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アフリカノロバ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヌビアノロバから転送)
アフリカノロバ
ソマリノロバ
ソマリノロバ
Equus africanus somaliensis
保全状況評価[1][2][3]
CRITICALLY ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 奇蹄目 Perissodactyla
: ウマ科 Equidae
: ウマ属 Equus
亜属 : ロバ亜属 Asinus
: アフリカノロバ E. africanus
学名
Equus africanus
Heuglin & Fitzinger, 1866
和名
アフリカノロバ[4]
英名
African ass[4]
African wild ass[4]

アフリカノロバ (Equus africanus) は、哺乳綱奇蹄目ウマ科ウマ属に分類される奇蹄類。

分布

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エチオピアエリトリア[3]エジプトジブチスーダンソマリアに分布する可能性もあり[3]

形態

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頭胴長(体長)200センチメートル[4]。尾長45センチメートル[4]。肩高110 - 135センチメートル[4]体重200 - 250キログラム[4]

分類

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本種の学名を、記載の早い家畜ロバと同じEquus asinusとする説もあった。ICZNの強権によりE. asinusは家畜種のみを指す学名として、野生種の学名はE. africanusを引き続き使用することが認められた[5]

Equus africanus africanus Heuglin & Fitzinger, 1866 ヌビアノロバ
ナイル川東岸から紅海沿岸部、スーダン北東部・エリトリア北部にかけて[3]
Equus africanus somaliensis Noack, 1884 ソマリノロバ
エチオピア北東部、エリトリア[3]
四肢に縞模様が入る[6]

人間との関係

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生息地では食用とされたり、薬用になると信じられている[3][4]。骨から作ったスープや体の部位は、結核や腰痛・便秘などに効能があると信じられていることもある[3]

食用や薬用の乱獲、家畜との食物や水の競合などにより、生息数は激減している[3][4]。家畜のロバとの交配による遺伝子汚染も懸念されているが、2015年の時点では本種と家畜のロバが交雑しているという科学的な根拠はない[3]1983年に、ワシントン条約附属書Iに掲載されている(家畜のロバは除く)[2]。ソマリア北部では1970年代には空中撮影から、4,000 - 6,000頭が生息すると推定されていた[3][4]

1930年に、ドイツのヘラブルン動物園で初めて飼育された[6]。日本では1988年に横浜市立金沢動物園で初めて飼育され、1990年には日本で初めて飼育下繁殖に成功した[6]。1990年の時点では5か国10施設で、50頭が飼育されていた[6]

2019年7月30日、日本国内で飼育されていた唯一のソマリノロバの個体「サクラ」について、死亡したと発表。飼育していた東山動植物園の発表によると、年齢は17歳、死因は心不全だった[7]

出典

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  1. ^ I, II and III (valid from 28 August 2020)<https://cites.org/eng> (downroad 11/29/2020)
  2. ^ a b UNEP (2020). Equus africanus. The Species+ Website. Nairobi, Kenya. Compiled by UNEP-WCMC, Cambridge, UK. Available at: www.speciesplus.net. (download 11/29/2020)
  3. ^ a b c d e f g h i j Moehlman, P.D., Kebede, F. & Yohannes, H. 2015. Equus africanus. The IUCN Red List of Threatened Species 2015: e.T7949A45170994. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2015-2.RLTS.T7949A45170994.en. Downloaded on 29 November 2020.
  4. ^ a b c d e f g h i j 小原秀雄 「アフリカノロバ」『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ6 アフリカ』小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著、講談社、2000年、155頁。
  5. ^ Bulletin of Zoological Nomenclature. "International Commission on Zoological Nomenclature, Opinion 2027 (Case 3010). Usage of 17 specific names based on wild species which are predated or contemporary with those based on domestic animals (Lepidoptera, Osteichthyes, Mammalia): conserved". Bulletin of Zoological Nomenclature, Volume. 60, 2003, pp. 81-84.
  6. ^ a b c d 堀浩 「野生種のウマとロバ」『動物たちの地球53 哺乳類II 5 ゾウ・サイ・シマウマほか』増井光子編著、朝日新聞社、1992年、142 - 143頁。
  7. ^ ソマリノロバのサクラが亡くなりました”. 東山動植物園 新着のお知らせ (2019年7月30日). 2019年7月31日閲覧。

関連項目

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