コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

岡部ホテルグループ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ホテルニュー岡部から転送)
岡部グループが運営していた「鬼怒川観光ホテル」現在は大江戸温泉物語が経営

岡部ホテルグループ(おかべホテルグループ)は、かつて栃木県および静岡県で営業していたリゾートホテルチェーンの名称である。2022年現在では大江戸温泉物語が3ホテルを買収し、伊東園ホテルズホテル三日月が各1ホテルを買収して、それぞれ経営している。

概要

[編集]

岡部脇太郎によって1952年2月に塩原温泉郷に「塩原東京ホテル」(現「ホテルニュー塩原」)[1]が、1953年に鬼怒川温泉郷に「鬼怒川観光ホテル」が創業。それぞれ同族経営の別会社で経営していた。1978年7月には鬼怒川温泉駅前に巨艦店「鬼怒川ホテルニュー岡部」を開業。バブル期に「鬼怒川ホテルニュー岡部 QUEEN TOWER」、伊豆で「ホテルニュー岡部」、ニュージーランドで「WHITE HERON HOTEL」を相次いで開業させ、チェーン名を「OKABE ENTERPRISES INTERNATIONAL」とした。

かつては関東ローカル(特にテレビ東京、伊豆進出後は東海でも)でホテル毎に「♪ホテルニューお・か・べ(・のところに間がある)」のようにサウンドロゴ付きのCMを出稿していた。鬼怒川観光ホテル、ホテルニュー塩原についても同様にサウンドロゴつきのCMを出稿していた。

経営権の売却と倒産

[編集]

2003年11月にメインバンクの足利銀行が一時国有化。債務超過で経営が行き詰まり、2005年4月に取引銀行の商工中金足利銀行栃木銀行が84億円の債権放棄と35億円の劣後ローン化(DDS)の金融支援を受け、整理回収機構の管理下で「鬼怒川観光ホテル西館・東館」の閉鎖など経営の合理化を進め、チェーン名を「岡部ホテルグループ」に改めた。しかし世界金融危機の影響による収益悪化から自主再建を断念し、2009年7月1日付けで新旧分離により分社化し、新会社の運営権および資産を他社へ売却した。本家「岡部ホテルグループ」の手から離れつつもホテルの運営は継続されることになった。

その後残務整理を進めていた

  • 株式会社コーラク(旧「ホテルニュー塩原」)
    • ホテルニュー塩原、鬼怒川ホテルニュー岡部、伊東ホテルニュー岡部を運営していた
  • 株式会社さつきサービス(旧「鬼怒川観光ホテル水明」)
  • 株式会社関盛商事(旧「西伊豆ホテルニュー岡部」)

からなる「旧・岡部ホテルグループ」3社は2011年3月9日に東京地裁から特別清算開始決定を受け、事実上倒産した[2][3]

(新)岡部ホテルグループ

[編集]
  • 3館がコニックホールディングス株式会社へ売却され、(運営委託:ミドルウッドキャピタルジャパン株式会社)→大江戸温泉物語が買収→ベインキャピタル・プライベート・エクイティ・アジア・LLCが経営権を買収している[4]

ミドルウッドホテルグループが買収し、その後大江戸温泉物語グループへ再買収された後も、しばらくの間は「岡部ホテルグループ」の名は残り、傘下のサブブランドとして扱われていたが、2022年現在では使用されておらず(具体的廃止時期は不明)、以下法人も現存しておらず(社名変更したのか清算したのか不明)、公式サイト(okabehotels.co.jp)も閉鎖され、以下3館の公式ページは大江戸温泉物語公式サイト内に移転されている(ただしドメインは大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツが保有し続けている)。

  • 株式会社新鬼怒川観光ホテル水明
    • 鬼怒川観光ホテル別館(栃木県日光市鬼怒川温泉)→「鬼怒川観光ホテル」→2024年7月22日に「大江戸温泉物語 Premium 鬼怒川観光ホテル」にリニューアル[5]
  • 株式会社新伊東ホテルニュー岡部

単館売却

[編集]
  • ホテル三日月へ売却(運営:株式会社三興)
    • 鬼怒川ホテルニュー岡部(栃木県日光市鬼怒川温泉大原)→2009年9月1日に「きぬ川ホテル三日月」としてリブランド→2020年7月「日光きぬ川スパホテル三日月」に再改称
  • 小松観光へ売却→伊東園ホテルズが買収(運営:株式会社西伊豆クリスタルビュー)
    • 西伊豆ホテルニュー岡部(静岡県賀茂郡西伊豆町堂ヶ島温泉)→2009年10月1日に「西伊豆クリスタルビューホテル」としてリブランド→2020年1月4日より伊東園ホテルズ傘下。

撤退・閉鎖

[編集]
  • WHITE HERON HOTEL(ニュージーランド・オークランド
  • 鬼怒川観光ホテル 西館(安らぎ館)(2005年前後に閉鎖。2007年に解体され、更地となっている。)
  • 鬼怒川観光ホテル 東館(2008年閉鎖。建物は現存し廃墟となっている。)

脚注

[編集]
  1. ^ 『栃木県中堅企業要覧』栃木県中小企業振興センター・栃木県中小企業情報センター 1984年3月 P340
  2. ^ (株)コーラクほか2社|倒産速報 - 2011年3月14日 東京商工リサーチ
  3. ^ 2011/03/14 - TEIKOKU NEWS ONLINE- 2011年3月14日 帝国データバンク
  4. ^ 大江戸温泉運営主体に ニュー塩原など3ホテル ミドルウッドから変更 - 2010年3月3日、下野新聞ウェブ
  5. ^ 東京都心からも約2時間。緑豊かな鬼怒川温泉に大江戸温泉物語が展開するPremiumシリーズ7つ目となる、【大江戸温泉物語Premium 鬼怒川観光ホテル】が7月22日リニューアルオープン”. PR TIMES(大江戸温泉物語のプレスリリース) (2024年7月22日). 2024年9月2日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]