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サスキ宮殿

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ザクセン宮殿から転送)
サスキ宮殿
Pałac Saski
サスキ宮殿(1890年頃)
地図
概要
建築様式 新古典主義 (1838)
自治体 ワルシャワ
ポーランド
着工 1666[1]
倒壊 1944
設計・建設
建築家 Adam Idźkowski (1838)
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18世紀のサスキ庭園から見たサスキ宮殿
サスキ広場英語版から見たサスキ宮殿。無名戦士の墓があるアーケードの前に、ベルテル・トルバルセン作のユゼフ・ポニャトフスキ英語版がある(この像は、第二次世界大戦後、ポーランド大統領宮殿英語版の前に移設された)。

サスキ宮殿(サスキきゅうでん、ポーランド語: pałac Saski w Warszawie)は、かつてポーランドワルシャワにあった建造物である。第二次世界大戦中に破壊され、それ以来再建されていない。再建計画があるが、保留されている。

歴史

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第一次世界大戦まで

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サスキ宮殿には、トビアシュ・モルシュティンポーランド語版の所有するマナー・ハウスがあった。1661年以降、彼の弟であり相続人であるヤン・アンジェイ・モルシュティン英語版が、マナー・ハウスを4つの塔を持つバロック様式の宮殿に造り変え、モルシュティン宮殿(Pałac Morsztynów)と呼ばれた。

1713年、ポーランド初のザクセン出身の王であるアウグスト2世(在位1697年~1706年、1709年~33年)がモルシュティン宮殿を購入し、宮殿の拡張を開始した。1748年に、息子のアウグスト3世によって宮殿の拡張が完了した。「サスキ」はポーランド語でザクセンの意味である。

19世紀初頭、サスキ宮殿はワルシャワ中等学校英語版として使用された。ここではフレデリック・ショパンの父のニコラ・ショパンがフランス語を教えており、宮殿の敷地内に家族と一緒に住んでいた。

宮殿は1842年に改装された。

戦間期

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第一次世界大戦後、サスキ宮殿にはポーランド参謀本部が置かれた。1925年には、宮殿の2つの対称的な翼の間にある柱状のアーケード内に無名戦士の墓が設置された。

宮殿は後方のサスキ庭園英語版と前方のサスキ広場に挟まれていた。サスキ広場は、1935年のユゼフ・ピウスツキの死後、ピウスツキ広場英語版に改称された。

この建物に設置された参謀本部暗号局英語版では、1932年12月にドイツエニグマ暗号が世界で初めて解読された。その後、1937年に暗号局ドイツ課がワルシャワの南、ピリ近郊のカバティの森英語版の新しい建物に移転するまでの数年間、ここで暗号解読が行われた。

第二次世界大戦

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第二次世界大戦中、1944年のワルシャワ蜂起をドイツ軍が弾圧した後、ドイツ軍によるワルシャワの計画的破壊英語版の一環としてサスキ宮殿は爆破された[2][3]。中央のアーケードの一部だけが残り、そこには破壊を免れた無名戦士の墓がある[4]

再建計画

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サスキ宮殿の再建計画がある[5]。2006年に宮殿の地下室が発掘され、約2万点の遺物が出土した。宮殿の再建は、当初は2010年までに完成する予定だった[6]。再建された建物にはワルシャワ市庁舎が入る予定だったが、世界的な経済的衰退によるワルシャワの予算問題とその後の予算削減により、再建は保留された。2018年11月11日、ポーランドの第一次世界大戦後の独立100周年を記念して、アンジェイ・ドゥダ大統領は宮殿の再建の意向を再確認した[7]

ギャラリー

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関連項目

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脚注

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  1. ^ State Archive of the Capital City of Warsaw (Polish), Oś Saska. Pałac Saski [Saxon Axis. Saxon Palace], http://www.warszawa.ap.gov.pl/saska/21222.html 2013年1月16日閲覧。 
  2. ^ A. Franta (Polish, English), O Placu Piłsudskiego, tożsamości i ładzie [Marshall Pilsudski Square in Warsaw - good or wrong? - identity, harmony, catastrophy], http://baztech.icm.edu.pl/baztech/cgi-bin/btgetdoc.cgi?BSW1-0032-0003 2013年1月16日閲覧。 
  3. ^ Urban revitalization. Breathing New Live into Historic Sites”. The official website of the City of Warsaw. 2008年9月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年9月4日閲覧。
  4. ^ State Archive of the Capital City of Warsaw (Polish), Oś Saska. Druga Wojna Światowa [Saxon Axis. Second World War], http://www.warszawa.ap.gov.pl/saska/21306.html 2013年1月16日閲覧。 
  5. ^ “The City Voice. As good as new”, The official website of the City of Warsaw, (2006-03-01), オリジナルの2008-05-20時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20080520104216/http://www.e-warsaw.pl/new/index.php?dzial=aktualnosci&ak_id=551&kat=3 
  6. ^ “History Unearthed at Saski Palace”, The Warsaw Voice, (2006-12-06), http://www.warsawvoice.pl/view/13251/ 2013年1月16日閲覧。 
  7. ^ “Up, up and away: president announces plans to rebuild historic palace in the heart of Warsaw”, The First News, (2018-11-18), https://www.thefirstnews.com/article/up-up-and-away-president-announces-plans-to-rebuild-historic-palace-in-the-heart-of-warsaw-3343 2019年3月31日閲覧。 

参考文献

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  • Władysław Kozaczuk, Enigma: How the German Machine Cipher Was Broken, and How It Was Read by the Allies in World War II, edited and translated by Christopher Kasparek, Frederick, Maryland, University Publications of America, 1984, ISBN 0-89093-547-5.

外部リンク

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座標: 北緯52度14分28秒 東経21度00分41秒 / 北緯52.24111度 東経21.01139度 / 52.24111; 21.01139