ライオンカット
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ライオンカット(lion cut)は、ペット(犬・猫などの長毛種)のデザインカットの一種。胴体部の被毛を、動物用バリカンなどを用いて、短くトリミングする。ライオンクリップ(lion clip)とも呼ぶ。
呼称の由来は、主に胴体部の毛のみを短くした外観が、あたかもオスのライオンのようなためという説がある[1]。
夏場に行うサマーカット(Summer cut)のうちの一つとして扱われることもある[2]。その場合の目的としては、「熱中症対策」や「毛玉を取るため」[1]が、まず挙げられる。
犬における歴史
[編集]ローシェン(別名:Petit Chien Lion、Little Lion Dog)における「ライオンカット」は、前半身の毛を残すのが伝統的である[3]。
プードルの「コンチネンタル・クリップ」も、ローシェンに似たクリップ(=刈り方)である。これは、ダッチクリップの一種「ライオンカット(=ライオンクリップ)」と同等と位置づけられる場合があり、マリー・アントワネットが考案したクリップであるという説がある[4]。
このスタイルは、水猟犬として活用されていた時代の名残り。胸と足の毛を残すのは、冷たい水から心臓や関節を守る寒さ対策や、藪の棘からの防御。下半身の毛を刈るのは、沼地に足をとられないため[5]、毛が水を含んで重くなるのを避けるため[6]、水の抵抗を減らすため[7]などといわれている。この独特のクリップは、ドッグショーにも用いられる。
注意点
[編集]サマーカット後の毛の長さ、縮毛か直毛かによって違いもあるが、以下の指摘がある。
犬においては、散歩などの屋外では、草むらによる皮膚の傷付き、紫外線や地面からの反射熱の影響などが想定される[8]。また、室内で冷房に晒された場合の逆効果に鑑み、「肌が出るほどのカット依頼」は断るトリマーもいる[2]。
猫においては、毛づくろいによる飲み込む毛の量が減るため、毛球症対策効果があるとされる。一方で、蚊に刺される可能性が高まるともいえる[8]。
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ギャラリー
[編集]- 犬
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プードル(コンチネンタル・クリップ)
- 猫
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ペルシャ猫 1
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ペルシャ猫 2
脚注
[編集]- ^ a b ライオンカット(ネコちゃん、ワンちゃん) - 竹田動物病院
- ^ a b イヌビアの泉 ~素晴らしき有益知識~ - 専門学校東京スクール・オブ・ビジネス
- ^ ローシェン 犬種図鑑 犬種大百科 - アニマルプラネット
- ^ ドン・ハーパー『犬のオーナーズガイド』(2000年、日本愛玩動物協会)p.88
- ^ 『犬の事典』(2000年、学研)p.196
- ^ 『犬を選ぶためのカラー図鑑』(2000年、西東社)p.192
- ^ 『人気犬種166カタログ』(2004年、グラスウインド)p.28
- ^ a b 夏のペットのお手入れ - @T COM ペット