デスバレー (研究開発)
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(ダーウィンの海から転送)
デスバレー(valley of death 死の谷)とは、研究戦略、技術経営、プロジェクトマネジメント等において、研究開発が、次の段階に発展しない状況やその難関・障壁となっている事柄全般を指す用語である。具体的には、基礎研究が応用研究に、また、研究開発の結果が事業化に活かせない状況あるいはその難関・障壁を指す用語である[1][2][3]。 日本語の文献では「死の谷」と書かれることもある。デスバレーの名は、デスヴァレー (カリフォルニア州) に因む。
デスバレーという用語は、もともとは、「技術開発が資金調達の問題から実用化に至らない状態」のみを指す用語であったが[4][5]、最近では、資金的なリソース以外の様々なリソースの不足や法律、制度等の外的要因なども含めて、基礎研究が応用研究に、または研究開発の結果が事業化に活かせない状態あるいはその原因全般を指すようになりつつある[6][7]。
同義あるいは近い意味の言葉として、「魔の川」「ダーウィンの海」という言葉もある[3]。 特に技術経営の分野では、研究開発と事業化までの難関・障壁を、研究開発のフェーズによって
- 「魔の川」:基礎研究から応用研究までの間の難関・障壁
- 「デスバレー(死の谷)」:応用研究からニュービジネスあるいは、製品化(パイロットライン)までの間の難関・障壁
- 「ダーウィンの海」:ニュービジネスあるいは、製品化(パイロットライン)から、事業化までの間の難関・障壁
のように分類しているが、これらすべてを総称して「デスバレー」ということもある。
参考文献
[編集]- ^ “産学連携でのWIN-WINを得るには”. 産学官連携ジャーナル Vol.2 No.8 2006 (2006年8月5日). 2024年12月8日閲覧。
- ^ “デスバレー現象と産業再生―政策創発研究シリーズ第1回成果発表-”. 三菱総合研究所 (2003年1月23日). 2003年3月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月8日閲覧。
- ^ a b “R&Dバブル崩壊後のハイテク開発戦略 「死の谷を越えて」”. 野村総合研究所 (2003年5月7日). 2024年12月8日閲覧。
- ^ “デスバレーとは”. 日経XTECH (2003年10月15日). 2024年12月8日閲覧。
- ^ “「失われた10年」と「デスバレー」の根は同じ―― 産業競争力を強化する知財政策(5)”. 日経BP (2004年3月29日). 2004年4月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月8日閲覧。
- ^ “第49回シンポジウム デスバレーを乗り越える手術支援システム ロボット工学セミナーのご案内”. 日本ロボット学会 (2008年10月23日). 2009年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月8日閲覧。
- ^ “新技術ベンチャーにおけるデスバレー現象”. 奈良先端科学技術大学院大学 (2005年9月1日). 2024年12月8日閲覧。