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ハンス・モーティア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ターザン・ゾロから転送)
ハンス・モーティア
プロフィール
リングネーム ハンス・モーティア
ターザン・ゾロ
グレート・ゾロ
マイティ・ゾロ
ドクター・X
ミスター・X
ロード・チャールズ・モンタギュー
ダッチ・ハウレット
本名 ジェイコブ・グロッブ
ニックネーム 鉄腕怪人[1]
身長 195cm[2]
体重 124kg(全盛時)[2]
誕生日 1924年1月28日[2]
死亡日 (2010-12-15) 2010年12月15日(86歳没)[3]
出身地 オランダの旗 オランダ
南ホラント州ライデン[2]
スポーツ歴 ボディビル[3]
デビュー 1946年[2]
引退 1972年
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ハンス・モーティアHans Mortier、本名:Jacob Grobbe1924年1月28日 - 2010年12月15日)は、アメリカ合衆国で活動したオランダ出身のプロレスラー

ボディビルで鍛え上げた筋骨隆々の肉体美を売り物に、後のマッチョ系レスラーのルーツとなるヒールとして活躍した[1]

来歴

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第二次世界大戦後にアメリカへ渡り、ボディビルダーを経て1946年にデビュー[2]オハイオ地区を主戦場にオランダ人ヒールダッチ・ハウレットDutch Howlett)として、1950年にはロニー・エチソンアントニオ・ロッカカール・クラウザーらと対戦[4]。6月22日にはハードボイルド・ハガティと組んで同地区認定のアメリカン・タッグ王座を獲得した[5]

1950年代中盤より覆面レスラーに変身し、グレート・ゾロGreat Zorro)、マイティ・ゾロMighty Zorro)などと名乗って活動。1956年12月30日にはハワイホノルルにて、ルー・テーズNWA世界ヘビー級王座に挑戦している[6]1958年6月19日にはテキサス西部のアマリロ地区において、ドリー・ファンクが返上して空位となっていたNWA北米ヘビー級王座の争奪トーナメントに出場。1回戦でジョー・ブランチャード、2回戦でボブ・エリオット、準決勝でボブ・ガイゲル、決勝でドン・カーティスを破り、新王者となった[7][8]

1963年ドイツ空軍の飛行帽をかたどった金ラメのヘッドギアを被り、ハンス・モーティアHans Mortier)と名乗って素顔でWWWFに登場[2]。6月21日と7月12日、ニューヨークマディソン・スクエア・ガーデンにてブルーノ・サンマルチノWWWF世界ヘビー級王座に連続挑戦した(6月21日の試合は、前月にバディ・ロジャースを破って新王者となったサンマルチノの、MSGにおける初防衛戦でもある)[9]。WWWFではサンマルチノをはじめエドワード・カーペンティアボボ・ブラジルとも抗争を展開、キラー・コワルスキーゴリラ・モンスーンらと共にヒールのトップとして活躍した[10][11]

1966年11月、ターザン・ゾロTarzan Zorro)のリングネームで覆面レスラーとして日本プロレスに初来日。12月1日に名古屋市金山体育館にて同じく初来日のフリッツ・フォン・エリックと組み、ジャイアント馬場&吉村道明が保持していたインターナショナル・タッグ王座に挑戦、3本勝負の1本目は吉村にフォールを取られたものの、1対1のタイスコアのまま60分時間切れ引き分けの戦績を残した[12]。12月3日には日本武道館においてエディ・モロー(ジェリー・モローの実兄ジャック・クレインボーン)をパートナーに、馬場の返上で空位となっていたアジアタッグ王座を吉村&大木金太郎と争い、12月16日の台東区大会では大木の極東ヘビー級王座にも挑戦している[12]

その後はハンス・モーティアのキャラクターに戻り、1967年はハワイにてニック・ボックウィンクルパンピロ・フィルポディーン樋口カーティス・イヤウケアリッパー・コリンズカール・ゴッチらと対戦[13]。同年下期からはWWWFに再登場、9月25日と10月23日のMSG定期戦において、王者サンマルチノに再び連続挑戦している[9]。ニューヨークを離れるとフロリダ地区に参戦して、1969年1月28日にザ・グラディエーターことリック・ハンターからNWAフロリダ・ヘビー級王座を奪取[14]。戴冠中は3月5日にマイアミ、3月8日にナッソーにて、ドリー・ファンク・ジュニアが保持していたNWA世界ヘビー級王座に挑戦した[15]

1969年10月より、ロード・チャールズ・モンタギューLord Charles Montague)と名乗り、英国貴族ギミックとした新キャラクターとなってテキサス東部のダラス地区に登場[2]ジョニー・バレンタイン率いるヒール軍団の一員となって、キラー・カール・コックスリッパー・シクナプロフェッサー・ボリス・マレンコらと共闘し、同地区のエース兼プロモーターだったフリッツ・フォン・エリックをはじめ、ミル・マスカラスワフー・マクダニエルと抗争を展開した[16][17]

キャリア末期の1971年は再び覆面を被り、ミスター・XMr. X)のリングネームでカナダモントリオール地区に参戦。6月21日にジョー・ルダックを破り、同地区のフラッグシップ・タイトルだったインターナショナル・ヘビー級王座を獲得、8月30日にアブドーラ・ザ・ブッチャーに敗れるまで保持した[18]。陥落直後の9月、ドクター・XDr. X)の名義で国際プロレスに来日。ストロング小林ラッシャー木村サンダー杉山とシングルマッチで対戦し、同時参加したレッド・バスチェンオックス・ベーカーともタッグを組んだ[19]。その後は1972年まで、トロント地区にハンス・モーティアまたはターザン・ゾロとして出場していた[20]

晩年は闘病生活を続け[2]2010年12月15日に86歳で死去[3]。日本マットには、それぞれ別名義の覆面レスラーとして2回参戦しているが、もっとも著名なギミックである素顔のハンス・モーティアとしての来日は実現しなかった[1]

得意技

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獲得タイトル

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ミッドウエスト・レスリング・アソシエーション
NWAウエスタン・ステーツ・スポーツ
  • NWA北米ヘビー級王座(テキサス西部版):1回[7]
  • NWA世界タッグ王座(テキサス西部版):1回(w / クルト・フォン・ポッペンハイム)[21]
NWAミッドパシフィック・プロモーションズ
チャンピオンシップ・レスリング・フロム・フロリダ
  • NWAフロリダ・ヘビー級王座:1回[14]
NWAビッグタイム・レスリング
インターナショナル・レスリング・アソシエーション
  • インターナショナル・ヘビー級王座(ケベック版):1回[18]

脚注

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  1. ^ a b c 『世界名レスラー100人伝説!!』P100-101(2003年、日本スポーツ出版社、監修:竹内宏介
  2. ^ a b c d e f g h i Dreaded heel Hans Mortier dies”. Slam Wrestling. 2019年3月15日閲覧。
  3. ^ a b c d Hans Mortier”. Online World of Wrestling. 2019年3月15日閲覧。
  4. ^ The AHS matches fought by Hans Mortier in 1950”. Wrestlingdata.com. 2019年3月15日閲覧。
  5. ^ a b American Tag Team Title [Ohio]”. Wrestling-Titles.com. 2019年3月15日閲覧。
  6. ^ The Records of NWA World Heavyweight Championship Matches 1956”. Wrestling-Titles.com. 2019年3月17日閲覧。
  7. ^ a b NWA North American Heavyweight Title [W. Texas]”. Wrestling-Titles.com. 2019年3月15日閲覧。
  8. ^ The MMP matches fought by Hans Mortier in 1958”. Wrestlingdata.com. 2019年3月15日閲覧。
  9. ^ a b Madison Square Garden 1963-1969”. The History of WWE. 2019年3月15日閲覧。
  10. ^ WWE Yearly Results 1963”. The History of WWE. 2019年3月15日閲覧。
  11. ^ WWE Yearly Results 1964”. The History of WWE. 2019年3月15日閲覧。
  12. ^ a b JWA 1966 Winter Series”. Puroresu.com. 2019年3月15日閲覧。
  13. ^ The Hawaii matches fought by Hans Mortier in 1967”. Wrestlingdata.com. 2019年3月15日閲覧。
  14. ^ a b NWA Florida Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2019年3月15日閲覧。
  15. ^ The Records of NWA World Heavyweight Championship Matches 1969”. Wrestling-Titles.com. 2019年3月15日閲覧。
  16. ^ The WCCW matches fought by Hans Mortier in 1969”. Wrestlingdata.com. 2019年3月15日閲覧。
  17. ^ The WCCW matches fought by Hans Mortier in 1970”. Wrestlingdata.com. 2019年3月15日閲覧。
  18. ^ a b World Heavyweight Title / International Heavyweight Title [Québéc]”. Wrestling-Titles.com. 2019年3月15日閲覧。
  19. ^ IWE 1971 Dynamite Series”. Puroresu.com. 2019年3月15日閲覧。
  20. ^ The MLW matches fought by Hans Mortier in 1972”. Wrestlingdata.com. 2019年3月15日閲覧。
  21. ^ NWA World Tag Team Title [W. Texas]”. Wrestling-Titles.com. 2019年3月15日閲覧。
  22. ^ NWA Hawaii Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2019年3月15日閲覧。
  23. ^ NWA American Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2019年3月15日閲覧。

外部リンク

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