サステナブルファイナンス
サステナブルファイナンス(英語: Sustainable finance)は、新たな産業・社会構造への転換を促し、持続可能な社会を実現するための金融手法である[1]。
概要
[編集]2006年に責任投資原則(PRI)が策定された。2007年に欧州投資銀行(EIB)が「Climate Awareness Bond」を発行、2008年に初の「グリーンボンド」を世界銀行が発行した[2]。
2015年に持続可能な開発目標(SDGs)とパリ協定が採択された。国際資本市場協会(ICMA、en:International Capital Market Association)によりグリーンボンド原則、ソーシャルボンド原則、グリーンローン原則、サステナビリティ・リンク・ローン原則、サステナビリティ・リンク・ボンド原則などの策定が進んだ。
また、関連する規定としては、赤道原則(en:Equator Principles)やEUタクソノミー(en:EU taxonomy for sustainable activities)などがある。
種類
[編集]- グリーンファイナンス
- サステナビリティ・リンク・ローン[5]
- サステナビリティ・リンク・ボンド
- トランジションファイナンス[6]
- トランジション・ボンド
- トランジション・ローン
- トランジション・リンク・ローン
- SDGs債
- ソーシャルボンド
- サステナビリティボンド
日本
[編集]日本国内では、初のグリーンボンドが2014年(平成26年)に日本政策投資銀行により発行された[7]。
日本政府も力を入れており、2017年(平成29年)の環境省「グリーンボンドガイドライン」、2020年(令和2年)の環境省「グリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン2020年版」、2021年(令和3年)の金融庁・経済産業省・環境省「クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針」、金融庁「ソーシャルボンドガイドライン」、2022年(令和4年)の環境省「グリーンボンド及びサステナビリティ・リンク・ボンドガイドライン2022年版」、「グリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン2022年版」などの策定を進めるとともに、また金融庁より2020年(令和2年)以降「サステナブルファイナンス有識者会議」が設置されている[8]。
脚注・出典
[編集]- ^ サステナブルファイナンスの取組み:金融庁
- ^ グリーンボンド等の発展の沿革 | グリーンボンド概要 | ボンド | グリーンファイナンスポータル
- ^ グリーンボンドとは | グリーンボンド概要 | ボンド | グリーンファイナンスポータル
- ^ グリーンローンとは | グリーンローン概要 | ローン(融資) | グリーンファイナンスポータル
- ^ サステナビリティ・リンク・ローンとは | サステナビリティ・リンク・ローン概要 | ローン(融資) | グリーンファイナンスポータル
- ^ トランジションファイナンスについて 経済産業省 2022年6月
- ^ 日本政策投資銀行:発行概要 | グリーンボンド発行促進プラットフォーム
- ^ サステナブルファイナンス有識者会議:金融庁