コレルリの主題による変奏曲 (ラフマニノフ)
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(コレッリの主題による変奏曲から転送)
『コレルリの主題による変奏曲』(英: Variations on a theme by Corelli/露: Вариации на тему А. Корели)ニ短調作品42は、セルゲイ・ラフマニノフが作曲したピアノ独奏のための変奏曲。主題と20の変奏からなる。フリッツ・クライスラーに献呈されている。
概要
[編集]ラフマニノフが主題としたのは、アルカンジェロ・コレッリのヴァイオリン、ヴィオローネ、チェンバロのための12のソナタ作品5の終曲である変奏曲「ラ・フォリア」であるが、コレルリが元にしたのは古来の舞曲であるフォリアであるため、この名称は本来正確ではない。
作曲者がロシア革命を避けるため亡命、渡米した後の1931年に書いた曲で、ラフマニノフが渡米後に作曲した最初で最後のピアノ独奏曲(編曲作品を除く)となった。原曲は単純な和声で、典雅な舞曲であるが、当然ラフマニノフの名人芸を発揮する部分もあり、変奏曲終盤では劇的なクライマックスを築いた後、原曲を静かに回想して終わる。
構成
[編集]- 主題:Andante
- 第1変奏:Poco piu mosso
- 第2変奏:L'istesso tempo
- 第3変奏:Tempo di menuetto
- 第4変奏:Andante
- 第5変奏:Allegro (ma non tanto)
- 第6変奏:L'istesso tempo
- 第7変奏:Vivace
- 第8変奏:Adagio misterioso
- 第9変奏:Un poco piu mosso
- 第10変奏:Allegro scherzando
- 第11変奏:Allegro vivace
- 第12変奏:L'istesso tempo
- 第13変奏:Agitato
- 間奏曲(Intermezzo)
- 第14変奏:Andante (come prima)
- 第15変奏:L'istesso tempo
- 第16変奏:Allegro vivace
- 第17変奏:Meno mosso
- 第18変奏:Allegro con brio
- 第19変奏:Piu mosso, Agitato
- 第20変奏:Piu mosso
- コーダ:Andante