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パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ドンキホーテHDから転送)
株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス
Pan Pacific International Holdings Corporation
種類 株式会社
機関設計 監査等委員会設置会社[1]
市場情報
東証プライム 7532
1998年6月19日上場
略称 PPIH、パンパシHD[2]
本社所在地 日本の旗 日本
150-0043
東京都渋谷区道玄坂2丁目25番12号
北緯35度39分35.8秒 東経139度41分49.5秒 / 北緯35.659944度 東経139.697083度 / 35.659944; 139.697083座標: 北緯35度39分35.8秒 東経139度41分49.5秒 / 北緯35.659944度 東経139.697083度 / 35.659944; 139.697083
設立 1980年昭和55年)9月5日
(株式会社ジャスト)[3]
業種 小売業
法人番号 7013201016303 ウィキデータを編集
事業内容 グループ経営企画・管理
代表者
資本金 235億3千8百万円
2024年6月30日現在)
発行済株式総数 6億3,502万8,540株
(2024年6月30日現在)
売上高 連結:2兆951億77百万円
単独:781億21百万円
(2024年6月期)
営業利益 連結:1,401億93百万円
単独:291億67百万円
(2024年6月期)
経常利益 連結:1,487億9百万円
単独:369億60百万円
(2024年6月期)
純利益 連結:887億1百万円
単独:338億79百万円
(2024年6月期)
純資産 連結:5,470億3百万円
単独:1,450億84百万円
(2024年6月30日現在)
総資産 連結:1兆4,984億10百万円
単独:7,086億91百万円
(2024年6月30日現在)
従業員数 連結:17,168人
単独:2,955人
(2024年6月30日現在)
決算期 6月30日
会計監査人 UHY東京監査法人
主要株主
主要子会社 #グループ企業の項目を参照
関係する人物 安田隆夫(創業者・現非常勤取締役)
外部リンク https://ppih.co.jp/
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株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス: Pan Pacific International Holdings Corporation[4])は、主に総合ディスカウントストア・ドン・キホーテや長崎屋等の企業集団を展開する、日本持株会社である。本社は東京都渋谷区道玄坂に所在。東京証券取引所プライム上場。2019年2月1日、ドン・キホーテホールディングスから社名変更[5]

連結子会社ドン・キホーテユニー(共に100%子会社)、孫会社に長崎屋(ドン・キホーテ完全子会社)などがある。また、2023年2月末現在、ファミリーマートやユニーに米飯等を製造するカネ美食品の39.44%の株式を保有している[6]

沿革

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  • 1978年昭和53年)10月 - 創業者である安田隆夫が29歳の時、西荻窪に18坪の雑貨店「泥棒市場」を開業。この店舗で、現在の「ドン・キホーテ」の特徴である「深夜営業」「圧縮陳列」「POP洪水」の手法が確立された[7]。なお、「泥棒市場」の店舗は5年ほどで他人に売却している[7]
  • 1980年(昭和55年)9月 - 個人事業の「泥棒市場」を法人化[8]。卸売販売及び小売販売を目的として、「株式会社ジャスト」を東京都杉並区桃井四丁目4番19号に資本金300万円で設立。
  • 1983年(昭和58年)9月 - 埼玉県和光市に現金卸売専業の会社「株式会社リーダー」を設立。
  • 1989年平成元年)3月 - 「株式会社ジャスト」として小売業に再参入を図るため[7]、「消費者に良い品をより安く販売する」をモットーに、東京都府中市に「ドン・キホーテ」1号店となる府中店を開設[8]。府中店は当初、毎月1000万円の赤字を出しており、卸売業「リーダー」の利益で赤字を補填する状況であった[8]
  • 1993年(平成5年)11月 - 「ドン・キホーテ」2号店となる杉並店を開設[8]。この時点で1号店の府中店の年間売上は20億円を突破しており、「ドン・キホーテ」のビジネスモデルが成功することを安田は確信した[8]。杉並店の初年度の年間売上は15億円であった[8]。この頃から安田は小売業に専念し始めるようになる[8]。「リーダー」は外販を縮小するとともに、卸売機能自体は「株式会社ドン・キホーテ」の内部に事実上組み込まれ、2011年6月に「株式会社リーダー」は清算された[9]
  • 1995年(平成7年)
    • 3月 - 本部(本社機能)を東京都府中市若松町四丁目3番地に移転。
    • 9月 - 商号を株式会社ドン・キホーテに変更。
  • 1996年(平成8年)12月 - 株式店頭登録。
  • 1997年(平成9年)11月 - 本店を東京都江戸川区北葛西四丁目14番1号に移転。
  • 1998年(平成10年)
    • 6月 - 東京証券取引所市場第二部に上場。
    • 9月 - ドン・キホーテ公式マスコットキャラクター「ドンペン」誕生。
  • 2000年(平成12年)7月 - 東京証券取引所市場第一部銘柄へ指定変更。
  • 2006年(平成18年)
    • 2月 -
      • 弁当・総菜チェーンであるオリジン東秀の買収を画策するも同社経営陣の反対並びにイオンによる友好的TOB(株式公開買付け)実施により、断念。保有していたオリジン株をイオンに売却した[10]
      • 米国ハワイ州での店舗運営を目的としてDon Quijote (USA) Co., Ltd.を連結子会社化。
    • 9月 - 本店を東京都新宿区西新宿二丁目6番1号に移転。
  • 2007年(平成19年)
    • 1月 - DIY事業を営むドイト株式会社を連結子会社化。
    • 10月 - 総合スーパー事業を営む株式会社長崎屋を連結子会社化。
  • 2009年(平成21年)
    • 9月 - 本店を東京都目黒区青葉台2-19-10に移転。ドン・キホーテ中目黒本店を開業。
    • 10月 - プライベートブランド「情熱価格」の販売を開始。
  • 2011年(平成23年)4月 - 創業者・安田隆夫が編纂した企業理念集「源流」を発行。
  • 2013年 (平成25年)
    • 7月 - 海外事業持株会社として、シンガポール共和国にPan Pacific International Holdings Pte. Ltd.(現・Pan Pacific Retail Management (Singapore) Pte. Ltd.)を設立。
    • 9月 - 北米及びハワイ州での店舗運営を目的として、MARUKAI CORPORATIONを連結子会社化。
    • 12月 - 商号を株式会社ドンキホーテホールディングス(現・パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH))に変更し、純粋持株会社体制に移行。
  • 2014年(平成26年)3月 - 自社発行型電子マネー『majica(マジカ)』サービス開始。
  • 2015年(平成27年)1月 -「TOKYO CENTRAL」1号店を米国カルフォルニア州に開設。
  • 2017年(平成29年)
    • 8月 - ユニー・ファミリーマートホールディングス株式会社との資本・業務提携を締結[11]
    • 9月 - 米国ハワイ州において24店舗のスーパーマーケットを展開する、QSI,Inc. の全株式を取得し子会社化。
    • 12月 - 創業者・安田隆夫が開発した"ジャパンブランド・スペシャリティストア"をコンセプトとした新業態、シンガポール1号店「DON DON DONKI オーチャードセントラル店」オープン。
  • 2018年(平成30年)2月 - ユニー株式会社の運営店舗「アピタ大口店」を皮切りにMEGAドン・キホーテUNYへの業態転換を開始。
  • 2019年(平成31年/令和元年)
    • 1月 - ユニー株式会社株式を60%追加取得したことにより、同社を連結子会社(完全子会社)とする[12]
    • 2月 -
      • 商号を株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスに変更[13]
      • タイ1号店「DONKI MALL THONGLOR(DON DON DONKIを中核テナントとする総合アミューズメントモール)」オープン。
    • 7月 - 香港1号店「DON DON DONKI ミラプレイス2店」オープン。
    • 12月 - 源流の英語版である"The Source"を、Michael Emmerich博士の翻訳により発行。
  • 2020年(令和2年)
    • 2月 - グループ内の経営資源の最適配分のためドイト株式会社を会社分割、同社のホームセンター事業及びリフォーム事業をコーナン商事に承継。
    • 10月 - Pan Pacific International Club(PPIC)発足。
    • 12月 - マジカアプリ会員500万人達成。
  • 2021年(令和3年)
    • 2月 - PBブランド「情熱価格」リニューアル。
    • 4月 - 米国カリフォルニア州においてプレミアムスーパーマーケットチェーン「Gelson's」を運営する企業グループの持株会社である、GRCY Holdings, Inc. を子会社化。
    • 9月 - 金融事業展開を目的とし株式会社パン・パシフィック・インターナショナルフィナンシャルサービス(PPIF)を設立。
  • 2024年 (令和6年)
    • 5月- 本社機能を東京都渋谷区道玄坂に移転。
    • 10月 - 登記上の本店を東京都渋谷区道玄坂に移転。

グループ企業

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国内リテール部門

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海外リテール部門

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  • Don Quijote (USA) Co., Ltd.(ハワイ州ホノルル) - SM事業
  • Gelson's Markets - プレミアムスーパーマーケット事業
  • MARUKAI CORPORATION(カリフォルニア州) - SM事業
  • Marukai Hawaii Co. Ltd. - SM事業
  • QSI, Inc.(ハワイ州ホノルル) - SM事業
  • Pan Pacific Retail Management (Singapore) Pte. Ltd.(シンガポール) - SM事業
  • Pan Pacific Retail Management (Hong Kong) Pte. Ltd.(香港) - SM事業
  • MACAU PACIFIC RIM RETAIL MANAGEMENT CO., LTD.(マカオ) - マカオにおける「DON DON DONKI」の運営
  • Taiwan Pan Pacific Retail Management Co., Ltd.(台湾) - 台湾における「DON DON DONKI」の運営
  • Pan Pacific Retail Management(Malaysia) Sdn. Bhd.(マレーシア)マレーシアにおける専門店の運営
  • DONKI Thailand Co., Ltd.(バンコク市) - SM事業

流通部門

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  • 株式会社パン・パシフィック・インターナショナル・トレーディング - 輸入・卸売業
  • 株式会社富士屋商事 - 卸売業
  • 株式会社パン・パシフィックコマース - 輸入・卸売業

サービス部門

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  • 株式会社エアラインホテル - 宿泊事業
  • 株式会社オペレーションシェアードサービス - 総務に関する業務

不動産・テナント部門

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リテールメディア部門

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  • 株式会社pHmedia - 広告・販促プロモーション事業

広告プロモーション部門

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  • 株式会社リアリット - インターネット事業

金融サービス部門

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  • 株式会社パン・パシフィック・インターナショナルフィナンシャルサービス - 金融サービス事業
  • 株式会社UCS - 金融サービス事業

デジタル領域部門

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  • 株式会社カイバラボ - よりよい店舗体験・お客さま理解を深めるためのプラットフォーム

グループを離脱した企業及びブランド

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電子マネー

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当グループでは以下の電子マネーが導入された。

majica

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  • PPIHグループは独自のプリペイドカード電子マネーとしてmajica(マジカ)を導入している。カード発行会社はUCSで、電子マネー機能の運営会社およびアプリ版提供会社はドン・キホーテである。2014年3月18日発行開始。
  • 全国のドン・キホーテ、MEGAドン・キホーテ、長崎屋、ドイトグループなどグループ全店で利用可能で、チャージ金額の1%がポイントとして付与される。会計時にマジカカードを提示すると、購入金額が1001円以上の場合に2020年7月1日以前は10円未満を切り捨て、以降は4円以下を切り捨て9円以下は5円と会計される。年間購入金額に応じたランク別特典や、対象品の割引購入など優遇があり、カード利用者が優遇特典を利用するためには、ClubDonpenモバイルかmajicaアプリでユーザ登録を要する。
  • 登録会員に割引クーポンを発行し、モバイルサイトかアプリに表示されるQRコードかmajica磁気カードを発券機に認識させると、店舗が設定した割引クーポンが1商品につき1枚発行される。商品ごとに設定された発行上限に達すると商品選択ボタン上に「上限に達しました」と表示され、発行されない。1人が同じ商品について複数枚のクーポンは発行できない。まる得クーポンはメルマガ登録会員向けのサービスであったが、majica開始以降はmajica登録会員向けのサービスとなっている。
  • アピタ・ピアゴ各店(MEGAドン・キホーテUNYに転換した店舗を除く)では自社電子マネーのユニコ(uniko)を展開していることもあり、2019年にグループ入りした後もmajicaの利用が出来なかったが、2020年4月6日からmajicaの利用が出来るようになった。unikoの利用終了によりmajicaへ移行を受け付け、残高などを引き継ぐ。なお円満快計はアピタ、ピアゴでは対象外である。

uniko

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脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ 企業統治の体制の概要とその体制を採用する理由 - 株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス
  2. ^ 基本情報 2021年3月9日閲覧
  3. ^ 流通会社年鑑 2003年版, 日本経済新聞社, (2002-12-20), pp. 1459 
  4. ^ 株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス 定款 第1章第1条
  5. ^ ドンキ社名変更、創業者復帰のワケ(日経ビジネス)”. 日本経済新聞 (2019年2月12日). 2023年7月20日閲覧。
  6. ^ 銘柄基本情報 大株主”. カネ美食品. 2023年7月20日閲覧。
  7. ^ a b c 安田隆夫 (2024-06-20), 運 ドン・キホーテ創業者「最強の遺言, 文藝春秋, pp. 256, ISBN 9784166614585 
  8. ^ a b c d e f g 安田隆夫 (2015-11-20), 安売り王一代 私の「ドン・キホーテ」人生, 文藝春秋, pp. 240, ISBN 9784166610525 
  9. ^ 株式会社ドンキホーテホールディングス (2014年9月26日). “有価証券報告書”. 株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス. 株式会社ドンキホーテホールディングス. 2024年8月2日閲覧。
  10. ^ ドンキ、オリジン買収断念/イオンのTOBに応募”. 四国新聞 (2006年2月24日). 2024年11月10日閲覧。
  11. ^ ユニー・ファミリーマートホールディングスとドンキホーテホールディングスとの 資本・業務提携に関する基本合意書の締結について
  12. ^ (開示事項の経過) ユニー株式会社の株式取得(完全子会社化)の 完了に関するお知らせ
  13. ^ ドンキホーテHLDGSは「PPIH」へ ~商号変更のお知らせ~

関連項目

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外部リンク

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