中村晴吉
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中村 晴吉(なかむら はるよし)は、日本の俳優、スーツアクター。エキストラ会社大塚組に所属していた[1]。
人物
[編集]主に『ウルトラQ』『ウルトラマン』『ウルトラセブン』に怪獣役で出演。『快獣ブースカ』のブースカや『ウルトラQ』のカネゴン役で知られる[1]。
『ウルトラQ』第15話「カネゴンの繭」でカネゴンの口の中にアクターである彼の顔が見えるシーンがあり、ブルドーザーからカネゴンが投げ出される際に、カネゴンの頭が取れるというシーンがある[注釈 1]。
大塚組に所属していた佐藤裕彦は、親分肌で面倒見の良い人物であったと証言している[1]。また厳しくもあり、東宝内で「軍曹」と呼ばれていた[1]。石原裕次郎に対し「挨拶がない」と説教したこともあるという[1]。
中村は主役であることからブースカ役を張り切っており、動物園で動物の動きを研究したり、身体を鍛えるなどしていた[1]。榎本健一に憧れていたことから喜劇的な動きでは活き活きしていたといい、「シオシオのパー」などの動きも自身で考えていた[1]。
出演
[編集]テレビドラマ
[編集]- ウルトラQ(1966年)
- ウルトラマン(1966年)
- 第5話「ミロガンダの秘密」 - 怪奇植物グリーンモンス[6]
- 第7話「バラージの青い石」 - 磁力怪獣アントラー ※ノンクレジット[7]
- 第19話「悪魔はふたたび」 - 青色発砲怪獣アボラス[8]
- 快獣ブースカ(1966年 - 1967年) - ブースカ
- ウルトラセブン
- 第12話「遊星より愛をこめて」(1967年) - 吸血宇宙人スペル星人[9] ※現在欠番
- 第14話「ウルトラ警備隊西へ 前編」・第15話「ウルトラ警備隊西へ 後編」(1968年) - 宇宙ロボット キングジョー[10]
- 第16話「闇に光る目」(1968年) - 岩石宇宙人アンノン[11]
- 第19話「プロジェクト・ブルー」(1968年) - 宇宙帝王バド星人[12]
- 渥美清の泣いてたまるか 第66話「おゝ怪獣日本一」(1968年) - 怪獣スーツアクター
映画
[編集]- 緯度0大作戦(1969年) - こうもり人間
- ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣(1970年) - カメーバ
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g 特撮秘宝3 2016.
- ^ キャラクター大全 上巻 2011, pp. 52–57, 「第7話 SOS富士山」.
- ^ キャラクター大全 上巻 2011, pp. 70–77, 「第10話 地底超特急西へ」.
- ^ キャラクター大全 下巻 2011, pp. 10–15, 「第15話 カネゴンの繭」.
- ^ キャラクター大全 下巻 2011, pp. 78–83, 「第26話 燃えろ栄光」.
- ^ 全調査報告 2012, p. 40, 「CASE FILE5 ミロガンダの秘密」.
- ^ エフェットホールディング刊「ウルトラマントレジャーズ」2016年。79頁。
- ^ 全調査報告 2012, p. 73, 「CASE FILE19 悪魔はふたたび」.
- ^ 製作第9話・大木組制作日報。『ウルトラセブン撮影日誌』、2017年。79~80頁
- ^ 製作17話・18話・高野組制作日報。『ウルトラセブン撮影日誌』復刊ドットコム、2017年。123~129頁
- ^ 製作第14話・高野組制作日報。『ウルトラセブン撮影日誌』、2017年。95頁
- ^ 製作第19話・的場組と野長瀬組の制作日報。『ウルトラセブン撮影日誌』、2017年。133、140頁
参考文献
[編集]- 『総天然色 ウルトラQ』 上巻、講談社〈キャラクター大全〉、2011年7月27日。ISBN 978-4-06-216992-9。
- 『総天然色 ウルトラQ』 下巻、講談社〈キャラクター大全〉、2011年12月9日。ISBN 978-4-06-217380-3。
- 講談社 編『ウルトラマン 全調査報告』講談社〈キャラクター大全〉、2012年12月20日。ISBN 978-4-06-218128-0。
- 講談社 編『キャラクター大全ウルトラセブン』講談社 2012年 ISBN 978-4-06-217833-4
- 洋泉社MOOK『別冊映画秘宝ウルトラセブン研究読本』洋泉社 2012年 ISBN 978-4-8003-0027-0
- 「INTERVIEW 造形師 佐藤裕彦」『別冊映画秘宝 特撮秘宝』vol.3、洋泉社、2016年3月13日、pp.229-232、ISBN 978-4-8003-0865-8。