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カツオブシムシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カツオブシムシ科から転送)
カツオブシムシ科 Dermestidae
ヒメマルカツオブシムシ
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: コウチュウ目(鞘翅目) Coleoptera
亜目 : カブトムシ亜目(多食亜目) Polyphaga
下目 : Bostrichiformia
上科 : ナガシンクイムシ上科 Bostrichoidea
: カツオブシムシ科 Dermestidae
Latreille, 1804
亜科

カツオブシムシ(鰹節虫)は、甲虫目カブトムシ亜目カツオブシムシ科(Dermestidae)の昆虫の総称。

概要

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幼虫はたくさんの細に覆われており、繊維質のものを食害する害虫である。ヒメカツオブシムシヒメマルカツオブシムシなどの場合、幼虫のみが繊維質をとし、成虫を餌としている。食性についてはヒメカツオブシムシもヒメマルカツオブシムシも動物質・植物質いずれの食物も摂食するが、ヒメカツオブシムシは植物質のみでは生育できないのに対し、ヒメマルカツオブシムシはいずれの食物でも生育できる[1]。干からびた動物のタンパク質を食べ、は食べないという性質を利用して、ハラジロカツオブシムシの幼虫は脊椎動物骨格標本作りにも利用されている。

Trogoderma穀物にたかり、Thaumaglossaカマキリ卵嚢を好む。

幼虫による被害

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ヒメカツオブシムシやヒメマルカツオブシムシは成虫が野外で花蜜を吸って生活しているのに対し、幼虫は皮革、毛織物、蚕繭などを食害する[1]。一般に、衣類や生物標本防虫剤などで防ぐ害虫は本グループの昆虫である。

博物館、美術館、資料館などでも書物の皮表紙や羊皮紙、展示ケース内に敷かれたフェルト、乾燥動植物標本などが被害にあうことが少なくない[1]中尊寺金色堂の奥州藤原氏のミイラも幼虫による被害を受けていた[1]

なお、幼虫のカツオブシムシに人毛を与えると摂食が確認された。ただし、詳しい摂取量については未測定である[要出典]

日本に分布している代表的な種類

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  • ホソマメムシ Trogoderma inclusum
  • オビカツオブシムシ Attagenus fasciatus(Thunberg)
  • アカオビカツオブシムシ Dermestes vorax
  • ハラジロカツオブシムシ Dermestes maculatus de Geer
  • カドムネカツオブシムシ Dermestes coarctatus Harold
  • ケアカカツオブシムシ Dermestes tessellatocollis Motschulsky
  • シモフリカツオブシムシ
  • フイツカカツオブシムシ
  • トビカツオブシムシ Dermestes ater de Geer
  • スジカツオブシムシ Trogoderma inclusum freudi
  • ヒメカツオブシムシ Attagenus unicolor japonicus
  • シラホシカツオブシムシ Attagenus pellio
  • カマキリタマゴカツオブシムシ Thaumaglossa rufocapillata 
  • アカマダラカツオブシムシ Trogoderma inclusum
  • シロオビカツオブシムシ Anthrenus nipponensis Kalik et N.Ohbayashi
  • ヒメマルカツオブシムシ Anthrenus verbasci
  • ベニモンカツオブシムシ Orphinus japonicus Arrow
  • チビケカツオブシムシ Trinodes rufescens Reitter                                     
  • ヒメアカカツオブシムシ Trogoderma granarium Everts [Dermestidae] インド原産であり、アジア、アフリカ、ヨーロッパ等に分布している。日本では、1960年代に発見されたが根絶された。

脚注

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  1. ^ a b c d 山野 勝次「<昆虫学講座(後編)>文化財の材質からみた主要害虫」(PDF)『文化財の虫菌害』67号(2014年6月)、18-25頁。 

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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