ハフポスト
URL | https://www.huffpost.com/ |
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言語 | 英語、日本語ほか10言語 |
運営者 |
BuzzFeed, Inc[1] BuzzFeed Japan株式会社[2] |
設立者 | アリアナ・ハフィントン |
収益 | 広告収入ほか |
開始 | 2005年5月9日 |
現在の状態 | 運営継続中 |
ハフポスト(英語: HuffPost)は、アメリカのリベラル系オンラインメディアである。2017年4月にThe Huffington PostからHuffPostへ改称された[2]。
様々なコラムニストが執筆する論説ブログおよび各種オンラインメディアからのニュース・アグリゲーターで、政治、メディア、ビジネス、エンターテイメント、生活、スタイル、自然環境、世界のニュースなど幅広い分野を扱う。略称はハフポ。
本家アメリカ版のほかにイギリス版、カナダ版、フランス版、スペイン版、イタリア版、日本版[3]、マグリブ版が展開され、2013年9月にドイツ版、2014年2月にブラジル版と韓国版、2014年11月にギリシャ版、2014年12月にインド版がそれぞれ開設された。
「ハフポスト日本版」は2013年から2021年まで朝日新聞社との合弁企業「ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパン株式会社」が運営[2][4][5]。ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパン社のスタッフが記事を執筆・編集していたが[6][7]、2021年からBuzzFeed Japanに引き継がれた[2]。
歴史
[編集]- 2005年5月9日、保守系ニュースサイトである『ドラッジ・レポート』に対抗するリベラルな意見発表の場として、編集長のアリアナ・ハフィントンが開設した[8]。
- 2008年に初の地方版であるHuffPostシカゴ、2009年6月にHuffPostニューヨーク、同年9月15日にHuffPostデンバー[9] を開設。
- 2011年2月7日、AOLがThe Huffington Postを3億1500万ドルで買収に合意[10] したと、AOLとThe Huffington Postが発表した。
- 2013年4月23日、朝日新聞社と提携して合弁会社ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパンを設立。5月7日に、編集長に松浦茂樹を置き日本語版を開設した[11][12]。
- 2014年9月8日、松浦茂樹が日本版編集長を退任、後任に元朝日新聞記者の高橋浩祐が就任した。[13]。
- 2015年6月、ベライゾン・コミュニケーションズがAOLを買収し[14]、ベライゾン傘下入り。
- 2016年5月、高橋浩祐が日本版編集長を退任、後任に元朝日新聞記者の竹下隆一郎が就任した。[15]。
- 2016年8月12日(米国時間11日)、同社の共同ファウンダー兼編集長のアリアナ・ハフィントンが、ハフィントン・ポストの活動からステップダウンし、ウェルネス・スタートアップのThrive Globalの育成、運営に集中すると発表した[16]。
- 2017年4月、The Huffington PostをHuffPostへ変更することを発表。
- 2020年11月、バズフィードがハフポストを買収することを発表[1]。
- 2021年5月1日、日本版運営会社がBuzzFeed Japanを運営しているバズフィード・ジャパンと合併[2][17]。
- 2021年6月、竹下隆一郎が日本版編集長を退任、後任に泉谷由梨子が就任した[18]。
論調
[編集]事実報道は各種ニュースサイトからの集約が主で(まとめサイト)、それに対しオリジナルなコメントや意見を提供している。報道姿勢はリベラルで、保守的なニュースアグリゲーター及びオピニオンブログの『ドラッジ・レポート』としばしば対比される。事実報道と意見報道の両論併記が特徴。意見報道の場合はコラムニスト(ブロガー)によって論調は異なる。
執筆者
[編集]編集長のアリアナ・ハフィントン、ハリー・シーラー、ジョン・コニャーズ、ロージー・オドネルなど中心的執筆者に加え、政治家、有名人、学者、政治評論家3000人以上の寄稿ブロガーらが、過去にバラク・オバマ、ヒラリー・クリントン、ジョン・ケリー、脚本家のヘザー・ロビンソン、マイケル・ムーア、アレック・ボールドウィン、ノーマン・メイラー、ニール・ヤング、エドワード・ケネディなどが寄稿している。
コメント欄
[編集]記事に対するコメント欄が存在し、活発に議論されているが、書き込んだコメントは事前チェックの後にサイトに掲載される[19]検閲制であり、投稿と掲載には承認待ちのタイムラグがあることがある[19]。事前チェックの基準は明確ではないが、トラブルが多いためか、コメント投稿がブロックの制度など(日本語版の)コメントガイドラインは強化された。
批判・論争
[編集]- 2008年、ナンシー・レーガン元大統領夫人がカリフォルニアの自宅で転倒した際に批判的な読者投稿コメントが一般公開されていた状態を、FOXニュースのキャスタービル・オライリーは「編集長であるアリアナ・ハフィントンはヘイトスピーチと意見発表を混同している。速やかなコメント削除が出来たにもかかわらず対応しなかった。」[20][21] と批判すると、アリアナ・ハフィントンは「ヘイトスピーチは許されるものではなく、コメントはブログ管理者が気付き次第直ちに削除された」[22] とコメントしている。
- 後に解雇されるWBAL-TV技術レポーターJohn Sandersにより改竄された、ジョン・ギブソンのYouTube動画へのリンクを掲載[23]する事案が発生する。
- 代替医療の支持者やワクチン反対論者による記事を掲載するも、数人の科学者やニュースソースから批判[24][25][26] されている。
- 寄稿者数の拡大を目指して導入されたコンテンツ管理システムであるアテナ (Athena)に関しては、多くのブロガーから「最終的にブロガーたちは、新しいハフィントン・ポストプラットフォームによって、無報酬なのにもっと働かされるようになる」と批判があがった。ハフィントン・ポストはソーシャルへ移行するためと主張したが、多くのブロガーは露出の低下に対して努力を強いられ、同社が無報酬で面倒な仕事を彼らに押しつけていると不満に受けとめている[27]。
- 2017年にアトランティックは、ハフポストの寄稿プラットフォームについて、左派の中で最も奇妙かつクレイジーなコンテンツが流行するブログシステムになっていると評価した[28]。
- 2018年に英語版ハフィントン・ポストの女性編集者がTwitterで新年の抱負に「全ての男を皆殺しにする」と書き込み、物議となった[29]。
- 2019年にニューヨーク・タイムズは、ハフポストが後に児童買春の罪で有罪となったジェフリー・エプスタインの広報担当者によって書かれた記事を発表していたと報道した[30]。 問題のハフポストの記事は、サイトの定期的な寄稿者であるレイチェル・ウルフソンによって書かれていた[30]。編集者は後に記事を削除した。
受賞
[編集]- 2006年と2007年、ウェビー賞の「最も優れた政治ブログ賞」を受賞する。
- 2007年、ハフィントン・ポスト寄稿者のJanet Bennett Kellyが、ロサンゼルス報道クラブ「南カリフォルニア・ジャーナリズム賞」をオンラインコメント部門[31](for political commentary published on the site)[32] 受賞する。
- 2008年、オブザーバー紙「最も力のあるブログ50」[33] に選出される。
- 2009年、タイム誌によるベストブログ25[34] に選出される。
- 2009年、創設者アリアナ・ハフィントンがフォーブス誌「メディア界の最も影響力のある女性」[35] に選出される。
- 2009年、アリアナ・ハフィントンがガーディアン紙「メディア界の100人」42位[36] に選出される。
脚注
[編集]- ^ a b 江渕崇 (2020年11月20日). “米バズフィードがハフポスト買収へ 広告低迷で再編加速”. 朝日新聞. 2020年11月21日閲覧。
- ^ a b c d e BuzzFeed Japan株式会社 (2021年5月1日). “ハフポスト日本版”. HUFFPOST. BuzzFeed Japan株式会社. 2021年10月1日閲覧。
- ^ 本日オープン「ハフィントンポスト日本語版」、編集長「テーマは団塊ジュニア世代」
- ^ 朝日新聞社との合弁企業ではあるが、編集権は独立している
- ^ “ハフィントンポスト日本版はAmazonレビューのような「オピニオン集約サイト」になれるのか? (2/3)”. BLOGOS. 2020年1月18日閲覧。
- ^ ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパン社のスタッフによる記事のほか、外部の執筆者による記事、ハフポストの海外版による記事、外部提携メディアや個人ブログなどからの転載記事が掲載されている(ハフポストについて 参照)
- ^ “ハフポスト - 日本や世界のニュース、有識者と個人をつなぐソーシャルニュース(ハフポスト、ハフポ)”. ハフポスト. 2020年1月18日閲覧。
- ^ 吉田渉 (2013年2月21日). “ハフィントン・ポスト 成功の鍵は”. NHKニュース (日本放送協会). オリジナルの2013年2月21日時点におけるアーカイブ。 2013年2月21日閲覧。
- ^ The debut of Huffington Post Denver
- ^ “AOL Agrees To Acquire The Huffington Post”. Huffington Post (2011年2月7日). 2011年10月2日閲覧。
- ^ ハフポスト日本版、運営会社を設立 朝日新聞社(2013年4月24日)
- ^ 未来メディアプロジェクト | 朝日新聞社インフォメーション
- ^ ハフポスト日本版の新編集長にジャーナリスト高橋浩祐氏 9月8日就任
- ^ “知られざるAOL、買収決断したベライゾンの思惑”. 日本経済新聞 (2015年6月4日). 2020年11月21日閲覧。
- ^ 竹下隆一郎氏がハフィントンポスト日本版新編集長に就任へ
- ^ “アリアナ・ハフィントン、ハフィントンポストを離れる―新しいウェルネス・スタートアップThriveに集中”. 2017年4月6日閲覧。
- ^ “BuzzFeed Japanと「ハフポスト日本版」運営元が合併 各メディアは存続”. ITmedia NEWS (2021年3月31日). 2021年3月31日閲覧。
- ^ ハフポスト日本版 新編集長に泉谷由梨子氏が就任
- ^ a b コメントガイドライン ハフィントン・ポスト 2017年1月14日閲覧。
- ^ O'Reilly, Bill (February 21, 2008). “Hate Speech and the 'Net”. BillOReilly.com. 2008年5月4日閲覧。
- ^ “Bill O’Reilly: Arianna Huffington Is a Bad, Bad Girl Who Needs to Be Punished”. New York Magazine. (February 22, 2008) 2008年9月6日閲覧。
- ^ “Bill O'Reilly Needs to Enroll in "Understanding the Internet 101"”
- ^ “WBAL-TV fires reporter over prank”
- ^ “simon Owens: Science bloggers challenge credibility of Huffington Post “wellness” editor”
- ^ “Steven Novella: The Huffington Post’s War On Science”
- ^ Parikh, Rahul K. (2009年5月15日). “The Huffington Post is crazy about your health”. Salon. 2009年9月2日閲覧。
- ^ “寄稿ブロガーの反感を買う、ハフポストの方針変更:「無報酬なのにもっと働かされる」”. 2017年4月6日閲覧。
- ^ Coppins, McKay (2017年7月2日). “How the Left Lost Its Mind”. アトランティック 2024年8月15日閲覧. "the HuffPost contributor platform—an un-vetted, unedited section of the site that operates apart from its professional journalism—has been a vehicle for some of the most bizarre, and outright craziest, content to go viral on the left in recent years."
- ^ Lucas, Suzanne (2018年1月2日). “HuffPost Editor Says New Year's Resolution Is to "Kill All Men"”. Inc.com. 2020年10月21日閲覧。
- ^ a b Hsu, Tiffany (2019年7月21日). “Jeffrey Epstein Pitched a New Narrative. These Sites Published It.” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331 2019年12月30日閲覧。
- ^ 49th Southern California Journalism Award Winners Archived 2009年1月11日, at the Wayback Machine.
- ^ Huffington Post page for Bennet Kelley
- ^ “The world's 50 most powerful blogs”. Observer (2008年3月9日). 2008年9月23日閲覧。
- ^ “The Huffington Post - 25 Best Blogs 2009”. TIME 2009年9月2日閲覧。
- ^ Kiri Blakeley (2009年7月14日). “In Pictures: The Most Influential Women In Media - No. 12: Arianna Huffington”. Forbes.com. 2012年5月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年9月2日閲覧。
- ^ Close. “Arianna Huffington | MediaGuardian 100 2009 | Media | guardian.co.uk”. Guardian. 2009年9月2日閲覧。