リズバーン伯爵
リズバーン伯爵 Earl of Lisburne | |
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Arms: Sable, a Chevron between three Fleurs-de-lis Argent. Crest: An Arm in Armour embowed, holding in the hand a Sword, all proper. Supporters: Dexter: A Dragon reguardant wings elevated Vert, gorged with a Collar Sable, edged and charged with three Fleurs-de-lis Argent, affixed thereto a Chain Or; Sinister:A Unicorn reguardant Argent, armed maned tufted and unguled Or, gorged with a Collar Sable, edged and charged with three Fleurs-de-lis Argent, affixed thereto a Chain Or.
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創設時期 | 1776年7月18日 |
創設者 | ジョージ3世 |
貴族 | アイルランド貴族 |
初代 | 4代子爵ウィルモット・ヴォーン |
現所有者 | 9代伯デイヴィッド・ヴォーン |
推定相続人 | マイケル・ヴォーン閣下 |
相続資格 | 初代伯爵の嫡出直系男子 |
付随称号 | リズバーン子爵 フェザード男爵 |
現況 | 存続 |
旧邸宅 | トラウズゴード マムヘッド・パーク |
モットー | 一矢報いずには帰らず (NON REVERTAR INSULTUS) |
リズバーン伯爵(英: Earl of Lisburne)は、イギリスの貴族、伯爵。アイルランド貴族爵位。リズバーン子爵を前身として、第4代リズバーン子爵ウィルモット・ヴォーンが1776年に叙されたことに始まる[1]。
歴史
[編集]リズバーン伯爵家の祖ジョン・ヴォーン(1667-1721)はカーディガンシャー選挙区選出の庶民院議員を務めた政治家であった。彼は1695年にアイルランド貴族としてアントリム県におけるリズバーン子爵(Viscount Lisburne in the County of Antrim)及びティペラリー県フェザードのフェザード男爵(Baron Fethard/Fethers,of Featheard in the County of Tipperary)に叙せられた[2][3]。初代子爵ののちは、息子のジョンが爵位を承継した。
2代子爵ジョン(1695-1741)も父同様に庶民院議員を務めたほか、カーディガンシャー統監を務めた[2]。彼ののちは、弟及びその子ウィルモットの順で爵位は相続された。
4代子爵ウィルモット(1730-1800)は海軍本部委員や商務委員を務めたのち、1776年7月18日にアイルランド貴族としてリズバーン伯爵(Earl of Lisburne)に陛爵した[1][4][5]。ただ初代伯はこの叙爵に不満があり、ポートランド公にたびたびグレートブリテン貴族爵位の叙爵を求めたが、ついぞ叶うことはなく1800年に没すると、その息子ウィルモット、異母弟ジョンの順で爵位は継承された[註釈 1][4][6]。
3代伯ジョン(1769-1831)はカーディガン・ボロ選挙区選出の庶民院議員を務めた[6]。
その玄孫にあたる7代伯アーネスト(1892-1965)はカーディガン州治安判事やウェールズ大学副学長を務めた[7]。
その孫にあたる9代伯デイヴィッド(1945-)が現当主であり、2014年に爵位を継承した[8]。
かつての一族の邸宅にはウェールズ地方ケレディジョンに位置するトラウズゴード・マンション(Trawsgoed Mansion)があった[9]。 ただしヴォーン家は邸宅を手放したといえど、トラウズゴードのかなりの土地をいまだ有しているという[10]。
現当主の保有爵位
[編集]現当主である第9代リズバーン伯爵デヴィッド・ジョン・フランシス・マレット・ヴォーンは以下の爵位を有する[2][4][5]。
- 第9代リズバーン伯爵(9th Earl of Lisburne)
(1776年7月18日の勅許状によるアイルランド貴族爵位) - 第13代アントリム県におけるリズバーン子爵(13th Viscount Lisburne in the County of Antrim)
(1695年6月5日の勅許状によるアイルランド貴族爵位) - 第13代ティペラリー県フェザードのフェザード男爵(13th Baron Fethard/Fethers,of Featheard in the County of Tipperary)[註釈 2]
(1695年6月5日の勅許状によるアイルランド貴族爵位)
主たる爵位と従属爵位たる子爵が同名であるため、爵位の法定推定相続人はヴォーン子爵(Viscount Vaughan)を儀礼称号として用いる。
一覧
[編集]リズバーン子爵(1695年)
[編集]- 初代リズバーン子爵ジョン・ヴォーン (1670–1721)
- 第2代リズバーン子爵ジョン・ヴォーン (1695–1741)
- 第3代リズバーン子爵ウィルモット・ヴォーン (?-1766)
- 第4代リズバーン子爵ウィルモット・ヴォーン(1730–1800)(1776年にリスバーン伯爵位叙爵)
リスバーン伯爵(1776年)
[編集]- 初代リズバーン伯爵ウィルモット・ヴォーン (1730–1800)
- 第2代リズバーン伯爵ウィルモット・ヴォーン(1755–1820)
- 第3代リズバーン伯爵ジョン・ヴォーン(1769–1831)
- 第4代リズバーン伯爵アーネスト・オーガスタス・マレット・ヴォーン (1800–1873)
- 第5代リズバーン伯爵アーネスト・オーガスタス・マレット・ヴォーン (1836-1888)
- 第6代リズバーン伯爵ジョージ・ヘンリー・アーサー・ヴォーン(1862-1899)
- 第7代リズバーン伯爵アーネスト・エドマンド・ヘンリー・マレット・ヴォーン (1892–1963)
- 第8代リズバーン伯爵ジョン・デヴィッド・マレット・ヴォーン(1918–2014)
- 第9代リズバーン伯爵デヴィッド・ジョン・フランシス・マレット・ヴォーン(1945-)
爵位の推定相続人は、現当主の弟であるマイケル・ジョン・ウィルモット・ヴォーン(1948-)閣下。
推定相続人の法定推定相続人は、その息子のエドワード・ウィルモット・マレット・ヴォーン(1998-)。
脚注
[編集]註釈
[編集]- ^ 初代伯は叙爵がなければポートランド公を支持しないとまで訴えたが、公爵がジョージ3世にその旨を奏上したと伝えると、狼狽してとりなしを公爵に求めたという。
- ^ 「フェザード」のスペリングに関しては出典によって表記に揺れがあるため、両用併記した。
出典
[編集]- ^ a b "No. 11679". The London Gazette (英語). 2 July 1776. p. 1.
- ^ a b c Cokayne, George Edward, ed. (1893). Complete peerage of England, Scotland, Ireland, Great Britain and the United Kingdom, extant, extinct or dormant (L to M) (英語). Vol. 5 (1st ed.). London: George Bell & Sons. p. 109.
- ^ Hayton, D. W. (2002). "VAUGHAN, John I (1667-1721), of Trawscoed, Llanafan, Card.". In Hayton, David; Cruickshanks, Eveline; Handley, Stuart (eds.). The House of Commons 1690-1715 (英語). The History of Parliament Trust. 2019年11月3日閲覧。
- ^ a b c “VAUGHAN, Wilmot, 1st Earl of Lisburne [I (1728-1800), of Crosswood, Card]”. History of Parliament Online. The History of Parliament Trust. 7 October 2015閲覧。
- ^ a b Debrett's peerage, and titles of courtesy, in which is included full information respecting the collateral branches of Peers, Privy Councillors, Lords of Session, etc. Wellesley College Library. London, Dean. (1921)
- ^ a b “VAUGHAN, Hon. John II (1769-1831), of Crosswood, Card. | History of Parliament Online”. www.historyofparliamentonline.org. 2020年1月7日閲覧。
- ^ “Person Page”. thepeerage.com. 2020年1月7日閲覧。
- ^ “The Earl of Lisburne - obituary”. The Daily Telegraph. (17 November 2014) 7 October 2015閲覧。
- ^ Aslet, Clive (29 December 2007). “Village voice: Trawsgoed”. The Daily Telegraph 7 October 2015閲覧。
- ^ Cahill, Kevin (2001). Who Owns Britain & Ireland. London: Canongate. ISBN 9780862419127