スルザー
スルザー(ズルツァー、Sulzer)は、スイスの機械メーカー。1834年設立。各種ポンプ・化学工業用装置・医療用器具の製造、タービン・ポンプ・コンプレッサー・モーター・発電機などのメインテナンスを手がける。
組織
[編集]スルザーは4つの事業部門からなる。
- ポンプ機械装置 (Pumps Equipment)
- ポンプの製造・アフターサービス。
- 回転機械装置サービス (Rotating Equipment Services)
- タービン・ポンプ・コンプレッサー・モーター・発電機などの回転機械装置のメインテナンス。
- ケムテック (Chemtech)
- 分離カラム、スタティックミキサーなどの化学工業向け装置の製造・アフターサービス。
- アプリケーターシステムズ (Applicator Systems)
- 医療用混合器具、医療用および工業用注入器具の製造・アフターサービス。
歴史
[編集]スルザーは1834年、スイス・チューリヒ州の都市、ビンテルトゥール (Winterthur) でスルザー・ブラザーズ (Sulzer Brothers) 社として設立され、当初は紡績機や織機の製造を主要な事業としていた。その後、ルドルフ・ディーゼルによってディーゼルエンジンが発明されると、その特許を1893年に購入。そして1898年、スルザー最初のディーゼルエンジンが製造された。1930年代から1940年代にかけて、スルザーのディーゼルエンジンを搭載したディーゼル機関車がヨーロッパや南アメリカを中心に世界中で用いられた。日本においても船舶用、機関車用等で使用された。
1982年に織機事業をゲオルクフィッシャーから買収した。
1990年、ディーゼルエンジン製造部門を分離子会社化し、ニュー・スルザー・ディーゼル社 (New Sulzer Diesel, NSD) を設立した。1997年に同子会社はフィンランドのバルチラ・ディーゼル(Wärtsilä Diesel) と合併し、バルチラNSD(Wärtsilä NSD) となった。2000年に同社はバルチラ社(Wärtsilä Corporation)となった。
2000年、タービン製造部門をMANグループに売却した。
2007年、ロシア企業のレノヴァがスルザーの筆頭株主となった。
トヨタ産業技術記念館には1898年スルザー社製の定置式蒸気機関が展示される[1]。
関連項目
[編集]- ディーゼルエンジン - ルドルフ・ディーゼル
- エッシャーウイス
- バルチラ
- MAN (企業)
- 国鉄DF50形ディーゼル機関車(0番台) - スルザー製エンジン(三菱重工業によるライセンス生産)を搭載するディーゼル機関車