年7月13日。2024年9月8日閲覧。
  15. ^ a b エアカラン、日本路線から撤退、需要の回復遅れとニューカレドニアの政情不安で”. トラベルボイス (2024年8月28日). 2024年9月8日閲覧。
  16. ^ The Fleet - Aircalin”. di.aircalin.com. 2020年11月11日閲覧。
  17. ^ Our destinations”. Aircalin. 2024年8月25日閲覧。
  18. ^ Aircalin to restart Melbourne flights after 3 years”. Travel Weekly (2023年8月16日). 2024年8月25日閲覧。
  19. ^ First New Caledonia to China flights on track”. RNZ News. Radio New Zealand (2017年10月9日). 2024年8月25日閲覧。
  20. ^ Liu, Jim (2020年7月20日). “AirCalin delays Osaka service resumption to March 2021”. Routesonline. Informa Markets. 2024年8月25日閲覧。
  21. ^ Aircalin to fly to Singapore” (英語). World Airline News (2022年4月12日). 2024年8月25日閲覧。
  22. ^ Chua, Alfred (2022年7月2日). “Aircalin launches Singapore flights; eyes Asia opportunities” (英語). FlightGlobal. 2024年8月25日閲覧。
  23. ^ Liu, Jim (2014年2月24日). “AirCalin Ends Seoul Service from March 2014”. Routesonline. Informa Markets. 2024年8月25日閲覧。

外部リンク

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