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ジャック・アイヴス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジャック・D・アイヴス
Jack D. Ives
Jack Ives photographing in the Pamirs
人物情報
生誕 (1931-10-15) 1931年10月15日
イングランドの旗 イングランド グリムズビー
死没 (2024-09-15) 2024年9月15日(92歳没)
国籍 カナダ人
出身校 ノッティンガム大学 B.A. (1953年)
マギル大学モントリオール Ph D. (1956年)
配偶者 ポーリン・アンジェラ・H・コーディングリー
子供 4人
学問
研究分野 山岳コミュニティと環境の持続可能な管理
研究機関 マギル大学、コロラド大学ボルダー校カリフォルニア大学デービス校
博士課程指導教員 ブライアン・バード (マギル)
他の指導教員 クークレイン・キング[1] (ノッティンガム大学)
特筆すべき概念 瞬間的な氷河化。いわゆるヒマラヤ環境劣化理論の誤りを暴く。山岳学問題の世界的な優先順位付け
影響を受けた人物 ラグナー・ステファンソン[2][3]、カール・トロール[4][5]、ワルサー・マンシャード[6]
主な受賞歴
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ジャック・D・アイヴス(Jack D. Ives、1931年10月15日 - 2024年9月15日)は、イギリス生まれのカナダ地理学者、山岳環境研究者[7]コロラド大学ボルダー校カリフォルニア大学デービス校などの教授を経て、カールトン大学非常勤教授 (Adjunct professor)[7]

経歴

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1953年イングランドノッティンガム大学BAを取得した後、1954年に結婚してカナダへ移り住み、1956年モントリオール英語大学であるマギル大学PhDを取得した[7]

1957年から1960年にかけて、マギル大学地理学科の助手 (Assist. Prof.) を務めた後、エネルギー鉱山資源省英語版(後の天然資源省英語版の前身のひとつ)勤務を経て、1960年からコロラド大学ボルダー校の教員となり、1967年に教授に昇任した[7]北海道大学教授の渡辺悌二は、この時期の指導学生のひとりである[8]

1989年カリフォルニア大学デービス校教授に転じ、1997年まで在籍した[7]

この間、1978年から2000年にかけて、国連大学の山岳地域の生態系と持続的発展に関するプロジェクト (Project on Mountain Ecology and Sustainable Development) の研究コーディネーターを長く務めて、世界各地の山岳地域でフィールドワークを行い、1992年には、環境と開発に関する国際連合会議(UNCED:リオデジャネイロ)には公式代表団の一員として参加した[7]

2006年には、山岳地域の地理学への貢献に対して、王立地理学会から金メダル(パトロンズ・メダル)を贈られた[9]

2007年には、アイスランド政府からファルコン勲章騎士十字章を贈られた[7]

2024年9月15日に死去[10]

脚注

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  1. ^ “Professor who scaled heights that few can hope to equal”, The Northern Echo, (26 January 2020), https://www.thenorthernecho.co.uk/news/18185680.professor-scaled-heights-can-hope-equal/ 17 April 2020閲覧。 
  2. ^ Ives, Jack (2007). Skaftafell in Iceland: A thousand years of change. Reykjavik, Iceland: Ormstunga. ISBN 978-9979-63-055-5 
  3. ^ “Skaftafell in Iceland—A Thousand Years of Change (review)”. Mountain Research and Development 28 (3): 335–336. (1 August 2008). doi:10.1659/mrd.mm040. 
  4. ^ González-Trueba, J.J.; García-Ruiz, J. M. (2012). “Jack Ives and the geoecology of mountain areas”. Pirineos 167 (5): 7–13. doi:10.3989/Pirineos.2012.167001. hdl:10261/50100. http://pirineos.revistas.csic.es/index.php/pirineos/article/view/225/224 23 January 2024閲覧。. 
  5. ^ Messerli, Bruno (2016). “Foreword”. In Mainali, Kumar; Sicroff, Seth. Jack D. Ives, Montologist: Festschrift for a Mountain Advocate. Himalayan Association for the Advancement of Science. pp. xvii-xl. ISBN 978-9937-0-1567-7 
  6. ^ “Ives, Jack D.: Sustainable Mountain Development. Getting the Facts Right”. Erdkunde 68 (3): 223. (2014). https://www.erdkunde.uni-bonn.de/archive/2014/ives-jack-d.-sustainable-mountain-development.-getting-the-facts-right 23 January 2024閲覧。. 
  7. ^ a b c d e f g Jack D. Ives Adjunct Professor”. Geography and Environmental Studies, Carlton University. 2016年12月8日閲覧。
  8. ^ 江本嘉伸 (2011年1月6日). “我ら皆、山の民”. 日本山岳会. 2016年12月8日閲覧。
  9. ^ Medals and Awards, Gold Medal Recipients” (PDF). Royal Geographical Society. 2016年12月7日閲覧。
  10. ^ In Memorium, Jack D. Ives” (英語). Geography (2024年10月2日). 2024年10月5日閲覧。