コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ブルックス&ダン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ブルックス&ダン (Brooks & Dunn ) はアメリカ合衆国カントリー・ミュージックデュオ。双方とも歌手で作曲家のキックス・ブルックスロニー・ダンで構成される。1990年、Tim DuBois の提案で、それまでソロで活動していた2人により結成された。ブルックスはジョン・コンリーニッティ・グリッティ・ダート・バンドハイウェイ101などの第1位になったシングル曲を作曲。1980年代、ブルックスとダンもそれぞれソロ曲がチャート入りし、1989年、ブルックスはキャピトル・レコードからアルバムを発表。

1991年にアリスタ・ナッシュビルと契約し、スタジオ・アルバム10枚、クリスマス・アルバム1枚、コンピレーション・アルバムを発表。また50枚のシングルを発表し、うち20枚がビルボードのカントリー・チャートで第1位となり、他の19枚がトップ10に入った。第1位となった曲のうち、B・W・スティーヴンソンカバーである『My Maria 』(1996年)、『Ain't Nothing 'bout You 』(2001年)はビルボードのカントリー・チャートの年間トップとなった。『Ain't Nothing 'bout You 』は6週間第1位となり、デュオで最長となっている。彼らの曲のいくつかはBillboard Hot 100にもランクインし、『Ain't Nothing 'bout You 』と『Red Dirt Road 』は共に最高第25位となった。ブルックス&ダンは2000年を除き1992年から2006年まで毎年CMAアワードの最優秀ヴォーカル・デュオ賞を受賞していた。1994年の『Hard Workin' Man 』、1996年の『My Maria 』はグラミー賞最優秀カントリー・パフォーマンス賞ヴォーカル入りデュオまたはグループ部門を受賞。2枚を除く彼らのスタジオ・アルバムの全てがアメリカレコード協会によりプラチナまたはそれ以上に認定された。1991年のデビュー・アルバム『Brand New Man 』は出荷枚数600万枚で自己最高となった。

2人の作風は、2人の声質や舞台での振舞い同様、カントリーおよびロックが主体でありつつホンキートンクの影響も受けるなど多岐に亘るが、型通りの曲という批判もある。1992年のシングル『Boot Scootin' Boogie 』は全米のラインダンスの人気復活に助力し、2001年の『Only in America 』はジョージ・W・ブッシュおよびバラク・オバマアメリカ合衆国大統領選挙キャンペーンで使用された。ブルックス&ダンはリーバ・マッキンタイアヴィンス・ギルシェリル・クロウマック・パウエルビリー・ギブソンズジェリー・ジェフ・ウォーカーなどとコラボレートしている。

2009年8月に解散を発表し、2010年9月2日のテネシー州ナッシュビルブリヂストン・アリーナでファイナル・コンサートを行なった。ブルックスもダンも現在もアリスタ・ナッシュビルでソロで活動している。2011年、ダンはカントリー・チャートで10位以内に入ったシングル『Bleed Red 』を含むアルバム『Ronnie Dunn 』を、2012年9月、ブルックスは『New to This Town 』を発表した。

音楽スタイル

[編集]

オールミュージックのスティーヴ・ヒューイはブルックスとダンの声質を比較し、「ダンは魂のこもった重低音で、ブルックスはエネルギッシュなパフォーマーである」と語った[1]。また彼は彼らのサウンドを「典型的なやんちゃ者でありながらパンチの効いたホンキートンク、スムースでありながらダンスに最適なビート、ポップスのようなバラードなど様々な様相を見せる」と語った[1]。書籍『The New Generation of County Music Stars 』(カントリー・ミュージック・スターの新世代、の意)の中でDavid Dicaire は、ダンは静かな激しさを持つ魂のこもった声の伝統的なカントリー歌手で、ブルックスはダンの音楽性とは正反対でエネルギッシュなパフォーマーであり、2人は完璧なバランスを保っていると説明した[2]。ブルックスは『Lost and Found 』、『Rock My World 』、『You're Gonna Miss Me When I'm Gone[3]、『Mama Don't Get Dressed Up for Nothing[4]、『Why Would I Say Goodbye[5]、『South of Santa Fe[6]でリード・ヴォーカルを務めた。

スリム&ハウディ

[編集]

ブルックス&ダンのスタジオ・アルバムのライナーノーツには彼らをカウボーイになぞらえた架空の人物スリム&ハウディが登場する[7]。2008年後期、ビル・フィッツヒューと共に『The Adventures of Slim and Howdy 』(スリム&ハウディの冒険、の意)を著した[8][9]

ディスコグラフィ

[編集]

スタジオ・アルバム

[編集]

コンピレーション・アルバム

[編集]

ホリデイ・アルバム

[編集]

受賞歴

[編集]

ブルックス&ダンはCMAアワード17回、ACMアワードを26回、グラミー賞を2回受賞している[10]

脚注

[編集]
  1. ^ a b Huey, Steve. “Brooks & Dunn biography”. Allmusic. 12 October 2010閲覧。
  2. ^ Dicaire, David. The New Generation of Country Music Stars: Biographies of 50 Artists Born After 1940. McFarland. p. 137. https://books.google.co.jp/books?id=ce2IuErOokkC&pg=PA137&dq=%22lost+and+found%22+%22kix+brooks%22&hl=en&sa=X&ei=dL-oT_jxBKGJ6QGyiaCdBA&redir_esc=y#v=onepage&q=%22lost%20and%20found%22%20%22kix%20brooks%22&f=false 
  3. ^ Jessen, Wade (19 August 1995). “Country Corner”. Billboard: 26. https://books.google.co.jp/books?id=xgsEAAAAMBAJ&pg=PA26&dq=%22lost+and+found%22+%22kix+brooks%22&hl=en&sa=X&ei=dL-oT_jxBKGJ6QGyiaCdBA&redir_esc=y#v=onepage&q=%22lost%20and%20found%22%20%22kix%20brooks%22&f=false. 
  4. ^ Dickinson, Chris (31 October 1997). The Greatest Hits Collection review”. St. Louis Post-Dispatch. http://nl.newsbank.com/nl-search/we/Archives?p_product=SL&p_theme=sl&p_action=search&p_maxdocs=200&p_topdoc=1&p_text_direct-0=0EB0508B58B1DB1B&p_field_direct-0=document_id&p_perpage=10&p_sort=YMD_date:D&s_trackval=GooglePM 8 May 2012閲覧。 
  5. ^ Evans, Deborah Price (15 March 1997). “Single reviews”. Billboard: 64. https://books.google.co.jp/books?id=aA4EAAAAMBAJ&pg=PA64&dq=%22why+would+i+say+goodbye%22+%22kix+brooks%22&hl=en&sa=X&ei=1cKoT4W5JeLw0gGZp4GJBQ&redir_esc=y#v=onepage&q=%22why%20would%20i%20say%20goodbye%22%20%22kix%20brooks%22&f=false. 
  6. ^ Price, Deborah Evans (1 May 1999). “Single reviews”. Billboard: 22. https://books.google.co.jp/books?id=bw0EAAAAMBAJ&pg=PA22&dq=%22south+of+santa+fe%22+%22kix+brooks%22&hl=en&sa=X&ei=UsSoT63INsTt0gGglq2kBQ&redir_esc=y#v=onepage&q=%22south%20of%20santa%20fe%22%20%22kix%20brooks%22&f=false. 
  7. ^ Netherland, Tom (14 December 2008). “Slim & Howdy review”. TriCities.com. 14 December 2010閲覧。
  8. ^ “Rollicking with two country musicians”. The Roanoke Times. (21 September 2008). http://nl.newsbank.com/nl-search/we/Archives?p_product=RO&p_theme=ro&p_action=search&p_maxdocs=200&p_topdoc=1&p_text_direct-0=123777CB6D531A88&p_field_direct-0=document_id&p_perpage=10&p_sort=YMD_date:D&s_trackval=GooglePM 14 December 2010閲覧。 
  9. ^ Sculley, Alan (8 May 2008). “Brooks & Dunn still live up to hard-workin' reputation”. Hampton Roads.com. 14 December 2010閲覧。
  10. ^ Brooks & Dunn: Awards”. CMT. 12 May 2012閲覧。

外部リンク

[編集]