コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ワン、ツー、スリー/ラブハント作戦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ワン、ツー、スリーから転送)
ワン、ツー、スリー
ラブハント作戦
One, Two, Three
監督 ビリー・ワイルダー
脚本 ビリー・ワイルダー
I・A・L・ダイアモンド
製作 ビリー・ワイルダー
出演者 ジェームズ・キャグニー
ホルスト・ブッフホルツ
音楽 アンドレ・プレヴィン
撮影 ダニエル・ファップ
編集 ダニエル・マンデル
配給 ユナイテッド・アーティスツ
公開 アメリカ合衆国の旗 1961年12月15日
日本の旗 1962年3月21日
上映時間 104分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
興行収入 400万ドル[1]
テンプレートを表示
予告編

ワン、ツー、スリー/ラブハント作戦』(One, Two, Three)は、1961年アメリカ合衆国コメディ映画。監督はビリー・ワイルダー、出演はジェームズ・キャグニーホルスト・ブッフホルツなど。

日本での公開時の題は『ワン・ツー・スリー/ラ・ハント作戦』。後に『ワン、ツー、スリー』や『ワン・ツー・スリー』の題でソフトが発売された[2]

概要

[編集]

ワイルダーが戦前にベルリンで観たフェレンツ・モルナールの一幕劇 Egy, kettő, három からヒントを得ており、コカ・コーラ西ベルリン支社を舞台に共産主義資本主義東西冷戦を皮肉るスラップスティック・コメディ作品[3][4]

2011年には、米タイム誌が発表した「ベルリンの壁を題材にした映画のベスト10」にランクインした[5]

ジェームズ・キャグニーは本作以降、1981年公開の『ラグタイム』まで映画への出演は途絶えることとなった[6]

ストーリー

[編集]

1961年6月、コカ・コーラのベルリン支社長であるマクナマラのもとに、本社の重役から娘のスカーレットがベルリンに来るから相手をしてくれという電話が来る。 マクナマラは二つ返事で引き受け、妻のフィリスと2人で迎えに行く。当初スカーレットの滞在は2週間と聞いていたが、スカーレットは2か月もマクナマラ家に居候しており、本人をいらだたせる。その後、スカーレットは両親に引き取られることとなり、マクナマラの昇進も内示される。その矢先、スカーレットがいなくなり、マクナマラは慌てて探し出すが、当の本人が現れ、6週間前に共産主義者のオットーと結婚したと告げる。昇進が取り消されると思ったマクナマラはオットーを東ドイツの人民警察に引き渡すが、今度はスカーレットが妊娠していたため、マクナマラはオットーを助け出したうえでオットーを貴族に仕立て、コカ・コーラの工場長に任命する。そして、スカーレットの両親はオットーを気に入り、彼を欧州総支配人に任命する。同時にマクナマラも本社の取締役に任命される。

キャスト

[編集]

※括弧内は日本語吹替(テレビ版・放送日1981年11月29日 TVK 他)

スタッフ

[編集]

制作

[編集]
コカ・コーラのロゴ
ペプシのロゴ(1950年代)

キャグニーは、ドイツ移民が多かったマンハッタンのヨークビル地区で育ち、その地区やドイツに思い入れがあった。そのため、撮影が主にドイツで行われることを知って本作への出演を引き受けたという[8]

撮影中、ワイルダーは交友のあった女優のジョーン・クロフォードから電話を受ける。クロフォードは、夫がペプシコーラCEOアルフレッド・スティール)だったことから彼の死後にペプシの取締役会の一人となっており、本作でコカ・コーラブランドのみ使用することに対して抗議したのである。この電話にワイルダーは応え、作中にいくつかペプシへ言及する場面が登場することとなった[9]

劇場公開ポスターはソール・バスによってデザインされた[10]

出典

[編集]
  1. ^ Tino, Balio (1987). United Artists: The Company That Changed the Film Industry. University of Wisconsin Press. p. 170. ISBN 978-0-2991-1440-4 
  2. ^ ワン・ツー・スリー”. 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン. 2013年5月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月15日閲覧。
  3. ^ ワン、ツー、スリー/ラブハント作戦 - 映画.com
  4. ^ ワンツースリー ラブ・ハント作戦 - KINENOTE
  5. ^ “建設50年「ベルリンの壁」を題材にした映画ベスト10”. 映画.com. (2011年9月4日). https://eiga.com/news/20110904/3/ 2021年8月14日閲覧。 
  6. ^ Lacayo, Richard (April 14, 1986). “It Was All Big—and It Worked—James Cagney: 1899-1986”. Time. オリジナルのSeptember 17, 2012時点におけるアーカイブ。. https://archive.today/20120917122722/http://www.time.com/time/printout/0,8816,961095,00.html 2011年9月11日閲覧. "It was Forman who directed Cagney in Ragtime, the 1981 film that brought him back into the public eye after two decades of retirement. After completing Billy Wilder's 1961 comedy One, Two, Three, Cagney vowed to quit filmmaking." 
  7. ^ クレジットなし
  8. ^ Tatara, Paul. "Articles". Turner Classic Movies. Retrieved 2011-09-11.
  9. ^ Thomas, Bob (1978). Joan Crawford, A Biography. Simon & Schuster. p. 212 
  10. ^ Kirkham, Pat & Jennifer Bass (2011) Saul Bass: A Life in Film & Design(p. 158). London: Laurence King

外部リンク

[編集]