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三個の平方数の和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
三平方和定理から転送)

この記事は「平方数」、「三角数」、「多角数定理」などの補遺に当たる。ここに示す事実は古くから知られている[1]ものであるが呼びかたが定まっていない。日本語では「三平方和定理」などと呼ばれることもあるが、ピタゴラスの定理とは全く別のものである。


自然数が三個の平方数の和で表されるための必要十分条件は、により、と表されることである。逆に、で表される自然数は三個の平方数の和で表されない。これはディオファントスの時代から研究されてきた[1]ことであるが、1798年、ルジャンドルによって証明された。

証明

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十分条件の証明は初等的に行うことは可能であるが、二次形式に関する議論を必要とし、複雑である[2]。必要条件の証明は次に記すとおり、容易である。

必要条件

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が三個の平方数の和で表されないことは、から明らかである。仮りに

と表されるとすれば、は全て偶数であるから

となり、数学的帰納法により、は三個の平方数の和で表されない。


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三個の三角数の和

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の形の自然数は高々三個の平方数の和で表されるから

となる整数が存在する。故に全ての自然数は高々三個の三角数の和で表される。

四個の平方数の和

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全ての自然数はとしてで表される。その中でのものは高々三個の平方数の和で表され、のものはとして高々四個の平方数の和で表される。従って、全ての自然数は高々四個の平方数の和で表される。なお、四個の平方数の和については初等的な証明(→多角数定理)が知られている。


関連項目

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出典

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  1. ^ a b Wolfram MathWorld: Sum of Squares Function
  2. ^ 初等的な証明は例えば Melvyn B. Nathanson, Additive number theory : the classical bases, GTM 164, Springer-Verlag, New York, Tokyo, 1996. の第1章に掲載されている。