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ショク川

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シヨック川から転送)
ショク川の源流周辺。
ショク川と河谷。
「SHOYOK」と表示されている地図の例。
パキスタン側に向かってショク川を見下ろす、高さ35メートルの弥勒菩薩像。

ショク川(ショクがわ、Shyok River、ウルドゥー語: دریائے شیوک‎)は、インドラダック北部や、パキスタンギルギット・バルティスタン州ガンチェ県英語版を貫流する、全長およそ550 km (340 mi)の河川。この川の名の、ウイグル語ヤルカンド方言における文字通りの意味は「死の川」である。

この川の名称のローマ字表記には揺れがあり、「Shoyok」とされることもある。日本語では、シュヨク川[1]ショック川[2]シヨック川[3]などの表記が用いられることもある。

概要

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ショク川はインダス川の支流のひとつであり、シアチェン氷河の一部を成すリモ氷河に発している。ヌブラ川英語版と合流してからは、川幅が広くなる。ショク川の流れる経路は極めて珍しいもので、リモ氷河に発した流れは最初南東に向かうが、パンゴン山脈英語版にぶつかると北西に向きを変えて、それまでの上流部の流れと並行するように逆向きに流れている。広い河谷を流れて来たシャク川は、チャルンカ英語版を過ぎると狭い峡谷に入り、トゥルトゥク英語版を貫流し[4]、ティアクシ (Tyakshi) を通って、パキスタン側に入る。シャク川は、スカルドゥの町の東にあるケリス (Keris) で、インダス川に注ぐ[5][6]

シアチェン氷河に発するヌブラ川は、ショク川と似た流れ方をする。ティルキット (Tirkit) までは南東に向かって流れるヌブラ川は、ショク川に近づくと北西に向きを変える。これら二つの重要な河川の経路が似ているということは、おそらくこの近辺で北西-南東方向に何本もの一連の古い断層が走っており、上流部の流れを限られた範囲に封じているものと思われる。インダス川とショク川は、分厚い第四紀の堆積層をもっており、地質学研究者にとっては貴重な研究材料の宝庫となっている。

ショク河谷

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カプル英語版の河谷を流れるショク川。
湾曲部を挟んで奥に見えるインド側の村カルファク英語版と、手前のパキスタン側の村ユゴ英語版。いずれもショク川左岸にある。この写真は西側から東向きに撮影している。

ショク河谷 (the Shyok Valley) は、ラダックに位置するショク川の河谷である。この河谷は、ヌブラ河谷にも近い。

レー北方に位置するラダック山脈英語版を越えるであるカルドゥン・ラは、ショク河谷やヌブラ河谷への入口にあたる。ヌブラ河谷を遡っていくと、やがてシアチェン氷河に達する。

脚注

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  1. ^ 大谷具幸小嶋智今枝久典永広昌之板谷徹丸・N.X. Thanh・T. Ahmad「インド北部・カラコルム断層に発達するマイロナイトの形成過程」『日本地質学会学術大会講演要旨』2007(0)、2007年、432頁。  NAID 130004594501
  2. ^ Mayumi (2016年8月18日). “世界の最果て!天空のオアシス「ヌブラ渓谷」”. Wanderlust Inc.. 2018年11月28日閲覧。
  3. ^ 風神 (2017年7月7日). “ヒマラヤ西端の地を行く 3カプルー渓谷へ、カプルーパレス”. forTravel, Inc.. 2018年11月28日閲覧。
  4. ^ Turtuk, the village on the India-Pak border, is where the clichés stop and fantasies begin”. 2018年11月27日閲覧。
  5. ^ Aerial view of river junction
  6. ^ Bennett-Jones, Owen; Brown, Lindsay; Mock, John (2004-09-01). Pakistan and the Karakoram Highway. Lonely Planet Regional Guides (6th Revised ed.). Lonely Planet Publications. p. 306. ISBN 978-0-86442-709-0. https://books.google.com/books?id=Bu4yHImhtIYC&pg=PA306 2009年8月26日閲覧。 

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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