八重洲ブックセンター
八重洲ブックセンター旧本店 | |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒104-8456 東京都千代田区神田須田町一丁目24番地1 大一東京ビル7階 |
設立 | 1977年7月4日 |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 3010001059395 |
事業内容 | 和洋書籍・雑誌・文房具・知育玩具および関連商品の販売、喫茶店の経営、イベントホールの経営など |
代表者 | 代表取締役社長 佐藤和博 |
資本金 | 9,500万円 |
純利益 | 2億1879万円(2017年) |
従業員数 | 247名(2018年5月1日現在) |
主要株主 | 鹿島建設株式会社、株式会社トーハン |
外部リンク | https://www.yaesu-book.co.jp/ |
株式会社八重洲ブックセンター(やえすブックセンター)は、首都圏を中心にチェーン展開する日本の書店である。鹿島建設グループ。
概要
[編集]鹿島建設社長・鹿島守之助の「どんな本でもすぐ手に入るような書店が欲しい」との遺志を受け継ぎ、赤坂へ移転した八重洲の同社旧本社跡地に世界一の売り場面積を持つ書店をつくろうと計画され[1]、当時流通する20万点の本を常備しようと構想(展示冊数は40万冊)は画期的なものであった。しかし、日本書店商業組合連合会(日書連)や書店組合の反対にあい、売り場面積を半分にして、1978年9月18日に日本最大の書店として開業した[2]。開店後1年間の入店者数は約1000万人、売れた本は約500万冊であった[3]。
あらゆる書籍を取り揃えるために通常の書店とは異なり買取仕入が主体で、120万冊ともいわれる膨大な在庫量を誇る。
首都圏にチェーン展開しており(以前は全国)、イトーヨーカドー等の商業施設にテナントとして出店している。
八重洲本店
[編集]八重洲本店が旗艦店舗であり、書店名および会社名の由来となっている。都内有数の大型書店であり、大型店の先駈けとなった。土地柄、ビジネスマンの利用が多いため、ビジネス書の在庫数は国内随一を誇り、ベストセラーはビジネス書が上位を占める。周辺のオフィスが休みとなる日曜日は、1990年代前半まで休業していた。
ビジネス書関連の講演会やサイン会などのイベントが頻繁に開催され、その他強みを持っているジャンルとしてパソコン関連、各種専門書、文芸書のほか、観光客が多く利用するため、旅行ガイドの在庫も多い。また近年は家族連れや外国人客も増加していた。そうした客層の変化に対応して、2016年に文芸書を1階から5階へ、2017年には旅行ガイドと雑誌を1階に移設した[1]。
本店ビル所在地などは、鹿島建設や住友不動産などが進める「八重洲二丁目中地区」の計画地にあたるため[4]、2023年2月に本部事務所を神田須田町に移転し[5]、本店も3月末で一時閉店した。跡地には2028年度の完成予定で43階建ての複合ビルが建てられるが、新本店は入居を予定する。その間は仮営業を目指すことになり[6][7]、2024年6月に東京駅構内のグランスタ八重洲に出店した[8]。
各種サービス
[編集]電子マネーのQUICPay・Edy・Suicaが使用可能である。ルミネ荻窪店は、駅ビルを運営するルミネが発行するルミネカードを提示した場合、サービスとして会計が割引される。
2016年10月にポイントカードを導入し、荻窪店と日本橋店を除き全店で使用可能である。
トーハンへの株式譲渡
[編集]2016年6月1日、トーハンが八重洲ブックセンターの親会社である鹿島建設グループから発行済株式の49%を譲受したと発表し、7月1日にトーハンの山崎厚男元会長が八重洲ブックセンターの社長に就任した。八重洲ブックセンターはトーハンが主導して業績を改善する[9][10]。
店舗
[編集]店舗一覧
[編集]- ルミネ荻窪店(ルミネの組織変更に伴い、「荻窪ルミネ店」から名称変更。ルミネ#沿革を参照)
- 石神井公園店
- アリオ葛西店
- イトーヨーカドー武蔵境店(2010年3月19日に新規開店)
- 京急百貨店上大岡店
- イトーヨーカドー上永谷店
- 宇都宮パセオ店
- フルルガーデン八千代店
- 阿佐ヶ谷店
- グランスタ八重洲店(2024年6月14日新規開店)
閉店した店舗
[編集]- 汐留メディアタワー店 - 2007年1月31日 閉店
- 横浜関内店 - 2008年1月31日 閉店
- 八重洲地下街店 - 2009年2月28日 閉店
- 福岡三越店 - 2001年2月28日 閉店
- 郡山うすい店 - 2010年9月23日 閉店
- 丸井柏店 - 2016年3月28日 閉店
- 日比谷シャンテ店 - 2017年8月31日 閉店
- 恵比寿三越店 - 2017年9月30日 閉店
- イトーヨーカ堂拝島店 - 2018年9月30日 閉店
- 日本橋三越店 - 2020年1月7日 閉店
休業中の店舗
[編集]- 本店 - 2023年3月31日 一時閉店[注釈 1]
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 「閉店」と称しているが、同地に2028年に新築される大型商業施設に再出店する予定であるため、完全閉店ではなく、あくまで長期休業の扱い。
出典
[編集]- ^ a b 『東京人』2018年12月号 39頁。
- ^ 井尻千男『出版文化夢と現実』57-58頁。
- ^ 井尻、前掲書127頁。
- ^ “「八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業」市街地再開発事業組合設立のお知らせ”. 八重洲二丁目中地区市街地再開発組合 (2021年10月26日). 2014年1月30日閲覧。
- ^ “八重洲ブックセンター 本店営業終了に伴い本部事務所移転”. 文化通信 (2023年1月16日). 2014年1月30日閲覧。
- ^ “八重洲ブックセンター44年の歴史に幕 東京駅前の「ビル丸ごと本屋さん」見納め 28年度に複合施設入居へ”. 東京新聞 (2023年3月27日). 2024年1月30日閲覧。
- ^ 八重洲ブックセンター本店 再開発に伴う営業終了のお知らせ,八重洲ブックセンター,2022年9月9日
- ^ “八重洲ブックセンターグランスタ八重洲店、6月14日オープン”. 新文化オンライン. (2024年5月9日) 2024年6月21日閲覧。
- ^ 『株式会社八重洲ブックセンターの株式譲受に関するお知らせ』(プレスリリース)トーハン、2016年6月1日 。2019年9月6日閲覧。
- ^ “トーハン、雑誌の売上高5%減 16年3月期”. 日本経済新聞 (2016年6月3日). 2019年9月6日閲覧。
- ^ 稲留正英 (2024年1月23日). “経済・企業 閉店予告の“文士の街”杉並区阿佐ヶ谷唯一の書店が「八重洲ブックセンター」として営業を継続へ ”. 週刊エコノミストオンライン. 2024年1月30日閲覧。
- ^ “井伏鱒二や太宰治ら集った阿佐ヶ谷、「書店ゼロ」の危機…跡地譲り受け八重洲ブックセンター開業 ”. 読売新聞オンライン (2024年2月27日). 2024年3月8日閲覧。
参考文献
[編集]- 井尻千男『出版文化夢と現実』牧羊社、1984年7月。
関連項目
[編集]- たつの市立龍野歴史文化資料館 - 八重洲ブックセンターが館建物を寄贈し開設した博物館。