人権派
（人権派弁護士から転送）
人権派（じんけんは）とは、主に人権の尊重・擁護のために積極的に活動する者を指す呼称[1][2][3]。
概念
[編集]薬害被害など医療訴訟において少額の報酬で請け負うなど弱者救済の活動を続ける弁護士[4][5]、或いは、中国民主化運動の弁護士あるいは活動家[6]などに他称される[7][8]。北朝鮮民主化促進運動の活動家に対しても用いられる[9]。香港民主化促進運動の活動家[10]に対しても用いられる[11]。
用例
[編集]弁護士の安田好弘は、宮崎学・魚住昭らとの鼎談[12]において「『人権派弁護士』というのは、弁護士にとって有益な看板となっていました。『ブル弁』と呼ばれる人たちと対比され、民主的、知性的、学究的、清廉で優秀などというプラスの雰囲気を醸（かも）し出していましたし、世間も一目置いていました。実は、『ブル弁[13]』のほうが、『人権派弁護士』より異端だったんですね。」と述べた上で、「しかし、『人権』の問題がシビアになってきて、少数派に追い込まれ、しかも社会の共感を得られなくなってくると、『人権派弁護士』という存在が、一気に瓦解していくんですよね。」としている。
揶揄
[編集]関連項目
[編集]参考文献
[編集]- 小林正啓『こんな日弁連に誰がした?』 平凡社
- 森達也・森巣博 『ご臨終メディア―質問しないマスコミと一人で考えない日本人』 集英社
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 蔑称として使われることが多い。
出典
[編集]- ^ “中国、人権派弁護士に実刑判決”. 日本経済新聞 (2019年1月29日). 2019年2月14日閲覧。
- ^ “中国の人権派弁護士に実刑判決 不透明な司法手続き 国際的な批判は必至”. 毎日新聞. 2019年2月14日閲覧。
- ^ “中国 著名な人権派元弁護士に懲役3年 政権転覆あおった罪”. www3.nhk.or.jp (2024年10月31日). 2024年12月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月22日閲覧。
- ^ “「人権派弁護士」の常識の非常識”. www.php.co.jp. 2024年12月22日閲覧。
- ^ “人権派弁護士は食えるのか？”. 2018年12月26日閲覧。
- ^ 譚璐美 (2024年8月31日). “「中国に寝返って諜報活動」の容疑で米国在住の中国民主活動家を逮捕、背信の裏にあった中国の容赦ない破壊工作”. jbpress.ismedia.jp. 2024年12月24日閲覧。
- ^ “中国の人権派弁護士、王全璋氏の判決を受けたEU報道官の声明”. www.eeas.europa.eu. EEAS. 2024年12月23日閲覧。
- ^ “深刻化する中国の人権問題（TBS系（JNN））”. 2018年7月14日閲覧。
- ^ 古森義久 (2020年12月16日). “北朝鮮批判ビラを許さない文在寅の歪んだ人権感覚”. jbpress.ismedia.jp. 2024年12月23日閲覧。
- ^ “香港の民主化運動のリーダー45人に実刑判決。アーティストのクラリス・ヤンは懲役6年”. news.yahoo.co.jp. JAPAN ARTnews (2024年11月28日). 2024年12月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月24日閲覧。
- ^ 中沢穣 (2021年2月4日). “「香港から手を引け」中国政府圧力…人権派弁護士の資格剝奪相次ぐ”. www.tokyo-np.co.jp. 東京新聞. 2024年12月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月24日閲覧。
- ^ “直言増刊２号・宮崎学×安田好弘×魚住昭「検察国家日本を切る」第一回”. moura.jp. 宮崎学責任編集「直言」. 2006年6月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月23日閲覧。
- ^ “弁護士業界の最強集団”ブル弁”の生態とは？”. toyokeizai.net. 2024年12月22日閲覧。
- ^ 森達也・森巣博 『ご臨終メディア―質問しないマスコミと一人で考えない日本人』 集英社、2005年10月、163頁。ISBN 9784087203141
- ^ 小林正啓『こんな日弁連に誰がした?』平凡社〈平凡社新書〉、2010年2月、52―53頁、56―58頁、170―171頁頁。ISBN 978-4582855098。
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