σコンパクト空間
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(シグマコンパクト位相空間から転送)
数学において、位相空間がσコンパクト (σ-compact) であるとは、可算個のコンパクト部分空間の合併であることをいう[1] 。
空間がσ局所コンパクト (σ-locally compact) であるとは、σコンパクトかつ局所コンパクトであることをいう[2]。
性質と例
[編集]- すべてのコンパクト空間はσコンパクトであり、すべてのσコンパクト空間はリンデレーフ空間である(すなわちすべての開被覆は可算部分被覆を持つ)[3]。逆は成り立たない。例えば、標準的なユークリッド空間 (Rn) はσコンパクトだがコンパクトでなく[4]、実数直線上の下極限位相はリンデレーフだが σ コンパクトでない[5]。実は、補可算位相はリンデレーフだがσコンパクトでも局所コンパクトでもない[6]。
- σコンパクトかつ局所コンパクトな空間はパラコンパクトである[7]。とくに、多様体がσコンパクトならばパラコンパクトである[8]。逆に、パラコンパクト多様体の連結成分の個数が高々可算個であればσコンパクトである[8]。
- G が位相群で G が1点で局所コンパクトであれば、G はすべての点で局所コンパクトである。したがって、直前の性質より、G がσコンパクトハウスドルフ位相群でベール空間でもあれば、G は局所コンパクトである。これはハウスドルフ位相群がベール空間でもあればσコンパクト性から局所コンパクト性が従うことを示している。
- 直前の性質より例えば Rω はσコンパクトでない。なぜならば、仮にσコンパクトとすると、Rω は位相群であってベール空間でもあるから、局所コンパクトでなければならない。
- σコンパクト空間 X が第二類(resp. ベール) であることと X が局所コンパクトであるような点の集合が X において空でない(resp. 稠密である)ことは同値である[10]。
関連項目
[編集]脚注
[編集]参考文献
[編集]- Steen, Lynn A. and Seebach, J. Arthur Jr.; Counterexamples in Topology, Holt, Rinehart and Winston (1970). ISBN 0-03-079485-4.
- Willard, Stephen (2004). General Topology. Dover Publications. ISBN 0-486-43479-6
- 松島与三 (2008). 多様体入門. 数学選書5 (37 ed.). 裳華房. ISBN 978-4-7853-1305-0